2020年08月02日
ことばの違和感
“世界で最も犯罪率の低い国の一つ”
これ、気になりませんか?
他にも、“この世で最も花を美しいと感じる人の一人”とか。
これじゃ最も美しく感じる人は、いったい全部で何人いるんじゃ〜!?
ってことです。
そもそも「最も」っていうのは、一番で唯一無二のものだと教えられたからです。
今までず〜っと気になっていたのですが、ようやく調べてみました。
すると、二つの理由があるようですね。
・一つは、英語を直訳したからだという理由。例えば英語で
one of the most amazing place.
訳すと「最も素晴らしい場所の1つ」です。英語ではこのような「one of the most 〜」というフレーズが定型句として日常あるようです。
確かに「最も〜〜の一つ」という言い方は、テレビでは海外から抜粋した番組に多いと思っていました。
・もう一つは「最も」というのが、必ずしも唯一無二とは限らないことです。
ネットで調べると私と同じく「最も〜〜の一つ」という言い方に違和感を感じている人はいて、その人が辞書で「最も」を調べたところ、一つの辞書にだけ、しかも二つ目の意味として「極めて。はなはだ」というのがあったのだそうです。だとすれば、あながちウソではないのだという気がします。
少しモヤっとしますが、そういうことだったのかと思いました。
別して「てにをは」の話。助詞です。
どうもこれが最近ではゴチャゴチャになってきたようです。
助詞というのは誰もが使っている、「扉が開く」や「扉を開く」といった、単語と単語をつなぐ言葉です。
しかし「扉が開く」と「扉を開く」とでは、扉が勝手に開いたのと、自分がヨイショっと開けるほどの違いがありますね。それだけ、助詞というのが実は大事なものだと思います。
最近崩れてきたのは、YouTubeを見ているとよくありますね。あとSmart Newsの記事。
今日見た動画だと、
「橋の建設に国際入札を行われました。」
というもの。
これはどう考えたって、
「橋の建設に国際入札が行われました。」
でしょう。
どうしても「を」を使いたいなら
「橋の建設に国際入札を行いました。」
にする方法もあるようですが、これでは入札を行った主体が第三者から自分に移ってしまいます。
また、
「橋が長持ちさせる事ができるのです。」
というのもありました。これだって
「橋を長持ちさせる事ができるのです。」
でしょう。
YouTuberの方々、若しくは編集する方々が忙しいのはわかります。でもこんなことくらい手を抜かないで!って思います。
というのも、テレビなどのメディアがだいたい、正しい日本語を壊してきました。
こういったメディアが今ではYouTubeなどSNSに移行してきているから、その責任も大きいんだと思います。
と書いている私、昨夜の記事に間違いがありました。
「当時の支店長代理は風の噂にその後」
「風の噂」というのは常用句の誤りだそうです。
正しくは「風のたより」
広辞林では「風のたより」を「どこからともなく伝わってくる消息やうわさ」としています。
ネットには、これがごっちゃになって「風の噂」になったのではないかと書かれていました。
お詫びして訂正します。
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