キスの味

今朝は、昨日のお天気とは打って変わって、
暖かい秋晴れとなったよ。
だけど、今朝の冷え込みは本当に寒かった。
もう、12月が来てしまったような寒さで、
手もかじかんでしまったよ。

昨夜は日曜日に頂いたスズキの子やら石鯛を
どうしようかと考えあぐんでいた。
スーパーの袋に、10匹ほど、ゴロゴロしている。
しかも大きさも30センチぐらいあるものばかり。

考えていても始まらない。
包丁を持ち、覚悟を決めた。

まず、鋭利なひれをはさみで切り落とす。
魚のうろこがぬめぬめしていてうまく、切れない。
何度も、まな板からシンクに落っこちてしまう。

再び、覚悟を決めて頭を切り落とす。
心の中でごめんなさいと言いながら。

人間なんて勝手なもので、
スーパーに売っている切り身には何の罪悪感も感じず、
美味しいねと言って頂くだけだ。
ところが、こうやって目の当たりにすると、
ありがたい命を頂いているなと実感する。
ちゃんとの残さず、頂かないとと改めて思う。
一緒に捌いた家族も同じことを言っていた。

それから、三枚おろしならぬ、二枚おろしをする。
これが、また骨からうまく身だけをそげない。

骨に身が結構ついているので、それは煮つけに回すことにした。
他は全部刺身にしてみた。

お皿にてんこ盛りの刺身になった。
骨と身のは、しょうがとしょうゆ、お砂糖、お酒で煮つけた。

贅沢なお魚の食卓になったよ。

命のありがたさと、美味に贅沢なキッスだよ。