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2016年04月22日

投機の本質

結果からいくとほぼ昨日の雑感に書いたとおりの値動きになった。

しかし素直に喜べない自分がいる。(詳細は別項
最終的な着地点はいいのだが、そこに至る道中のこの値動き、何これ!?

わかってる、欧米の時間は乱高下するっていうのは経験則からわかっている。
わかってはいるんだけどやっぱ自分が当事者になると「ヤメてよ〜!」と言いたくなってしまう。

特にユーロドル(EUR/USD) 。
前日大幅に下落してこれまでの上昇基調は終わったよ、的なアピールをしておきながら反転上昇。そこまではまだいい。戻りがあるのは普通だからね。しかし全値戻しはいただけない。しかも前日の高値を抜いて新値更新するなんてもってのほか。

いや、それでも強いなら仕方がない。それが本来の値動きなんだろう。逆に前日の下落がダマシだったということで納得できる。
えっ、それも違う!?

新値更新しておきながら反転下落。こともあろうに先ほどの上昇をすべて帳消しにするほどの下落。
そりゃあ無いでしょう!

わかってる。投機玉を振るい落とすやり方がどんなのかはわかってる。
わかってるんだけどね・・・。


投機の本質はゼロサム(正確に言うとマイナスサム)なので基本的に方向性に影響を与えることはない。
ポジションの保有期間が絡んでくるので、長期の大量投機玉があれば一時的に方向性にも影響を与えることができるが、デイトレで収まる投機玉は必ず手仕舞われるので上に行っても最終的に下に行き、売られても最後は買われることが決まっている。
※詳しくは『生き残りのディーリング』参照

結局投機の影響を取り除いた本来の値動きというのは、順当に米ドル(USD)が買われユーロ(EUR)が売られたということだ。(その裏で日本円(JPY)買い米ドル売りが同時進行)

その値動きというのはある程度予想できたのに、投機の値動き部分が組み合わさると非常に厄介になる。これも押さえておかないと実際に利益に結びつけるトレードにならない。予想屋ならそれだけでいいんだろうけど、そんなものには興味ないし。

投機玉に「流動性の提供」という経済的意義があるのは事実である。しかし実需の見合いで反対売買することは過度の値動きを抑える働きがあるが、実需に関係なく投機主導で動く場合は逆に値動きを加速させてしまうことになる。こういうケースがたびたび起こると「投機悪玉説」が声高く主張され、スケープゴートにされて当局の規制を呼び込んでしまうので、ほどほどにね。

余談ではあるが、この本質を理解すれば日銀というよりは日本の財務省が大儲けすることも理論的に可能である。輸出業界の声だけ聞いて安直な円売り介入をするより余程国家財政に貢献できると思うが、世界の世論を敵に回すことになるので現実的ではないか。


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