2024年03月19日
本屋という激務、その実情A
今回も本屋の裏側の暴露話です。
前回、朝5時と8時が
《新刊書店の注文時間》という話を書きました。
なぜその時間なのかというと
本屋がメインで使うWEB注文サイトに本の在庫が上がる時間だから
これに尽きます。
つまり、朝5時と8時に全国の熱意に満ちた本屋さんが一斉にPCやスマホの画面に目を血走らせる構図が業界では構築されているのです。
すべては売れる本をたくさん仕入れてたくさん売るために。
基本的に、本は単価が高いものです。しかし、単価が高くても相当な数を売らないと儲けは出ません。
山陽新聞digitalの記事(2023年4月掲載)によると、書籍の本体価格の平均単価は1268円。仮に同価格の本が月に10冊売れたとしても、売上額は12680円。粗利は×23%で2916円。時給1000円の従業員が3時間働くと無くなる金額です。しかし粗利はそのまま人件費に充てられる訳もなく、光熱費等諸費用を差し引いた分から充てられるため、実際はもっともっと売る必要があります。
仮に時給1000円で6時間労働の従業員5人
月給25万で月の公休日10日の正社員1人の場合で考えると
1日にかかる人件費が42500円
粗利から人件費に充てられる割合は一般的に50%以下と言われていますから
仮に人件費に充てられる割合を50%とすると
42500×2×4.34=369565
つまり、上記の従業員体制で本屋を営業する場合、日々37万円以上の売上を計上しないといけない訳です。
前回のブログにも書いた通り、コミックの売上額は書籍を上回っており、コミックを売ることが本屋の経営を成り立たせる最低条件ともいえます。
結果、コミックを大量に注文し大量に仕入れて大量に売る体制なくして本屋の経営は成り立たないという訳です。
全国の本屋の皆さん。
本当に日々お疲れ様です。
本ブログに訪問下さり感謝m(__)m
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