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2024年11月30日

自殺心理と脳内物質の異常


私も過去に自分の人生最大の危機に直面した経験がある。

今も思い出すたびに空恐ろしい心理状態を経験したことがある。

それは自殺念慮の願望である。

私の場合、家族の支えによって実行までには至らなかったがとてもろても苦しかった。

私はそれまで、人が一番苦しいことは死ぬことだと思っていた。

しかし、死よりも恐ろしいことがあることに気づいたのである。

それは耐え難い多大な苦痛の継続である。

私が経験した苦痛状態とは

「自分の身の回りでのことや日常生活がすべて苦痛としか感じることができず

世の中が灰色に見え、楽しいと感じることが皆無であったことだ」

具体例であげると自分が大好物だった食べ物を食べたいと思わない。
  
食べるのがおっくうであり、食後気分が悪くなったり

腹痛などが生じ、夜は眠れず、眠ると悪夢で寝汗でぐっしょりの毎日であった。

楽しいと感じていたことを行ってもおっくうなだけであり、

少しの運動で気分が悪くなるなど毎日がそのような状態であった。

日常から楽しいという感覚が一切なくなり、すべてのことが苦痛に感じる

世の中が暗く灰色で、生きていること自体が苦しくて苦しくてしかたない毎日。

それが2ヶ月も続くとその苦痛に耐えかねて「死にたい」と思うようになっていった。死ねば楽になるのではという感情になっていった。

その症状は半年程度で収束に向かったので私は救われた。


私はその後、脳科学と精神医学の専門分野を数年かけて徹底的に勉強したのだった。

そこでわかったことだが、人の自殺願望の根源は脳内物質の異常にあるとの認識に到達した。


自殺したい人はとても苦しい耐え難い精神的、肉体苦痛の心理状態にあるのは確実である。

その状態とは常の自分の心理状態とは明らかに違っているが、自分自身がそれに気づくことが

気づける人が少ないということだ。

したがって、自殺してしまうのである。

なぜなら、人は幸福感を味わっている時や楽しいときに自殺したいと思うことはないからである。


自殺願望が生じているとき、脳内ではどのようなことが起きているのかを知ってもらいたい。

以下にその脳内異常状態を列記する。

1、脳内では海馬や青斑核由来のA6神経など苦痛、不安を感じる神経が過剰な興奮状態にある。
  (これによって、普通の状態ではさほど苦しいと思わないことでもより苦痛に
   対して敏感に反応し、強烈な不安感を生じさせ、その苦痛情報が増幅して感じるようになっている)
  またこれらの神経は「気分が悪い悪心」「強烈な体調不良」の状態をつくりあげる。

2、ドーパミン作動性経路の神経の不活性
  人が快感や楽しみ、幸福を感じるとき、脳内に存在する快感神経が必ず活動している。
  麻薬などはドーパミン作動性神経および興奮快感系神経伝達物質の放出を増大させ多幸感や快感を生じさせる。
  自分の脳内で作られない有毒で常習性を伴う薬物であるが
  それらは脳内快感物質ドーパミンを増やすために多幸感、快感を生じさせる。
 ただそれらの薬物を乱用すると統合失調症「昔は精神分裂病」に至ってしまう。

   ところが自殺願望者の脳内では快感神経系に異常が生じ、これらの神経の活性不全に陥っている。

   自分の脳内でそれらのドーパミンやベーターエンドルフィン等の快感物質をつくることができなくなっている状態にある。
   したがって、世の中のすべてのことに楽しみも、快感も、幸福感も感じることができない状態となっている。
   ところが自分の脳内がそのような状態になっていることに本人が気づいていない。

3、こころの安定をつかさどるセロトニンおよびセロトニン作動性経路の不全
  脳内物質セロトニンは苦痛や不安を感じる興奮系の神経を抑制し
  脳内の神経伝達のバランスを保つ働きがある。
   そのため、うつ病、不安神経症、パニック障害、強迫神経症などの治療には  
  セロトニンを増やす薬が用いられる。
   脳内でセロトニンが不足すると、攻撃的、衝動的、過去に嫌な記憶だけが
  反復してよみがえってくるなどの精神状態に落ちいってしまう。
   
  
4、苦痛や不安の興奮系の神経が過剰興奮状態にあり、その抑制系神経の不全
  脳内には苦痛や不安を抑える神経伝達物質であるガンマーアミノ酪酸
  (通常ギャバといわれている)が不足している状態、活性不全の状態である。
  このγアミノ酪酸で機能する神経は脳内に広く分布しており
   睡眠薬や抗不安薬はγアミノ酪酸作動性神経の働きを助ける。
  ところが自殺願望者の脳内ではこれらの物質が作られないか、神経伝達不全
  を起こしている状態であるから、
   夜は眠れず、眠っても悪夢をみる状態となる。

5、自律神経の活動のアンバランス
  これは主に身体の苦痛症状、不快症状として現れる。
   食欲不振、食後のぐわい悪さ、疲れやすさ、頭痛、
  動悸、腹痛、下痢などさまざまな症状が現れる。
  自律神経の中枢は脳内の視床下部にあり、視床下部での
  ホルモンや脳内物質の分泌が異常をきたしているためこのような症状が発現される。

  
総括して言うと、自殺願望者、自殺念慮をもつ人のほとんどが、以上で説明したような

脳内のさまざまな神経系の異常、ホルモン分泌の異常があるのである。

ところが本人はそのことに気づいていないし、自分は正常な自分で判断していると思っている。

それは大きな誤りであり、自分の脳内の異常状態が作り出している心理状態を気づくべきである。

気づく方法として手始めに行うことは、メンタルクリニックなどの精神科、神経科、心療内科

などを受診すべきであり、またいのちの電話や都道府県の福祉事務所、市役所の保健福祉課

自分の身内、友人、親類など多くの人に悩みを打ち明け相談すべきである。

人が苦しいときは誰でも苦しいのだし、

誰でも人生にそうゆうことが多かれ少なかれあると思うからである。

そして、時間がたって、または病気の人であれば自分の精神状態が正常に戻って

過去を振り返ったときに自分の考えや感情がおかしかったことを後で気づけるのである。

人が生きる目的それは「生きる」ということである。

恥をさらしても地をはいつくばってもとにかく「生きること」に意義があるのだ。

posted by さかえ at 09:00| 自死防止の知恵
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さかえ
中年で管理職でのストレスや長時間労働での過労やプレッシャーが続き、うつ病と不安障害を発症して失業し、何とか5年でほぼ治りました。一時期社会復帰について悲観的になりましたが、今は社会復帰して働いております。うつ病を治すには時間と運動と薬が必要だと思います。 治るために試行錯誤した内容や治癒に役立ったと思うノウハウを発信しております。
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