[Ctrl] + [W] 選択されたブックを閉じる
三角関数の肩に三角関数を乗せます
かなり無茶ですが、三角関数の肩に三角関数を乗せてみました。
どう表現してよいのかわからない形です。
これを x 全域で定義できるように改良してみます。
y = (cosx + 1.01) sin2x
という関数です。cosx + 1.01 は必ず正の値をとります。グラフを描いてみると・・・・・・
3つの山がセットになった周期関数です。
先にも見たように、三角関数の中身を無理数にすると周期が崩れます。
今回も試みてみましょう。
y = (cosx + 1.01) sin √2x
というふうに変形してみますと・・・・・・
部分的に鋭いピークをもつ奇妙なグラフになりました。
x の肩に三角関数を乗せます
お次は y = x sinx 。単純といえば単純です。
綺麗な周期関数で、山の高さが徐々に増していきます。「sinx = 1 となる x = (2n + 1/2) πで山となるんだな」などと早合点してはいけません。x = π/2 = 1.57 は山ではありません。x = π/2 を少し超えると sinx の値は落ちますが、x は増加するので、そちらのほうの効きが強いのです。最初の山は少し先の x = 2.13 にあります。極値を求める方程式は厄介な形をしています。まずその方程式を求めてみましょう。
y = x sinx
この関数の微分は両辺の対数をとると簡単です。
logy = sinx logx
ここで両辺を微分して、
y′/ y = cosx logx + sinx/x
y = x sinx を再び代入するとy′= x sinx (cosx logx + sinx/x)
となります。y′ = 0 とおくと、x sinx は常に正ですから、落としてしまって整理すると、
x cosx logx + sinx = 0
という極値を求める式になります。おそらく手計算で解を得ることは難しいと思います。解けた人がいたらコメントで教えてください。
では上のグラフを変形してみましょう。 x の肩に乗る三角関数に新しい項 sin√3x を加えると、次のようになります。
やはり三角関数の中身を無理数にすると周期は崩れます。
不規則にピークが現れるグラフになりました。
対数関数の肩に三角関数を乗せてみます。
特に断りがなければ底は e です。1 < x で定義されています。logx は単調増加関数ですから、 y = logx sinx は少しずつ振幅を増す周期的な関数となります。指数部分の関数をもう少し複雑にしてみましょう。振幅増加を打ち消す目的で、logx を引いてみます。 y = logx sinx - logx という関数です。
最初の2周期は頑張って振幅を増加させようとしますが、すぐに指数部分の -logx の部分が効いてきて、振幅は減少に向かいます。