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2020年12月23日

マリッジcelebration250プルメリアストレリチアの魔性時間。。。




プルメリアがフワッと甘く香る。

「立会人のお嬢さんがランチをご馳走した御礼に身内に電話してプルメリアの生け花をたくさん持ってきて貰ったんです。帰りにプルメリア港で船に乗る前に。。って。」

プルメリアの花束、時は少しさかのぼって、プルメリア警察署でランチをしているとき。

それは、葉月が亡くなった旦那さんの父親の兄さんであるアポロンおじさんに電話して今日のことや、三太夫さんの事情を話してプルメリアの花を少しわけて欲しいからと頼みました。アポロンおじさんはマンションや駐車場の収入と本職家具職人でだいたい自宅で仕事をしています。アマゾネスサンクチュアリィの支配人ダイヤさんの恋人で時々ダイヤさんが、アマゾネスサンクチュアリィの為にマンション、プルメリア・インの花盛りのプルメリアの切り花をいただいてきます。

甘いもの大好きなアポロンおじさんにアマゾネスサンクチュアリィのお土産スイーツの試食を持って行ったりお客様や他社からの贈答品を送ったりお酒を送ったりしていました。アポロンがちょうど家にいたので、連絡を受けたアポロンは警察署の受付に預けるから帰りに受け取ってと言いました。花屋さんで買うのもいいけど、アポロンおじさんのプルメリアはいつもツヤツヤしくいい香りに咲き誇っています。三太夫さんが、帰りにプルメリア港で弟を追悼したいとふともらしたので、葉月が気を利かせました。

葉月は、「あっ、じゃあさ。おじさんちにプルメリア受け取りにダイヤさんに向かって貰うわお客様の送迎もないし。」葉月は少しでも、恋人同士のダイヤさんとアポロンを会わせたがります。「えっ、忙しいんじゃないの。。。」「あら、これも必要な重要急ぎのお仕事よ。」アポロンは今夜もダイヤさんとデートと思いながらも葉月の心遣いを嬉しく感じました。
ダイヤさんがプルメリアを受け取りに来ると
「実はねー、なんと、このプルメリア警察署に来ている被害者の関係者の人って私の中学校の同級生でびっくりしたわ。。被害者のモンタージュが若い頃の同級生にそっくりで。。。警察署にいる葉月さんに思わず電話したんだけど。。。そしたら、なんと弟で。。こんな事もあるのね。。」「チラッと葉月ちゃんから聞いたんだけど。でもさー、元カレ氏とか、初恋の人とかそーゆーわけじゃないの。」と、アポロンがスネるのでダイヤさんが大笑いして「あら、ジェラシーかしら。光栄だわね。私も捨てたものじゃないわねー彼は転校生で、うちの近所に養子に来たのよ。うちの母親が弁護士だからいろいろ手続きを担当してたし。そんなふうに、確かに素直でいい子だったけど異性とかそんな感じに見た事なんてないわ。考えすぎよ。。」「そう、君はモテそうだからね。信じてるけど。。なにかと心配で。」「いやもう、50歳のオバさんに。ヤキモチ焼かれるウチが花かしら。なんといっても中学校の時の同級生よ。近所って言っても、そのあと私は女子高、短大だし、あちらさんは超エリートコースだしね。中学校卒業してもたま〜に見かける程度だし、世界も次元も全然違うわあ、かと言ってあなたは優秀だけどね。ありがとう。今晩楽しみだわ。

と、言ってプルメリアを受け取りました。
今晩
19時半に、アポロンがアマゾネスサンクチュアリの門前に迎えに行くと。アポロンは男性でアマゾネスサンクチュアリィには立ち入りできないので、19時半に門の外で待ち合わせにしました。一瞬で瞬間移動のUFOスペースシールドの1日レンタル券をアポロンがお客様から貰ったからです。アポロンのお客様のひとりの東京、銀座のバー、ラナンキュラスへ行く予定です。
恋人アポロンから
ダイヤさんがプルメリアの花束を受け取りますと、真っ赤なオープンカーの社用車で、
ちょっとお待ちくださいって会議室から言われておりますので、と受付の人に言われて、受付が内線電話して少し待っていると、


「あーうわーほ、ほんものー、えー」奥の廊下から誰か歩いてくるのを見ると。。。

伊集院三太夫氏でした。50歳のおじさんと言いたいのですが、彼は童顔のせいかかなり若々しく見えます。もう30年ぐらいは会っていなかったのですが、なんとなく昔の雰囲気はしっかりと残っていまなので一眼で三太夫さんだとわかります。三太夫さんは品のいいスーツを着こなしてにっこり笑うと「お久しぶり、電話ありがとうございます、和久さん。お互いに歳を取ったねー、なんて言えないな。。和久さんは本当に若々しいし可愛らしい感じは変わらないですね。」「あ。。あらまぁ。そんなにお上手だったかしら。。人は成長するものねー。」ダイヤさんが笑うと、「あの、この度は、本当に申し訳ないです。電話で不躾な事ばかり聞いてしまって。本当に。。。デリカシーの欠片もなく。。なんと言ったらいいか。。」大変恐縮する三太夫さんに対して

ダイヤさんはケロッとして「葉月さんのおかげで。。今はもう幸せよ。損をして徳を取れって言うでしょう。伊集院君は。。」「ああ、僕は二十代半ばで
学生時代の時に付き合ってた
同い年の妻と結婚して、二人の子供がいるんだ。」三太夫さんが言うとダイヤさんは、「それは良かったわね、はい、これ、

プルメリアの花束を手渡しました。「ありがとう、これ、葉月さんが言ってたけど君の恋人の。。。」「そう、アポロン氏。五歳歳下なんだけど私よりしっかりしていて頼りになるわ。私は意外とおっちょこちょいだし。」「ありがとう本当に。。。君は、いま君がいいからもあるけど、本当にいい人に恵まれているようで、僕も、養父母といい、君や、お母さんのルビー先生のおかげ様でどんどん人生が開けて行ったよ。家庭も子どもも持てたしね。。だけど。。なんだか、その反面、弟に申し訳ない気持ちがある。」三太夫さんが言うとダイヤさんは、「だけど、親から養子に出されるって。。傷つくのは出された方が傷つく立場だと思うわ。弟さんは、親元さんにいたんでしょ

「君は、裕福な家庭の育ちだからそれが当たり前な平凡な日常生活かもしれないけど、うちは実家はヤクザだよ。僕と弟の吾朗太は、妾腹の子どもだし。母親は吾朗太を産んですぐ亡くなるし。父親は、僕には悪い人じゃないけど、悪い事してきたし弟が小学生の頃亡くなるし」なんだか急にしんみりした感じになってしまったので、ダイヤさんは、「弟さんの事は残念でならないわ。。でも、お亡くなりになってお兄さんの元へ帰ってきちんと発見されてお弔いを受けてご冥福をお祈りします。」ダイヤさんの言葉に三太夫さんは少し涙ぐみ「ありがとう。ウチの実家の剣崎家には入れないから。いちおう、弟は剣崎家の五男。。僕は三男として最初は父親と本妻の家に養子に入っていたけど、僕は剣崎家から伊集院家へ養子に行って。。。だけど。やっぱり弟は妾腹の子だから剣崎家の墓には入れないし、僕がなんとかする。」「そうなの。。。いろいろあるのね。」「妻や子どもは、なんにも言わないだろうけどね。あんまり。。関心ないかな。とりあえず家にきちんとお金は入れてるし。幸せそうな君が羨ましいな。
ダイヤさんは。。言えないけれど、
でも。。私だっていろいろあったし、正直言って殺人犯になりそうだったし自殺も本気で考えたし。。。親友に裏切られて騙されて盲目になったし、だけど、また目が見えるようになって、葉月さんのおかげでまた人生やり直そうと思ったし。歳下の恋人もできて仕事にも恵まれて執着していた子どもが欲しいと言う気持ちも年齢的にあるけど、もうどうでも良くなったし

裏切られた元旦那の子どもがいたとして愛せるんだろうかと思う不思議だわ。今まで死ぬかと思う事ばかり連続して続いてきて終わりがない苦しみに。。。まるでジェットコースターみたいな私の人生。。平凡な私なのに。。2ED2BE5B-61EF-4C85-BEE4-AD8042DF4FC9.png

でも。。。白いオセロをパチンと角に置けば黒いオセロも全てはひっくり返って白になる。今では、死にそうになった事も裏切られて傷ついた事も。。。人殺ししそうになったのはどうかと思うけど。これで良かったと思えてくる。不幸は不幸だと思ったら不幸で終わるけど不幸の中の幸せを掴むかどうかは。。その人次第だし。予想もしなかった不幸ばかりではなく、世の中には予想もしなかった幸せもあるという事だし。。。様々な思いが混み合って

「伊集院君だって、奥さんやお子様もいて、外務省勤務でしょ。言う事ないじゃない。あなたの養父母の伊集院教授夫妻もいい人だったし。」ダイヤさんは実家の近所の伊集院夫妻を思い出しました。「そうだねー、文句ばっかり言っちゃいけないな。まぁ。。なんだろ。和久さんもいろいろあったみたいだけど、僕も、高校生の時に同じクラスの彼女に失恋して、それからあんまり。。。女性の方は。。いろいろ考えても仕方ないと思って大学の時の恋人の妻と結婚したよ。高校生。。だから、彼氏彼女って言ってもさ、なにかあったわけじゃないし。だけどな。なんか。。ね。」三太夫さんはため息をつきました。「まあっ。。純粋なのね。特に深い仲じゃなかった高校生の時の彼女を。。。」「そんなもんじゃない。なにもなかったから、それがかえってさ。どうしようもない。ヤケで結婚したって言えば妻に悪いんだけどね。恋愛と結婚は別と割り切って

三太夫さんの高校、大学と言えば、トップクラスだし。その時の同じ学校の彼女や奥様となれば必然的に言うまでもなく非常に聡明で知性的。。

アポロンさん。。ヤキモチを焼く次元が違うわ。さすが伊集院君は、私とは次元が違うエリート女性が対象なんだろうしね。まぁ、私も伊集院君は、いい人だけど特に男性として意識した事ないしな。

男性は過去の女性を
アーカイブで、上書きされるわけじゃないみたいに聞いたことある。

女は、好きな人がいれば、過去の恋愛、好きだった人など吹っ飛ぶ私はもちろんそうだし。。男性は。。。
過去の女性を振って新しい女性にのめり込む場合もあるから。。

アーカイブ方式。。
それは人によるとは思うんだけどね。私なんか過去の彼氏なんか言われてみたら。。顔も忘れたし。どうでもいいやって思うなぁ。そりゃ、別れた旦那は本当に憎たらしいけどさ。かと言って、もう今は幸せだから、アイツも居なきゃ今の私は居ないなら感謝できるけど。でも、いろいろ伊集院君も大変ね。とダイヤさんは思いながら、
「そう。忘れられない人ね。。」「まぁ。。。高校生な話しだしね。だけどさ、僕は養子の1人息子、あちらは女の子2人の長女の昔からの代々の街中の家のコで。。。」ダイヤさんは、今時ひっくり返りそうになりながら、「え。。今時そんな家あるの。まぁ、うちは核家族の兄弟いて。。私には関係ない話しだけど結婚なんて正式に親から完全独立しました、もう別の世帯ですって意味じゃないの。」確かに実家は二世帯で兄夫婦や子どもも親同居だけど。。たまたま。。。ウチが両親共働きで、兄嫁と結構うまくやってるから兄嫁が専業主婦だし、ちょうど家の事をやる人がいるからって理由だけで自然の流れで機能的に効率よく同居してるみたいなんだけど。「まぁ、今はちょっとないかもしれないけどさ、僕ら若い頃は。僕も自分の親なら一人息子だろうが、婿養子に行っても良かったんだけど。まぁ、じっかで換算すると妾腹の子だけど三男だしね。

まさか、自分を引き取ってくれてお世話になっといて。伊集院家を捨てるわけにはいかなくて。」「そうな。。のね。私なんて結婚したら嫁に行って当たり前だから、親も私を甘やかしてくれたんだけどそういう女性もいるのね。。

「君が幸せそうで安心したよ。葉月さんや、笑さんや、おデブちゃんもいい子そうだし。あっ、おデブちゃんって言ったら失礼だっ」「ありがとう。あっ、もう、あまり話してもいられないんじゃない。みんな待たせてるでしょう。それじゃ、お元気でね。」「ありがとう



プルメリア警察署から帰りしな
プルメリア港へ向かうタクシーの車中にて

警察署から、
三太夫さんがタクシーを呼ぶと
たまたま、朝プルメリア港からプルメリア署へ送迎してくれたロシアンブルーの運転手さんでした。
ドライバーに簡単に昼間のプルメリアの花束のいきさつを説明しながら
タクシーの中で三太夫さんは、プルメリアを見つめていました。

「って、言うような事がありまして。弟にいただいたんです。海の弟に捧げたいのでちょっとだけ、プルメリア港のあまり人がいないところでタクシーを止めてもらえませんか、」と三太夫さんが言うのでドライバーさんは、
「私も一緒にお弔いのお祈りをさせていただきます。私もあなたの弟さんを観たご縁ですから。」「私は、三男で養子に出されました。ウチが極道で親父が組長でしたから。もうなくなりましたけど。切った貼ったの生き馬の目を抜く世界で生きてきた親父は私が極道の世界ではどうしても生きていけないって見抜いて中学校上がると養子に行きました。だから、弟は、雰囲気全然違うでしょ。私は三番目で弟が末っ子の五番目だから、三太夫と吾朗太。私以外は本妻の息子で、私と弟は妾腹の子どもです。全員男で。。。

弟はヤンチャで親父も可愛がってましたし。」「そうなんですね。」プルメリア港に向かってどんどん進んでいくタクシー。ドライバーが、三太夫さんの帰省の船と飛行機の時間を聞くと
プルメリア港の近くで
ドライバーがタクシーのメーターを切りました。「えっ、まだその。。。」と三太夫さんが不思議に思うと、「ほんの少しだけ寄り道させてください。お手間取らせませんから、ちょうど通り道にウチがちょうどあるんです。」古民家らしきたたずまいがありましたが、

その周りをたくさんの極楽鳥花の群れが咲き乱れてまるで夢の中の出来事のようでした、そうか、これは確か南国の花。。天国の花だっけー

「あっ、EA652AED-B668-4D81-A68E-D805BE5D7A72.jpeg

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洋館建築が圧倒的に大多数の街中で珍しい異空間を放っていました。

「この古民家を数年前に買ったんですが、この極楽鳥花の群れ付きだったんです。なんとなく古民家と派手な花たちはアンバランスだし、花なんか興味はなかったんですが、、刈り取りしてしまおうか、と先延ばし先延ばしにしていたところ、

お祝いやお弔い、ご近所の人達や遊びにくる人や観光客、何人かに時々わけてと頼まれたりしまして、この花が好きになりました。花言葉もいいものみたいだし、それに、弟さんの姿を見て、すぐにこの花のイメージが沸いたんです。こんな感じの若々しいヤンチャな。。私からも少し献花させてください。」「いいんですか、お気遣いを。。なんか、弟も浮かばれます。荒れていてどうしようもない奴だったみたいだけど、たったひとりの弟だし。どうしてあんなに早く海で死んでしまったかはわからないけどバカヤロウ」普段バカヤロウなんて三太夫さんは絶対言わないのに。。つい自然にこぼれる。すぐさまドライバーは、タクシーを降りて手際良く数本の極楽鳥花を群れから切り、

また速やかにタクシーは走り出しました。荒れてスレてどうしようも無かった弟を極楽鳥花にイメージしてくれるこの人はなんて優しいんだろう。。。

太陽に向かって輝かしい。。。

弟も闇社会ではなく太陽のもと、生きていけたら。。。今は幸せで元気だったんだろうか。

悲しいほど青い空がまぶしすぎて目に沁みる。

タクシードライバーが、警察署近くで吾朗太の幽霊を見たというので三太夫さんはずーっとチラチラ車窓を気にしていましたが。。。霊感らしきものはないし。。

霊感があるらしいドライバーは弟がいると言わないし。どこかへ行ってしまったのか。


ドライバーは港の少し人が少ない場所を選んで停車しました。

ドライバーと三太夫さんが少し自分の持っているプルメリアと極楽鳥花をお互いに分け与えると

吾朗太。。。幽霊でもいいから、本当に会いたかった三太夫さんは思いました。

タクシードライバーは、どうぞ、私たちの追悼の意が弟さんに届き安らかにお眠りください。
、。

フワッと、ドライバーと三太夫さんの投げたプルメリアと極楽鳥花が弧を描いて海へ。。吾朗太に2人で黙祷を捧げました。

波に揺られて、花は散らばり。。寄せては返し波間をさまよいます。

同時刻。。。
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「わっ

吾朗太がやっと、なかなか帰らないお迎え組の保護者やぴいぴいうるさい木蓮寺幼稚園の園児が帰っていき寺の近所住まいでも時間が来たらガキは全員まとめて速やかにバスに放り込めよやれやれまだ、吾朗太
の姿が見えてチョッカイかけてくるウザいぴいなって超絶ドクソガキがバス送迎だからマシなもんだけどよEB85CDE0-FA10-49F3-BF7F-AD85D8C75A6B.png

境内の隅でようやく寝たかと思えば。。。

変な夢を見てよくわからんが、俺が真面目にカタギのビジネスマンになってるのか。。。四十代ぐらいになった俺。。。と、昼間のタクシーの俺が見えるって運転手が、

なんだ。。この島によく咲いてるプルメリアって言うのか確かあれと、鳥の頭みたいなオレンジの花を差し出してきた。。泣いてるじゃねーか、なんで俺が泣くんだっと、思ったら

頭に。。なんか当たって目が覚めてでも、変だ。俺は死んでるから物が当たらないというのに。透けて身体を通るだけなのに。。でも、

確かになんか、頭に当たって吾朗太がキョロキョロ周りを見渡すと、あっ近くに夢で見たような鳥の頭みたいな派手な出立ちの花とプルメリアがぽつねんとひとつづつそこに落ちていました。

「な、なんだこれ誰が投げたんだ、クソガキか。。





2020年12月17日

マリッジcelebration249いつ終わるとも知れない悲しみと希望が交錯する時代に

あー。。。だ、だ、ダメだっ。。。

ウググぐぐ

お。。。俺はたしかに木蓮寺でフラフラしてる身で、昼間は木蓮寺の幼稚園のヌクヌク生きてきたうざガキどもが来るので気持ち悪いが、昼間は外へ出てればいいだけだし。。

俺は多分、ガキの頃相当嫌なことがあったというかヌクヌクあほみたいに甘やかされたクソガキを見るとムカつくというのを身体がなんとなく記憶しているような。。

でも。。。け、警察署は。。なんかもうアレルギー反応というか。も、もうダメだ。。覗いてやればなんか思い出すが、もうそれどころの話しじゃないぜ。

反面警察署へ乗り込んで想いに浸ればなんか思い出すかもしれないけど、というチャンスだったけれど、吾朗太は、もう悪霊に取り憑かれたどうしようもない人のように取り乱しや。。。やめよ違うとこいこだ、ダメだ警察署だけは。。。ああ、もうダメ

警察署でタクシーが止まり、お客が降りて、そのタクシーがこっちにやってきた。。。

タクシーが止まると、タクシーの運転席の窓が開けられ
「おいっ。派手なにいちゃん、大丈夫か。。」えっ。。。

タクシーの窓から年配のロシアンブルーの運転手が顔を出して「通り道ついでだから、金はいらないから病院送るから。。」見知らぬタクシードライバーのジワっと優しさが身に染みてきますが、

この人。。俺がみえるんか、というか。。なんか生きてるやつにみえるんか。。たしかに死んだ幽霊を生きてるやつにみえるって体質のやつがいるらしいとはきく。デブには精神統一したら俺がなんとか身を隠す事ができるけど

この人は、俺が生きてるやつにみえる性質なんだろ吾朗太は無条件で自分を心配してくれているドライバーに少し救われた気分になりながら、「気持ちはありがたいけど、俺はもう生きてはいないよ。ありがとう。」柄にもなく御礼を言う。生きてないって言われてびっくりするかと思ったけど、
タクシードライバーは、思いのほかあっさりと

「あっ、そうだったのか、あー、いやいや職業柄たまにそういう人見えたり乗せるけど、アンタもか。。たまに生きてる人と勘違いするぐらい生きてる人の様に見えるからよ。。。あんたハリネズミだろ、さっきさ、警察署に四十代かまぁ。。。50まではいってないかもなぁ。。。だいたいそんなもんのハリネズミの紳士を送り届けたばっかりだからさ。どうも話しだと東京から来た官僚らしいが。。。わざわざプルメリア署に行くとはねなんかあったんかもしれんな。はー、東京なんか息子夫婦や孫が住んでるけどよ。まー、大学からあっち行ってそれきりで。。。わしゃ、住めねぇ。ザワザワしてるし。プルメリアも都心部は大都会だけど、自然も恵まれてここは天国だわなー、東京なんか、同居も断ったぞま、にいちゃん、御成仏してくれよ。」

というので、「ああ、どうも、ちょっと気分良くなったから。。」と、フラフラしながら
珍しくお礼を言って吾朗太は警察署から離れました。

チエッいい暮らしのハリネズミヤローか、チキショウ東京。。。
東京という言葉にどこかゾクっとする郷愁的な感覚が蘇るような気がしたものの、

とりあえず早くこの場から遠ざからねば死んだはずなのに。。。吾朗太は命からがらにして警察署を離れました。



しかし。。。海へ発見されたプルメリア港にたたずんでもなにも思い出せない昼間は適当に海辺と街中をぶらぶら。。あてどなく。。。居場所もなく。。。

孤独は耐え切れないけれど。。人付き合いはわずらわしい。だから、今時はデブがネットがだLINEがだ。。なんだかんだ言ってる奴が主流なのか。
みればどいつもこいつも、ケータイだのスマホだと言ってる電話を持ち歩いている。デブももちろん生意気に持っていて


街中へ行けばどいつもこいつも。。スマホながめてピコピコやってるかなんかやってんな。そら、引きこもりもでてくるわな。俺には無理な世界だぜ。
吾朗太はなんとなく。。。電話は持ってた気がしました。
本人はすっかり忘れているのですがホスト経験もあり、女に携帯を借りさせていましたし。。しかしながら、吾朗太は長時間どこにいてもスマホに向き合いっぱなしの人々を異様に見てゾッとして首を振りました。女を騙して悪さばっかりして喧嘩に明け暮れて退廃した生活を送っていた性質の吾朗太は、
コーンピューターだのスマホだのゲームに熱中するという感覚が妙に気持ち悪いし理解できないのです。あー。。。もう海へでも行くか?それにしても訳がわからん。街を観察していると、霊感の無さそうな奴についてスマホをこっそり覗いてやると、どうもさっきまで会ってニコニコ喋って別れた奴の悪口をボロカスに書いていたり上司の悪口や有名人の悪口をボロカス書いて叩きまくっている奴や。。

自殺サイトらしきものに、もう疲れた嫌になった死にたい。。。みたいに書いている奴もいる。。死ねるだけいいだろうが吾朗太はそういう人にはそう言ってやるが、言われた本人には霊感がないせいなのか吾朗太が見えない聞こえない。。それとももう本人は余裕がなく自分以外のものはなにも見えない状況なのか。。。

吾朗太は、
俺は死のうと思っても死ねねーんだよクソ小僧がどうせ死ぬ身なら本人を一発でもぶん殴ってやりたいけどそう、死のうとしても死ねないしかと言って生きているわけじゃない。そんな死にたいなら俺に命を寄越しな俺なんか、死にたいわけじゃねーのによ気づいたら死んでたんだぜ

そう。。生きているだけでも。贅沢だっ



あー。。そうだ、多分俺は、自殺したわけじゃないだろう。そう思うって事は、よ。死にたいわけじゃなかったんだろうよ。

吾朗太はそんな気がしました。まだまだこれだけじゃ、自分のことがわかり、それを自分がそうだ、俺は確かに◯◯だったと生前自分であった事を自分で確信できて、
さらに自分がどうして死んだのかわからない限りは吾朗太は上にあがれません。そうだ。。。これだけは言えるわ

俺は自分で死んだわけじゃねーからなそれだけはわかる。。。俺は自殺する奴の気持ちなんかこれっぽっちも微塵も理解できない。幾ら世の中が嫌いだからってコロコロしてヌクヌク遊んでウンコだギャハハという朝から木蓮寺にゴキブリゾロゾロみたいに来るクソガキどもも嫌いだけど病気や痛みでのたうちまわるほど苦しくてってでもない限り自分で自分の命を絶つやつは俺はもっとムカつくし。

そうだよー、俺なんて、死にたいわけじゃなかったのによ。どうしようもない。
怒涛のようにあふれる怒りと悲しみ。。
吾朗太自身魂の叫びを聞いた気がしました。

「良かった、良かったー、すぐタクシー捕まったあ、プルメリア港の近くのエンジェリア・プレミアムまで。。ごめんお酒臭いですか〜、」
ロシアンブルーの年配のタクシー運転手は、またプルメリアリゾートの街中へ引き返すと
それこそまた若い派手なにいちゃん達が2人タクシーに乗ってきたので、
「大丈夫ですよ。酔っ払って吐きそうなお客様すらいるんですから、」と言うと、「す、すみません」と、犬の方の男性がフラフラしながら謝る。どうも酔っ払って気持ち悪いようだ。
「あ、大丈夫なんならビニール袋あるからね。言ってくれたら車停めますから。。」とドライバーが気遣うと、犬は「あ、大丈夫です、お気遣いすみません。僕お酒弱いんで。」と言うともうひとりの元気な方のフェネックが、「俺らホストなんですよー昨日、ちょっとこいつが飲み過ぎちゃって遅くなったなまーね、新人で掃除と鍵閉めの当番で今から寮に戻るところ」とフェネックが言う。どうりで、派手なにいちゃんだ、まぁ、たまーに水商売関係は乗せるけど基本的にもう年齢が年齢だから、定年退職後のアルバイトで午前中から夕方ぐらいまで勤務してなので
水商売関係者は本当にたまに。。どちらかと言えば珍しいほう。
「そっか。。。あ、あー、良かった。ちょっと華やいだ感じだから、お兄さん達。。ちゃんと生きてるから、さっきはもう。。」と思わずドライバーが言ってしまい、
フェネックが、「えー、なんかあったの、ちょっと、ちょっと、」身を乗り出す、フェネックはどうも話のネタや話題の引き出しが欲しいらしい。
どんどん
タクシーは、街中を駆け抜けていきます。

「あ、いやいや、もう私は体質で珍しくはないんだけどね、さっき、お兄さん達と同じ職種らしい幽霊を見たんだよ。年齢もお兄さん達と一緒ぐらいか、少し上ぐらいかなぁ。でも、私は時々生きているように幽霊がみえるだから生きていると思って話しかけてみたんだけどー死んでるからって言われて。可哀想に。。」「うわーこのへんにいるホストの幽霊って。。ウチの店にいたホストなんじゃねー」フェネックが言う「キンキラキンでさありゃ、派手で甘い顔してたし。にーちゃん達と一緒の職種じゃないかな。モテそうだったけど。。にいちゃん達も女の子がホッとかないだろうけど。あの幽霊もなかなかイケるんじゃない。可哀想だね、これからってのにさ。」年配のタクシードライバーだったけどホストには全く偏見がないようでそれはお客様商売だからかもしれないけど。男性の中にはホストを毛嫌いする奴もたくさんいる。。。
「えー、幽霊そういうのっているの。。でも運転手さん怖く無さそうだね。まぁ、いるならいるでさ、害がないなら生きてる人間の方が怖いよね。」犬の方が随分と意味深げに言う。どうも犬は自分の事を僕と言い育ちが良さそう。フェネックはヤンチャしてきた感じだけど。。。よくよく見ると犬の方はなんでホストやってんだろうか、って感じだけど、そこは他人様の事情だし。


フェネックは、「そら言えるわ女は怖いしな先輩とか昔刺されたって人いるし。。でも生命あったし、傷のひとつやふたつ、作らんでホストで成功できるかって平然と言ってる先輩も怖いけどな。

まぁ、女が怖くてホストなんかやってられねーけどさ。女不信にはなるけどさ。俺らのほーが女からしたら怖いかもなー」フェネックが笑う「君ら、生きてるだけでもう勝ち組だよ。
自分として生まれて生きてるから自分らしくいられて
やりたい事できるんだし。君らは君らで。。それぞれが世の中には自分は一人きりだし。生きているうちに自分らしく好きな事やっとくべきだしね。そんなんトライとエラーの繰り返しが当たり前だし。それじゃなきゃ自分に申し訳ないし。」

あー、そうか、だからこのドライバーさんはホストに偏見がないんだな好きな事をやれ、主義。でも、自分は好きな事やってるんだろうか。犬の方はしんみり考えました。

生きてるだけでもう勝ち組ね。。。自分らしくね。。ああ。。そうかもしれないな。死にたくないからプルメリア島へ逃亡してきたんだし。そうだ、自分は自分が大切だからこそ、プルメリア島へ逃げてきたんだそういう事なんだそうか、だからこうやって今ここにいて。決して好きな事をやってるわけじゃないけど、好きな事をやる為に家を出てここまできたんだ。

なんだ、そっか。。自分は自分が大好きって事か。
「ありがとうございます」突然犬の方が号泣しはじめた。

「り、流星さ、酒抜けてねーのか。。まだ」フェネックの方が唖然とする。

ドライバーさんは。。もしかしたら、この流星という犬の若者は、生きる目的を失っていたりなんのために生きているかわからなかったのかもしれないな。ホストやって。。ホストやる人は一時的に金が欲しいだの、女にモテたいだの享楽的な目的やあるいは事業や商売や投資をする為に資金や人脈が欲しいと企業目的の人や、あるいは借金返済の人もいるかもしれないけど、
この子はなにか事情があって。。。って感じだなぁ。
あー。。。えっと、なんだっけか。抗議、コーギじゃない、この子は。ベーグルか。。あ。ベーグルはパンか。なんとかって言ったなぁ。犬の種類忘れちゃったけど。。
「まぁさ、色々あるけどさっきの幽霊の兄ちゃんみたいに色男でこれからって時にいつどうなるかわからんし。何があっても後悔しないようにしないとな。と、木蓮寺の黄色い坊さんが言ってた。」と、ドライバーが言う。「黄色いってあのデブのインベーダーじゃねあの人ホームページでいい説教書くからたまに読んでる。」フェネックが言うと、「あ、御大福様でしょ。あの人いい人だよ。僕の同級生で東京から神楽市に進学した子にホストを見つかった時に木蓮寺でわざわざ一席設けてくれたし。」犬が言うと、フェネックが、「そういや、流星そうやって言ってたなぁ。俺は客が木蓮寺散策した言って言うからその時下調べに木蓮寺のホームページ見た時に偶然おデブさんのエッセイ読んだらいい事書いてあって。それからたまに読んでるな。語彙が豊富だしやっぱさ、ホストも感性使わないと。」「おデブさんって可哀想じゃん。女の子だよ、あの子。まぁ。。確かにふくよかだけどー。」犬が言う。

「俺らみんなあのおデブ様に洗脳されそーだなぁ」フェネックが笑う

目的地が近くなるとドライバーは、
「そうか、流星さんは東京出身か。。私も息子の一人が学生時代から東京へ行ったままあっちでもう世帯も持ってるな。」「だけど、東京よりプルメリア島の方が断然いいですね。都会なのに自然もあるし、夜景も満点の星空もあるし。。」犬はすっかり酔いが覚めて元気になったようです。

「あんたらもう、親に感謝せんとな。世の中には全然モテないとか、にいちゃんらみたいに女の子の方から寄ってきてって天が二物も三物もって外見も活発な性格にも恵まれた男の子もいるが、全然モテない、女の子から嫌われる、友達ができない、仕事ができないって男性もいるんだぜ。さっきの幽霊さんみたいに。。若くして亡くなったりとかも。。。」とドライバーが言うと犬の方は。。。

「親。。。ダメだ。。嫌で逃げたんだよ。東京から帝王大学に受からないのかって殴られてKOや葉瀬田じゃ三流だって馬鹿にされて。」と号泣しはじめたので

て。。。帝王大学以外が。。皆馬鹿だって。。。

そんなわけないじゃん。確かに帝王大学は日本一だよ。。だけどKOも葉瀬田も引けを取らないだろどういう次元の世界だよっ

ドライバーとフェネックはなんの冗談かとぽかーんとしました。

バックミラーで。。あまりの話しに思わずドライバーとフェネックの目線が合ってしまいました。



寄せては返す波の様に絶え間ない
深い悲しみに包まれながらも。
いつのまにか、眠ってしまったけどもう帰るかさすがに木蓮寺幼稚園とかいうアホアホランドのキチガキどもも帰ったろうし。

まー。。デブんちにも頭大丈夫かって言う婆さん達に甘やかされた様な変な犬が二匹も住み着いてアイツらもキモいけど他のクラスはまだマシだけど。。CHARA CHARAの甘やかされた様な小型犬が圧倒的に多い
デブのクラスは底辺で最低だけどな。
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俺は。。。いったい誰なんだろう悲しいほどに美しいプルメリア港の
海を見つめると吾朗太は、また木蓮寺に戻りました。

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「あっ」「あれまた運転手さんでしたか

ロシアンブルーのタクシードライバーは、プルメリア港やプルメリアリゾートを仕事で行き来するとまたプルメリア署の近くを通ると朝プルメリア港からプルメリア署へ送迎したハリネズミの官僚紳士がまたタクシーに乗ってきた。



プルメリアの花束をかかえて、「プルメリア港へ寄ってから、少しだけ時間をくださいね、それから東京に帰りますのでまたプルメリア港へ送ってください。」と言う。「わかりました。綺麗ですね、いい香りがします。奥様かお嬢様に差し上げるんですか、」ドライバーが言うと、ハリネズミの紳士は首を振りました。

「プルメリア港で亡くなった弟に捧げるんです。

えっ。。。お、弟ま。。。まさか

しかし。。。この知性的な官僚紳士と午前中に見たキンキラキンの入れ墨のある反社会のハリネズミの幽霊。。。

まさかね。違いすぎて。しかしながらドライバーは、

「今朝ね、貴方を警察署に送った後に、この近くで若いハリネズミの幽霊を見ましてあ、こんな事言ったら頭おかしいと思われても仕方ないんですが私は子どもの頃から幽霊が見えまして。でもねキンキンのヤンチャな感じの若者で、あなたの弟さんじゃ。。。ないよなぁ」と何気なくつぶやくと、

後部座席のハリネズミの紳士は号泣しはじめて、「お、弟ですドクロの入れ墨が入ってたでょううっ弟の吾朗太ですっ




2020年12月12日

マリッジcelebration248絶えずして止まらない時の流れゆき喜びも悲しみも。。。

海外は急にバタバタするしおーげさだけど、どうせ行くなら沖縄や北海道でも良かったのに。意外だった。と、ダイヤさんのスマホに恋人アポロンからのメッセージが来ました。

北海道や沖縄は、旅行で行くならいいけどほんの少しだけの時間に行ったら逆にお名残惜しいでしょう。それはまた、とっておきましてちゃんと旅行にしましょ。ダイヤさんが返信しました。
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1日レンタルUFOは、どちらかと言えば全員お酒を飲む人で運転ができないグループやカップルの為のお酒を飲む機会や日帰り旅行向けでもあります。レンタルUFOチケットは、お客様からアポロンがいただいたようです。
「あらまぁ、小樽とかでお寿司でも良かったんじゃない。」清掃員のガーベラさんが言うと、「お二人は飲みメインですよ。車運転しなくていいからね。ガーベラさんは日本酒党で北国好みでしょうけど、」執事の椎名が言います。ガーベラさんは月の外星人で、もともと葉月の経営する月のサナトリウムの清掃員だったのですが
社用車のUFO
スペースシールドで月から送迎でプルメリア島のアマゾネスサンクチュアリィ勤務になりました。
末っ子の息子のケンが
プルメリア島の都心のプルメリアリゾートのホストクラブ熱帯夜で、ホストをしています。ケンはホストの源氏名TOKIOで、母親が世話になってるし、葉月がホストに反対する親を説得してくれたので時々アマゾネスサンクチュアリィにお酒の差し入れを贈ってきます。
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「焼酎が飲めたら暖かい地域もいいけど飲めないからね、やっぱり日本酒は北国よ。」ガーベラさんが言います。

ダイヤさんは、
「暖かい寒い。。は、旅行でゆっくり行けばいいかな。。。今日は落ち着きたいし。大人の隠れ家風の都会のバーで
落ち着いてそんな気分なのよ。
故郷やこきょうを偲ぶって言ってもわたしには雑踏や喧騒がある中で、夜景や異空間のお店に行くのって落ち着いた故郷の癒しになるのよね。。長い間なんとなくだけど東京を避けてたから。別に身内と仲違いしたわけじゃないんだけど。」故郷というとのんびりと自然に囲まれたゆったり時間が流れるナチュラルに温かい片田舎を思い出す人がたくさんいるかもしれないけど
世の中には大都会が故郷で、喧騒や雑踏がかえって懐かしく落ち着くところって人々もいるのだ。

それに食べ物と一緒でシチュエーション、場は今は賑やかな所へ行きたいとか歴史を感じるところがいいだとか、洗練されたゴージャスな所へいきたいとか、その時の気分もあります。自分で行く場所を決めたい時もあれば、友人や恋人の提案に沿って流れに身を任せるのを楽しみたい時もあります。
懐かしい
東京の夜に喧騒の中にありながらも屋内はしっかり喧騒から離れた大人の隠れ家のムードに浸りたいという今夜はそんなダイヤさんのワガママを恋人のアポロンが叶えてくれました。

ダイヤさんは、
それにしても、びっくりしたやっぱりそうよね。まさかの伊集院君が反社会人になって海に鎮められたわけないけど
でも、組長の子どもで弟が反社会人で事件に巻き込まれてたなんて影のある感じもなくはないけど、伊集院君は育ちがいいおぼっちゃまの様な感じだったし。ヤクザや反社会なんて。。全然無縁な感じだけどだから親御さんが養子に出したんだ。まぁ。。。誰しもわざわざ言いたくない過去はあるわよね。私も今はもうお陰様で幸せなんだけど。


一方で、プルメリア署で懐かしい同級生だったダイヤさんと電話をし終えました三太夫さんは。。。

「和久さんが幸せそうで何よりでした。しかし、私は和久さんに失礼な事を言ってしまって」王来家から出前が届いたので、三太夫さんは八宝菜セットを食べながら言いました。「あまり気にしてない様子だったけどなぁ、あ、本当にご馳走様です三太夫さん、声の様子からして、ダイヤさんほとんど気にしてないみたいだけどね。今幸せだしね。」葉月が麻婆豆腐を食べながら言います。笑〜がホイコーローセットをオーダーしましたが、ベルモも同じものと言いそうになり、はっとしてチンヂャオロースセットにしました。王来家は、ホイコーローが豚、チンジャオロースが牛です。ホイコーローにすると共食いなどイジりがあるので、気づかれないうちにチンヂャオロースにしました。ふーアブナイアブナイ
ベルモとて、豚肉は好きだし幸いアレルギーも特に今のところは見当たらないし。だいたいはなんでも食べるように躾けられてるけどさ。

豚料理が出るとギャアギャアベルモを見て共食いとイジり倒すししかしながら、それは無駄なはからいで。そんなベルモを見ながら酢豚定食の冷泉氏は、「ごめん、俺、酢豚好きなんだいま、最高にマックスどうしても酢豚の気分なんだ。」と言ってきました。ムッかとベルモは思いましたが、「イーエ三太夫さん、どうもごちそうさまです。」
済ました顔でチンジャオロースを食べていました。
エビチリとチャーハンセットをオーダーした本陣氏が、「そうそう、こないだおチビから泣いて警察署に電話が来たよ?ネーたんが、ネーたんが、アーン、棒で叩いたってさ。」と、木蓮寺に住む2歳のチワワ二人の物真似をしました。」「うわーアイツら本当に警察に電話したのバッカじゃないの棒でって警策でお仕置きでお尻を叩いたまででしょうに。当たり前じゃん。和尚にチェキを買って貰って私が寝てる間に押し入れの荷物ネットをかぶせて写真撮ってボンレスハムみたいに言ってくるのよ。アイツら冷蔵庫に贈答のボンレスハムを見たらしくて。

半日ぐらい身体に網模様がつくし。怒るに決まってるじゃないF872F423-436E-459B-BC68-60583F8EBA29.pngアハハハハハアハハハハハアハハハハハアハハハハハアハハハハハアハハハハハアハハハハハアハハハハハ

満座はゲラゲラと笑いに包まれました。

ベルモの妹分の木蓮寺のチワワ二人は木蓮和尚も基本的な躾はキチンとしてるし、食べ物を粗末にした時ぐらいしか叱らないし和尚夫人も濃紫婆さんもチワワには甘いのでベルモが叱るしかありませんでした。「わかった、悪い奴だねー、今度逮捕しとくから。って言っといたけどさ。大変だよね長女役はさ。長女の紅子のお嬢さんとはだいぶ歳が離れてるし嫁いでるから実質的にベルモが木蓮寺の長女だろ、俺も先輩も、この部下達も、葉月さんも笑〜さんも。。。みんな上がいるからね。」末っ子産まれの本陣氏が言いました。「まぁ、三つ子のきょうだいにしろ、アタシが長子だからいいのよ。逮捕ならあのチワワ達だわよ。モラハラのセクハラでしょ。このまま叱らないと単にぶつかったりちょっとだけ
手が当たっただけでも暴力を振るったってわめくアホ女になるわよ」とベルモがわけのわからない事混じりなお姉さんぶると産みの母親の葉月は、「嘘つけアンタら3人同時に産んだし、助産師をしてくれたダイヤさんもそう言ってるし。」しかしながらベルモはかまわず、「あら、ミリオンは中間子って性格だし、ヴィーナスは落ち着きがないし言ったらきかないわがままな末っ子って感じだからいいのよ。私は長子の運命なのよ。

ワイワイやっていると、三太夫さんが、「いいですね。。私は結局は。。。弟になんにもしてやれなかった。。それどころか弟を見捨てたようなもので。。。中学校一年生の時に世田谷の養父母の元へ行きました。弟は、父親にある日突然三太夫はよその子になったと、5歳ぐらいの小さな子にはっきりそう言うんです。父親は家でも根っからの絶対政権のヤクザでしたからね。普通の父親なら、子どもにはにいちゃんは外国の学校へ行くだの、サンタクロースがいるだの夢がある嘘をロマンチックに演出しますよね。優しい嘘って言うのかな。そうやって人が成長するに糧にする必要な嘘ってあるじゃないですか、物事を優しくまろやかにする。。ソースみたいな。でも、うちの実家はそういうのがなくってね、養子に行くのも絶対命令でしたしね。いいも悪いもなかったし、多分今じゃ一般家庭なら間違いなく虐待でしょうね。私たちには虐待ではって認識はないし。。。まぁ、私はヤクザは無理ですから親父も私を思いやって養子に出してくれたんだし、
それは、父親の思いやりに
実の父親には感謝してるけど。。ただただそれも逆らえない別次元の人で怖かったし。養父母は良い人だからありがたいんだけど、やっぱり遠慮はあるしで。弟には後ろめたくて。」三太夫さんは食べるのを一旦止めてハンカチで目を拭きました。どうやら泣いているようでした。
いろいろな思いが怒涛のように溢れてきたのでしょうか。。。
私がもっとしっかりしていて、弟を支えて立ち直らせていれば弟は死ななくて良かったかもしれないし。。ヤクザの道に進まなくても良かったかもしれないのになどと言い始め。。。

弟の吾朗太さんを偲んで泣いているのでしょう。しかしながら、ベルモは。。だけどそういう問題じゃなくって吾朗太さんの問題だからね。。誰かに死なれた人って自分がさも悪い人とか自分のせいであの人が死んじゃったとか、自分が何にもしなかったから悪いんだってとにかく自分を責めなければどうにも気が済まない

って木蓮寺にも亡くなられた方の遺族の方々がたまにいらっしゃるんだけど亡くなられたご本人様の寿命は魂が自分で決めているのでありまして。遺族のせいで亡くなられたわけじゃないし。遺族の方々だって亡くなられた方に旅立たれ傷心しているわけだしね。
日ごろ優しく接している罪がない
遺族が罪悪感を持てば持つほど亡くなった方は浮かばれないのであります。

何をどうやっても人は魂が自分で決めてきた寿命で死ぬんだからね。吾朗太さんだって好きでヤクザの道に入ったんだし。あの人どストレートの反社会人じゃないのだいたい吾朗太さんがお世辞にも

カタギで生きていけるわけないじゃないもう生まれてヤクザと決めて産まれてきた人だし、お兄さんの三太夫さんが更生だとかあの時ああしておけばだの。。。

生まれながらにして親や環境は良くてもサイコパスとか犯罪者とか、ジゴロとか素晴らしい外の影響が全く効かない人だって稀にいるんだしね。85EF58CC-233B-42BF-B299-BEAE8A3573D6.jpeg

生まれながらにして家庭に向かない企業人とか、家族がないと生きていけない家族人とか。。人はいろいろいるわけさ。違う種類の人に嘆いても仕方ないって言うの。神仏の授けた領域だしね。
種がヤクザで産まれてヤクザで生きて死ぬ人に
カタギになれとか
そう言ってどうのこーのと立ち直るとか、そういう次元じゃないのよ。という空気でもないしそんな事を言い出したら胡散臭い宗教屋かと思われるから言わないけどね。ま、うちはお寺だし、れっきとした宗教だけどさ。
ベルモは、パッキンキンさんのことを思い出しました。散々女性を食い物にして反社会で生きてきたパッキンキン。。。吾朗太さん。彼は若く亡くなるべくして亡くなったのかもしれない。彼らのようなタイプの男性は需要があるから供給があり、金で自分にその気のない色男に手を出したいというふざけた女がいるから悪いのであって、それもビジネスだ、ボランティアじゃねえぞ

女だって自分の好みや好きな男性と時間を共有できるんだからななにがわるいんだ、えという感覚なんでしょう。

まぁ。世の中そういう自分好みのイケメンなら金で買いたいって女性がいるのでしょうし。結構今時の女性はお金持ってたりする。欲しいものを買ってなにが悪いんだってなるし。お金を自分で持ってりゃ、旦那に養って貰ってるからと遠慮したり

男性の顔色伺ってって事もないし。自分の力でバカスカ稼げりゃ気持ちいいし。

女の人が稼いだりお金持ちになるのって私はいいと思うんだけどさ。自分の資質を発揮して稼ぐカッコいい女性っていまどき多いじゃない。そりゃ、自分が好きなことやってお金がジャンジャン入ってくるなんてクセになるわよ。

ベルモは、あたしみたいに独身主義で結婚もしたくないそれよりも好きな仕事して幸せって女性もいるだろうし。。


だけど、吾朗太さんの闇仕事のひとつジゴロ。。。
その
女絡みで殺されたのかしらね。

まさか、元奥さんの緋夏さんが、俊さんとくっついてで、吾朗太さんが札幌刑務所から出所してきて三角関係のもつれで。。。

と、考えたものの、二十代半ばぐらいの出所した反社会の女たらしがわざわざそこまで緋夏さんに執着するだろうか。緋夏さんはキャバ嬢で、吾朗太が金蔓の一人兼借金の揉み消しや踏み倒しや再度借りる為にジンゴロ、神野吾朗太と婿養子として籍を入れただけであり

いちおう吾朗太の女ではあるけれど、他にも稼ぎのいい収入の良い女はいたはずだし、女性を食い物にして生きてきて女性の扱いに慣れているなら

ホストでお客には他のお水や女社長もいたでしょうし。

失礼ながらもっと綺麗な女性もいたはず。二十代半ばならまだまだ現役で男盛りの騙し盛りだし、女性に惚れさせて貢がせて吾朗太は結婚詐欺では逮捕された事は無かったはずだし。
女もチヤホヤ寄ってきたみたいだし、
わざわざそこまで緋夏さんに執着する理由もないと思うなんせ、緋夏さんは吾朗太にDVを受けていて
大事な女性なら殴るだろうか。まぁ、自分の女だから嫉妬で殴るってクズ男はいるみたいだけど。俊さん贔屓だからってわけじゃないけど

緋夏さんや俊さんが吾朗太さんを殺害って。。。
なんか違うし
それはないとは思うのよね。

まぁ。。。プルメリア港に沈んだって、危ない薬の取引で揉めたり、クスリをやってラリって海で溺れたのかもしれないけど。自殺は吾朗太さんのあの性格じゃあ。。。ないでしょうからね。

帰ったら、パッキンキンさんにアンタは吾朗太という名前でヤクザの子どもで、三太夫という養子に行ったお兄さんがいて、と言ってやろうか、

でも、天使のコウちゃんが言うには。。ただ名前を言っても本人が誰だそれとか、そうなる可能性も高く。。

兄がいるって言ってもそんな事覚えてないってなる可能性もあり

どうして亡くなったのか、も思い出せないかも

本当に本人が魂の底からなにか衝撃的に自分を思い出さないと天に召されないらしい。なにかこう、魂から揺さぶりをかけるような。。。




時は少しだけさかのぼりまして。。。
ベルモ達がプルメリア署に到着したころ
「げっ、デブのやつ、なんだここは。

パッキンキンさんは、昼間の木蓮寺、平日に木蓮寺幼稚園がやっている時にぬくぬくした愛されてきたチビガキどもを見たくないので

ふらっと外に出かけようとすると、朝から福の神が迎えに来て、雲の子タクシーの窓から乗り出し手を振るのは、確かあれは美の福の神らしい?赤いワンピースに、赤いフワフワの帽子が燃えるようなトウガラシみたいだけど

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フワフワした
雲の子タクシーに乗ってきて

で、めんどくさいんでついて行ってやろうと霊感の強いベルモにも気づかれないように気を張りまくり屋根にこっそりと乗っかったら、



しかし。。。目の前にでっかい。。。超高級ホテル。。。お城のような門構えが見えて来ると、急に吾朗太さんはバリアに弾かれるように、雲の子タクシーから振り落とされてしまいました。

うげっあー、そうか、ここが例の、女しかダメって言うアレか。アマゾネスサンクチュアリィの男人禁制の境界線で、幽霊とは言え男性の吾朗太さんは、振り落とされます、F9864F45-4066-4E05-B5B4-1372482CF329.jpeg

馬鹿野郎め女のくせに贅沢シャガってよーチキショウチエッ

吾朗太は派手好きだから、ネオンやギラギラした繁華街は好きだけど
アマゾネスサンクチュアリィのように
エレガンスとか品格とか、美術館のようとか、
そっちの方の華やぎはなんかムカつくし。木蓮寺も品格ある閑静な佇まいだけど、あっちはまだ歴史あるしっとりな落ち着きに古くさいから我慢できるが。。。


趣味悪サイアク

今朝は木蓮寺の境内でグッスリ気分よく寝ていたら登園してきやがった木蓮寺の幼稚園のガキンチョが、黄色いヒヨコにするか猫にするか、どっちが可愛いかだの、木蓮寺指定のレインコートの話しでピーチクパーチクどうでもいい事でうるせえしよ。無性に腹が立ってくる。66D50D20-AF02-48F5-AB01-C0852D055366.png

お前らなんか全員新聞紙かぶってるのがお似合いだぜあームカつくと、思ったら雲の子タクシーがフワフワ来てベルモを乗せたので、ちょこまかちょこまか幼稚園児が気持ち悪いし外へ出たいから慌てて精神統一気配を消してベルモに気づかれないように雲の子タクシーの屋根に乗っかってしまったのです。

それで、さらにまたアマゾネスサンクチュアリィで雲の子タクシーに誰か乗せたようでアマゾネスサンクチュアリィからタクシーが出てくるとまた吾朗太さんは、フワッと屋根に乗りました。

しめしめデブは気づいてないぞデブに気づかれたら降りろだのついてくるなだのきゃんきゃんやかましいだろうし、
細心の注意を払い精神統一してベルモの霊感に引っかからないようにします。


なにやってんだな、俺は。別に外へ出ればどこでも良かったんだけど。。風に乗るようにして流れのまま雲の子タクシーに乗る。。

俺も暇だ情けねーと吾朗太は思っていると、スイスイと雲の子タクシーは街中、中央都心部のプルメリアリゾートの方へ進んでいる。。

どこへ行くんだこいつらついつい雲の子タクシーの屋根に気まぐれに乗っかってしまった吾朗太。。


げ。。こ、ここは。。

プルメリア署。。。だと

ベルモと福の神と、見知らぬ若い綺麗な金持ちそうな女がタクシーから降りた
け。。警察署
ブルッ吾朗太さんは身震いをしました。ブルッ

俺の忘れ去った記憶が。。。だけどー、警察に拒否反応が出てる
俺は記憶を思い出したらもうこんな生活からオサラバできるけど。。

このまま。。。覗いてやろうか。。

警察署。。なにか警察署に入れば失われた記憶を思い出すかもしれない。。。

なにかを。。?

この。。。警察署に鍵が。。
ああ。。。




2020年12月05日

マリッジcelebration247遠い日の思い出はふんわり幸せに酔いしれて。。。

お昼が過ぎて三太夫さんがわざわざ弟の為にお時間を頂戴しまして皆さまのランチ代ぐらい出させてくださいと言って引かないので、隣の王来家で出前をする事にしました。
三太夫さんは笑〜を見ると「えー福の神様が庶民的な食べ物を食べるんですか」と驚くので、ベルモが、「だって、お金持ちの人っていいものも食べるけどあえて庶民的なものも食べるでしょ。コース料理ばっかりだと時間がかかるし。それに笑〜さんは日頃小学校の給食でしょ。」「そうよ。人というか、福の神だけど、誰だって今はラーメンの気分とか甘いものの気分とかあるよね。コース料理が幾らゴージャスでも食べたくない気分の時はあるし。
笑〜は、家では兄の食の福の神が料理するか職場の料理を持ち帰ってくるか、またはオーダーするかでお昼は小学校の給食でした。「さすがにビールセットにしないわねー

ベルモが冷泉氏と本陣氏を見てニヤニヤしています。冷泉氏や本陣氏は木蓮寺の目と鼻の先の近所で寄付やお土産やお裾分けの集まる木蓮寺に立ち寄りついでに
一杯飲んで行く事もあり、近所を歩いていると料理好き過ぎる木蓮和尚に捕まる事があります。木蓮和尚が彼らより20歳ぐらいは歳上なので近所の子どもの冷泉氏や本陣氏を昔から知っているし冷泉氏も本陣氏も木蓮寺の檀家の子で二人とも頼まれて若い頃の木蓮和尚が命名しました。

木蓮寺の本家の家族に命名されるのはとても縁起が良いと言われています。

近所の子どもは小さい頃から広々とした境内があるお寺に遊びに来るので木蓮和尚が餌付けする様にたくさん贈与されたり集まる差し入れ品で料理をしては食べさせたり、時には料理を教えたり子ども達は、境内の掃除や炊き出しをお手伝いする事がありますが、親は親で、木蓮寺に遊びに行く子どもが成長するのを喜び子どもが好き嫌いがなくなるだの箸の持ち方や使い方が綺麗になるだの、テーブルマナーや礼儀作法が身につくだの、最も喜ばれるのは料理ができるようになったことでした。木蓮寺に集まるお供物やスイーツや果物を持ち帰るのも喜びました。


とにかく木蓮和尚は、ベルモが霊感を通して見ると、前世料理人みたいなことをしている人の転生を繰り返しているのでした。木蓮和尚の前世はどこかの国の王様の料理人や、時には魔女の様に薬草や漢方を研究しながら人の相談に乗っているとか。。。シャーマンや料理人の傾向が。。。最近ベルモは時々人の前世らしきものがチラチラ見えてくる事がありました。まだまだチラチラだけど。。。前世というのは現世の自分に深く関わっているものです。だって魂が転生を繰り返して成長しつつ生まれ変わっているのですから。

霊媒体質のベルモは、ますます不思議な体験やインスピレーションが高まる自分が怖くもありワクワクもしました。

すると、ブルブルマナーモードにした葉月さんのスマホが鳴り出しました。「あっ、失礼します。」オーナー業の葉月はいつ何時仕事の連絡があるかわかりません。表示を見ると「あれっ、ダイヤさんだわ。今日はプルメリア署に面談に行く事を知ってるのにわざわざ。。。なんかあったのかしら。。」と言うと、冷泉氏が、「ちょうど出前待ちの休憩時間ですし、差し支えなければどうぞ電話に出てください。緊急事態かもしれませんから。」と気遣うので、

葉月は失礼します。。と断り電話にでました。

すると。。。意外な話が出てきました。
「葉月さん、いま、お電話できますか実は、葉月さんがプルメリア署に面談に行かれる事で。。。」とダイヤさんが言うので

「あー、少しなら、でも、この面談になにか」と聞くと、ダイヤさんはさっきパソコンのフーチューブでスタッフルームでプルメリア島の白骨死体発見の生前のモンタージュという動画を見たのだけど、とかいつまんで説明し、

「それが。。。頭がおかしくなったと思われるぐらいに似つかわしくないような私の知ってる人に似ているのよ。でも、まさかその人が。。。パッキンキンのキンパに入れ墨ってあるわけないだけど似てるのよー」と言い出しました。「えっと。。。どういうことどういう知り合い」「私の、中学校の同級生にそっくりなのよ。成城の実家の近所の大学教授の家に遠縁から養子に来た子がいて。それにうち、母親が弁護士だから手続きをいろいろ依頼されたのと私と同い年だから子どもを迎えるにあたってうちの母親が相談に乗ったりしていたみたいだし。それに中学校3年とも同じクラスだったし。。。だけど、人違いだと思うわ。。帝王大学へ進学したらしいし、入れ墨とかキンパってまさか、あの子が。。。私は高校から女学校へ行ったし二十代前半で神戸へ嫁いで東京から離れたから。。。わざわざ実家のご近所さんの話題まで気が回らないし。。でも。。。どうも似てるのよーありえない事なんだけど、世の中まさかあんな良い人が、ってあるでしょう。。」と言い出したので、葉月が、「あのさ、ちょっとまって、」と言うと、三太夫さんに、
「あの、三太夫さんの養子に行かれたご実家は世田谷区の成城ですか弟さんの吾朗太さんは三太夫さんとそっくりでしょうか」と聞いてみました。すると三太夫さんは、「ええ、昔時々弟に会いに行きました。突っぱねられましたが、その時いつも、自分そっくりだと思って、私たちは外見は兄弟母親似なんです。吾朗太は気性だけは父親に似ていましたが、えっと、中学校からの実家は世田谷の成城です。それが、なにか。。。」「近所にカモメの一家でダイヤさんって同級生の女の子がいませんでしたか、母親が弁護士の、中学校同じクラスと言っています。」葉月が言うと、三太夫さんは目を見開いて「あ、ああ和久さん、お母さんが弁護士の和久ルビー先生で、お父さんが判事さんの。。。わかります、わかります、和久ダイヤさんでしょう。そうそう、うちの養父が私の進学を私立中学にするかと悩んだのですが、ダイヤさんの兄弟も中学校は公立へ行ってるんでわざわざ境界入学希望者が多いいい学校だからと地元の中学校に転校したんです。そのダイヤさんが。。あの子にはびっくりしました。見た目は清楚で上品な感じでしたが、兄弟に挟まれたせいか、なんかいい意味男前な人で。。。894E4D56-639B-4A75-94EC-A54105B98935.png「そのダイヤさんが、うちのアマゾネスサンクチュアリィの支配人なのよ。いまこの電話してきてるわ。どうも、あの弟さんの生前のモンタージュを見て、あなたが全身キンパに染めて入れ墨を入れるはずがないと勘違いしてるみたい。。。」葉月は三太夫がダイヤさんを知っているというのでスマホを差し出しました。三太夫は葉月のスマホを受け取って電話を代わるとスピーカーフォンにしました。
「あの。。。恐れ入りますが、お電話変わりました。私は伊集院三太夫ですが、覚えていらっしゃいますか和久さ。。えっと。。。今はもうご結婚されて和久さんじゃ多分ないですよね。今はなんておっしゃるんですかダイヤさんは、」と言うので、「ヒェッお。。。お、オバケ」と言い出し。。。「あのですね、ちょっと待ってください、あの、和久さん、ダイヤさん。僕ですよ、近所の三太夫。なんか勘違いしてませんか、あのモンタージュの写真は、私の弟の吾朗太のですよ。私は吾朗太とそっくりなんです、お久しぶり、ダイヤさん。」

「えーお、弟っ弟が。。。弟さんがいたの。。ね、えー、伊集院三太夫君なの。。。まあっ、お、お久しぶり、私、私てっきりさっきなにげなしに職場スタッフとモンタージュの動画を見て。。あーっと思ったから。。」

そうだった、伊集院三太夫は中学校にあがると近所の伊集院家に養子に来た。いちおう建前は遠縁の子どもで両親が交通事故で亡くなり、子どもがいない伊集院夫妻が養子に迎えたという話しだけで、

弟くんがいたのだどうのだと実際には三太夫の実家の様子までは知らないわけでダイヤさんの母親は弁護士で伊集院夫妻に手続きなどを依頼されたり相談されたとて、

幾ら娘であっても依頼人のプライバシー、守秘義務はキチンと守るべきでありダイヤさんの母親は、ダイヤさんに同級生の三太夫の生い立ち諸事情についてあえて詳細までは一切口にしなかったのでしょう。なおさら娘とは同級生だし。。。

よく考えてみたら、

三太夫さんは伊集院家ではひとりっ子でも実家では兄弟がいたり双子や三つ子でもなんらおかしくはないのです。

同時にあのシャイで控えめだけど優しくて優秀聡明な三太夫が、天才と狂気は紙一重と言われるのである日突然気が狂ったりトチ狂い半グレかヤクザにでもなってなんらかのトラブルで消されたのかと。。一瞬モンタージュを見てそう思ってしまったじゃないの、ダイヤさんは何がなんだかクラクラし、

「あっ、じゃあ、もしかして、葉月さんが警察署で面談するって。。。伊集院君だったのね。そ。。。それにしても。。それにしても。。伊集院君と弟さんってそっくりだけど。。あの、あなた確か外務省って。。」ダイヤさんが言うと
なんで。。。弟はそんな横着な格好を。。どう見ても反社会人じゃないと、
三太夫さんは、ダイヤさんの口に出さない内心言わんとする事を察して
「そうですよ。。。あの、ダイヤさん、ダイヤさんのお母さんは守秘義務をきっちり守ってくれていたようだけど、僕はね。。あの当時は言えない事だったんだけど、僕はヤクザの組長の愛人の息子だったんだよ。だから、父親が将来を思って僕を知人の養子にしたんだ。もともと性質が全くヤクザに向いてないし。なにかと反社会だと。。行く手が阻まれる世の中だし。ルビー先生が間に入って養子縁組のお世話になりまして。」「まあっ、そうだったの。。。意外だわまさか。。。伊集院君が。。それもそうね、極道の親分の子どもに全然見えるわけない。」ダイヤさんはぽかーんとしました。

ある日突然やってきた転校生。近所の伊集院家の遠縁の子というのをすっかり信じていました。なんせ、抜群に賢いし品性もあった、やっぱり大学教授の親戚縁者だけあって、育ちがいいんだと感心してたし。交通事故で親が亡くなったという話しなのでクラスメイトも三太夫さんの実家の話しはトラウマになるので触れないでいたし。まさかヤクザの組長の愛人の子ども言われなきゃ誰も気づかない

三太夫さんは、「弟はグレてしまったんだヤクザの子どもがグレてって話しも相当おかしいんだけど父親は組を弟に継がせるつもりで。。だけど、弟が小学生の時に父親が亡くなった。僕は。。。養父母に世話になってる身で、弟を引き取ってくださいなんて言えるわけないし。父親の遺言通りに父親の葬式にも出ず、だけど、弟は自分を見捨てやがって、お前は自分だけヤクザと関わりたくないから、俺を捨ててみたいに、弟から恨まれたよ。

あちら側、三太夫さんがスマホをスピーカーにしているらしく、葉月さんが、

「それで、こないだ私と笑ちゃんが、緋夏さんの事件で立ちあったじゃない。で、その供述に前夫吾朗太ってでてきて、笑ちゃんと私は変わった名前ね、五男か五番目の子どもかしら。とか、ゴローだけでいいじゃんねーとか、なんとなく話してて、あっ、ハリネズミで、悪そうな闇社会みたいな感じで吾朗太って。。。東京だしもしかして、この三太夫さんの弟さんって、緋夏さんの前の旦那さんかも。。。って札幌の刑務所にいた刑務官が、キンキンのドクロの入れ墨をした若いハリネズミが、ジンゴロって呼ばれていたのをきいて、ジンゴロって、緋夏さんは神野緋夏でしょ。吾朗太さんは、借金を踏み倒したり詐欺みたいな事もやっていたようだし。。世を忍ぶために婿養子になって、借金したり踏み倒したりで悪さをしていたのかも。
自分のスマホもスピーカーにした
ダイヤさんは頭がクラクラしてきました。いろいろ抱え込んでいたのね。

再び、三太夫さんが、「和久さ。。あ、いや、ダイヤさんはいまなんていう名字に。。」と言いましたが、ダイヤさんは、「私は。。。私はまた和久に戻りました。旦那との間に子どもができなくて、旦那は若い女性を外に作ったのよ。だからもう、さっさと香椎という嫁いだ名字を離婚して即座に捨てたわ。」「そ、そうか、ご、ごめんなさい。でも、そんなことで、子どもができないってなにも女性だけの問題じゃあるまいし子どもができるうんぬん目当てで結婚するのって。。」三太夫さんは怒ったように言う親が子どもを道具のように、女性が子どもを産む道具のように、未だに不妊が女性だけの問題だと考えるのがとんでもなく馬鹿馬鹿しいし許せないのだ。

「それが。。若い女性が妊娠して出産したから。。私が原因だと思うわ。

と、ダイヤさんが言うと清掃員のガーベラさんが、「あらまぁ、托卵かもしれなくてよ。人の旦那に手を出す女ですもの。まぁ、でもそんな旦那も別れて正解だと思うわ。」と言いまして、さらに清掃員のサラさんも、「そうよ。ダイヤさん歳下のお金持ちの恋人もいるし。損をして得を取れじゃない。」と言いました。執事の椎名も「ダイヤさんって。。。世田谷の高級住宅街のお嬢様なのねー」と驚いています。葉月さんサイドもお互いに
スピーカーにしているので、
女性たちの声が大きいので自然に耳に入ってきました。
周りの女性達の反応からどうもダイヤさんは離婚しようが、今はもう、話題のアマゾネスサンクチュアリィに勤務しているし、幸せな生活を送っている事がみてとれましたが、
「なんか、ごめん、余計なことを、僕はいま、実家から少し離れて。。実家へ帰ったらわざわざルビー先生にご挨拶もなくて。。。ご実家は、元気にされてる
とは言え、ダイヤさんは、「うーん。。それが、疎遠に。。兄にお嫁さんが来て、両親は孫に夢中だし、小姑の私があまり入り込むとうまく行くものも行かなくなるじゃない。

ダイヤさんは、兄弟に挟まれた一人娘で、両親がチヤホヤ兄弟より甘やかされて大事にされたものの、優秀な両親と兄弟に、平凡な自分であり、離婚した事もコンプレックスだし

今時両親と同居してくれる兄嫁にも遠慮してなんとなく実家とは疎遠になりました。

そうだったんだ。。。なんか失礼な事を聞いてしまったかな
三太夫さんは胸が痛くなりました。

懐かしい話をして、弟さんのご冥福をお祈りしますとダイヤさんが電話を切りました。">

「支配人、温めますね。」こまごまと気遣い上手な椎名が電話し終えたダイヤさんのポテトグラタンのランチを温め直しに行きました。ありがとうダイヤさんが言うと、椎名はサラダを取り分けて持ってきてくれました。ダイヤさんは、三太夫さんの話しをその場の女性としながらランチをしました。9AFA596A-4E3A-4988-A5A8-E655FDB94A3E.jpeg
「えーそれで、その三太夫さんの弟さんなの、あの動画の言っちゃ悪いけど不良みたいな人は。お兄さんと全然違うのね。。」サラさんが言います。「弟さんは、ヤンチャで組長のお父さんが可愛がってたみたい。お父さんも弟さんが小学生で亡くなったみたいだけど、さすがに養子に行った先の親に弟を引き取ってくれなんて三太夫さんも言えなかったみたいで。」「それにしても。。東京の一等地育ちで両親が判事と弁護士って」ガーベラさんが驚きますと、ダイヤさんは、
「私が平凡だからね。女の子の子どもは私だけだから、親もかなり私には甘かったんだけど、それでも車が好きでレーサーになりたいって言ったらそんな収入不安定の生命が危ない男みたいな仕事を両親ともに大泣きされたわ。まぁ、結局はレーサーの夢は諦めたけど、車は大好きだし。

ランチをし終えた頃
今度はダイヤさんのスマホが鳴り、「あらっ、この音は、彼氏からなんでしょう。」その着信音で電話に出ると、いつもダイヤさんの様子がワクワクというか、ウキウキというか、ぱあっと一段と明るくなります。全くなによりの美容液ともいうべきなのか。。。わかりやすい。。9A20D8DE-B3C1-4F03-BCF7-69B5B0BF4818.png

恋は妙薬で、特に女性には失恋の痛手を回復するのは新しい恋に限るし、良薬は口に苦しだけれど苦い思いは既に味わって今はもう甘いし。恋は素晴らしい回復薬でもあるし、活性剤でも美容液でもある。命短し恋せよ乙女。。と、ばかりにもうバレバレの相手が判明するような着信音でしたが、

電話にでると、「あっ、そうだった。今日は夕方までシフトだったから、夜は飲みに行こうって約束だったそうそう、レンタルUFOの招待券があったのよね

ダイヤさんの恋人の家具職人、ビルオーナーのアポロンが一瞬で到着自由なUFOスペースシールドの1日レンタル券をお客様からいただいて、仕事が終わったら飲みに行く約束をしていたのでした。

スペースシールドは、アマゾネスサンクチュアリィにあるのですが、社用車として購入許可が出ているもので、スタッフが私用で使う事はありません。UFOなので運転無しだし、それならお酒を二人とも飲もうと話していました。
「せっかくだから、普段行けない遠出しない一瞬で行き来できるからさ、」とアポロン。二、三時間飲んで帰って来るんだし。


「じゃあ、東京にしましょ。」と、ダイヤさんが言うのでアポロンは驚きました。なんとなくダイヤさんから今までの身の上話しを聞かされて生まれ故郷の東京を避けていると思えたからです。

ダイヤさんは、「なにも、私は故郷を石もて追われたわけじゃないわ。それに、別に世田谷の実家に帰るわけじゃないしね。そもそも、実家と絶縁したわけじゃないわよ。ただ、身内は円満家庭が当たり前だから。。。私だけ子なしのバツイチだからなんとなく気まずいのよね。

「そうなんだ、じゃあ、銀座のクライアントさんのバーはどうかな。」アポロンが言います。
19時半頃に迎えにいくから。。お店の情報スマホに送るよ嫌なら場所変更したらいいから、とアポロンが言います。

アポロンがスマホに送ってきたお店情報は、銀座のバー




ラナンキュラスというしっとりと落ち着いた雰囲気の大人の隠れ家といった感じのバーで、ダイヤさんも、情報を確認すると、オッケーぜひ、いきましょうとアポロンのスマホに返信しました。



2020年12月01日

マリッジcelebration246過ぎ去りし日々の静かな余韻。。。

「結局は。。。会えなかったんだけど、でも無事で奈色君が名古屋に戻れて良かった。
こちらはプルメリア島の南、アクアオーシャン海岸側のプルメリア黒蝶貝地区の海の家クワタで働いているミリオンが常連さんに言います。848D8028-8D93-4335-B79F-1DCE3BB809E1.png

海の家桑田は、大将の桑田千範が、早朝から深夜気まぐれで適当に開けていて朝早く開いている時もあれば閉まっている時もあり、早く閉める時もあれば夜通し開いている時もありの、本当にきまぐれ営業でそれを許される空気感でした。
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毎日朝から一杯飲んでいる近所のお年寄りや漁帰りの漁師さんや、釣り人や観光客などなど、海の団欒としていました。大将の千範は、継いでいた旅館の海の灯りを息子夫婦に譲りました。515284BA-3A4C-4423-8393-4D2196C5E27D.jpeg

代々、桑田家は、老舗旅館海の灯りを経営していて、今は和館と洋館に分かれています。
男児は子どもの頃から料理を仕込まれるので
歳をとると道楽商売みたいな海の家桑田を引き継ぎます。
千範の父親は今は施設に入所しています。海の家アルバイトスタッフも何人かいますが、

異例の子ども、宇宙人ミリオンが四年前にやってきました。やってきたというか、この海辺で釣り人に拾われたのですが。頭脳派のミリオンは、進学塾の講師も勤務しながら、海の家クワタにも顔を出しています。朝から飲んでいる常連さん達。夕方から塾があるので今日はそれまでミリオンはお店に出てお客さんの相手をしています。今日はプルメリア警察署の小学生行方不明事件の担当だった警官の一人が非番で近所の海の家クワタにやってきてミリオンがいたので、先日の経緯を御礼がてらに話していました。安良城さんという人で、あらきさんなんですが、のほほんとした朴訥な顔のために安良城をやすらぎと読み、やすらぎさんと呼ばれていました。「ミリもこーやってウチの店で太陽の下で常連さんとワイワイやってると無邪気で可愛いんだけど。」ご主人、千範の大将が言います。ほぼ毎日毎日やって来る仕事を引退してやる事がない暇なお年寄りの常連さんが朝から浴びるように泥酔しながら、「ちょっと、ちょっと、それじゃあミリが可哀想じゃん。ミリは良い子だよ。わざわざ塾だけでなく、こっちの店にも顔を出しているんだからさ。

千範の作ったイカ焼きの香ばしい香りがあたりに漂っています。C4B08F3F-A7A6-44CA-B8B5-BD3445F673CD.jpeg

ミリオンは毎日ではないけれどシフトみたいに海の家クワタでスタッフをし、進学塾で理数の講師をしています。理知的で理屈っぽいし冷たい感じは否めないものの。。。先だっての小学生行方不明事件の名古屋市住まいのハリネズミの男の子のハリー君こと、ネットでは奈色君がいなくなり、
メディアクリエイションという交流サイトで、プルメリア島の男の子、10代未満真夏日生まれミクロコスモスと登録したミリオンは、ネットで奈色君と仲良くなり

かなり深刻な悩みを相談されていました。奈色君は、七月16日生まれのため、プルメリア島に憧れていて、夏産まれでプルメリア島に住む小学生らしきミクロコスモスに友達申請してきました。
ミリオンが夏生まれと言っても。。。
プルメリア島は常夏の楽園ですが、
「そうですよ、大将、ミリちゃんは、前回の事件でかなりハリー君の親身になって相談してくれていたみたいだし。」やすらぎさんは、常連さん達からもらい酒でお酒を飲まされていました。徒歩で来れる近所だし、飲め、飲めと。常連さん達はお客さんが来ると気前よくお酒を飲ませています。御隠居さん達は、引退して不労所得でお金だけ入ってくる身分だし、退屈をもてあましているのです。「そうかいね。ちょっと心配になることも。。いろいろあったんだけどさ。」大将も常連さんからお酒を飲まされていました。千範の大将は可愛いウチのミリオンが自慢なんだけど、

ときおりクールに割り切り過ぎて怖くなる。みつごのきょうだいのヴィーナスやベルモの様な愛嬌や情緒にどっか欠けるところがあるし。と少しばかり気にしていました。頭脳明晰が自慢で結構な親孝行で良い子なんだけどー。
お酒は好きだけど弱めですぐ酔っ払い飲まされてほろ酔いのやすらぎさんが、

「そうそう、署長や本陣警部補は今日お大福様を署に呼んでるみたいでさ。」大福様は、ベルモの僧籍。プルメリア島のご近所産まれのやすらぎさんも、こちらの南側の黒蝶貝地区の住民とは言え自然と代々プルメリア島の北側白蝶貝地区の木蓮寺の菩提寺となり「お、お大福ってベルモ。。。わー、あいつとうとう捕まったのか、印鑑か幸福の壺とか言ってインチキ商品売ったんじゃね?」「ミリっ」千範の大将はミリオンを叱りつけました。ミリオンは超現実的な科学主義で、赤ちゃんの頃から木蓮寺に引き取られたきょうだいのベルモに会わせに行くたびに、ベルモを宗教、宗教とからかって大将に叱られました。やすらぎさんは大笑いすると「相変わらず、お寺とかそういうのミリは嫌いなんだから。もしかしたら、ミリが木蓮寺に引き取られていた可能性だってあるのに。。」「言わないでよっ、ゾッとするわよー。確かに木蓮寺は立派なお寺だけど死人相手にダラダラといつまでもなんだかんだでかこつけてオプションだのなんだのお金をふんだくる商売なんて。」「ミリっ」千範の大将はさらにミリオンを叱りつけました。ミリオンからすると、亡くなった人に対して墓を買えだの法事を何度も繰り返せだの、名前は金を積めばいい戒名をつけるだの。とんだヤクザだだいたい墓参りをしないとどーのってさびしんぼうかよ。本当に子孫を思えばすみやかに前向きに子孫の自由と発展を望めと、死人ぼったくりビジネスとお寺を批判していました。「大福様が先日のプルメリア島の白骨死体発見事件の関係者らしき人が現れたんで、立ち合い人としてプルメリア署に呼ばれたらしいんだよね。まだはっきり本当の関係者かどうかはわからないんだけど。わざわざ東京から来るらしいし。」「あっそう。」ミリオンはブスっとしました。プルメリア島のどうも重要だと思われる信頼ある大事ごとにベルモが地域の篤志家よろしく招かれるのが面白くないのです。あんな怪しげなデブの洗脳屋に。。。「えー、あの事件の関係者、見つかったんかい若いハリネズミだろ。。。確か。。」大将が言うと、「あれっ、大将、見てなかったの後日談TVでもやってたでしょ。木曜日の夜7時からのパーフェクト・サーズデイの霊能者が出てきて白骨死体の生前の姿を霊視するとかやってたやつ。。。地元の事件の話題だし、ここの店のそのTVでつけてなかった」やすらぎさんは近くに置いてあるTVを見ていいました。今はお昼時のニュースが流れています。
「ご存知の通りウチはTVはBGMと一緒。常連さんが酔っ払って喋ってるし、たまに、チラッとTVのある方をきまぐれに向いて流れてくる情報をネタにペラペラ喋るけど基本的にTVはついてるだけ。。だし。。」と大将が言うと、ミリオンが顔をしかめて「あら、あの日私は夜は塾がなかったからここにいたんだけど霊能者の番組でしょ。霊能とか霊視とか気持ち悪いからサッサとチャンネルを変えたのよ観ると馬鹿になりそうだし。常連さん誰も観てないからニュースに変えたわよ。ニュースなら多少はお利口だし。

ミリオンは夜塾がないとまったりするより海の家クワタか、もしくは近所の大将の息子の源氏がオーナーの旅館海の灯りの手伝いをしています。源氏には小学生と幼稚園児の息子と娘がいましたが、歳下のミリオンがベビーシッターや子守を昔っからしていました。

もともとボーっとしているのが苦手なタチで常にじっとしていられないところはさすがに三つ子のきょうだいのヴィーナスとベルモにもそっくりです。三人三様バラバラの仕事も、自分の素質を最大限に活かした転職なのか三つ子のきょうだいは仕事が人生最高の遊びのように仕事が楽しくてたまらないようでした。

ミリオンもクールですが、どっちも人に接する仕事の為人と接するのが好きである意味はかなり人なつこいのです。やすらぎさんは酔っ払い上機嫌さながら、ミリオンにすまんけど、ミリオンの大嫌いな霊能者とか霊能力の話をするけどと断った上で、先日のパーフェクト・サーズデイの内容とモンタージュの話をしはじめました。

うわー、あはは酔っ払った常連さん達は、パッキンキンのマッキンキンにドクロの入れ墨のかなり個性際立ちハリネズミの話をすれば、なんじゃそりゃあ、コントかいかにも悪でございます、ってDQNまんまんと笑い出しました。「あー、それ、」急に千範の大将は声をあげました。リミオンは、「ほらほらー、そんなアッポみたいなキンキンだの。。霊能者インチキじゃん。そんなカッコして歩いてる奴おるんか」とツッコむと、千範の大将は、「もー、10年以上前なんだけど、網元の八王子グループが漁が終わって店に来て若い衆が、パッキンキンのマッキンキンのドクロの入れ墨をした若いハリネズミが早朝プルメリア港でウロウロしてたという話をしてたんだ。特に船にいたずらされてはなかったし、何やってるんだ、と思ったけど、若い衆はこれから入れ墨を入れようと思ってたんで、立派な入れ墨に吸い込まれるようにして見入ってたんだけど。。。ヤクザかなんかだと思って見つかったらややこしいから話しかけるのをやめたって言ってたな。八王子グループはカワウソだから、顔が可愛いからそれをコンプレックスでほとんどの漁師が入れ墨を入れてるけど別に男の印で入れるだけで、ヤクザじゃないからな。」千範は、話しのハリネズミのインパクトとその若い衆に入れ墨の柄についてどんなんがいいだろうかと問われたので覚えているのです。さぁ、男らしいのでいいんじゃない。不動明王とかどうだろうみたいに言ったら、若いしゅうが、ダメダメお不動産は好きだけど、どうも楽しいことを避けるような意味があるから楽しくて当たり前の俺には向かないとかなんとか言ってたな。。。

八王子グループはプルメリア島の大きな漁師の網元で、カワウソで近辺の地域の神楽町からも分家筋の漁師もやって来て漁をしていて、昔っから時々海の家クワタに打ち上げに飲みに来たりしています。

「そうそう、その漁師らしきのが番組にそういう男性を見たと電話してきたんだよ。で、そのTVの番組を見たらしい身内が電話してきたのも放送されてたし。。。ちゃんとそういう人がいたって事だよ。。で、その白骨死体の身内らしき人が今日署に来てるらしきで。今ごろ、お大福様も含め先輩方も面談してる時だと思う。」とやすらぎさんが言います。

そして。。。同じくプルメリア島のアマゾネスサンクチュアリィでは、お客様をプルメリア港でリムジンでお迎えしてチェックイン前の荷物を預かると管理人さんのダイヤさんは、

スタッフルームに顔を出しました。スタッフルームでは、ミニウサギの執事の椎名シイナが、ランチがてら清掃員の年配のスタッフのサラさんとガーベラさんに何やらパソコンの説明をしています。
椎名はダイヤさんに気付くと、「お疲れ様、支配人。ランチはそこです。」ガヤガヤしているので、なにをしてるの。。。と、ダイヤさんが聞くと、椎名は、「今日葉月オーナーがプルメリア警察署に出向いたけれど、その事件の被害者の生前の姿のモンタージュの話しになって。。。プルメリア港白骨死体事件の、霊能者の番組の。。。サラさんがTVを見なかったって言ったから動画をを見てるのよ。」「あー、そうか、私も観てない。お客様とのお付き合いで食事に行ったでしょ。葉月さんと。葉月さんもまさかこの事件の立ち会い人になるとは思ってなくって見てなかったらしいし。で、簡単に金髪の入れ墨のハリネズミって聞いたんだけど。。。うわーって思ってたんだけど、どれどれ。。」気になってダイヤさんがヒョコっとパソコンを覗きました。

「あー」何があったの声をあげたダイヤさんをいっせいに三人が見つめました。

「こ、これ。。中学校で転校してきた近所の子よ。。伊集院君って言うというか、正式には近所の大学教授の養子に遠縁から来た子なんだけど。。絶対そうよ。伊集院君だわえーで、でも。。あの子がまさか。だって。。。ゆくゆくは。。。帝王大学行って外務省に入ったって話しなのに。。」ダイヤさんはボーゼンとしました。なんで。。。なんであの超優等生の。。。ダイヤさんはひっくり返りそうになります。。。
そっくり。。。
ま。。。まさか。
動画には。。
お心当たりの方はプルメリア警察署または、メトロポリタンチャンネルへご連絡ください。。

だけどー、いくらそっくりでも、まさかあの。。。伊集院君がキンキンになって入れ墨ってあり得ないでしょ

あっ。。。葉月さんがプルメリア警察署にいるんだ。。。
「ちょっと。。。葉月さんに電話してみる。。」3780A790-6E9E-4DCE-9A61-ED0726D25ECA.png

ダイヤさんはオーナーの葉月に連絡をしました。



2020年11月24日

マリッジcelebration245このかけがえのない無数の幸福の数々を。。。

「今日子、今日ちゃん。。。お久しぶり。。。いま、電話大丈夫」お手洗いに行くふりをして踊り場で昼休憩中にサッと環は高校の同級生で親友の今日子に久しぶりに電話をしました。今日子は白い北海道犬で独身の翻訳家です。80C246A3-0AC5-4476-A33F-D9E3444403D1.png

お互い仕事を持ちライフスタイルも全く違うので
年に1、2度あるかないかぐらいではあるけれど親友で高校の同級生の今日子とペルシャ猫の女医の慶子が同じく東京在住なので旅行までは無理でも飲んだりするのだけど

三人の中でも一番優秀だった環が、合格していた帝王大学を蹴って志望する学部のあるKO大学へ進学してしまいました。先生や親や友人達にも帝王大学行きを説得されていたものの。。。

どうしても、環の直感帝王大学を蹴って、KO大学へ進学しました。
そのおかげで、旦那の邦彦と知り合って結婚したし。
親友の今日子や慶子は帝王大学に進学したのですが、高校を卒業してからも環はグループの中でも仲良くしていた今日子や慶子とはお互い様多忙な身にありながらも時々連絡を取っていました。
「あら、タマ、どうしたの。大丈夫だわよ。私は在宅で仕事で自由だし。」環は高校時代タマ、と呼ばれていていまだに当時の友達からはタマ、と呼ばれています。女医の慶子は忙しいだろうと踏んで、在宅の今日子に電話しました。

「すっごく、変な話しなんだけど。。」環がいうと、「えー」「あのさ、私たちのクラスに伊集院君いたじゃない。」「いたじゃない、って、タマ、あの頃の彼氏でしょう。伊集院君は。。。私やおケイは伊集院君も、帝王大学に進学したのに。。えー、タマどうして。彼氏と一緒のしかも帝王大学行かないのっておケイと、頭の良い人は変わってるのかしらってびっくりしてたのよ。」という今日子と慶子も日本一の大学帝王大学を現役で合格し卒業しているぐらいは聡明だし、環のKO大学も私立というだけで、帝王大学と変わらないぐらい。「ああ、志望の学部ならKOの方が良かったからね。。今の会社も入ったし、旦那も学生時代の彼氏だった人とそのまま結婚、って運びだし。これもご縁だなと思うし。」「で、なんで。。。伊集院君の話しが、。。た、タマ、タマまさかあなたやけぼっくいに。。。」昔の恋人の名前を環が出したので、今日子はあの真面目な環が、と、誤解してびっくり再会の不倫話しかと勘違いしたのは、たまたま読んでいた週刊誌の連載漫画に、同窓会で再会から始まる不埒な恋。。。というアバンチュール。事情漫画を読み終えて。。あら、現実こんな事ってあるのかしら。あー、でも漫画やドラマはベタな設定ね、それとか、イケメンが禿げデブオヤジになってた。。。とかねー。同窓会アルアル。。。と、ボーっと仕事合間に漫画を読んでいたタイミングで環からの電話で昔の同級生の話をしだしたからで。。。
「まさか、まさか。。。伊集院君には大学入って少しの間続いたけど。。疎遠になってからそれきりよ。」「それなら、どうしてまた急に。。。」「あ、いえ、伊集院君って。。。いま、ネット調べたけど。。。外務省役員。。。よね。。生きてるわよ。。。ね」と環がいうと、「何を言ってるの。。。同級生が仮にも亡くなった場合は、一応クラス委員のあなたのところに真っ先に連絡が行くはずでしょう。」何を言っているんだろう、
というように、今日子は返します。確かに、今日子は伊集院三太夫と一緒の大学でしたが、学部は違うし、友達と言えば友達だけど密に連絡を取るわけじゃないしそれなら付き合っていた元彼女の環の方が伊集院三太夫とは親しいし、同級生になにかあれば、クラス委員の環に連絡が行くはずだし。。。

環は、親友の今日子や慶子には生い立ちや、小学生の頃に環を置いて妹を連れて出て行った産みの母親の峰の事や、
継母の喜美と異母姉妹の緋夏の事、緋夏が産んだ娘の純の事などなど、かなり
立ち入った話や悩みを相談する仲でした。環が名古屋の産みの母親の峰や妹の舞に会うのに背中を押してくれたのも今日子でした。環を置いて妹の舞と神野家を出て行った峰。。。父親が愛人の喜美との間に舞と同い年の娘をつくり。。。
だから。。。悪者は父親だし、母親に捨てられても、姑の志乃に可愛がられ神野家の長子で父親似の環は、峰から嫌われても仕方ないと思っていました。環は峰の大嫌いな姑の志乃のお気に入りだし。。不倫で峰を裏切った旦那にそっくりだし。

幸い継母の喜美は優しい家庭的な女性で環もすぐに仲良くなり。環は優しいお母さんができてよかったと喜美にすぐ懐きましたし、嫁には厳しい志乃とのクッションにもなりました。正直、峰は派手好きで遊び好きで、環には無関心だったし。祖母の志乃がほとんど環を育てていましたし。

環はある程度大きくなってから、喜美が峰に感謝している事を知りました。環は知りませんでしたが、峰は離婚前に喜美に電話してきて。。てっきり喜美は修羅場を覚悟していましたが。。。ジローからは妻の峰がキツくて派手好きでしょっちゅう母親といがみ合い娘の面倒はみないし。金遣いは荒いし安らげないと聞いていて、てっきりとんでもない鬼夜叉で刺されるか暴れますか、喜美は身の危険を感じましたが、
拍子抜けするほど。。喜美には良い人でした。

てっきり、痴情のもつれで旦那を責めるのは当たり前だけど
それ以上に愛人を攻撃するタイプだと覚悟をしていましたが、
「あら、あなた、喜美さんね。。ジローとは離婚するから。環をよろしく。姑の志乃は環を手放さないと思うわ。安心してあなたに慰謝料を請求しないから。旦那のジローにはもちろんたっぷりいただきますからね。。。その代わり、環をよくしてあげてちょうだい。環は優しい良い子で志乃のお気に入りだから、志乃のBBAから貴方をかばってくれると思うわ。まぁ、BBAには精神的にダメージを与えておいたから昔より多少は大人しくなってるとは思うけど。。。油断はならないわ。」
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峰は興信所で喜美を調べたらしく。愛人の喜美に電話でそう伝えてきました。峰は環を育てて貰う御礼か、志乃を高額の生命保険に入れて受け取りを喜美と環にしましたし、志乃の性格だと施設に行きたくないとごねるに決まってるし、ジローは母親の言いなりだし。。興信所で調べた限り、どうも喜美は穏和な性格で、姑の介護を断りきれないだろう。ポックリさっさとあっけなく死んでくれれば良いけど。。憎まれっ子世にはばかりだし。。。

資産家の令嬢なんてもう、峰でとんでもない嫁は性格さえ良ければ、とごりごりな志乃は峰が出て行ってくれるならとジローと喜美の再婚を受け入れましたし。家柄重視の志乃の意向を見事に崩壊させました。

峰が喜美にそこまで手を回したのは、置いていく娘の環への配慮と、喜美は知らないけど、峰も焔との不倫で舞をみごもり、一方的にさも旦那に裏切られた悲劇の被害者であるかのようにして離婚したつぐないなのでしょう。

喜美は娘の緋夏がいたのですが、家出してしまい。実質は環が本当の娘のようでした。喜美が環にたまちゃんがいて良かったわ。と言われるたびに、自分も純がいてよかった
渡海とケイトという息子は居るんだけど、自分が産んだ息子達よりも、まるで喜美が環を可愛がるようにして純を可愛く思いました。
環には珍しく悩んでいましたが、
喜美や今日子や旦那の邦彦の心強い後押しで、峰と舞に再会したのは感謝してます。。。。

峰は、峰らしく超高級リゾートのプルメリア島のアマゾネスサンクチュアリィでなら会ってもいいと条件を出してきましたが。。。

でも、喜美は、「それは突然連絡なかった娘からいきなり連絡あればいきなりオレオレ詐欺かなんかだと警戒したんじゃない。今の乱暴なご時世に慎重だわよ。それに、もう何年も母の日のプレゼントを贈ってないんでしょう。私の母の日や誕生日はもういいから、親孝行しなさい。私たちは峰さんからお婆ちゃんの保険金までじゅうぶんすぎるほどいただいたわよ。」なによりも喜美は、峰に足を向けて寝れないような陶酔ぶりでした。そうね。。?高価な物を奢ってもらいたいのは、遠い記憶の母親の峰そのものだけど。

はっきり言って、峰が家を出ていき継母の喜美が神野家に来たので純とご縁ができ、喜美が子ども達の世話をしてくれてキャリアウーマンで三人の子どもも持てた。峰がそのまま神野家にいたら、せいぜい子供は一人しか産めなかったかもしれないし、
舞の弟の剛のような男の子が生まれて環は神野家を出されて仕事が忙しくて子育てどころじゃないかもしれません。峰から結婚して早く出て行けだのあんたが子どもを産んだんだからあんたがみろぐらい言われてるかもしれない。

峰は、自分にそっくりのちょっと小生意気な感じでいかにも気の強そうな舞の娘のココアは自分に似ているので猫可愛がりらしいけど。77DF136C-0462-4F6F-B1C5-219653B2F24E.png

とにかく、試練とかハプニングかに思われたふぞろいなパズルのピースはカチッとうまくはまり、これで良かったというなにものにも変えがたい掛け替えのない今ある幸福を見事に描いていました。




「藪から棒に高校時代の伊集院君の話をするなんて。。。どうしたの、いったい。。」変だわね。という感じで今日子が返すと環が、

「馬鹿馬鹿しいかもしれないけど、聞いてちょうだい。。。今日子、パーフェクトサーズデイは見てる」「パーフェクト。。あ、ああ、あれね、時間があれば。」今日子はバリバリのキャリアウーマンに似合わず、漫画やテレビやメディアのミーハー好きなところが昔っからありました。そこが今日子の大きな魅力の一つなんだけど。。
「先週の見てた霊能者が出ていた。。。」環が聞くと、「ううん、全身は仕事で打ち合わせのあと取引先と食事だったから。。。そのあとうちの銀座のバーで飲んでたし。」

今日子は男性顔負けの酒豪で、翻訳家の仕事をしながらも、銀座のバーの経営もしていました。昔っからお酒に興味があって学生時代バーテンダーのアルバイトをしていて、環も何度か飲みに行きました。

「そう。。。じゃあ、プルメリア島で白骨死体が見つかったニュース、知ってるほら、パーフェクトサーズデイの生放送中に身元不明のハリネズミの若い男性の。。」環が言うと、今日子は、「あ、確か、あったわね。最近。。。だけど、まさかそのハリネズミが伊集院君のわけないでしょ。伊集院君、紳士録みたいなのにちゃんと載ってたんでしょう。それに、亡くなったら同級生に連絡くるとか誰かから耳に入るわよ。東京に残ってるクラスメイトも結構いるし。みんな、なんだかんだで人脈広い人揃ってるでしょう。」なにを突拍子もないことを。ニュースの白骨死体と伊集院君が。。なぜ結び付くのかと。呆れる様に今日子が返すと

「それが、先日のパーフェクトサーズデイの霊能者の霊視の白骨死体の生前のモンタージュが、伊集院君そっくりで。。。」と、環が言うと今日子は、「伊集院君に双子の兄弟がいるっていうの伊集院君、ひとりっ子でしょう。だから長女の環は。。これ以上、将来的に可能性がない男性とお付き合いを深めるのはって。。悩んでいて、私に相談してきたじゃないの。

そうなのだ、環は今時かなり珍しいタイプなのかもしれないが、神野家や神野の名字をかなり大切に考えていました。それに高校時代で例え清い交際としても、ゆくゆくその先は、真面目に将来を考えないとと。。。長女で妹は家出してるし。。。私は婿養子を取るしかないじゃない、と。


対して、今日子は真逆の考えで今時なので、男性の長男やひとりっ子ザラで確率が高いし家なんか三代も続かないし、結婚したらしたで、旦那や自分ちの実家ははっきり言ってよその家である、跡取りなんて冗談じゃないし今時古いわという考えでした。それに、今日子は、そもそも誰かと一緒に暮らすなんてまっぴら。結婚は一応しているものの、旦那は海外の別居生活、子どもは独立したり進学して東京を離れたりで、仕事は会社から独立してノマドワーク、銀座のバーラナンキュラスは、妹に店長を任せてオーナーの自分は時々顔を出しすぐらいでまるで独身のように結構自由気ままな生活を送っていました。

「そうよねー。。。馬鹿馬鹿しい話しだけど。。それが、さっき部下達と何気なくパーフェクトサーズデイの話になって。。」環はかいつまんで、なにげなく見た動画の霊能者が白骨死体の生前の姿を霊視したモンタージュが、伊集院君にそっくりだった、と話しました。

ところが。。。そのモンタージュというのが、顔は確かに伊集院君そっくりなんだけど、なんと全身パッキンキンのキンパでドクロの入れ墨が入ってると。。。

すると、電話の向こうで、今日子が大笑いしていました。
「あはははウケるわねーサイコーあの、生真面目な伊集院君のパッキンキン姿にドクロの入れ墨。。それ、たまたまモンタージュで伊集院君そっくりになっただけの空想なんじゃないの。」「だけど、TV局に電話が入って、実際にそんな男性をプルメリア港で見たんだけど、裏社会の人かと思って怖くなって声をかけなかったって漁師さんらしき男性の証言があったから。。。実在していた可能性高いわよ。

パーフェクトサーズデイに限って捏造ややらせはないと思う。不正に厳しいと言われる気難しい大御所すら喜んで出演してるし。
あれこれと
話し込んでいると、階段下から、チラチラっと部下のミランダが顔を出しました。なにか急ぎの報告や用事があるのでしょう。。もうそろそろお昼寝休憩終わりの時間帯でだいたい余裕を持って席に座っている環には珍しいので、
どうしたんだろうと見に来たのかもしれません。。。
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環は慌てて。。。「あっ、もう戻らなくちゃ、そうだわ、夜、ラナンキュラスに行っていい8時半ぐらいにはなるけど。」「私は全然大丈夫だし、飲むのは大歓迎だわ。でも、純ちゃん帰省してるんでしょ。さっきそう言わなかったっけなかなか帰って来れないから貴重な時間でしょうに。。。」「あの子達、今夜は渋谷駅でプチ同窓会らしいわ。遅くなるみたい。旦那や母さんには今日子と会うって言っておくし。2A75A7A2-ECFF-4831-A62E-FDAE4E3CADB8.png「まぁ、そうなの。。。あたし達は久しぶりだからいいけど、慶子も誘わなくていいかしら。。。」「慶子は今日の今日だと。。難しいんじゃないかなぁ。

女医の慶子は今日子や環以上に忙しいし。三人は親友と言いつつも。。。良い人だけど少し遊び人で派手好きで未だに結婚歴無しの独身の女医の慶子に今日子も環も
学生時代から
ちょっとだけついていけないなーという面々は多々ありました。

慶子
本人は独身主義らしいんだけど。学生時代からどうも既婚者と付き合ったり、可愛いくてモテる子だけど。。。男にだらしないとこがあって。二股三股はバレなければよし、みたいな。。。さすがに友人関係にヒビが入るようなことは一切なかったし、それ以外はいいコなので、
今日子も環も仲良くしていました。

結婚や婚約するまでは、いろんな男性と付き合って視野をひろめてマトを絞るのが、歴代の恋愛と結婚の福の神達が言ってる事だし、と。
しかしながら、そうかもしれないけど。あちら様は神様だし。福の神達は、そうしないけど一夫多妻や一妻多夫が認められているので
私らとは違う次元じゃないかしらね。と環も今日子も言いました。仲間はずれってわけじゃないんだけど。学生時代も、二人より多忙の医学部の慶子をさしおき環と今日子は大学が違いながらも二人で会ったり飲みに行く事も結構ありました。慶子には悪いと思いながらも。。しかし、環も今日子も二人で会ったりするのは慶子に内緒にしていました。女子グループではよくある事でしょう。

お互いになんか違うので、慶子には恋愛や結婚の相談はしませんでしたが、自分でいう事じゃないのに自称サバサバ系と言うおかしな女がいますが、

全然そうでなくて、
さっぱりしてすがすがしく慶子はサバサバと本当に良い人なのです。ラナンキュラスの良いお客様で客層の良いドクター仲間や製薬会社の人々を紹介して今日子のバーにお金を落としてくれるありがたい面倒見のいいところもあるのですが。。

酔っ払ってしまうと真剣な話しがもつれるので、今夜は慶子には声をかけるのは遠慮しました。罪悪感はあるけれど、この人には内緒でうまくいく。。例え親しい仲にも配慮と帳尻を合わす

人間なんて、女なんて特にそんなものだわ。



女に生まれて来たけれど、女に生まれて良かったのかしらね。。







2020年11月20日

マリッジcelebration244またもや偶然のイタズラか奇妙な巡り合わせに。。。


神野環、オフィスにて。

「まあっ、神野本部長、今日はお弁当のテイストが違いますね。」ランチ時間も忙しい環は、お昼休憩も自分のデスクで食べざるを得なく。。。
何人かの
外食へ出かける部下を見送りつつ。。。お弁当を広げると、節約組みでデスクでお弁当を食べる部下の一人が環に声を掛けました。ちょっと意外だなぁいやいや、かなり意外という顔をして。。。部下は環を見つめています。。無理もありません。6F02CDFA-BC46-42A8-95ED-A305D2AA5814.png

「まあっ、見られちゃったわね。。いま、娘が帰ってきているのよ。東京から離れて進学で神楽町にいるんだけど。娘が朝起きて作ってくれてたのよね。自分は夜地元の友達と飲み会みたいで。。。ダイエットで朝昼抜きみたいなんだけど、飲食店でアルバイトしててお料理は大好きなんで。。。」環は管理職でほぼ昼もデスクを離れられないので、朝、お弁当を作るか継母の喜美が作ってくれたり、時には出勤時に買ったり、でもクールな環に似合わず、
いつもの環のお弁当でもなく、喜美のお弁当でもなく。。。可愛らしいメルヘンチックなお弁当を通りしな目にした部下のシベリアンハスキーのチサトはちょっとびっくりしているようです。「へー、神野本部長の娘さんか。。」男性部下のペンギンの館が言うと、「ちょっと、ちょっとタッチィ。。。なに、神野本部長の娘さんの話しに目の色変えてるのよ。新婚の愛妻家弁当のくせに」同僚女性が館ことタッチィにチャチャを入れます。

環の職場は大手だけれど、本部長の環はランチ時間もだいたいは電話対応など責任者としてデスクでランチが多く、一流企業とは言え、若い社員達は、上京して一人暮らしで出来るだけプライベートにお給料を回したい人や、車や家のローン、新婚の愛妻家や、奥さんが料理好きや本人が料理好き、ランチタイムの混雑したお店や人混みが嫌いな人や、

ダイエットや節約のためにお弁当持参でデスクでランチ時間を過ごす社員も結構いて、だいたいは室内ランチ組の顔ぶれも安定していました。
環の家は、旦那や息子が大学生と高校生で基本的にはお弁当を持たせて早く起きた時は環がバランスの良い健康的なお弁当、お昼ご飯がてら継母の喜美がお袋の味の様なお弁当を作る事がありました。継母の喜美は基本的に家にいるのが好きで、派手好きで遊び好きの峰とは真反対の性質で、

家に来た時はあまりの穏やかさにびっくりしました。祖母の峰も出て行った母親の峰も気性の激しい常に口うるさいヒステリックなタイプで。。。フワッと家庭内の空気が変わり峰が舞と一緒に出て行った傷がじんわりと癒えていきました。。。

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さりげなしに環のデスクのそばを通った部下のハスキーのチサトが環のお弁当を見てびっくりなんとまぁ。。。キュートなラブリーテイスト。。クールで出来た憧れの女性の環を見事に外したような雰囲気のお弁当に思わず感嘆の声をあげてしまったのでした。毎日愛妻家弁当の若い男性社員のタッチィ君は、「いやいや。。。。神野本部長のお嬢さんだよ?俺なんか、相手にされるわけないって。カッコいいできたお嬢さんなんだろうし。」と、言うと出勤時に適当に買い物してきた独身の同僚男性のタヌキのパルファンが、C5A4B93E-6598-4F8F-A99B-63EFB1731D55.png「タッチィ、新婚で他の女性がどーのこと言うなよー。ノロケ弁当持参者が」とチョッカイをかけると、チサトが、「あら、ウチの会社なら、アタシが言うのも変だけどさ。パルファン、あなた女の子にモテモテでしょ。」しかしながら、パルファンは、ブンブン首を振り
「そこがやなんだって年収とか会社とか知ると目の色を変えてくる女が怖いんだって。。網を張った毒々しい毒蜘蛛かオスを食べるカマキリにしか見えない。いーよなぁ、タッチィは学生時代からの彼女と結婚したんだろ。安全じゃん。俺はなんだかんだで元カノ別れたし。俺が東京に就職って言ったら、彼女と続かなかったしね。ま、そこまでお互いに好きじゃなかったんかもな。。」ガヤガヤと、オフィスが騒がしくなりました。

可愛らしい。。。ねぇ。。環は。。涼やかなキレる感じで、子どもの頃から可愛らしさとは無縁でした。祖母の志乃が、産みの母親の峰より先に出生届を出して、勝手に環という名前を出してしまった時から。。。幼い頃生き別れた妹の舞の名前が、本当は環の名前予定だったらしい。。環は環で。。。舞という女性性の高い可愛らしい名前は今の自分には全く想像もできませんが。あれほどハッキリと娘が産まれたら舞と名付けると言っていたらしい母親の峰だったのに。。。祖母の志乃が勝手な真似をし環が
舞という名前にならなかったのも運命かもしれません。
祖母の志乃と実の母親の峰が、勝手に長女を環と名付けた事で大喧嘩になりでも、峰は峰で恐らく祖母の志乃がいなければ環は育児放棄になっていたところでしょう。
結果オーライで、
峰にとっては、ジローと結婚中に不倫でできた次女、愛する今の旦那の焔との娘が、念願の名付けの娘の舞となって結果良かったのでしょう。次女が産まれた事は、また女って跡取りも産めないのか、石女がと姑の志乃は嫁の峰を責めます。

もちろん、ひるむ峰ではありません。峰は気に入らないとプイッと車に乗り名古屋の実家に帰りました。。本当に実家に帰っている時もあれば、不倫相手の焔との邂逅もあったのでしょう。

結局は女の子でも、父親のジローに似ていて神野家の長子の環を可愛がり志乃が嫁から取り上げて育てたものです。母親の峰は志乃と仲が悪くあまり家にいたくない様でセレブ妻ふぜいにランチやらお茶会やら、カルチャースクールなどなど通っていたという建前でしたが、

やるべき家事はさっさと済ませて実は蓋を開ければあの当時東京に住んでいた峰の現在の旦那の焔と密会していたようで。綺麗好きな峰は掃除や洗濯は大好きでしたが料理は一切しませんでした。それを祖母の志乃がとがめると、峰は「私は家政婦じゃないんですよ。なんですか、お姑様だって専業主婦じゃありませんか私は掃除や洗濯をしてるんです、ジローさんはプロ並みだと褒めてくれるんですよ家庭内をプロ並みに綺麗にする私が料理までしたら、お姑様は何をどうするんですかふざけた事を言わないでください。何にもしないとボケますよー、」実の母親の峰は自己主張の激しい志乃が嫁を言いなりにできるとたかを括っていたのを負けじと気が強く気性の激しい嫁の峰にものの見事にくつがえされました。渋谷の一等地の神野家の一人息子のお嫁さんとして、実家は名古屋だけど資産家の花咲グループの令嬢の峰は申し分がなく、
結婚前に一人息子のジローの恋人だった今の奥さんの喜美を家柄が釣り合わないからとか、ジローに悪いムシがついたとかで志乃は大反対して強引に別れさせてしまいました。


ところが、父親のジローも母親の峰も打算の結婚がゆえに。。。ジローは喜美と峰は焔と水面下でちゃっかり繋がっていて結局のところ、今現在ジローは喜美と峰は焔と再婚して元サヤに収まっています。
環は
幼い頃からドロドロの嫁姑の修羅場を目の当たりにしてきて実の母親の峰が舞を連れて名古屋の実家へ戻ってしまい、さらには居なくなった妹の舞と同い年の異母妹の緋夏がいて、緋夏を連れて喜美が再婚で家に嫁いで来てとあまりに修羅場がいろいろありすぎて環は幼い頃からクールで小さな事ではいちいち動じない冷静な性質になりました。哀しみや怒りを飲み込んで。。。

チサトが不意に
「だけど、アタシ、チラッと神野本部長のお嬢さんの写メ見せていただいた事あるけど、あー、やっぱりそのお弁当らしく、どっちかというとおっとりとした感じの、お母さんがかっこいいなら、娘さんは全然違ったタイプで、ほわんとして可愛らしいタイプよ。。」「えー、全然違うんだ、わ、神野本部長みたいなバリバリのキャリアウーマンって感じが学生さんになった、って感じじゃないんだ、意外だなぁ」タッチィが言います。

「旦那がおっとりしてるからね、うちは。旦那に似たのかも。」適当に環はそうごまかしました。

確かに旦那の邦彦は穏やかなタイプだし。気性の激しい祖母のいる神野家の婿養子になってくれただけあり、人当たりが良く穏やかで優しいタイプでした。
異母妹の緋夏の連れてきた赤ちゃんだった
純ちゃんを特別養子としてちょうど海外出張から帰った環が海外で娘を出産した事にして会社でその事を知るのは上層幹部のごく一部のみで。。。

表向きには環の子どもは息子二人と娘が一人。。。です。
異母妹の緋夏が、ある夜純ちゃんの父親を二人の男性の
どちらの子かわからない。。このままじゃ、DV男を思い出してこの子を虐待してしまうわ。

東京に桜が咲き始めた初春の
あの日。。。3月の終わりごろ三月5日に産まれたばかりの女の子の赤ちゃんを海外出張から帰ってきた環に一方的に託して行った家出して行方不明の緋夏。車の運転席には新しい彼氏が旦那の俊さんがいて、

昔のDV男から逃げているのお姉ちゃん、この子をよろしく。私は。。。育てられない。実家には母さんもいるし。。。お願いお姉ちゃんの子どもにして。
行方不明になっていた
心神耗弱状態らしい緋夏が。。。環は緋夏ともっと話そうとしていたものの、

車は否応なく走り去ってしまう。まるで昨日の様な出来事。あり得ない事が、予想だにしていなかった事が現実に起こって。。。あれから純ちゃんは大きくなって。

つい最近まで、環を本当のお母さんと信じていて。環は、峰をかばって緋夏に刺された脇腹の傷が痛みました。刺した緋夏を許したのは。。。異母妹への情もあるけれど、それより。

娘の純を緋夏から完全に取り上げた、というか純を手放して環に託したのは誰よりも、もしかしたらDV男の子どもだったらと考えると恐ろしく無意識のうちに純を虐待して殺してしまうかもしれないという恐怖に震えた緋夏だったけど。。。

あの頃の若い緋夏と俊さんは、自分達の事でいっぱいいっぱいだったし、とても子どもを育てられる余裕がなかったらしいし。。。子どもを堕ろそうとした緋夏を、俊さんが自分の子じゃなくても育てるからと

純を出産する決意をした緋夏が、いざ純ちゃんを出産したらしたで。。やはり、この子はあのDV男の子どもじゃないかと思うと、ムリという事で、環を頼ってきて。。。

それに。。。もしも、緋夏一家三人で心中なんて事になったら


あれから。。。19年。緋夏が、順調に順調万歩に人生を歩んでいたら、娘の純との巡り合わせはなかったし、

そもそも緋夏が、幸せな結婚をしていたら、純は生まれて来なかったかもしれない。そう思うと、環は不幸の犠牲に幸せってあるのかと思えてしまう。バリバリのエリートキャリアウーマンで、都心の裕福な家庭に育ち。。。優しい旦那と子どもは、男の子も女の子にも恵まれて。。死ぬ程困った事もなければ嫁姑の問題もなく。。。

でも、そんな幸せも娘の純に恵まれた幸せからすれば、ほんの些細な事にしか思えない。誤解から刺されそうになった産みの母親の峰をかばって緋夏に刺された環は、緋夏。。やめてと叫ぶなかで。。

刺された時に薄れゆく意識の中で、怒り狂った純が、お母さんを返せ、お母さんを返せとなきわめいて緋夏からナイフを取り上げて、福の神の姉妹が必死になって止めていた。。夢の中のようだった。。刺された痛みより。。

不謹慎だけども。一瞬でも、産みの親より育ての親の環の為に純が本気で怒り狂った事を嬉しいとすら感じでしまった。あんな半狂乱の純をはじめて見た不謹慎だけど、緋夏に刺された事で皮肉にも、純が産みの親より育ての親を選んでる気持ちを実感したようで。。。

緋夏は、家出して娘の純を手放して、
あちらから手放してきた、それなのに、
環は自分が緋夏から娘も優しい母親の喜美も奪ったような罪悪感がありました。私ばかり恵まれて。。。
バチが当たるんじゃないかしら。

はっ。。。遠い記憶の日々がまるで白昼夢のように。。怒涛の様にさまざまな思いが溢れてきた。

我にかえって。。。
再び、オフィスの昼休憩の喧騒のなか。。。

「あー、これ、見た見た凄かったー、」ランチが終わった若い部下達がみんな集まってガヤガヤしている。どうも、パソコンで動画を見ているよう。
デスクで
環は娘の純のお弁当にほっこり癒されながら幸せをかみしめると

「神野本部長、パーフェクトサーズデイ、見ますあ、結構遅くなる事多いか、本部長も。」誰かが環に言いました。「パーフェクトサーズデイ。。あら、うちの母が結構観てるみたい。。。、すっごい視聴率の番組でしょう。私は真剣に観た事ってあんまりないんだけど。たまたま帰宅が早い時にTVが付いてるのをチラッとBGMみたいに聴き流すぐらいかなぁ。

若い部下達は、ガヤガヤ、霊がいるのいないだの。。。霊能力者が肯定だのわいわいガヤガヤ。。

あー、そうか。なんだかんだで、未解決事件だの霊能力者だのって人の気持ちをそそる。。わからないでもないけど。。そういうのってどうなんだろ。
環がふと、そう思っていると、「うわー、あー、そ、そうなんだ、俺こないだ見なかったんだけど。。スゲいかにも悪そう」残業で先週番組を見れなかったというパルファンが叫ぶ
「ショックよね、あんな綺麗な海で。。あっ、神野本部長、プルメリア島へ行ってお土産いただきましたよね。常夏の島、私も行きたいし羨ましいけど。。。あの白骨死体は怖いわ〜、生前の姿も怖っ」チサトが言います。

あ、そうだ、最近ニュースになったプルメリア島の海中宮殿で白骨死体が見つかって、そうそう、確か。。パーフェクトサーズデイの特番で。。。

「あら。あったわね、最近そんな事件。私も海を眺めてたけど、スキューバーとかしなくて良かったわ。で、その白骨死体、身元でもわかったの生前の姿も怖っ、て。。怖い系の人」あれっ、白骨死体の発見のニュースは知ってるけど。。。私と同じくハリネズミで、二十代ぐらいの若い男性ぐらいは。。。そこまでの情報が流れてたけど。。。詳細な身元判明したってニュース、あったかしら。。不思議に思った環はさりげなく環が聞くと

「身元判明した、って言うかその、エミコ・デラックスって言う霊能力者の予想したモンタージュがすごくって。。先週の木曜日、TV見てなかったんですか、」チサトが言いますと、「あ、ほら、木曜日は接待だったし。結構遅かったのよねー。。家にいても。。聴き流すぐらいできちんと観てないかもだけど。

霊能力者が。。。まぁ。。そういうのってなんとも言えないわね。みんな、あれこれ興味あるみたいなんだけど。。。霊能力者とか、前世だの占いだの。。

環はあまりそう言うのに興味が持てず。それも、環は波瀾万丈の環境かもしれないけど比較的運や人に恵まれてきてそれほど興味を持ってこなかった。禍福は糾える縄の如し。。突然やってきた不幸や悲しみや驚きは。。突然来た愛人だった継母は優しい、異母妹の家出は可愛い女の子の赤ちゃんに恵まれて。。と内にひっそりと大きな幸福の顔をして微笑んでいる。。。

もっぱら、詳しくないからわからないけど霊能力者と占いとか前世とかそれぞれ別のジャンルのものかもしれないけど。しかしながら、リゾートしたプルメリア島で白骨死体が見つかったというニュースは知っていたし。愛妻弁当よりも、暖かくハッピーな愛娘の手作り弁当を食べ終えた環は洗面所に歯を磨きに行った後で、自分も半信半疑ながらに
まだ時間があるので、
チラッとパソコンの動画を見てみました。。。

ふーチューブ動画の検索にパーフェクトサーズデイ、霊能力者、先週。。白骨死体、モンタージュと適当にキーワードを入れました。

あまりに
美しい声の、妖しげな正体不明のラベンダー色のヴェール、これが霊能力者、エミコ・デラックスでしょうか。
ヴェールの化け物どころか、
美しい声が見事に怪しさを打ち消し遥かに際立つ魅力とアクセントに変化させていました。
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番組の白骨死体の生前の姿を霊視したシーンを部分的にアップした動画らしく、エミコの言う通りに、ササッと隣の絵師らしい人が特徴をつかみながら、モンタージュを描いていました。。。

パッキンキンの、マッキンキン、全身が。。
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えーさらにドクロの入れ墨。。うわぁ
全身がキンキンだとか、ドクロの入れ墨が、とエミコ・デラックスが言うと、環は
やだっ、ヤクザものかしら。。カタギの人じゃないわねと、思っていると、できたモンタージュが、画面いっぱいに。。

えー、あら、あ、あれっ、あ、あらら。。。えっ、えー、。。確かにパッキンキンキンもマッキンキンのキンパも、
ドクロの入れ墨も無縁の世界、別次元の人達だけど。。この顔。。

この顔は。。い、伊集院君伊集院君そっくりだわ

いったいどういう事なの伊集院君は、確か帝王大学出て外務省勤務のはずよ。。。懐かしい環の高校の同級生であり、クラスメイトでも学年で一位、二位トップを争うライバルでもあり

生徒会長の環と副会長だった伊集院三太夫。。。
それでいて、別れてしまったけど高校時代
初めてできた環の彼氏でもあった。。

しかし、大学は別々で段々と会わなくなり疎遠になりそのまま。。風の噂で外務省、海外に駐在したとか。。。

なんで。。他人の空似、これ、伊集院君そっくりよね

ま、まさか伊集院君、ヤクザものになったので、死んじゃったの

ど、どういうこと
パニックと驚愕ともに環には
遥か遠い日の青春の優しい日々が切なく甦りました。。。



2020年11月17日

マリッジcelebration243かぐわしい日々の記録の中で。。。

白骨死体の生前の当事者であろう吾朗太は、あまりにも、人間関係が複雑というか。。

闇社会サイドで、あまりにも危ない仕事に手を出したり女性関係も複雑で。。。「メトロポリタンチャンネルからの情報だと、受刑者時代、吾朗太さんは半グレ、東京邪神軍のメンバーだったと話していたらしく。。。その当時はジンゴロと呼ばれていたみたい。。なんでも、結婚して。。。結婚というか、サラ金から金を借りたり踏み倒す為に女性の籍に入り婿養子となり借りたり踏み倒す詐欺も働いていたようです。。。自慢がてらに本人がそんな話しをしているのを聞いた人がいたって。。。」笑〜は言いました。

「あっ、ジンゴロって。。。もしかして。。緋夏さん、神野。。じんの緋夏さんの。。神野のジン。。。」葉月が言いました。緋夏さんの名字は神野。姉の環さんも婿養子で結婚しているので神野です。葉月は、事件現場がアマゾネスサンクチュアリィなのと、プルメリア島の篤志家の為緋夏さんの殺人未遂事件の審理に立ち合いました。吾朗太さんは、また悪さを繰り返す為に緋夏さんの名字で入籍したのでしょう。

「あー。。。アマゾネスサンクチュアリィで、あった。。。確か、轢き逃げされた息子さんの犯人と、一卵性双生児の妹さんを間違えて刺そうとして異母姉さんを刺した事件だろ。。。」冷泉氏が言います。結局は、刺された環さんが事件にしたくなかった犯人だと勘違いして狙われた峰さんも、環がそう言うなら。それに、轢き逃げをされて子どもを殺されたのは同情できるし。という事で、被害者や被害者の身内も緋夏さんをかばい、福の神や篤志家とも話し合って執行猶予。。。

その神野緋夏の元旦那が神野吾朗太で、札幌で収監されていたキンキンのドクロ刺青のハリネズミもジンゴロと呼ばれていたらしい。

「昔から、吾朗太は女を常に切らさなかったようで、自分の自由な時間は干渉されたくない癖に複数女性がいたり、女性に金がある時だけしか金目的のみで金を貰いに会う女性もいたようで。うんと歳上のパトロン女性もいたり。」ため息をついた兄の三太夫さんは、父親蓮気が亡くなった弟の吾朗太が心配で時々探偵に吾朗太さんの調査を依頼していました。

しかし、緋夏さんと結婚した頃は、もう既に三太夫さんはもう吾朗太には吾朗太の人生があるし吾朗太とは決別していました。女性から金を巻き上げるジゴロの様な生活も、よくよく考えてみれば、女性だって好きで貢いでいるわけだし。自分の彼女や奥さんに手を出されたわけでもないし。

緋夏さんの元旦那さんの吾朗太という人は、どうやらこの三太夫さんの弟の吾朗太と同一人物の様です。担当刑事が、神野緋夏、アマゾネスサンクチュアリィ殺人未遂事件、白骨死体吾朗太の元配偶者の可能性とメモしていました。半グレグループ東京邪神軍はもう何年もまえに解散しています。

「マッキンキンのパッキンキンのキンパだから、金獅子とか、金のつぶとか、金八とか、キンモクセイとか、そんなふうにカラーギャングでもやってんのかしらと思ったわ。でも、プルメリアの海で自殺って事もないのかしらね。」ベルモがそういうと、葉月が呆れたように。。「金獅子とか。。焼き肉や納豆や。。。金八なんてドラマじゃないんだからさ。キンモクセイなんて。。。トイレの芳香剤じゃあるまいし。FCB9F32A-AD3C-4037-902E-D9FA1CDB289C.jpeg

「例えば、の話よ。金をイメージカラーとしたカラーギャングよ。
ベルモはそう言ってみたものの。。。あのさまよう霊のパッキンキンさんを思い浮かべて、自殺それはないだろうなと思いました。あの人が自殺するなんて無いわ。786238B7-C421-4236-98A5-D8DF809F1B8E.jpeg

子どもは親を選べないけどそれにしても。。純ちゃんは、あのパッキンキンさんの娘なんだろうか。それとも。。。俊さんの。。。

母親の
緋夏さんに似た純ちゃんが吾朗太さんの子どもか俊さんの子どもかはわからない。グーGU。。。。。

ああっベルモのお腹の虫がGU GUなり初めてしまいました。2F8F4E14-534D-4B30-9F3D-D9DF437E91B8.png


お喋りなメンバーばっかりが集まり、脱線しにしまくり。。気づけばお昼をとうに過ぎてしまいました。アーッハッハッハゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラF8F491FB-8BF9-4DD0-B372-70D8FD9D79F7.jpeg

えっと一同は何事かと思えばベルモのお腹の虫が暴れ出して悲鳴をあげているのに気づき大笑いされました「6時台に食べるんじゃなかったわもうカレコレ6時間も断食」ベルモが言うのでアーッハッハッハ、ゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラ雑談混じりとは言っても真剣に話し合っている空気は、ベルモのお腹の虫や、断食が6時間で満座の失笑を買い見事にひっくり返りました。「木蓮寺さんどこは、断食主義なんかないもんな。」本陣警部補がいうと、冷泉氏が、「毎日毎日。。。満腹になったら断食して空腹になったら断食をストップするぐらいの非常に厳しい断食修行だろ
ベルモは、「もーお酒飲んで逮捕されるからお酒だしてよ。それで逮捕された人へみたいにカツ丼ぐらい出してちょうだい」空腹時なのか、ベルモはめちゃくちゃな事を言い出しました。冷泉氏が、「んじゃ、ランチにするか、外国だと、ランチミーティングあるし。」と言い出すと三太夫さんが、「あの、弟の為に皆様集まっていただきまして、私が皆様のランチ代金だします。お願いですからそれぐらい出させてください。」

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東京では、純ちゃんが久しぶりの帰京をし近所の幼なじみと会っていました。渋谷の高級住宅街に純ちゃんの実家の神野家がありましたが、もう既に社会人の友人は仕事中、学生の友達も学校の中で、夕方仲のいい同級生何人か集まって駅まで出て飲む約束をしていましたが、
たまたま都内の学生で授業やバイトが休みのロシアンブルーのミーシャが純ちゃんの家に遊びに来ていました。子どもの頃から知った中で、純ちゃんの隣の家に住んでいたビーグルの駿栄も勿論知っています。「駿栄が。。。プルメリア島でホスト」信じられない。。ミーシャは優等生だった駿栄を思い浮かべてびっくりしていました。駿栄が家出して行方不明になり同級生が心配していたところ。。。帝王大学に落ちて、自殺したんじゃないかと悲しむ同級生もいました。駿栄は、学年トップでも、KO大学や、葉瀬田大学に合格しても、両親が日本一の帝王大学しか認めず、罵倒された上また強制的に帝王学浪人生をさせられそうになり家出したのです。隣の家の純ちゃんの母親環が、まさか、駿栄ちゃん、早まらないでしょうねと真っ青になって心配している時も駿栄の親は、家族の恥である駿栄なんか、予備校に行くチャンスをやったのになんて親不孝と知らん顔です。親は捜査願いすら出しませんでした。

「自殺したかもしれないって噂があったけど。。。でも、生きてて逃げたんなら逃げたで駿栄は幸せだってみんな言ってるけど。。それにしても、ホストはショックだなぁ」ミーシャは幼なじみのシャイで正実な駿栄がホストと聞いてガッカリしました。グレたのかしら。。あの家庭環境じゃ、グレてもたしかにおかしくないけど。。あの。。駿栄が。。

「だけど。。。家出して知り合いもいないしすぐに仕事を、住む場所をお金を、ってなったらどうしてもそっちだったんじゃないの。パソコンはパソコンで自分で別の仕事もしてるみたいだけど。一時的な腰掛けアルバイトだと思うわよ。」純ちゃんとミーシャは夜同級生と
駅前で飲むのでダイエットもあって、お互いに朝からなんにも食べず、夜だけ食べましょと、ストレートティーだけ飲んでいました。



「そうそう、話変わるけどなんか怖いのよ。昨日女性のすすり泣きの電話が掛かってきてスマホじゃない、家の電話なんだけど。。。なんにも言わずにすすり泣いて切れるのよ。きみ悪いわ」純ちゃんが言うと「何それ、ヤーねイタズラじゃない。純、霊感なんかあったっけ。」「私は霊感なんかないわよ。。でも、そういう話しって全然ダメだし。」純ちゃんは首を振りました。「えー、じゃあ、エミコ・デラックスの番組見なかったの」ミーシャがいうと純ちゃんは、「えー、あ、ああ。パーフェクト・サーズデイだっけ。あれは幽霊じゃないでしょ、予知能力というか、ああいうのは大丈夫バイトだったから途中からの少し見たけど。。あっ、でも、すっごかったねな、なにあれ、あのキンキンのドクロの。。。見たでしょ、モンタージュ」「見た見た純と一緒、ハリネズミでしょ。若っかいさ。こっわー、ヤクザかしら。」「ヤクザが喧嘩でもして。。。海に捨てられたんじゃない。。ほらすまきにして東京湾にポイ、とか東京湾に沈めるぞとか。。」「案外、女の人絡みかもよ。それこそホストでもやってたんじゃないキンパでも、ドクロでも、まぁまぁ顔は可愛かったと思うし。大丈夫かしら、駿栄もホスト、仕事絡みでお客から刺されないかしら。6AED5CFE-B453-4241-917C-39F7F6D3F997.png
駿栄は、賢いし頼りがいあってクラスで人気者でもありました。クラスメイトで、特に近所のミーシャは駿栄の家庭事情を知っていて恋愛感情とかそういう意味じゃないけど心配していました。駿栄は私立の幼稚園に落ちて親から嫌われて兄と姉がいますが、兄と姉は両方とも帝王大学出で幼稚園から有名私立を合格し高校までエスカレーター式の学校へ行ったのですが、幼稚園に落ちた駿栄だけは公立の学校へ行かされました。

そのおかげでクラスメイトや友達には恵まれたのですが、東京からプルメリア島へ逃亡してホストクラブ熱帯夜でホストになり。。。
「駿栄はホストになろうが、めちゃくちゃやるってタイプじゃないと思うし。だけど、本当に親元から逃げて無事に生きていただけでもいいと思わなきゃ駿栄は賢いから身を崩す事はないと思うわ。今まで全然グレなかったし。あの、TVのキンパの男はどうにも横着な感じだし。やーね。あれは、夜の世界で誰かに刺されたか、ヤクザの世界でめちゃくちゃやったのよ。あんな感じの人が、自分から自殺なんてないだろうし。人を見かけで判断するな、って言うけど、あんなキンパのドクロの入れ墨って。。。あれは、ヤクザか半グレね。」純ちゃんが言う。。。D7FA1CCE-16EF-424F-A82A-C2CB87D6E07C.png

怖いわね〜、やーね。ヤバい事やって殺された、消された人かしら。。。若い女の子達は先日のTVの公開捜査のモンタージュのヤクザの様なキンキンのハリネズミの事を口々に非難しはじめました。

窓の外から、悲しげに。。。「お姉ちゃん。。。」そんな純ちゃんの姿を天使のコウちゃんが見つめていました。

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2020年11月10日

マリッジcelebration242愚かな淡水魚は無理やり深海に住もうとする。。。。

えっ。。。

「緋夏、緋夏でしょ。。ねぇ、返事して、緋夏、あなた俊さんと。。離婚したって聞いたけど、緋夏、緋夏どこにいるの、ねぇ。。

緋夏。。。緋夏。。。無言で電話は切れてしまう。

緋夏、どうしてるのかしら。東京の環のスマホに非通知の電話がかかってきて怪しいと思いながらも電話に出たら。。。

無言で暫くして電話は切れてしまいました。あれは、きっと緋夏。。。プルメリア島で環の母親の峰を一卵性双生児の姉の鷹と勘違いして刺そうとしてかばった環を刺して殺人未遂事件を起こした緋夏。


結局は環が大事にしたくないのと、自殺した緋夏の息子の轢き逃げ犯の鷹に復讐する為だったので、事情聴取と会議で執行猶予になったのだけれど。。あれから緋夏は釈放後すぐに離婚してどこかへ行ってしまったとプルメリア警察署で聞いて。。。緋夏は。。。まさか自殺。。と一瞬考えていたけれど。。

緋夏の審議裁判に立ち合ったあと
あの時は、緋夏は気まずいからすぐに会えないごめんなさい、必ず連絡しますとお伝え下さいって環さんには伝言があったと担当の刑事さんは言っていた。最悪の事は考えてないから信じて、とも。



「お母さん、どうしたの。」純ちゃんは、学校の休みと授業のない日を利用して東京の実家に三日間帰省していました。あえて、緋夏さん。。純ちゃんの実の母親の話を純ちゃんからはしませんでした。
70歳前半の祖母、緋夏の母親の喜美が心配しない様に、心苦しいのですが環さんも純ちゃんも緋夏さんに会った事は一切内緒にしていました。喜美は認知症ではないけれど、歳を取り物忘れしたり、2年前には癌の手術もしたり家事は相変わらずやってくれるけど体力も随分と落ちたようだし。0C975E8C-E763-49CD-ABF8-925C82671BA0.pngもともと穏やかな性格で環に随分良くしてくれて環も父方の祖母のキツイ志乃から喜美をかばっていたし。緋夏は喜美と環の父親のジローの娘の異母姉妹だけど緋夏は昔から家出を繰り返していてグレて喜美を泣かせた事もあり見たところ、そう喜美とも仲が良いわけではない。緋夏は自分が最初愛人の子どもとして産まれてきて喜美がジローと環の実の母親の峰との家庭を壊したから

喜美や緋夏を祖母の志乃がいじめるんだ志乃も喜美も許せないと思っているようで。環も9歳の時に峰と妹の舞が峰の実家に戻り
父親のジローに舞と同い年の異母妹がいる事を知った。救いは、継母の喜美が実の母親の峰と正反対でつつましく優しい穏やかな女性だった事と舞が居なくなっても
また妹が出来た事で。。。キャリアウーマンの環でしたから、純ちゃんや純ちゃんの兄弟は喜美さんが育てた様なものでした。喜美さんのお見舞いがてらに、純ちゃんも帰省ラッシュ時期を避けて東京の実家に顔を出しています。0A21F64E-EEBE-4500-A3C6-CB3CCF002BA0.png

「あー、間違い電話だったみたい、」環が言うと純ちゃんが、
「えー、あっ、昨日だけどウチの電話に無言電話があったのよ。。無言。。。というか、怖い話しみたいな、」純ちゃんはぶるっと身震いをしました。「えっ」「出たら。。。なんにも言わなくって。。。もしもし、もしもし、って言ってもイタズラなんですかって言ったら、女の人のすすり泣く声がしてきて。。。う、うわーと思って怖くて切ったのよ。」純ちゃんは、無言電話が怪奇現象のマネをした趣味の悪いイタズラ電話だと思い込んでいるみたいだけど。085CA455-F9A9-4496-9337-3EE1C4A6493F.png

環さんは、あれは緋夏だ。。。家電に出たのが私ではなく若い娘の声だったから自分の産んだ純が出たんだと気づいたんだ

しかし環は純ちゃんにその事は伏せて「最近物騒だからね。家に電話して出ないと留守で空き巣に入る人もいるみたいだから。」と適当にごまかしました。緋夏は。。生きているんだ。


そして。。。プルメリア警察署では、部屋に呼ばれる前に三太夫さんはDNAサンプルを警察署に提出し、白骨死体の身元と考えられる弟の吾朗太の話しをしはじめました。
 
若い頃は、伊集院家の養子に出された三太夫さんが、里親に内緒で弟の吾朗太に接触しようとしていましたが、吾朗太の方から三太夫さんを避けるようにしていたらしく。

父親の剣崎組の組長の剣崎蓮気は吾朗太が小学校低学年ぐらいで抗争で撃たれて亡くなり吾朗太は既に小学校低学年の頃からヤクザの子どもとしてグレて少年院に出入りを繰り返していました。父親の剣崎蓮気が生きているうちは、末っ子で愛する女性の子どもの吾朗太を甘やかしていましたし。蓮気の後ろ盾があるうちは三太夫も吾朗太の事を安心していました。蓮気からは、「誰にでも自分に合った水がある。淡水魚は深海に住めないし深海魚は浅瀬には住めない。川魚はシャケ以外は海に住めない。お前は裏も表も平気で図太く生きる器用なシャケというタイプでもないだろう。ワシはわしで、反対にヤクザしかできん。お前はもう剣崎家の事は一切忘れろ、それがお前の為だ、お前にはヤクザはできん。」と三太夫は言われた。父親蓮気の言う事は絶対だった。普通の家の子どもなら、父親からウチを家族を忘れろと言われたらいまどきの子どもは小さなうちから離婚して片親という子どもはいるし、離れた方の親と二度と会わない子どももいるだろうし。。それでも。。。実の親からウチを忘れろと言われたらショックでトラウマになるかグレるだろうかするんだろうけど、

ただ、状況が状況だし。ヤクザの家柄が家柄だし。父親の蓮気は大好きだけど、母親のなつめは嫌いじゃないけど愛人だし。なつめは吾朗太を産むともう既に亡くなってしまっているし。三太夫さんは、ヤクザになりたくないしヤクザの環境から早く抜け出したいのもあり、父親に言われたとおりに剣崎の家と縁を切りました。「信じられないでしょう。父親の言う事が絶対だなんて。考えられませんよね。。。いまどきの若い人達には。。。というかカタギの家に産まれた人達は。。」三太夫さんが言うんだけれど、

「ええ。ちょっと申し訳ないんだけど、そんなんすぐ離婚になるわよね。モラハラ、パワハラだし。」葉月が言うと、冷泉氏が、「ほらなんでも若いもんはすぐ、ハラ、ハラなんとかハラって言うし。今はもう、世間話のついでに深く意味なしに女の子に彼氏いるのって言っただけでもセクハラだし若いもんにちょっとキツく怒るとパワハラって騒ぐし」「女性に対してオバさんもダメだし、結婚しないのもセクハラだしね。アタシなんか自分から結婚しない絶対ヤダって言うのに。」幼いベルモが平気でそう言うので、三太夫さんはボーゼンとしました。「でもさ、いい歳したオッさんにはオッさんって言われたり言ってもなんも問題なさそーだけど、オバさんって言ったらセクハラって。。女性には甘いですよね」若手の刑事が言うので、本陣氏が、「そりゃかかあ殿下は良しとして、亭主関白だとギャアギャア女性がうるさいじゃんね。」と、言うと笑〜が、「だけどさ、女性は結婚するとなるとまだまだ男性に合わせなきゃいけない不都合やデメリット抱えてるからどっちもどっちよね。嫁ぐし遠方に結婚で行かなきゃいけないとか、女性が合わせなきゃいけない場合が多いでしょ。だから、女性は大きな人生転換にエネルギーを費やして合わせてるんだから大切にされて良しじゃないそんなのさ。」「そうよ。男性は女性に大きなエネルギーを注いで貰って嫁に来ていただくんだから、ありがたく嫁の言う事を聞くべきだわ。」葉月も言う「だけど、嫁いだら嫁いだで、旦那さんの親の介護はしないでしょ。」本陣氏がいうので、「何言ってるの、そんなの当たり前でしょうこんな時代にお嫁さんの介護をアテにする義理両親って毒親じゃん。旦那も旦那だし。。。お嫁さんも働いている人多いし、きちんと保険に入るかお金で済ますか、お嫁さんに介護の義務はないわ。むしろ義務のある自分の息子がやる事でしょう。」ハタチの今時の子の葉月がびっくりする。
三太夫さんは、「うちは、父親が組長で亭主関白が当たり前で父親に逆らわないのが当たり前で、愛人がいるのも当たり前でしたね。祖父母同居も当たり前で、嫁は旦那の親の介護も当たり前。。。金があるのに嫁や子分や子分の女に介護させて見栄で施設に入れないし。
里親の家で育ってそれは実家がかなり特殊な環境だと知りました」三太夫さんは、弟の吾朗太の事を話すはずがかなり脱線に脱線を極めて。。途中、笑〜のスマホのマナーモードのバイブ音が長いので、笑〜は失礼します、と仕事かもしれないのでスマホを確認すると。。

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「えっ。。。」と言うので、「どうしました」冷泉氏が聞くと、笑〜は、「TV局のメトロポリタンチャンネルから情報があって、十数年前ぐらいに、キンキンの髑髏の入れ墨が入った若いハリネズミの男性が札幌刑務所に入っていたみたい。。。当時刑務官だった人がTVを見て電話してきたみたい。」「札幌刑務所、って結構悪いのが進んでるのが入るんじゃないですか。」若い刑事が言うので、三太夫さんは、

「刑務所に入った、というのはそうかもしれませんね。弟は小学生の頃から手がつけようのない問題児だったらしくて。父親が生きていた頃はヤクザの子どもでそれで良かったんですが。。少年院にも出たり入ったりしていたらしくって。。。中学の頃には剣崎家に住んでなかったようですね。私は吾朗太より8歳歳上で、里親の伊集院家は裕福で可愛がられましたし。子どもができなくて養子の私一人でしたので、私は親からいただいたお小遣いや学生時代家庭教師のアルバイトでの給料で親に内緒で吾朗太の事を探偵に何度か調査依頼してました。死んだ実の父親は、実家は忘れろと言われ葬式にも兼ねてからの父親の意思で出なかったんです。それを、後から会いに行った吾朗太に父親の葬式にも出なかったくせにと、罵倒されて。」「だけど、弟さんは小さいかもしれないけど、剣崎組長の言う事は絶対で、剣崎組長の言う事にお兄ちゃんが従って養子に行き、剣崎家と縁を切ったって事は知ってるんでしょ」冷泉氏が言うと三太夫さんは、

「はい。幼い頃から吾朗太には、父親からヤクザの帝王学ではないですが、父親は恐らく可愛がっていた吾朗太に剣崎組を継がせようとしていたと思います。全て、三太夫の事情は吾朗太に話すから、と言っていました。」いつ死ぬかわからない死線をさまよう日々がゆえ、剣崎蓮気は前々から遺言は公的詔書として保管してありました。

ベルモが、「あのさ、幾ら知っていて父親の言う通りにしました、って言っても頭ではわかっていても感情が追いつかないのよ。大好きだった父親が亡くなったショックや、その父親の遺言通りに三太夫さんが父親の葬儀に出ずに父親の遺志を尊重したとて、ひとりぼっちにされて、冷たい継母や異母兄達に囲まれて、実の兄はヤクザと関係ない裕福な家庭で暮らしてる。。そりゃ、大好きなお父様の遺志をって吾朗太さんも頭ではわかってたんでしょうよ。。。やってきた三太夫さんに当たるしかないでしょう。82CCE579-E78D-40CE-984D-94931DBC222B.jpegベルモは職業柄頭ではわかっていても感情が追いつかない傷ついた人をたくさん見ているし、人間なんてそんなものだと思っている。第三者なんて無責任なもので、あーすればいいのにだのこーすれば良かっただのそうやって簡単に人を批判する事がないように
ベルモは幼い頃から人生の墓場に苦しむ人の人生相談の場での傾聴修行をさせられていました。「若くて比較的犯罪が進んでいるなら。。。札幌に収監されていても無理はありません。わたしは。。。多分逮捕される前、最後東京で吾朗太に会った時にキンキンに身体を染めてドクロの入れ墨をしているのを見ました。私も幼い頃はヤクザの家で育ったし入れ墨は見慣れていますが、それでも吾朗太の変わりようには驚いてひるんでしまい、。。それからはもう吾朗太の跡を追う事をやめました。あの子も大人だし、実家の親父が言うように海の魚は海でしか生きられないし川の魚は川でしか生きられなくて当たり前なんだと思います。川の魚が海の魚に海は危ないから川に来いなんて命を落とす事です。

三太夫さんは弟の吾朗太さんを。。。遠くから見守り時々里親に内緒で会いに行ったそうですが、吾朗太さんが全身をキンキンに染めてドクロの入れ墨を入れた時にはもう、接触するのをやめたそうです。父親の蓮気が亡くなって暫くして組員が跡を継ぎましたが、最終的に剣崎組も無くなり、

何度か。。。吾朗太を更生させようと試みてはいましたが。。。ある時はっとした。。。

亡くなった実の父親の蓮気が、わざわざ三太夫を養子に出して実家と縁を切らせたのも、三太夫はヤクザとして生きられないから。。。逆に蓮気は堅気として生きられない。

三太夫は、父親も母親も居なくなってしまった弟の吾朗太だって、堅気としては生きられないんだ。全て自分だけが正しいとかいい事をしていると思い込んでた。。
吾朗太からは突っぱねられて、冷たい言葉を浴びせられて。。最後はキンキンの身体にドクロの入れ墨を入れて
「もう俺とは関わるな死んだ親父に言われてるだろうに、テメーは、しつこい二度と来るな」が、会いに行った吾朗太に言われた最後。。
少年院を出たり入ったりを繰り返して吾朗太は、顔は可愛かったので、女性はすぐに引っ掛かるというか、あちらからひっかけられて。
探偵の調書で吾朗太がヒモの様な生活をし
女性に借金を背負わせたりして。三太夫さんがもうやめろ、借金は肩代わりするから、と言ったら吾朗太からぶん殴られて。「顔だと仕事で何かあったとうるせーし。急所ははずしてやった、優しくしてやるうちにもう来るな。これも仕事って言うんだ。お前は馬鹿か。」吾朗太は好きでもない自分に惚れてきた女から付き合ってやってるんだから何が悪い時間と労力を提供させたり人を動かすには金がいるんだテメーは甘えよ」と言われたり。身体を殴られたのは、それだけだったんですが。。。ショックでしたと、三太夫さんは言いました。

芸能の仕事もしている笑〜は、
あー。。。緋夏さんも。。。ヒモ体質の吾朗太さんに。。貢がされ働かされてたんだわ。タレントやアーティストの熱狂的な女性ファンなんかでも、キャーキャー、自分のタイプの男性に熱をあげて散々貢ぐからね。命懸けで。。。ホストにボケた女性もだけど。女性だと。。顔のいい男にキャーキャーキャーキャーで、世の中には顔さえ良ければってイケメン好きで、女性に対して
顔を商売としたイケメンにボケる女性というのもけっこう見てるま。。。そういう私も。。メンクイだったりする顔さえ良ければってわけじゃないけどまずは、顔のいい男性が好きでそこからはじまるし。。。

それは、それで。。別として。笑〜は、「あの、三太夫さん、緋夏さんという女性に心あたりはありますか、ハリネズミで、吾朗太さんのひとつ歳上です。」しかし、三太夫さんは首を振り「さぁ。。。あいつ、吾朗太は女性はそれは何人もいましたから。貢がせていた女性も、何人か。。女性関係が派手で。。何番目の女とかよくわかりません。ホストもやっていた時期もあるようですし、ジゴロみたいな生活もしていたようで。。。結婚していたか、もわかりません。とにかく、吾朗太がキンキンにしてドクロの入れ墨を入れてからもう会うのをやめました。」と、吾朗太さんがいうと本陣警部補が、

「それじゃ。。。女に刺されたんじゃないですかね。何人も女を作ったのがバレたとか。結婚詐欺みたいなことをやって、結婚する気はない、金だけ騙しとって吾朗太さんには他に女がいたり既婚者だったりで。。。吾朗太さんの女性関係の誰かが痴情のもつれで吾朗太さんを刺すか、それか。。または女性の旦那さんや本命男性が。。。自分の女に手を出したと殺害したんかも。白骨死体が海に捨てられていたんなら。。。女性一人ではなかなかね。。死体の始末までは。。。」というので、冷泉氏が、笑〜に、「その、ひなさん、というのはなんらか、吾朗太さんに関係がある女性というんですか?」

「あの人ですよ、アマゾネスサンクチュアリィで事件を起こした女性です。」笑〜は言いました。A9687871-D1DE-44CE-8E45-FCFDDB048BB5.jpeg





2020年11月04日

マリッジcelebration241禍福はあざなえる縄の如く、人はいつでも紙一重なりけり。

ガヤガヤぎゃあぎゃあやっていた室内も、冷泉氏がシッと言って、シーンとなりました。東京からお越しいただきました三太夫さんを招き入れ。。。ドアが開くと

50歳ぐらいだという話しだけど、童顔のせいか若々しく見えて、しかしながらピシッとした品のいいスーツで礼儀正しく、深々と入口で頭を下げると「はじめまして、伊集院三太夫でございます。皆様よろしくお願い申し上げます。」と言って頭を上げましたが、

エッ三太夫さんは、ベルモを見てわっ、わー、ぷぷっププッぷププ。。す、す、すみ、すみません、と言ったかと思うと必死で笑いをこらえていました。

ベルモは想定内の慣れたもので、そうくるわーと覚悟は出来ていました。ベルモの頭の中で、土曜日のお昼休憩中に森沢家本宅へ行くと紫子夫人が見ている吉本新喜劇のふんわかふんわかふんわかふんわかふんわかふんわかふんわか。。。

テーマソングが流れました。毎度毎度の役者さん達の持ちギャグで笑うそれは、マンネリというより、あ、やっぱりこれだという安心感。。。定番のオチベルモも、初めて会った相談者や参拝客さん達や、木蓮幼稚園の入園児やその保護者さん達に、顔を見られて笑われたりD1CCD2FC-767A-4812-9FEC-269EFAB18DC1.jpeg

観光客で来ている参拝客さん達には、顔を見られて「あっ、お土産はおまんじゅうにしよう」と言われたり近所の人に、挨拶すると「大福様おはようございます、肉まんが食べたくなりました、」と言われたり木蓮和尚にも、顔を見て「今日は肉じゃがのお肉を豚にしよう」とか、「カレーの肉は牛より豚にしよう」とか言われる豚でも牛でも勝手にしたらいいコノヤロウ。。。CE28B002-568E-49C1-BCAA-61C4F7F37667.pnghref="/chameko/file/image/641AA515-E384-467E-9B6A-E7CB4C2A99B0.webp" class="audio-link">

しかしながらベルモは、いまさらもう顔を見て笑われたりお客様達のパターン化して芸を覚えたペットに対するようなお約束なリアクションにあはははとカラッカラに乾いた笑で返すよりありませんでした。しかしながら、この三太夫さんは斜め上を行きまして。。。「す、すみません最近御朱印集めしてまして。。。ちょっと前に訪れたお寺の御上人の即身仏がそんな様な格好でして。。。」と言ったので、

ぷぷっ
あーアハハアハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ満座は大爆笑「骨と皮のミイラが。。。あー、」葉月さんが言うと「どうせアタシは豚マンですよっ」ベルモがむくれると241C6BE4-288D-438E-BFDD-A2CE2BFC6000.png

「す、す、すみません、そんなつもりではあ、あのあまりに強烈なインパクト。。あっ。。。すみません」三太夫さんは焦りだしました。「慣れてますから、ご愛嬌ご挨拶です。私は森沢ベルモ、木蓮寺の僧籍大福でございます。」とベルモが挨拶すると、さらに大福と言ったのが、絶妙なヒットで三太夫さんはさらにまた笑いのツボにハマった様で。。。

プルメリア警察署や笑〜や葉月はベルモを見慣れているから。。だけど。。初めてベルモを見る人のリアクションには笑える笑える。三太夫さんは、落ち着くと今度はびっくり「あー、あのもしかして天才美術家のヴィーナス先生の3つ子の。。。えっ、」ヴィーナスは、よくマスコミに出ていますプルメリア島に三つ子のきょうだいがいて
ベルモは、木蓮寺の僧侶と言っています。ヴィーナスはちっちゃくてこじんまりなのに。。。
「ええ。他にもう一人プルメリア島にミリオンって青いきょうだいもいますし、こちらは産みの母親の葉月です。」と、ベルモが葉月を紹介すると、「産みの、ですけどね。ベルモは産まれながら事情でもう木蓮寺で育ちまして。。。もう一人のミリオンもですが。」と、葉月が言うと、

三太夫さんは、「そ、そうなのですか。。。私も里親育ちで、吾朗太のいる実の父親の剣崎から伊集院になりましたが、私は物心ついて暫くたちましてキチンと自分が里親育ちって自覚が有りましたのですが。。。ベルモさんも里親。。。」というと、警察署長の冷泉氏が「最初はこんなちっちゃくて可愛かったんですよ。粒みたいにねー。近所で檀家だから赤ん坊の頃からベルを知ってますが、」というと、ベルモが、「あら。。。あの頃はアタシを宇宙人の陰謀とか、アヤシイ宇宙人が赤ちゃんに化けて木蓮寺を乗っとるのかとうっざーい気持ち悪いネットの陰謀論好き馬鹿みたいにマークしてた癖にね〜」本陣警部補が、「そうだそうだ幾らなんでも変なTVの見過ぎの考えすぎというか、私は反対したでしょ。木蓮和尚夫妻があんなに喜んでるんだから、疑うのはよしなって。」「でもねー、手を替え品を替え。。。詐欺が高度になってるからさ。それこそ美女やイケメンより。。。赤ん坊か幼児が老人をボケさせて虜にするのには。。最適だからね。。。ほら、小さな子どもに甘い人っているじゃん。例えばなんかどっかでくじ引きしてゲーム機が当たったとしてさ、目の前に知らん子どもがいたとして。。。

それを目の前の知らん子どもが欲しがったとして。。。それを欲しがっている子どもにやらん大人はケチだとか悪いやつだ、みたいな空気になったり、並ぶ店とかで、商品が出来上がると並んでる大人より後ろのガキに先に商品を渡す店員とかね。。。並んでる人がどうぞ、というならわかるけどさ。順序や礼儀、秩序
並ぶ大切さを知れと言うんだよ。」「署長、子どもいますよね。孫までさ。子ども嫌いなんですか。」と、担当刑事の一人が言いましたが、冷泉氏が、「子どもは嫌いじゃないけど子どもの立場にあぐらをかいたり権力を振り回すガキがどうかって言うの。。。お年寄りが子どもに甘い事を知っていて日頃疎遠な癖に足元を見て小遣いだけねだったりや、俺俺詐欺やったりや。。子どもだから特別扱いせい、みたいなガキね。。マナーの悪いガキの親も。俺なら子どもをきちんと叱るよ。」「しかし。。。うちの父親なんか、それらしき電話がきて、僕がいかにもヤクザ相手に事故起こしたみたいに言ってきて、犯人が僕が警察関係って知らないらしーから。けっこう声が僕にそっくりだったらしくって。僕と思い込まれて。。

警察のくせにこいつ。。。事故をキチンと報告せずと思い込んで不正だの金を用意しろだのお前は何やってるんだ最低ヤクザが相手なら腎臓でも肝臓でも売ってこいと思わず罵倒したら電話を切られたらしく。。んで、父親から、声が僕そっくりでてっきり事故をもみ消し隠蔽工作をしようとするのか、と携帯に罵倒と怒涛の怒りの電話が来て。。。詐欺だってわかったんだけど。。。」もう一人の若い方の担当刑事が言う。

どうも若手刑事の父親は時々世間を騒がす悪徳警察官が。。。ま、まさかウチの息子がと思ったようで。。息子は、自分をそういう人だと思ってたんかいと思わず父親には言ったのだけど、「そういう奴が一番危ないんだって。俺が信用ならないのか、とか私を信用してないのとか、あの人は浮気なんかする人じゃないとかなんだとか。。。ワシもだけど誰でも魔がさす事だってあるだろうに。警察やワシもだけど車関係の仕事は、交通事故なんかやったら命取りだし、そういう時は日頃真面目な人間がパニックを起こしてついつい魔がさすのは誰にもあると人間誰しも弱いものと考え性悪説主義の父親に逆ギレされたらしい。
今日は偶然か人選の都合か。
全員が全員お喋りな人間が集まり溜まり、話しは雑談からそれに逸れまくり逸脱の極み。そこで、笑〜が、

「それがキチンとした親だわ。肝臓でも腎臓でも売れは、たしかに。。どうかと思うけど、成人した子どもの失敗の責任に保証人でもないのに
むやみやたらに金を出して甘やかさない事よ。交通事故起こした、って言われて示談にするよりきちんと公にして裁いて記録を残した方が後からゴタゴタしないしね。でも、大事にしたくないって気持ちもわからなくはないけど。。。あっ、私は笑〜です。この度は、わざわざ情報のお電話いただきまして。。。ありがとうございました。」笑〜が挨拶をすると、

「あー、あっ、あの。。。もしかして、福の神様の。。。笑〜さん、って事ですか」三太夫さんはひっくり返りそうになりましたが、あまりの衝撃にやっぱりひっくり返ってしまいました。。。それもそう。。。王様やお姫様の次元ではありません。神楽町やプルメリア島では、笑〜を見かける事も当たり前にあるので、尊敬しつつも慣れ親しみ市民は通常に笑〜と接しているけど、

相手は神様。。突然、水戸黄門の印籠を見せられたしもじもの様に、ハハァ〜、椅子から転げ落ちたついでに、その場で土下座しはじめました。プルメリア署の刑事達も、笑〜は神様でありしかも恩恵を豊かにもたらす福の神なのでじゅうぶん気持ちはわかるものの。なによりそういう態度を取られるのは笑〜が苦手で嫌がっていたので、笑さんには普通に接していました。プルメリア警察署には笑〜の兄の交通の福の神の大蔵や、笑〜の従姉妹の刑法の福の神の花蓮や司法の福の神の歩水が相談や偵察や、御祈祷やお祓いに来る事はありましたが、

笑〜は魅力と美の福の神で双子の富〜がお金と豊かさ経済財産の福の神でしたので、刑事達とて、本当は、福の神人気と需要No.1を分かち合う双子の姉弟の方がファンなのです。笑〜は、926A8E5D-4391-4252-9507-F056F03B9A79.pngびっくり仰天して三太夫さんに何か言おうとすると、横からベルモが、「苦しゅうない、オモテをあげい、なーんてね、三太夫さん、綺麗なスーツがシワになってしまいますよ。」笑〜も、「そうですよ、そんな事はよしましょう私は好きで福の神に産まれたわけじゃないし、たまたま私だったってだけですから。」異様な光景には笑うに笑えず。。さっきとは真逆の。。。そう、笑〜はなにもなりたくって福の神に産まれたわけでもない。贅沢だけど、福の神様と敬われ羨望されても、自分は生まれながらにしてそうなのだから。だから、それが、どうしたんですかとしか言いようがないわけです。
「失礼しました。
三太夫さんは、顔を上げ、椅子に座り直しました。いまからの三太夫さんの
事情聴取で
三太夫さんの弟という吾朗太さんという男性と、緋夏さんの旦那様だった吾朗太という男性は同一人物の可能性があります。

緋夏さんは、環さんと峰さんの殺人未遂騒動を起こした時に元旦那は吾朗太、東京出身である、同じハリネズミで歳は一歳下。働いていたり働いていなかったり。と、名前と年齢と出身地ヒモ的な性質の事を言っただけであり、わざわざ身体的な特徴までは、緋夏さんの事件に
は関係ないので、述べてはないけれど。どうも。。雰囲気的にみて。。明らかに。。。

緋夏さんが来るかどうかはわからないけど、緋夏さんをまた任意同行。。そう、

ベルモも笑〜も頭の中で、同じような事を考えています。03505B7D-B6CA-4DAC-80D8-5C9F79E91870.jpeg


白骨死体の吾朗太さんは、緋夏さんの元旦那さんの吾朗太さんで。。

もしかして。。緋夏さんが。。さらにはもっと信じたくない事に。。俊さんも、緋夏さんと一緒になりたいがために吾朗太さんを。。。ウソッ

ないない、ナイナイベルモは、俊さんに限ってまさか、そんなあるわけない。あの。。。俊さんが。。。

しかし。。さきほど同席の若い担当刑事の父親の性悪説のエピソードのように日頃善良な真面目に生活している人ですら、いつ犯罪を犯すとは限らないものだ、という言葉が身にしみました。現実ベルモは、時々木蓮寺に懺悔しに来る訪問者様方を見る、中には出所したばかりの人もいて。面白いぐらいと言ったら語弊があるけれどいかにも、って顔に極悪と書いてある様な人もいれば。。。ウソッ
信じられないぐらい慈愛に満ちたオーラの人もいて。。まぁ、そういう人はだいたい事情があり。やむを得ぬ殺人や殺人未遂を犯さざるを得なかったり。年月は。。。顔は履歴書で、人は歳を重ねると内面が外見に現れるという。

あの。。俊さんが。。ベルモを初めて見てもニッコリ可愛いと褒めてくれたあの人が。。。

そんな時、笑〜のスマホがさきほどから鳴り散らかしていました。と、言ってもマナーモードですが。。。あまりにも鳴り散らかしているので、ま。。。まさか、チーコの呼び出しじゃないでしょうね1A9AECB7-6CFE-444B-99A7-F0149BF3E229.png

笑〜は、ベビーシッターに預けたチワワのチーコがなんかやらかしたのかしら。癇癪玉だし。朝からチーコ。。イヤイヤが凄かったし。。笑〜の姉の恋愛と結婚の福の神のラブは最近在宅ワークですが、
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ラブのトイプードルの赤ちゃんの小雪とチーコが犬猿の仲で、チーコをラブには預けれません。なんか、チーコが迷惑したのかな

ふと思い、

笑〜は、失礼します、と、パッとスマホを開くとメトロポリタンチャンネルの社長のシモンズさんからの着信で。。。あっ、笑〜が
電話に出ないとみてLINEが来ました

えっ。50F9BC81-CD41-480F-861B-6DC7B804949F.pngシモンズさんからのLINEに、札幌刑務所の元刑務官だったらしい人から情報が入り、もう十数年前ですが、金髪に髑髏のハリネズミの懲役囚がいて、二十代半ばぐらいで3年かそれぐらい拘留されていたそうで、

札幌刑務所

そうだ。。。緋夏さんは、俊さんと緋夏さんの元旦那さんが逮捕されていた時に東京から、
星降り町へ逃げて息子さんの交通事故でプルメリア島へ引っ越したって話しだっけ。。。

そう、逮捕され、何年か拘留され、出所してから謎の死を遂げたんだ。
白骨死体が、緋夏さんの旦那さんの吾朗太さんなら。。。

逃亡した緋夏さんと俊さんを。。。出所した吾朗太さんが突き止めて追いかけて。。笑〜はゾクッと身震いをしました。