“語彙”とは“ボキャブラリー”ともいわれ、言葉の数です。
Wikipediaによると、
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語彚(ごい)とは、ある特定の範囲(例えば、一つの文学作品や、一個人の発言記録など)において使われる単語の総体(「彚」は「集まり」の意味)。
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と書いてあります。
簡単にいうと、例えば日本語の持つ単語の数や、ある人が知ることばの数ということでしょう。
またWikipediaではこうも書いています。
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語彙の総量を「語彙量」という。満年齢で6歳になる子供の場合、理解語彙の総量は、およそ5000〜6000語ほど。13歳では3万語前後。20歳ではおよそ4万5000〜5万語ほどという調査結果が出ている。
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すごいと思います。
ただ、聞いてわかる語彙と、自ら使うことができる語彙とでは違いがあるでしょう。
読むことはできても書くことができない“漢字”があるように。
そしてこの語彙は現代人は少なく、特に若者に顕著に表れていると思います。
今日、仕事でお客様に電話し、あるものを勧めていました。
その、あるものによってもたらされるベネフィット(恩恵、利益)を盛んに説明しましたが、お客様はいらないと言います。
なぜかと尋ねたら、
「面倒くさいから」
というのです。
一応、ビジネスとして知らない者同士が初めて交わす会話です。
お互いに敬語で話しています。当然、そこには“マナー”が存在しています。
そこへ、
「面倒くさい」
という言葉は適切でしょうか。
はじめ、ケンカを売ってきたのかと思いました。
ときとして、こちらから“個人情報”という言葉を持ち出してお客様の要望をお断りする場面があります。
例えば、お客様に調べてもらうことがあったとき、お客様が手間を惜しんで
「じゃあそっちで聞いておいて」
など、お客様の個人情報を第三者の私どもが聞き出せるはずがないときです。
そんなとき、
「今は個人情報に厳しくなっていますので・・」
という断り方をします。
それを、
「今は個人情報にうるさくなっていますので・・」
そんな言い方をするのは好くないのがお分かりいただけると思います。
うるさくなっているという言い方では、個人情報保護法を否定しているようにも聞こえます。
先の「面倒くさい」はどうでしょうか。
そりゃあ誰だって面倒くさいことはあります。
でも表に出していい言葉と、そうでない言葉があるのも事実です。
仕事を休むとき、
「体調が悪いから」
これは良いでしょう。
でも
「面倒くさいから」
こういう人はいないと思います。
「面倒くさい」は、あくまであなたの勝手でしょ?ということです。
同じ断り方をするのなら、「気が進まない」とか、「必要とは思わない」と言えば良いのに。
終話するとき、そのお客様は謝っていました。
こちらの勧めに乗らなかったことについて。
ということは、こちらを言葉で攻撃しようとしたわけではないことがわかります。
でも私としてはすでに呆れていました。
その若いお客様は言葉を選べないのです。
きっと自分の発した「面倒くさい」というのがその場でふさわしくないことにさえ気付いていないでしょう。
昔こんなことがありました。
保険の代理店をしていたときです。
何のことだったか憶えていませんが、仕事ではときに、無理を通してでも何とかして欲しいことがあると思います。
私はそのことを保険会社の担当窓口にお願いしました。
すると私の地区を担当する社員からメールがきて、その中に
「○○さん(私)が泣きついてこられたようなので、」
と書いてありました。
私は
「お前、何様?」
と思いました。
東京海上火災保険といえば、法政大学卒程度では入れないと聞いていましたが、そんなにいい大学を出た正社員でも語彙力はその程度なんですね。阿部ってヤツでした。
「言わせてもらえば」とか「どうせ」とか決してビジネスで使ってはならない言葉っていろいろあります。
そのケースを判断し、適切な言葉を使い分ける“語彙量”、“語彙力”が今後、さらに失われていくのでしょう。
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