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2014年07月14日

アレフの彼方へ

中公新書を集めるというそもそもの動機は何だったのかを記すことにする。過去、海外小説を中心に蒐集していた程度で、学生時代よりぼちぼちと足しげく古本屋をまわったりして本を入手していた。そのためあまり新書には興味はなかった。海外文学を蒐集していたころの新書のイメージは「第一線で活躍する学者が啓蒙を含めて一般人にわかりやすく教養を与えたり、入門書的な役割をする本」というものであった。

小生の場合何がきっかけだったのか忘れてしまったのだが、帯がない本はよほどの入手困難本でないと買わなくなってしまった。その意味では啓示を受けたようにある時期に突然、帯原理主義者・ビオビスト(美帯にこだわる人)・初版という制約条件のもとで本を探すようになった。新書を蒐集しはじめたのが3、4年前。本だけであれば新書はそろえることは今の世の中は便利になったので、不可能ではない。一般的に古書は保存状態に依存するが、帯がやけていたり、本本体に書き込みがあったりと、本のコンディションはよくないものもある。そのため古書店で自分の目でみて現物を確認することが重要である。新書蒐集を始める気があったのかといえば、当初は全くなかったのだが、はじめてしまったところに自分のコレクター属性たる所以かもしれない。山を制覇すると、次の山を制覇したくなるあの快感にはまってしまった。

実は前置きがある。某2chスレを見て別途蒐集していたちくま新書(この話もおいおい書く)が一段落したので、過去に読んだ本が面白かった中公新書でも集めてみるかと思いはじめたのが、転落人生の始まりであった。歴史があり、冊数もあり、蒐集困難が多いことを後々知ることになるのだが、完全に中公新書に虜にされてしまった、ということである。

それは忘れもしないある夏の暑い日。神保町の@ワンダーというSF・推理小説が強い古本屋がある。そこのワゴンセールに風塵社という古書店が大量に中公新書を均一200円ワゴンセールに出したため、じゃあとりあえず気になるタイトルを購入してみたことがきっかけであった。その後、なんとなく後ろ髪を引かれてしまい、時間がある際には毎日足しげく通い(その当時は、店員の人におぼえられた)、夏の間に1000冊ほど買った。冷静になって考えてみてもこれはどうもおかしい。単価が安いので、気づいたときには恐ろしい額に…。絶版や品切れになったような本に興味もあったので、中公新書の全容を明らかにするというなんだか変な感覚に囚われ、そのときはまさに悪魔にとりつかれたかのように、「2日に一度中公新書の束を買っていく修羅」として@ワンダーの店員さんに認識されていたに違いない。

このワゴンセールで、ビニカバ期の中公新書をかなり大量にゲットし、今のコレクションの基礎をなす。次に同じビルに入っている金沢書店さんが1000番以降の状態のよい中公新書を均一棚に置いたのがきっかけで、ここでもかなり大量に購入した。その後何度か、金沢書店さんから直接中公新書を買入れ、たぶん200冊ぐらいは購入させてもらった。その時はコレクションを充実させて家路についたのだが、冷静になって考えてみると置く場所がない!そのためなんとかしてスペースを確保し、現在に至る。ほかに足しげくコレクションを充実させるために通ったのが、ブックオフ、日本特価書籍センター、長島書店さんからはかなり買わせてもらった。特に日本特価書籍センターさんには無理を言って、開封前の新書から抜かせてもらったのはいい思い出。その後徐々に入手したいと思っていた本が7、8年前程度のものが多くなり、ブックオフやら新御茶ノ水駅に近い長島書店さんなどで購入し、ようやく自分の基準(初版・帯付・セヤケなし・ヤニ臭勘弁)を満たすような本を探すようになっていった。ということで、コレクションの大半は神保町から構成されている。もちろんそのほかにもささま書店とか、よみた屋さんとか吉祥寺・荻窪近辺の古本屋も回ってコレクションを完璧なものにすべく努力している。

修羅道に入ることが決まったのはあの夏の暑い日に出会った@ワンダーのワゴンセールであった。なおこの当時はセヤケには無頓着で、後ほどに買換えという終わりのないゾンビループにはまりこんでしまった。ということで、1から蒐集を始めた名もなき古本修羅はまだ未所持中公新書のためのリストを片手に足しげく神保町や各種古本屋に行っているのである。
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