連続して公休日休みかぁ。本当に昔の古いタイプの日本人みたいな働き蜂のベルモは、先週木曜お休みしまして。。。今週の木曜日もまたお休みというのが、
なんだか気持ち悪くなってきたのですが。。。感覚が麻痺しきっていました。本当はもっと休むべしなんでしょうが。。それに。。。必要に応じて依頼の為のお休みであってサボって休むわけじゃない。
アタシの感覚はどうかしてるっ。だけど。。働き方改革、働き方改革と世の中はうるさいけど。世の中休めない人もいるし、アタシみたいに仕事して幸せな人間だっているのよ。人間はなにも。。。。あ、アタシは宇宙人だけどさ。勝手に社会が個人の日常生活まで仕切るなと思うわ。無理矢理強制的に働かされてるならいざ知らず。。。。。。。。
アタシも暇じゃあないんだけどさー。。でも。。。善良な人から頼まれると弱いのよね。人はだ脱ごうかって気持ちになる。
どういう訳か。。。プルメリア警察署に呼ばれて。とりとめなく考えてると。。。パステルイエローの雲の子タクシーがやってきました。フワッと空を飛んできます。交通の福の神の
大蔵の持っているプレゼンス交通のタクシー会社です。
雲の子タクシーの黄色は中距離。フワフワの雲の中には、既に笑〜が乗っています。最初に笑〜を迎えて来た神楽町のタクシーなので黄色です。プルメリア島内部ですとだいたいはミルキーピンクの雲の子タクシーになります。運転手無しの無人でコンピュータなので、乗客が最初に目的地と途中で人をピックアップする設定とで料金が出されて現金かクレジットカードで先払いするのですが、
本日はプルメリア警察署が支払ったのでしょう。プラチナ車で迎えに来いって
プラチナ車は、美しいオフホワイトの雲の子タクシーで、プラチナシートで映画を見れたり、車内に自販機などあるんだけどだいたいは、旅行用か、車を持ってない人やお酒を飲みたい人が飲みながらドライブするとか、パーティしながらのドライブ用で通常より高いんだよね。景色を楽しみたい人は制限速度を落とせるし。特別な日や記念日にプラチナ車に乗る人もいる。。。自分で運転しなくていいし、車内でディナーできるし、空中に浮かんでいてフワフワで柔らかいから交通事故もないし。センサーで、鳥やお互いの機体は避けるし。
雲の子タクシーは
運転手がコンピュータなので、お酒飲みがてらに飲み歩きに使う人もいるわけです。時間制で貸し切る人はだいたいプラチナ車みたい。。。トラブルになるとコンピュータが自動で警察署に通報や連行になるのだけど、
お金に余裕がある人はまずセコい事はしないし。雲の子タクシーを使うのもある程度の層なので、トラブルを起こせば品位がないと赤っ恥だし。
なんだ。。。普通車か。VIP車なら車内のお酒飲んで警察署へ行って未成年飲酒で逮捕されてやろうかと思ったけど。なんて。。。言うのは。。ほんの冗談で。。。木蓮寺の門前でベルモが乗り込みました。「おはよう、エミ。、、いや、エミコさんって言っちゃいけないんだ。。。今からエミコさんなんて言ったらヤバいわ。。ベルちゃん、今日は格好も気合い入ってるわねー、申し訳なかったわね。。せっかくのお休みのところ。。和尚様に言って代休を。。」と笑〜が言うので、ベルモは、ブルブルと首というか身を振り、「いいの、いいの、休みはあってもない様なものだし、」と言えば、笑〜は、一瞬だけギョッとして。。。ま、まさか。。。まさか。。木蓮寺さんが働き方改革を考えずに強制的に労働という顔をしたので、慌ててベルモは、
「いやいや。。そーじゃないんだ、世の中人生最高の遊びが仕事って天職についた人間ってわかるでしょう。アタシなんて昨日は寝坊してフレックスで関係ないのにそれでも悔しくて。。なんにもする事ないなら幼稚園かお寺の事が出来たのにって。時間は貴重だわ。和尚には休めってと注意されるんだけどね。」「は。。。はぁ。。。」笑〜は自分より若い女の子が、青春を寺仕事に燃やしているのを複雑な心境で見つつも。。。でも、それが生き甲斐というものだし、ラットレースに陥る事なき幸せを垣間見ました。
それに本人が好きでやっているのです、亡くなったマザーテレサだって社会奉仕に人生を捧げた偉大な人かもしれませんが、本人からしたらやりたくて仕方ないから好きでやっているんです。親が結婚しなさい、子どもを産みなさいと仮にも言ったとて本人は、それより社会奉仕が天命で幸せだと思ってやっているわけで。。
子どもは好きだろうけれど、かと言って産んで育てたいってわけじゃないだろうし。。
他人のために。。。と他人が思っても本人はそれが幸せなのですから。。。
そういや、ベルモは全然見えないけど金星人。楽しみ遊びの質。仕事ですら遊びの一環にして楽しめる人生を本能的に察知してるのでしょう。「警察に呼ばれたって言われた時はぽかーんとしたわよ。和尚って、笑〜さんの依頼でって言わないし。なんかやったかしらと思ったけど。ニヤニヤキモく笑ってくるしね。」「まぁ、和尚もベルちゃんがそこまでしない事を知った上でからかってるのね。」「アタシは。。和尚から怒られた事って無いなー、泣かれた事はあるけど。結婚しない、絶対に結婚は嫌だってもっと小さい頃言ったら和尚と紫子夫人に泣かれて精神病院に強制入院させられそうになったもん。」なんだか、笑〜はベルモの筋金入りの渋さに圧倒されつつありました。笑〜は魅力と美の福の神で扱う女性タレントや女優さんは女子力が高く、エステやブティックもお客様もキラキラした感じです。しかしながら、このいぶし銀のそこはかとない魅力。。
ベルモはとても自分らしい。。。それが人を惹きつけてるんだ。。なにもキラキラ華やかにするだけが魅力ではなく絶対無二の絶妙な自分らしさか。。。
朝から勉強になるわ。。。
雲の子タクシーは、笑〜とベルモを乗せて次はアマゾネスサンクチュアリィの葉月さんを乗せてプルメリア警察署へという順路でした。
「アマゾネスサンクチュアリィか。。。随分と行って無いなー。葉月さん元気かしら。。。」とベルモが言うので、「えー、連絡取ってないの。。わたし仕事で時々行くんだけど。。」笑〜がいいました。
「だって。。用事ないもん。アタシも殆どお寺か幼稚園だし。土日も最近は土日共働きやシングルの親御さんも増えたからたまに幼稚園の週末クラスがあるし、そうじゃなくてもお寺だし。。。」「そうなんだ。。。」「業務のジャンルも全然違うしね。。。アマゾネスサンクチュアリィもああいう場はああいう所でいいかもしれないけど。アタシは興味がないわ。。檀家さんが将来はお坊さんよりお母様の事業をつぐのみたいな事をおっしゃる人がいるけど、令和時代よ。親にレールを敷かれるってどうなのかしら。。アタシは見ての通り好きで僧侶をしております、好きじゃない事は一切やりませんって言うんだけどね。もったいないどうのこーのいう人いるけど、なにがもったいないのかしら。私の人生を自分の意思で生きられないほどもったいない事はないのに。。。銭金の問題じゃないわ。だいたい葉月さんがアタシに将来は事業を継げなんて言った事すらないし。」ベルモはそう言うが、笑〜は確かにベルモがラグジュアリーホテルを継げと言われても。。。想像もつかないなと思うとベルモが、「案外、笑〜さんに事業を面倒みてって言ってくるかもよ。それか売却するとか。。ヴィーナスが美術家片手間にやるかもしれないけど。アマゾネスサンクチュアリィは女性専用だし、やるなら華やか好きなヴィーナスぐらいしか向いてないと思うけど。。。ヴィーナスはどう考えても男の子だし、ミリオンもね、ミリオンはラグジュアリーホテルって雰囲気無いしさ。頭でっかちの。ま、葉月さんもこれから再婚だの出産だのあるかもしれないしね、少なくとも、アタシにはアマゾネスサンクチュアリィは関係ないし。」
車窓の透明な海が見えてきたのだけれど。。。この海の美しさに感動する為にわざわざ遠方からやってくる観光客達の感涙の情が、ベルモにも笑〜にも理解できませんでした、それは日常生活だし、あって当たり前のもの。。。
福の神が作った聖地で、神楽町市、プルメリア島ラグジュアリーな
非日常ステイと。。。洒落っ気を出したスタイリッシュなトレンド雑誌の記事が出ていても、
どこがどう非日常と思うだけキラキラ透明な海辺も生まれながらにして日常生活に溶け込んでるし。。
それと同じくも、周りがキャーキャーわー、キャー言っても親が資産家だとか裕福だとか。。。ベルモにも笑〜にも全然どうでもいい話しでした。アマゾネスサンクチュアリィが見えてきました。ゴージャスだけれど、フンワリ花の香りが漂いそうな。。。笑〜は出入り業者なので、門のセキュリティー暗証番号を押すとベルモも笑〜も女の子だし、無人タクシーなので、アマゾネスサンクチュアリィの玄関脇にタクシーを停めました。チャイムを押すと葉月さんが出てきました。
「あら、おはよう、ベルモもお久しぶり。笑〜ちゃんはよく会うんだけど。ベルモも元気そうね。」葉月が言うとベルモが、「毎度ここはクラクラしてくるわ。」「なによ、木蓮寺だって結構な格式としつらえでしょう。」「木蓮寺は侘び寂びの世界観なの。。。」はぁと思いここでツッコむとベルモが、自然の摂理だの、宇宙の法則だの諸行無常だの。。。
精神論に火がつきウザいので葉月さんは反抗するのをやめときました。笑〜も空気を読んで話を変えて、「10時に警察署ね、昨日から三太夫さんがプルメリア入りしてるみたい。東京からご足労だわ。。。」「でもさ。。。なんか、凄い人なんでしょう。。まぁ、福の神の笑〜ちゃんからしたら知れてるかもしれないけど。でも。。。もしかしたら、あの緋夏さんの元旦那様が。。。あのドクロさん。。」
葉月が言います。ドクロさんというのは、白骨死体の生前のモンタージュ。。パッキンキンさんではなく、メトロポリタンチャンネルのパーフェクトサーズデイでは、ドクロの入れ墨にちなんでドクロさんと呼ばれました。
内密に、まだまだ三太夫さんというドクロさんの兄らしい人と面会をしていないので、白骨死体男性の情報はマスコミに流れていなく、箝口令を敷かれています。葉月はプルメリア島の篤志家として信頼があるので呼ばれてベルモもプルメリア警察署に出入りして口が硬いので招かれました。笑〜は、パーフェクトサーズディの番組の取り扱い代表で呼ばれています。「外務省の官僚みたいね。あたしは、てっきりコッチが電話してくるかと思って。。。まぁ、三太夫さんはコッチの妾腹さんだったみたいだけど、あまりにも神童で、親が将来に差し支えないように大学助教授さんのご家庭に養子に出したみたいなのよ。」笑〜は、頬をシュッと斜めに切るヤー様ジェスチャーをしながら言います。「でもさ。。。ドクロさんは。。。ヤクザの子だったわけ。お兄さんは外に避難させといてさ。」葉月が言うと、ベルモは、「それは、あまりにも三太夫さんが神童だったからよ。本当は優秀な子ほど戦力や自慢になるし、投資のしがいがあるから手元に置いときたいのはヤマヤマだけど。。。でも、反社じゃ。将来詰むでしょ。最近特に厳しいし。和尚の同級生もアチラさんいるけど大変みたいだもん。和尚も嫌なら足洗えって諭すけど。。。今さらもうカタギには戻れないみたいだし。、。子どもに跡を取らせないのでいっぱいいっぱいみたい傾聴修行じゃなくて個人的な相談だから、今まで散々ヤンチャしたんだから、危ない世界で今まで生きていただけでもありがたいと感謝して年金でつつましやかに暮らす様にってアタシも近所の散歩にくるお爺だからさ、世間話まじりに言うんだけどー。。
やっぱりマトモな親は子どもの幸福を願うもんだわ。」「しかしまぁ。里子に出されたほうが幸せで、実親の元に育てられた方がグレて不幸とはねぇ。」葉月はそう言うものの、「あらまぁ。赤ちゃん取り違えとかでもさ、取り違えられてお金持ちに育てられた方はヌクヌク文句なしで、、産みの親より育ての親ですわ、感謝してます、って言うけど、取り違えられて貧しい方は訴訟問題起こすからね。養子に出されて幸せって人もいるのよ。」里親育ちのベルモが産みの母親の葉月に平気で言うので笑〜はハラハラしましたが、
葉月はケロッとした顔で、ベルモに「そういうアンタだって良かったじゃない。アンタの個性で金星に住んでたって。。。」「まあねー養子縁組して日本国籍だし。拾われた家はお寺だし。願ったり叶ったりだわ。お坊さんになれなきゃなんの為に生きてるかわからないんだもん。」とベルモがいうので、笑〜と葉月は呆れて顔を見合わせましたが。。。
雲の子タクシーが、プルメリア警察署に到着しました。プルメリア警察署の隣の昔ながらのレトロ風情の中華食堂王来家を通りました。ウーバーイーツみたいなパラディーずにも登録してあるお店ですが、警察署が忙しいと出前より早く署員が取りに来ます。ベルモが、
「面会が終了するとお昼過ぎだと思うけど、多分。お前さん、カツ丼でも食うかって言われるんじゃない。」「なにそれ、犯人じゃん。恩着せがましくカツ丼食べさせて自白するやつ。」笑〜がからかうと葉月が、「ヤーねー、ベルモがカツ丼って共喰いじゃあるまいし。」と言うので、ベルモが怒ってキャアキャアギャアギャア「共喰いがダメならビール餃子セット頼んで逮捕されてやるんだから、」「あら、お引き取り保護者は木蓮和尚にしてちょうだいアタシは産んだだけだから犯罪者の肩持つのまっぴらだもんね。」ベルモと葉月の奇妙な
母娘結構なキワドイ会話に
笑〜がアゼンとしつも、笑〜も決して母親の生命の福の神の心とは全然違う性格だし、葉月さんもベルモもタイプは全く違っていても、だいたいの人、自分と全然違うタイプの人もフランクに接したり付き合う人なつこいタイプではあります。
と、なかなか感心していると、
「あっ、おはようございます。朝から皆様ご多忙ななかお時間をさいていただきまして恐縮です、どうぞ、お入りくださいませ。」うやうやしく挨拶したのは、三人とも顔見知りの受付女性だったので、挨拶を済ますと
南側の陽当たりのよい会議室に通されました。受付女性は、三人にハーブティーを出すと爽やかな香りがその場を包み込んで「署長と担当刑事と東京からのお客様をすぐに呼んで参りますのでしばしお待ちくださいませ、」と一礼して部屋を出ていきました。まず、担当刑事が2人入ってきてそのあとで、
プルメリア警察署長の冷泉巽と、警部補の本陣祝詞が入ってくるなり、ベルモを見て「わっ、なんじゃそりゃー、いま令和時代だそ、防空頭巾なんて。。。なんのコスプレ不謹慎に」だの、「木蓮幼稚園で避難訓練でもあったのかあそこ、地震があるとお尻にしいてる頭巾になる座布団被るんだろ、私の息子も小さい時やらされてた」だの、散々からかいはじめました。「アタシなりにさ、服装に気遣う笑さんと葉月さんに合わせて作務衣じゃ恥をかかすかと思ってピシッと決めてきたのよっそれなら適当な竹籠を蔵から盗んで被って虚無僧の格好してきてやればよかったわよ。」ぎゃあぎゃあ言い出したので、笑〜と葉月は笑いを必死でこらえると。。。
トントン、再びノックの音と、「三太夫様がおみえになりました。」と、受付女性の声がしたので冷泉氏がその場をシッ、とジェスチャーしたのち、
「どうぞ、お入りくださいませ、」
2020年10月30日
2020年10月25日
マリッジcelebration239霧に包まれたエモーショナル。。。
ああああ
ベルモにパッキンキンさん。。。吾朗太らしき人が詰め寄る。。。だが、しかし。。。突然フワッと優しい夜風が吹いたかと思えば
賛美歌の様な美しい声が聞こえてきたような。。。はっ。。。ベルモとパッキンキンさんは思わず顔を見合わせると。。。
フワッと天使のコウちゃんがやってきました。「ケンカしないで。お願い、喧嘩しないでよ。」泣きそうな顔で。。。
「け、喧嘩ってわけじゃねーぞこのデブが。。。オレの事なんか突き止めたかもしれねーんだよ。で、黙っていやがるかもしれねー」パッキンさんが慌てて言う。デブデブってソーだけどさ自分は細いからってムッとベルモがむくれると、コウちゃんは間に割って入りました。「このお坊さんは、お兄ちゃんの為にいろいろ動いてくれてるんだよ。なんか、わかったとしても、まだそれが本当の事かはっきりしないだけかもしれないでしょ。もしも、わかった事が後から違っていたら。。。ぬか喜びに余計に傷つくでしょ。それに。。。誰かの為に一生懸命動いてくれてるんだよ。。」じっ、とパッキンさんを見つめる。
ベルモは、「まだ、わかってないわよ。わかってないし。変な事言うならもしも、あなたの事がわかってもあなたには教えてあげないって言いたかったのよ。だってじゃまだとか言ってくるし。ここ、私の住まいよ。私はこのお寺の僧侶であり娘だからね。」
ベルモには珍しく声を荒げました。
パッキンさんが、生前は吾朗太というヤクザの子どもであり、緋夏さんの旦那さんだったという可能性があるという事がわかってきたんだけど。ここはベルモは黙っておきました。吾朗太のお兄さんの三太夫さんという人の話も直接会って聞いたわけではないし。まだまだはっきりした事はわからない。
でもさ、こちらが勝手にパッキンキンさんの身元を調べているんだけど。きちんと調べてるのかとか、頼まれたわけじゃないんだけど、やって当たり前だろ、足りないんじゃないのかとか。。。なんか隠しているだろう、とかそういう態度は本当に腹が立ってくる。やってやってるわけじゃないんだけど。感謝の気持ちがない、というか。そりゃ、感謝なんか自然に沸いてくる気持ちだからね、感謝の気持ちを持てって強制する事はおかしいけどさ。パッキンキンさんが我が物顔で木蓮寺を住まいにし平気で庭に寝泊りし、それで木蓮寺の僧侶であり、森沢家の娘であるベルモをじゃま扱いするのがおかしいのだ。
木蓮和尚は木蓮寺に結界を張っているものの、
パッキンキンさんについては、いま必要だからこの木蓮寺にいる事ができるらしい。だからパッキンキンさんの霊には意味があり結界も意味をなさない。。。だが、かと言って、居候のくせに。。。誰の家だと思ってるのと、ベルモは怒りたいんだけど、
こういうのってある。。。こっちがあちらの事をやってるとやって当たり前になり、どんどん足りないだの下手だの自分の為にやってもらっている感謝がない。。。住まわしてあげてるのに、住んで当たり前になって文句言ってきたり。「悪かったなてめーがガキのくせに夜中まで起きてるから早く寝ろって言ってやっただけだろうが、」パッキンキンさんは言う。
余計なお世話デブは景観を損ねるとか。。。思いやりあって早く寝なさいよって言うならもっと言い方があるじゃないのベルモはムカッとしたけど、ふんわりしたコウちゃんに免じて何も言えなくなりました。
そうなんだ。。。コウちゃんもパッキンキンさんも、もうこの世の人じゃないんだわ。パッキンキンさんは。。。多分自殺じゃないと思うけれど、志し半ばでこれからアレもやりたいコレもしたいって。。。あっただろうに。。。ちょっと可哀想に思えてきました。。。。パッキンキンさんは、緋夏さんの旦那さんの吾朗太ならば。。。
生前ろくでもないヤクザかヒモか暴力男。。。
だとしても。。。それは緋夏さんの供述であって緋夏さんの見方だし。。。一人の話だけじゃわからないのよね。木蓮寺の人生相談の現場に立つと私は不幸だとか被害者だとか。。相手が一方的に悪いとしか思ってない人もたくさんいるし、揉め事で相手がどうして怒っているのかがわからない人もたくさんいる、それなのに一般社会に出て仕事したり結婚したり。。。
夫婦を別々にわけて旦那と奥さんの揉め事の話を聞くと全然違う話になってきたり、ちょっとだけ手が当たっただけで暴力を振るったとわめいたり、ちょっと怒るとパワハラモラハラのハラスメントこわいとわめき散らす人もいるしね。緋夏さんの話しだけでは、元旦那さんの吾朗太の実体はわからない。別れた男性を悪く盛って自分が被害者であろうとする女性も結構お寺の相談で見てきたし。
自分だけが悪くないのに自分が全部悪いって人も気持ちが悪いしいい人だとは
俊さんと吾朗太さんは。。。全然違うタイプに見えて。。よくよく考えてみると、二人とも女性の方から寄ってくる女性が口説き落としたくなるタイプだ。幾ら恋愛や男性に興味ない将来結婚したくないベルモすらそれぐらいはわかる。アレコレベルモが考えてると、プイッとパッキンキンさんは、池の反対側の方へ行ってしまった。。。
なにやら。。背中がもの悲しげに。。パッキンキンさんが、近くに居ないのを見極めるとコウちゃんは、「あの人は。。お坊さんだけが救いなんだよ。本当は。。。ここにいるのがツライんだよ。だけど、お坊さんがなんとかしてくれるのがわかってるから。。。ツラクテもここに戻ってきてるんだよ。温かで綺麗で、みんなが寄ってきて。困った人が頼りにして。みんながありがたがって。。。昼間は幼稚園、ぬくぬくと笑顔の絶えない子どもの笑い声がする。。。そんなこの木蓮寺にいるのが。。。あの人は辛いんだ。だけど。。あの人の魂は、お坊さんと木蓮寺だけが頼りなんだ。」
「わかるわ。。幼稚園のある昼間はいないもん。子ども嫌いってそう思ってたんだけど、パッキンキンさん。。子ども嫌いってより、温かい愛されている子ども達を見るのが絶えないって。。。」とベルモが言いはっ
とした。。。愛されてきた。。だけどもうこの世にいないコウちゃんを目の前にして幸せに暮らしてる子ども達の事を言うべき事じゃないかも、しかし、コウちゃんは、「明日早いんでしょう。あのお兄ちゃんの言うようにもう寝ようよ。あの人には。。。ここしかないんだよ。どこにも居場所がなかったんだ。あのお兄ちゃんは。。。僕はお兄ちゃんが生きていた元気な頃は知らないけど。。。なんだか。。スっごく寂しい気がするよ。あのお兄ちゃんの記憶を戻して一緒に天国に連れて行ってあげたい。」コウちゃんは孤独と深い悲しみを背負っている。。どうしてそんなに人に優しくなれるのか。幼くて亡くなった子の魂はやはりついていけないほど高次元にいるのか。だから、コウちゃんは亡くなってから天使になったのかなぁ。。。
「わかったわ。私がなんとかする。パッキンキンさん本人が、生前の記憶を取り戻して納得する事ができれば天国へ行くのね。もうちょっと待ってて、なんとかなるかもしれないから。」ベルモはそう言うと早く寝なきゃ本当に早く寝なきゃだーと思ってコウちゃんにおやすみなさい、とまたまた寝室に戻っていきました。
あっ。。?パッキンキンさんは。。。吾朗太さんなら。。コウちゃんのママ、緋夏さんの元旦那さんか。。しかしながら、コウちゃんが産まれる頃は恐らくパッキンキンさんな亡くなってる
白骨死体は十数年前のものらしいし。コウちゃんは8年前。。。3歳で亡くなったはずだし。。でも。。。まさか。。
パッキンキンさんは。。。緋夏さんに殺害されたとしたら。緋夏さんが俊さんと一緒になる為に緋夏さんどころか。。。緋夏さんが俊さんと一緒に吾朗太さんを。。。
緋夏さんと俊さん。。両親がパッキンキンさんを殺害した贖罪に生前どんなに暴力を振るったり、女関係が派手なヒモの酷い男であってもコウちゃんがおわびに天国に連れていく。。
ゾクッベルモはゾクッとしました。もしも。。。あの吾朗太さんと緋夏さんの元旦那さんの吾朗太さんが同一人物なら。。
緋夏さんがこの人知ってます、って情報を提供しても。。。なんだけど。。だけど情報提供なんか任意だし。マスコミと関わりたくない人だっている。。。必ずしも知ってる人だからと言ってマスコミに情報提供しなきゃいけないわけじゃないし。だけど。。。まさか。。。コウちゃんがパッキンキンさんを天国に連れて行こうとするのは。。。
コウちゃんに聞くわけにいかないけどまさか。。コウちゃんは。。3歳の無邪気な。。いいえ、コウちゃんの魂年齢は遥かに高度だわ。。。
「ベルモ、ベルモ。。。」
はっ時計を見るともう11時近く。。なんだけど、今日はフレックスで午後から幼稚園だったあー。。。良かったけど、でも。。いつも休日やフレックスの日もなんだかんだで朝から働いている傾向のベルモは、寝坊することが悔しくてたまりません。遅刻は叱られるけど、早く来たり休日に働くのは幼稚園もお寺も自由だし。まるで。。。今はもう古き昔の日本人だわ。木蓮和尚が起こしにきて、開口一番、
「プルメリア警察署に呼ばれてるけど。。」なんかやったのかなと、からかってきました。「げ。。。なんなのよう。。なんにもやってないわよう」
ミーナとココナの
チワワ二人はとっくに起きて幼稚園見習いに行ったみたい。
「泥棒じゃないかのう。」木蓮和尚はそう言う。
げ。カツラを蔵から盗んだのがバレたのかしら。あれはきちんと返しといたのにっ。バレたっギクっでも、わざわざ警察に通報しますって。。
た。。。確かに。。。
アヤシイ宇宙人の爺さん、モルベ・サワモリに変装してた時にアフロのカツラを蔵から勝手に出したわよ
しかしながら、木蓮和尚はテーブルの
ヒョイっとヒグマの木彫りを持ち上げた。森沢家本宅には檀家様やご近所さんからのお土産や贈答品で置き物も全国、時には海外から集まってくるので、座敷の一角に溢れんばかりに各地域の置物が展示してありましたが、その中から何匹もあるベタな北海道のシャケ取りのヒグマの木彫りを木蓮寺にいるチワワのココナが、ベルモのペーパーウェイトを気に入って取り上げ
代わりに習字の文鎮にと持ちだしたのです。
「ココナがガラスのキラキラのペーパーウェイトを返さないからよ。生徒さんの父兄さんが先生お習字するならって。。薔薇のペーパーウェイトをくださったんだけど。。ココナが気に入って返さないのよ。だからそのまま使ってるだけよー。」
「ま。。。それは。。。ベルモは。。。薔薇よりヒグマの方が似合うから。。。よしとして。一匹少ないから変だと思ってたし、代わりに変なエビフライを加えたような気持ち悪い生き物の粘度の置物を置かれてたし。。。ヤツが作ったんじゃろうが。。。アレは無いわなんでアイツはバレるアホみたいな事ばっかりするんじゃろう」木蓮幼稚園の粘土でココナが変な生き物というか本宅から盗んだヒグマの木彫りの代わりを作って置いたらしい。。。なんにも置かなきゃバレないものを。。。
木蓮和尚はまたテーブルにヒグマの木彫りを戻すと、「そ、プルメリア警察署から電話があったんじゃ、内密事なんじゃけどな、あの白骨死体の関係者が電話してきたらしく。東京の方で。。。プルメリア警察署で事情聴取をするらしい。。。」
三太夫さんだわ。。。ベルモは思いましたが、知らんぷりをして「そうなの。。。笑〜さんが、TVで公開捜査したって話してたんだけど。。。笑〜と葉月が三太夫さんの事情聴取に同席するらしいというのは聞いていました。
「それで。。。事情聴取が今度の木曜日で、ベルモ木蓮寺休みじゃろ。笑〜さんも来るんで、どうもお前さんも同席して欲しいらしいみたいなんじゃがのう。。。。ベルモは木曜日休みだから、笑〜さんが希望してるらしい。」「アタシが。。。」木曜日。。。また休むんかい。。。
ま、公休はキチンと休むべしが普通なんだけどー。。
そしてまた。。。
木曜日。。。
ベルモはプルメリア警察署に出向きました。
ベルモにパッキンキンさん。。。吾朗太らしき人が詰め寄る。。。だが、しかし。。。突然フワッと優しい夜風が吹いたかと思えば
賛美歌の様な美しい声が聞こえてきたような。。。はっ。。。ベルモとパッキンキンさんは思わず顔を見合わせると。。。
フワッと天使のコウちゃんがやってきました。「ケンカしないで。お願い、喧嘩しないでよ。」泣きそうな顔で。。。
「け、喧嘩ってわけじゃねーぞこのデブが。。。オレの事なんか突き止めたかもしれねーんだよ。で、黙っていやがるかもしれねー」パッキンさんが慌てて言う。デブデブってソーだけどさ自分は細いからってムッとベルモがむくれると、コウちゃんは間に割って入りました。「このお坊さんは、お兄ちゃんの為にいろいろ動いてくれてるんだよ。なんか、わかったとしても、まだそれが本当の事かはっきりしないだけかもしれないでしょ。もしも、わかった事が後から違っていたら。。。ぬか喜びに余計に傷つくでしょ。それに。。。誰かの為に一生懸命動いてくれてるんだよ。。」じっ、とパッキンさんを見つめる。
ベルモは、「まだ、わかってないわよ。わかってないし。変な事言うならもしも、あなたの事がわかってもあなたには教えてあげないって言いたかったのよ。だってじゃまだとか言ってくるし。ここ、私の住まいよ。私はこのお寺の僧侶であり娘だからね。」
ベルモには珍しく声を荒げました。
パッキンさんが、生前は吾朗太というヤクザの子どもであり、緋夏さんの旦那さんだったという可能性があるという事がわかってきたんだけど。ここはベルモは黙っておきました。吾朗太のお兄さんの三太夫さんという人の話も直接会って聞いたわけではないし。まだまだはっきりした事はわからない。
でもさ、こちらが勝手にパッキンキンさんの身元を調べているんだけど。きちんと調べてるのかとか、頼まれたわけじゃないんだけど、やって当たり前だろ、足りないんじゃないのかとか。。。なんか隠しているだろう、とかそういう態度は本当に腹が立ってくる。やってやってるわけじゃないんだけど。感謝の気持ちがない、というか。そりゃ、感謝なんか自然に沸いてくる気持ちだからね、感謝の気持ちを持てって強制する事はおかしいけどさ。パッキンキンさんが我が物顔で木蓮寺を住まいにし平気で庭に寝泊りし、それで木蓮寺の僧侶であり、森沢家の娘であるベルモをじゃま扱いするのがおかしいのだ。
木蓮和尚は木蓮寺に結界を張っているものの、
パッキンキンさんについては、いま必要だからこの木蓮寺にいる事ができるらしい。だからパッキンキンさんの霊には意味があり結界も意味をなさない。。。だが、かと言って、居候のくせに。。。誰の家だと思ってるのと、ベルモは怒りたいんだけど、
こういうのってある。。。こっちがあちらの事をやってるとやって当たり前になり、どんどん足りないだの下手だの自分の為にやってもらっている感謝がない。。。住まわしてあげてるのに、住んで当たり前になって文句言ってきたり。「悪かったなてめーがガキのくせに夜中まで起きてるから早く寝ろって言ってやっただけだろうが、」パッキンキンさんは言う。
余計なお世話デブは景観を損ねるとか。。。思いやりあって早く寝なさいよって言うならもっと言い方があるじゃないのベルモはムカッとしたけど、ふんわりしたコウちゃんに免じて何も言えなくなりました。
そうなんだ。。。コウちゃんもパッキンキンさんも、もうこの世の人じゃないんだわ。パッキンキンさんは。。。多分自殺じゃないと思うけれど、志し半ばでこれからアレもやりたいコレもしたいって。。。あっただろうに。。。ちょっと可哀想に思えてきました。。。。パッキンキンさんは、緋夏さんの旦那さんの吾朗太ならば。。。
生前ろくでもないヤクザかヒモか暴力男。。。
だとしても。。。それは緋夏さんの供述であって緋夏さんの見方だし。。。一人の話だけじゃわからないのよね。木蓮寺の人生相談の現場に立つと私は不幸だとか被害者だとか。。相手が一方的に悪いとしか思ってない人もたくさんいるし、揉め事で相手がどうして怒っているのかがわからない人もたくさんいる、それなのに一般社会に出て仕事したり結婚したり。。。
夫婦を別々にわけて旦那と奥さんの揉め事の話を聞くと全然違う話になってきたり、ちょっとだけ手が当たっただけで暴力を振るったとわめいたり、ちょっと怒るとパワハラモラハラのハラスメントこわいとわめき散らす人もいるしね。緋夏さんの話しだけでは、元旦那さんの吾朗太の実体はわからない。別れた男性を悪く盛って自分が被害者であろうとする女性も結構お寺の相談で見てきたし。
自分だけが悪くないのに自分が全部悪いって人も気持ちが悪いしいい人だとは
俊さんと吾朗太さんは。。。全然違うタイプに見えて。。よくよく考えてみると、二人とも女性の方から寄ってくる女性が口説き落としたくなるタイプだ。幾ら恋愛や男性に興味ない将来結婚したくないベルモすらそれぐらいはわかる。アレコレベルモが考えてると、プイッとパッキンキンさんは、池の反対側の方へ行ってしまった。。。
なにやら。。背中がもの悲しげに。。パッキンキンさんが、近くに居ないのを見極めるとコウちゃんは、「あの人は。。お坊さんだけが救いなんだよ。本当は。。。ここにいるのがツライんだよ。だけど、お坊さんがなんとかしてくれるのがわかってるから。。。ツラクテもここに戻ってきてるんだよ。温かで綺麗で、みんなが寄ってきて。困った人が頼りにして。みんながありがたがって。。。昼間は幼稚園、ぬくぬくと笑顔の絶えない子どもの笑い声がする。。。そんなこの木蓮寺にいるのが。。。あの人は辛いんだ。だけど。。あの人の魂は、お坊さんと木蓮寺だけが頼りなんだ。」
「わかるわ。。幼稚園のある昼間はいないもん。子ども嫌いってそう思ってたんだけど、パッキンキンさん。。子ども嫌いってより、温かい愛されている子ども達を見るのが絶えないって。。。」とベルモが言いはっ
とした。。。愛されてきた。。だけどもうこの世にいないコウちゃんを目の前にして幸せに暮らしてる子ども達の事を言うべき事じゃないかも、しかし、コウちゃんは、「明日早いんでしょう。あのお兄ちゃんの言うようにもう寝ようよ。あの人には。。。ここしかないんだよ。どこにも居場所がなかったんだ。あのお兄ちゃんは。。。僕はお兄ちゃんが生きていた元気な頃は知らないけど。。。なんだか。。スっごく寂しい気がするよ。あのお兄ちゃんの記憶を戻して一緒に天国に連れて行ってあげたい。」コウちゃんは孤独と深い悲しみを背負っている。。どうしてそんなに人に優しくなれるのか。幼くて亡くなった子の魂はやはりついていけないほど高次元にいるのか。だから、コウちゃんは亡くなってから天使になったのかなぁ。。。
「わかったわ。私がなんとかする。パッキンキンさん本人が、生前の記憶を取り戻して納得する事ができれば天国へ行くのね。もうちょっと待ってて、なんとかなるかもしれないから。」ベルモはそう言うと早く寝なきゃ本当に早く寝なきゃだーと思ってコウちゃんにおやすみなさい、とまたまた寝室に戻っていきました。
あっ。。?パッキンキンさんは。。。吾朗太さんなら。。コウちゃんのママ、緋夏さんの元旦那さんか。。しかしながら、コウちゃんが産まれる頃は恐らくパッキンキンさんな亡くなってる
白骨死体は十数年前のものらしいし。コウちゃんは8年前。。。3歳で亡くなったはずだし。。でも。。。まさか。。
パッキンキンさんは。。。緋夏さんに殺害されたとしたら。緋夏さんが俊さんと一緒になる為に緋夏さんどころか。。。緋夏さんが俊さんと一緒に吾朗太さんを。。。
緋夏さんと俊さん。。両親がパッキンキンさんを殺害した贖罪に生前どんなに暴力を振るったり、女関係が派手なヒモの酷い男であってもコウちゃんがおわびに天国に連れていく。。
ゾクッベルモはゾクッとしました。もしも。。。あの吾朗太さんと緋夏さんの元旦那さんの吾朗太さんが同一人物なら。。
緋夏さんがこの人知ってます、って情報を提供しても。。。なんだけど。。だけど情報提供なんか任意だし。マスコミと関わりたくない人だっている。。。必ずしも知ってる人だからと言ってマスコミに情報提供しなきゃいけないわけじゃないし。だけど。。。まさか。。。コウちゃんがパッキンキンさんを天国に連れて行こうとするのは。。。
コウちゃんに聞くわけにいかないけどまさか。。コウちゃんは。。3歳の無邪気な。。いいえ、コウちゃんの魂年齢は遥かに高度だわ。。。
「ベルモ、ベルモ。。。」
はっ時計を見るともう11時近く。。なんだけど、今日はフレックスで午後から幼稚園だったあー。。。良かったけど、でも。。いつも休日やフレックスの日もなんだかんだで朝から働いている傾向のベルモは、寝坊することが悔しくてたまりません。遅刻は叱られるけど、早く来たり休日に働くのは幼稚園もお寺も自由だし。まるで。。。今はもう古き昔の日本人だわ。木蓮和尚が起こしにきて、開口一番、
「プルメリア警察署に呼ばれてるけど。。」なんかやったのかなと、からかってきました。「げ。。。なんなのよう。。なんにもやってないわよう」
ミーナとココナの
チワワ二人はとっくに起きて幼稚園見習いに行ったみたい。
「泥棒じゃないかのう。」木蓮和尚はそう言う。
げ。カツラを蔵から盗んだのがバレたのかしら。あれはきちんと返しといたのにっ。バレたっギクっでも、わざわざ警察に通報しますって。。
た。。。確かに。。。
アヤシイ宇宙人の爺さん、モルベ・サワモリに変装してた時にアフロのカツラを蔵から勝手に出したわよ
しかしながら、木蓮和尚はテーブルの
ヒョイっとヒグマの木彫りを持ち上げた。森沢家本宅には檀家様やご近所さんからのお土産や贈答品で置き物も全国、時には海外から集まってくるので、座敷の一角に溢れんばかりに各地域の置物が展示してありましたが、その中から何匹もあるベタな北海道のシャケ取りのヒグマの木彫りを木蓮寺にいるチワワのココナが、ベルモのペーパーウェイトを気に入って取り上げ
代わりに習字の文鎮にと持ちだしたのです。
「ココナがガラスのキラキラのペーパーウェイトを返さないからよ。生徒さんの父兄さんが先生お習字するならって。。薔薇のペーパーウェイトをくださったんだけど。。ココナが気に入って返さないのよ。だからそのまま使ってるだけよー。」
「ま。。。それは。。。ベルモは。。。薔薇よりヒグマの方が似合うから。。。よしとして。一匹少ないから変だと思ってたし、代わりに変なエビフライを加えたような気持ち悪い生き物の粘度の置物を置かれてたし。。。ヤツが作ったんじゃろうが。。。アレは無いわなんでアイツはバレるアホみたいな事ばっかりするんじゃろう」木蓮幼稚園の粘土でココナが変な生き物というか本宅から盗んだヒグマの木彫りの代わりを作って置いたらしい。。。なんにも置かなきゃバレないものを。。。
木蓮和尚はまたテーブルにヒグマの木彫りを戻すと、「そ、プルメリア警察署から電話があったんじゃ、内密事なんじゃけどな、あの白骨死体の関係者が電話してきたらしく。東京の方で。。。プルメリア警察署で事情聴取をするらしい。。。」
三太夫さんだわ。。。ベルモは思いましたが、知らんぷりをして「そうなの。。。笑〜さんが、TVで公開捜査したって話してたんだけど。。。笑〜と葉月が三太夫さんの事情聴取に同席するらしいというのは聞いていました。
「それで。。。事情聴取が今度の木曜日で、ベルモ木蓮寺休みじゃろ。笑〜さんも来るんで、どうもお前さんも同席して欲しいらしいみたいなんじゃがのう。。。。ベルモは木曜日休みだから、笑〜さんが希望してるらしい。」「アタシが。。。」木曜日。。。また休むんかい。。。
ま、公休はキチンと休むべしが普通なんだけどー。。
そしてまた。。。
木曜日。。。
ベルモはプルメリア警察署に出向きました。
2020年10月21日
マリッジcelebration238忘れられた過去の扉を開ける時。。。
「えー」笑〜からの電話にベルモは衝撃を受けました
もう日が回る寸前ぐらいに
笑〜からLINEが入り、今日はありがとう起きていてお疲れじゃないならお話があるの電話の録音もパソコンに今送ったんだけど、夜分遅くにごめんね。寝てたり、タイミング悪ければまた。。。と入ってきたので、
ベルモは寝住まいの離れをこそっと抜け出すと境内の蓮池のほとりで笑〜に電話をかけました。待ってましたかの様に笑〜が電話に出ると
「あのね。。。もしかしたら、あの白骨死体の男性の身元がわかったかもしれないの。あの電話は。。。お兄さんかもしれないの。、」と笑〜が言うので、ベルモは思わず
キョロキョロと辺りを見渡し、パッキンキンさんが居ないのを確かめると
「えーそれ本当」
「そうなの。。。それが。。。なんだけど、その人が言うには。。白骨死体は弟かもしれないって、でその弟の名前が吾朗太なんだって。。。吾朗太って。。。もしかしたら、私と葉月さんが緋夏さんの殺人未遂事件の拘置の審理の供述に立ち会った時に緋夏さんの元旦那さんが吾朗太って言うのを思い出したのよ。。。なかなかない名前だし、葉月さんとゴロウじゃないんだ、兄弟の五番目かしらとか適当に話していたの。年齢も東京出身も。。。手がつけようがないぐらい横着だったらしいのも。。。すっぽり当てはまってて。名前の漢字もやっぱり一緒なのよ。。。」
「えーな、なんですって。。純ちゃんから相談を受けた時。。どうも緋夏さんの前の旦那さんは暴力を振るったり働かないとか働いても詐欺みたいなヤバい男性だった可能性があると聞いて。。。そちらの娘かもしれないって悩んでいたけど。。」ベルモは以前純ちゃんから身の上相談を受けていました。
あの白骨死体。。パッキンキンさんが緋夏さんの前の旦那さん
「吾朗太さんって男性は家庭が複雑だったみたいで。かなりね。」
「家出少年とかそういうところかしら。。」「ウーン。。というか、家庭環境自体なかなか複雑な事情があるみたいで。」「まあっ、それじゃ、お兄さんってアレかな。あちら側の人。」ベルモは電話越しなのに頬をシュッと斜めに切るジェスチャーをしました。
「いや。全然違う、全然違うもう、ヤでもなくチンピラでもなく外務省の高級官僚みたいだよ。。後で紳士録調べてみて。三太夫って言う。。」「はか、官僚。。」ベルモは一瞬どういう事よ、と思ったものの。。。あっ、たまに、政治家の家系の人がどうしようもなくろくでもないにっちもさっちも行かない娘や息子に手を焼いてなんとかしてくれと木蓮寺に駆け込んできたり、高級官僚がどうしようもない息子を殺害したニュースが流れたりした。
まぁ、プルメリア警察署の人々は幸せに働いているけれど、離れた地方からわざわざ子どもがグレましたと助けを求めて木蓮寺に相談しにくる警察関係者も見てるし。聖職者や一流の家系にも影なる汚点と闇がある場合があり。。。ベルモからしたら、育てた方も方だし世間様への表向きの知らないドロドロした修羅場をお寺の相談に持ち込まれるのは日常事に過ぎないしエリート一家の異端児を見るのはそれほど珍しくない事だ。そつなく何でもできて当たり前の挫折を知らない親が子どもを産み育てても
必ずしも出来て当たり前というわけじゃないし。
グレた子どもの方も十ゼロで全面的に悪いわけじゃないとは思う。外面がいいわりに最後の砦である家庭で威張りチラシたり理不尽な物事を強制強要したり暴力を振るったりする父親や男性はいるのだ。勿論全部が全部じゃないにしろ、外面が良くて弱い人はストレスの我慢の限界を家庭で吐き出しているのです。温かな家庭を作るどころか、ストレスの発散場を家庭にしているのです。そんな全く自分に非がないと思い込んでいる親がくると
まずは、子どもより親を強引に
寺に放りこんで丸坊主にしてやり根性を叩きなおしてやりたい気持ちになります。
あー、そっか、あのパッキンキンさんは、もしかして家系の異端児って奴かなぁ。「じゃ。。。家を勘当でもされてたのかな。」「って。。。わけじゃないみたい。なんせその三太夫さんと弟さんは、そもそもはヤクザの組長の本妻じゃなくて愛人の子どもだったみたいで。剣崎組って言う。。東京のね。今はもう、組長も亡くなって組もないみたいなんだけど」
笑〜がそう言うとベルモは、小学生や四歳の幼児が愛人がとか、する会話じゃないわね。だから私は職業病で耳年増と呼ばれるんだわ。天国と地獄悲喜交交の参拝客と人生に疲れ果てた相談者が交差する木蓮寺育ちのベルモ酸いも甘いも噛みわけながら今から私はこれでいいのかしら。。
と思いつつも。。「で。。。環境はどうあれお兄さんはエリートで。。」
「子どもの頃から神童と呼ばれた三太夫さんは、ヤクザの道も愛人の子ども育ちにもしたくなかったみたいで。。。子どもの頃にしっかりした家に養子に出されたみたい。。。」親がヤクザでも子どもが可愛くて跡を継がすどころか絶対ヤクザにしたくない親は幾らでもいる。三太夫は子どもがいない大学教授の家庭に引き取られていきました。当時は養父は助教授でしたが。顔は可愛くて素直で聡明。。ヤクザの子どもだからのちのち面倒な事になるのかと心配がありましたが、そこはサッパリ無理な頼み事や貸し借りは一切しない、
とにかくヤクザの組長の三太夫の父親は、三太夫を闇社会や愛人の子どもから足を洗わせて
裕福なしっかりした家庭で将来的になんの差し支えもなく羽ばたいて欲しい。と言うお互いがお互い願ったり叶ったりの利害が一致します。
親が
反社会ではこれから進学や就職に大変な影響がでます。それに家にいてもいつさらわれたり命を狙われるかわかりません。
しかし、組長の本妻の要がこれを面白く思いません。要の息子たち太朗も次水も三太夫に比べて馬鹿だし手がつけようがないろくでなしに、三太夫の一つ歳下の四朗は真逆の臆病だし。
しかし。。。三太夫の父親、剣崎組の組長剣崎蓮気の言う事は絶対であり、本妻の要も愛人のなつめも息子たちも親分であり旦那様の蓮気には逆らえません。ヤクザは愛人がいて当たり前だと本妻は割り切ってはいたものの。。。跡取りを産んでいい気になっていた要すら、ヤクザの息子は外道、本家本元はそれでいいそれこそだと思い込もう思い込もうと頑張っても
どうにも優秀な愛人の子どもを表街道お天道様の元を歩ませ様とする三太夫をよそに手放しても
跡取りでなくても、本妻ははっきり言って面白くありません。また愛人のなつめに子どもができた事を察した本妻の要は。。。。
もしかしたら、なつめを毒殺した可能性がありますが、しかしながら、出産時亡くなったなつめのお腹の子どもの吾朗太だけは奇跡的に助かりました。
母親のなつめが亡くなった三太夫と吾朗太は
父親蓮気と本妻要に引き取られますが、三太夫が十歳、吾朗太が二歳の時に将来の為に三太夫は兼ねてからより話がついていた裕福な大学助教授夫婦に養子に出されます。
本当はヤクザの父親の蓮気だって寵愛していた愛人の子ども、聡明で優秀な三太夫が可愛いし、手元に残したい気持ちはやまやまなんだけど。。。いかんせんこの子は優秀すぎる、将来性がある。
忘れ形見と言ってはなんだけど、愛人なつめとの子どもはもう一人吾朗太がいるし。と蓮気は割り切りました。
幾ら三太夫が聡明で優秀で素直な自慢の息子だからと言って世間様はヤクザにそう甘くないんだ
組長蓮気は家にあまりいないし。本妻の要は子分や子分の奥さんに三太夫や吾朗太の世話を丸投げで。愛人の子どもで置いてもらうだけでもありがたいかもしれないけど、
冷たい本妻の要が心配になり、三太夫は弟の吾朗太も一緒に里子に出して欲しいと思ったものの。。。まだ子どもだったし。。父親の蓮気がいる。。。蓮気には本妻の要も逆らえないし。。
後ろ髪を引かれる思いで。。三太夫は里親のもとにいきました。
「ところが。。。組長の蓮気は抗争で吾朗太が小学生の頃に亡くなってしまったみたいで。剣崎組は他の幹部が引き継いだみたいなんだけど。。。四朗さんという本妻の三太夫さんの一つ下の息子さんが吾朗太をかばってきたものの、本妻の要やその長男次男は臆病な四朗さんと愛人の子の吾朗太にかなりきつく当たったみたい。。。蓮気が亡くなると三太夫さんはこっそりと吾朗太を心配して里親に内緒で連絡を取るんだけど、吾朗太はお前は俺を捨てたくせにとか、お前だけ堅気になりやがってと突っぱねたみたいで。吾朗太はもう小学校の頃からかなりぐれて少年院にも出入りしてたみたいなんだけどね。」
笑〜がそう言うのでベルモは、
「なんだか複雑よね。本当の親元にいない方が幸せって人も世の中には結構いるかもしれないって私も里親育ちだけど、木蓮寺の家族にならなければ僧侶になってないかと思うとゾッとするもん。考えられないわ。金星でノホホンと地球も日本も僧侶も知らない人生なんて。。。考えるだけで恐ろしいわ」と言うので、そんな若い女の子がちょっと考えられない感覚に笑〜はエッと驚き思いながらも、世の中には自分が理解できない性質の人もたくさんいるし。自分以外はみんな違う。。。こういう発想の人こそいち早く世の中のラットレースから抜け出せるんだわと大きく感心しながら
「まぁ、吾朗太さんて人は、父親がヤクザの組長の絶対家長権限で、兄の三太夫の事も自分がヤクザの愛人の子であることも、母親が亡くなり要は血が繋がりない事もはっきりと子どもの時から知らされてきたでしょうし。グレたくなるのもわかるけど、でも。。。吾朗太は、緋夏さんの元旦那さんの可能性が高いのよ。年齢的にも、珍しい名前にも、三太夫さんの話しだと東京出身って事もね。。白骨死体から血液型はB型だと判明してるんだけど、吾朗太もB型らしいし。。。」
「純ちゃんの父親かもしれないのね。。。純ちゃん。。。どちらかと言うと性格的に俊さんに似てると思うんだけど。。横着なんて考えられないし。。でも、、顔はどちらかと言うとこの吾朗太さんのモンタージュの方が似ているよね。。。」
「父親が俊さんが吾朗太さんかはどちらかはわからないみたい。。で。。。近いうちに有休を取り、三太夫さんがプルメリア警察署に来るみたい。もしもそうなったら、私と葉月さんも三太夫さんと面会するのよ。いまのところ、メトロポリタンチャンネルには、三太夫さんの情報はマスコミには流さない様に口止めしているわ。まだ三太夫さんとは電話で話したぐらいだし。」
「テレビで公開捜査したかいがあったのかな。でも。。。あの白骨死体の男性が。。もしも。。。緋夏さんの前の旦那さんとしたら。。。まさか。。。まさか。。。緋夏さんや俊さんが。。」
緋夏さんと俊さんが一緒になる為に。。吾朗太さんを。。。でも吾朗太さんは
ヤクザの子どもだし、グレーな生活を送ってきたようだしそっちに消された場合もある
事故や自殺だってある。。。
笑〜から夜も遅いのでまた詳細を追って連絡するからおやすみなさいと電話を切ると寝室の森沢宅の離れにもどりかけました。
はっきりするまでは、パッキンキンさんにあなたの正体がわかりかけたという事は黙っておこう。
パッキンキンさんが。。。緋夏さんの前の旦那さん。。もしかしたら、純ちゃんの父親
亡くなって幽霊になり生前の記憶が消えているパッキンキンさん。。。彼は例の吾朗太なのか
パッキンキンさん。。。三太夫さんという人の弟の吾朗太。。。。。はっ、
すると。。。パッキンキンさんが、ベルモの目の前にやってきます。明日早く起きれるかと共に
ちょうど吾朗太の事を考えていた
ベルモが虚をつかれたようにパッキンキンさんを思わず見つめると
「ガキは早く寝ろ景観が崩れる」ムカッ
どこからともなく帰ってきたパッキンキンさん
深夜いつも皆んなが寝静まり静寂な境内に今日は深夜すっかり眠ってるベルモが出ていてなんとなく縄張りを荒らされた気になったのでしょう。
居候のくせにどっちが邪魔ものよっベルモはムッとしました。。。
「な、なによもうっもう。。いろいろ教えてあげない」
「いろいろ教えてあげないだとテメー、デブ、なんかオレの事知ってんのか」
はっしまったー
もう日が回る寸前ぐらいに
笑〜からLINEが入り、今日はありがとう起きていてお疲れじゃないならお話があるの電話の録音もパソコンに今送ったんだけど、夜分遅くにごめんね。寝てたり、タイミング悪ければまた。。。と入ってきたので、
ベルモは寝住まいの離れをこそっと抜け出すと境内の蓮池のほとりで笑〜に電話をかけました。待ってましたかの様に笑〜が電話に出ると
「あのね。。。もしかしたら、あの白骨死体の男性の身元がわかったかもしれないの。あの電話は。。。お兄さんかもしれないの。、」と笑〜が言うので、ベルモは思わず
キョロキョロと辺りを見渡し、パッキンキンさんが居ないのを確かめると
「えーそれ本当」
「そうなの。。。それが。。。なんだけど、その人が言うには。。白骨死体は弟かもしれないって、でその弟の名前が吾朗太なんだって。。。吾朗太って。。。もしかしたら、私と葉月さんが緋夏さんの殺人未遂事件の拘置の審理の供述に立ち会った時に緋夏さんの元旦那さんが吾朗太って言うのを思い出したのよ。。。なかなかない名前だし、葉月さんとゴロウじゃないんだ、兄弟の五番目かしらとか適当に話していたの。年齢も東京出身も。。。手がつけようがないぐらい横着だったらしいのも。。。すっぽり当てはまってて。名前の漢字もやっぱり一緒なのよ。。。」
「えーな、なんですって。。純ちゃんから相談を受けた時。。どうも緋夏さんの前の旦那さんは暴力を振るったり働かないとか働いても詐欺みたいなヤバい男性だった可能性があると聞いて。。。そちらの娘かもしれないって悩んでいたけど。。」ベルモは以前純ちゃんから身の上相談を受けていました。
あの白骨死体。。パッキンキンさんが緋夏さんの前の旦那さん
「吾朗太さんって男性は家庭が複雑だったみたいで。かなりね。」
「家出少年とかそういうところかしら。。」「ウーン。。というか、家庭環境自体なかなか複雑な事情があるみたいで。」「まあっ、それじゃ、お兄さんってアレかな。あちら側の人。」ベルモは電話越しなのに頬をシュッと斜めに切るジェスチャーをしました。
「いや。全然違う、全然違うもう、ヤでもなくチンピラでもなく外務省の高級官僚みたいだよ。。後で紳士録調べてみて。三太夫って言う。。」「はか、官僚。。」ベルモは一瞬どういう事よ、と思ったものの。。。あっ、たまに、政治家の家系の人がどうしようもなくろくでもないにっちもさっちも行かない娘や息子に手を焼いてなんとかしてくれと木蓮寺に駆け込んできたり、高級官僚がどうしようもない息子を殺害したニュースが流れたりした。
まぁ、プルメリア警察署の人々は幸せに働いているけれど、離れた地方からわざわざ子どもがグレましたと助けを求めて木蓮寺に相談しにくる警察関係者も見てるし。聖職者や一流の家系にも影なる汚点と闇がある場合があり。。。ベルモからしたら、育てた方も方だし世間様への表向きの知らないドロドロした修羅場をお寺の相談に持ち込まれるのは日常事に過ぎないしエリート一家の異端児を見るのはそれほど珍しくない事だ。そつなく何でもできて当たり前の挫折を知らない親が子どもを産み育てても
必ずしも出来て当たり前というわけじゃないし。
グレた子どもの方も十ゼロで全面的に悪いわけじゃないとは思う。外面がいいわりに最後の砦である家庭で威張りチラシたり理不尽な物事を強制強要したり暴力を振るったりする父親や男性はいるのだ。勿論全部が全部じゃないにしろ、外面が良くて弱い人はストレスの我慢の限界を家庭で吐き出しているのです。温かな家庭を作るどころか、ストレスの発散場を家庭にしているのです。そんな全く自分に非がないと思い込んでいる親がくると
まずは、子どもより親を強引に
寺に放りこんで丸坊主にしてやり根性を叩きなおしてやりたい気持ちになります。
あー、そっか、あのパッキンキンさんは、もしかして家系の異端児って奴かなぁ。「じゃ。。。家を勘当でもされてたのかな。」「って。。。わけじゃないみたい。なんせその三太夫さんと弟さんは、そもそもはヤクザの組長の本妻じゃなくて愛人の子どもだったみたいで。剣崎組って言う。。東京のね。今はもう、組長も亡くなって組もないみたいなんだけど」
笑〜がそう言うとベルモは、小学生や四歳の幼児が愛人がとか、する会話じゃないわね。だから私は職業病で耳年増と呼ばれるんだわ。天国と地獄悲喜交交の参拝客と人生に疲れ果てた相談者が交差する木蓮寺育ちのベルモ酸いも甘いも噛みわけながら今から私はこれでいいのかしら。。
と思いつつも。。「で。。。環境はどうあれお兄さんはエリートで。。」
「子どもの頃から神童と呼ばれた三太夫さんは、ヤクザの道も愛人の子ども育ちにもしたくなかったみたいで。。。子どもの頃にしっかりした家に養子に出されたみたい。。。」親がヤクザでも子どもが可愛くて跡を継がすどころか絶対ヤクザにしたくない親は幾らでもいる。三太夫は子どもがいない大学教授の家庭に引き取られていきました。当時は養父は助教授でしたが。顔は可愛くて素直で聡明。。ヤクザの子どもだからのちのち面倒な事になるのかと心配がありましたが、そこはサッパリ無理な頼み事や貸し借りは一切しない、
とにかくヤクザの組長の三太夫の父親は、三太夫を闇社会や愛人の子どもから足を洗わせて
裕福なしっかりした家庭で将来的になんの差し支えもなく羽ばたいて欲しい。と言うお互いがお互い願ったり叶ったりの利害が一致します。
親が
反社会ではこれから進学や就職に大変な影響がでます。それに家にいてもいつさらわれたり命を狙われるかわかりません。
しかし、組長の本妻の要がこれを面白く思いません。要の息子たち太朗も次水も三太夫に比べて馬鹿だし手がつけようがないろくでなしに、三太夫の一つ歳下の四朗は真逆の臆病だし。
しかし。。。三太夫の父親、剣崎組の組長剣崎蓮気の言う事は絶対であり、本妻の要も愛人のなつめも息子たちも親分であり旦那様の蓮気には逆らえません。ヤクザは愛人がいて当たり前だと本妻は割り切ってはいたものの。。。跡取りを産んでいい気になっていた要すら、ヤクザの息子は外道、本家本元はそれでいいそれこそだと思い込もう思い込もうと頑張っても
どうにも優秀な愛人の子どもを表街道お天道様の元を歩ませ様とする三太夫をよそに手放しても
跡取りでなくても、本妻ははっきり言って面白くありません。また愛人のなつめに子どもができた事を察した本妻の要は。。。。
もしかしたら、なつめを毒殺した可能性がありますが、しかしながら、出産時亡くなったなつめのお腹の子どもの吾朗太だけは奇跡的に助かりました。
母親のなつめが亡くなった三太夫と吾朗太は
父親蓮気と本妻要に引き取られますが、三太夫が十歳、吾朗太が二歳の時に将来の為に三太夫は兼ねてからより話がついていた裕福な大学助教授夫婦に養子に出されます。
本当はヤクザの父親の蓮気だって寵愛していた愛人の子ども、聡明で優秀な三太夫が可愛いし、手元に残したい気持ちはやまやまなんだけど。。。いかんせんこの子は優秀すぎる、将来性がある。
忘れ形見と言ってはなんだけど、愛人なつめとの子どもはもう一人吾朗太がいるし。と蓮気は割り切りました。
幾ら三太夫が聡明で優秀で素直な自慢の息子だからと言って世間様はヤクザにそう甘くないんだ
組長蓮気は家にあまりいないし。本妻の要は子分や子分の奥さんに三太夫や吾朗太の世話を丸投げで。愛人の子どもで置いてもらうだけでもありがたいかもしれないけど、
冷たい本妻の要が心配になり、三太夫は弟の吾朗太も一緒に里子に出して欲しいと思ったものの。。。まだ子どもだったし。。父親の蓮気がいる。。。蓮気には本妻の要も逆らえないし。。
後ろ髪を引かれる思いで。。三太夫は里親のもとにいきました。
「ところが。。。組長の蓮気は抗争で吾朗太が小学生の頃に亡くなってしまったみたいで。剣崎組は他の幹部が引き継いだみたいなんだけど。。。四朗さんという本妻の三太夫さんの一つ下の息子さんが吾朗太をかばってきたものの、本妻の要やその長男次男は臆病な四朗さんと愛人の子の吾朗太にかなりきつく当たったみたい。。。蓮気が亡くなると三太夫さんはこっそりと吾朗太を心配して里親に内緒で連絡を取るんだけど、吾朗太はお前は俺を捨てたくせにとか、お前だけ堅気になりやがってと突っぱねたみたいで。吾朗太はもう小学校の頃からかなりぐれて少年院にも出入りしてたみたいなんだけどね。」
笑〜がそう言うのでベルモは、
「なんだか複雑よね。本当の親元にいない方が幸せって人も世の中には結構いるかもしれないって私も里親育ちだけど、木蓮寺の家族にならなければ僧侶になってないかと思うとゾッとするもん。考えられないわ。金星でノホホンと地球も日本も僧侶も知らない人生なんて。。。考えるだけで恐ろしいわ」と言うので、そんな若い女の子がちょっと考えられない感覚に笑〜はエッと驚き思いながらも、世の中には自分が理解できない性質の人もたくさんいるし。自分以外はみんな違う。。。こういう発想の人こそいち早く世の中のラットレースから抜け出せるんだわと大きく感心しながら
「まぁ、吾朗太さんて人は、父親がヤクザの組長の絶対家長権限で、兄の三太夫の事も自分がヤクザの愛人の子であることも、母親が亡くなり要は血が繋がりない事もはっきりと子どもの時から知らされてきたでしょうし。グレたくなるのもわかるけど、でも。。。吾朗太は、緋夏さんの元旦那さんの可能性が高いのよ。年齢的にも、珍しい名前にも、三太夫さんの話しだと東京出身って事もね。。白骨死体から血液型はB型だと判明してるんだけど、吾朗太もB型らしいし。。。」
「純ちゃんの父親かもしれないのね。。。純ちゃん。。。どちらかと言うと性格的に俊さんに似てると思うんだけど。。横着なんて考えられないし。。でも、、顔はどちらかと言うとこの吾朗太さんのモンタージュの方が似ているよね。。。」
「父親が俊さんが吾朗太さんかはどちらかはわからないみたい。。で。。。近いうちに有休を取り、三太夫さんがプルメリア警察署に来るみたい。もしもそうなったら、私と葉月さんも三太夫さんと面会するのよ。いまのところ、メトロポリタンチャンネルには、三太夫さんの情報はマスコミには流さない様に口止めしているわ。まだ三太夫さんとは電話で話したぐらいだし。」
「テレビで公開捜査したかいがあったのかな。でも。。。あの白骨死体の男性が。。もしも。。。緋夏さんの前の旦那さんとしたら。。。まさか。。。まさか。。。緋夏さんや俊さんが。。」
緋夏さんと俊さんが一緒になる為に。。吾朗太さんを。。。でも吾朗太さんは
ヤクザの子どもだし、グレーな生活を送ってきたようだしそっちに消された場合もある
事故や自殺だってある。。。
笑〜から夜も遅いのでまた詳細を追って連絡するからおやすみなさいと電話を切ると寝室の森沢宅の離れにもどりかけました。
はっきりするまでは、パッキンキンさんにあなたの正体がわかりかけたという事は黙っておこう。
パッキンキンさんが。。。緋夏さんの前の旦那さん。。もしかしたら、純ちゃんの父親
亡くなって幽霊になり生前の記憶が消えているパッキンキンさん。。。彼は例の吾朗太なのか
パッキンキンさん。。。三太夫さんという人の弟の吾朗太。。。。。はっ、
すると。。。パッキンキンさんが、ベルモの目の前にやってきます。明日早く起きれるかと共に
ちょうど吾朗太の事を考えていた
ベルモが虚をつかれたようにパッキンキンさんを思わず見つめると
「ガキは早く寝ろ景観が崩れる」ムカッ
どこからともなく帰ってきたパッキンキンさん
深夜いつも皆んなが寝静まり静寂な境内に今日は深夜すっかり眠ってるベルモが出ていてなんとなく縄張りを荒らされた気になったのでしょう。
居候のくせにどっちが邪魔ものよっベルモはムッとしました。。。
「な、なによもうっもう。。いろいろ教えてあげない」
「いろいろ教えてあげないだとテメー、デブ、なんかオレの事知ってんのか」
はっしまったー
2020年10月16日
マリッジcelebration237緊急事態は突然に。。。
ハァ。。。
エミコ・デラックスの予言の様に。、
翌朝まるで吉兆のしるしの様な美しい鳳凰の雲が南の空に現れました。メトロポリタンチャンネルの公式ホームページのホームページにエミコ・デラックスの霊視の問い合わせや、
ネットには、鳳凰の雲の写真が、私も見たと次々とアップされています。メトロポリタンチャンネルの電話は、回線がパンクしてしまいます。それもパッキンキンさんに関する情報ではなく、
エミコを出せとか、エミコ先生に個人鑑定をしてくださいという大方は熱烈なラブコール
なかにはインチキではないか、というアンチもいましたが。。。やらせ嫌いの自分の意に反した筋書きに従わない約束で評判の月寒雪之丞が感激している状況や、
霊能力否定派すらエミコには舌を巻いていたし、小夜子夫人やリッキー・バースもあまりに馬鹿馬鹿しいなら途中で帰るとキレる事も一切なかった。。エミコ・デラックス大反響に、メトロポリタンチャンネルは、会長の福の神笑〜にエミコ先生をもう一度番組出演していただきたいという強めの依頼がきました。
時は少しさかのぼり、パーフェクト・サーズデイ収録終了後、笑〜はエミコ・デラックスに扮したベルモを内密理に着替えさせてすぐに社用車のUFOスプラッシュ・シールドで一瞬でプルメリア島の木蓮寺へ送りました。ベルモは僧侶、木蓮幼稚園の先生と木蓮寺で仕事も規則正しい生活もしているのでわざわざ門限も特にないのですが、未成年者をお預かりしていてそんなに遅くなっては。。。幾ら福の神笑〜がいて信頼されているとは言え。。。あまりにも夜遅くなると、若い女子特有の夜遊びでもしとるんかいなと、誤解されるのもだし。。
21時に収録が終わるとすぐに笑〜は、ベルモに今夜は時間が時間だからおかまいなしに申し訳ないわと詫びましたが、ベルモはベルモで、焦る笑〜おかまいなしに冗談まじりに、「和尚達は、アタシがちょっとワルってわけじゃないけど今時の女の子なノリで親に反抗と言うか、いまどきの女の子らしい遊び心があった方が喜ぶかもね。夜遅く帰るとかね」ベルモは、規則正しい生活の今から独身主義と豪語し作務衣とお経が大好きな親としては違った意味での心配をされるタイプです。
笑〜がサッと、貴賓車の瞬間移動のUFOにベルモを乗せてワンタッチで木蓮寺に到着したのはいいのですが。。。木蓮寺についたタイミングで
メトロポリタンチャンネルの幹部からTV界の会長の笑〜に電話がありました。。。
「どうも。。。イタズラじゃないとは思うんですが。。怪しいと言えばあやしいし。どう判断すべきでしょうか。。ご判断願います。笑〜会長が戻りましたら、録音しましたのでご報告いたします。お相手様のご連絡先もありますし」
笑〜は
ベルモに「どうもあのハリネズミさんの関係者らしき人から電話があったというの。イタズラじゃなかったら後からパソコンにも電話内容を送るわね。」と言うと、木蓮寺の森沢家の玄関で木蓮和尚と紫子さんに挨拶をしました。
サッと戻った笑〜は。。。もしかしてヤクザからの電話かしら。パッキンキンのまっきんきんなドクロの入れ墨風情を思い出します。
しかし、それにしては電話をよこしたTV局の幹部はやけに落ち着いたものでした。毎日毎日海千山千の得体の知れない伏魔殿の有名人相手だから幾ら個性の飛んだ人が来ようともいまさら感覚が麻痺しているのかもしれません。
笑〜がメトロポリタンチャンネルに戻りVIPルームに入ると社長のゴールデンレトリバーのシモンズがやってきて、「笑〜会長。。お疲れ様でございました。今日はもう大反響。。いまだに電話が鳴り止みません。。。と、言ってもエミコ先生をまた出演させろというリクエストがほとんどなんですが。。。今日のタレントさん達も凄い手応えでしたね。気難しい人ばっかりでハラハラしてたんですが。。。」
メトロポリタンチャンネルのテレビ局はだいたい幹部やスタッフが犬たちでした。
社長秘書がハーブティーを運んできました。「あら、いい香り」笑〜が美と魅力の福の神なので、社長秘書のパンダそっくりのチワワミックスのパンナが
笑〜を意識してハーブティーのセラピストの勉強をはじめたようです。憧れの美の福の神笑〜会長がパンナのお茶を褒めてにっこりすると
パンナは天にも昇るような気持ちでした。女性というのは、恋愛や結婚の福の神も大好きですが、それ以上にもっと美と魅力の福の神を求めるようです。笑〜の姉さんの
恋愛や結婚の福の神のラブは笑〜にアタシは結婚しなくても生きていけるこの時代の斜陽産業だわ。。。失業するかも。昔みたいに何がなんでも結婚しなきゃとか、独身が惨めだとかそんな時代でもないし。相手のことを好きになる以前に自分を好きになるのが先決だもん。と、自分を斜陽産業、斜陽産業というのでした。。。
そもそも恋愛や結婚の福の神のラブはさほど仕事が好きではありません。仕事運の良い人というのはそちらに恋愛や結婚運をどこか持ってかれるからです。
「どんな時代でも結婚する人はする。恋愛に溺れる人はいるわよ?斜陽産業。。。って。。ラブは幾らでも付き合ってる男性がいるんだから。。結婚すればいいんじゃないの。」と笑〜は言います。
笑〜自身は生まれつき美と魅力の福の神として生まれてきたのでパンナのように笑〜を憧れの眼差しで尊敬する女性達や、笑〜の母親の生命の福の神の心の様に笑〜に嫉妬するものもいました。
それはさておき、笑〜は、「ところで。。。例の件だけど。。。白骨死体のハリネズミの男性の関係者って。。。あの、もしや。。組関係なのかしら。。。」しかし、社長のシモンズは首を横に振りました
「お兄様だそうですよ。」「えっ。。。お兄様って。。そ、そう。こんな偏見もったらいけない事はわかっているんだけど。。。昨日の番組に出演してたタレントさん達が言うように私もあのハリネズミさんは。。。反社会の人じゃないかと思われるの。それかヘヴィメタとかバンドマンとか。。。で、身内と疎遠になったとか家出したとか。。。」笑〜が言うとシモンズは、
「確かに。。疎遠みたいだったんですが。」「家出した人。。。とか」今の時代特に蒸発というか、自発的に失踪する人も多くなった様で。。。知らない間に弟がグレて失踪して。。蓋を開ければ兄弟はごく真面目な平凡な一般市民というのが結構あったりして。いなくなった弟がパッキンキンのまっきんきんな姿になり、刺青まで入れて。。
あげくの果てに白骨死体で見つかるとは。。
もうそんな弟なら知るもんかと縁を切り放置する人も中にはいるだろうに。。笑〜があれこれ想像をめぐらせていると
シモンズ社長は、「それが。。会長様。どうも頭のおかしな男がイタズラしているのかとも思えまして。。。」「とりあえず、電話を録音してあるなら。。。」「それが。。。男がアメリカの日本大使館にいた外務省の官僚だと言うんです。。。やっぱり、どっか心の病院から私は総理大臣だとかスーパーマンだとか。。。そういう人が俺が犯人だとか、その白骨死体は俺の弟だ、とかそういうイタズラかと思われるんですが。。。それがいたってその男性は冷静で。。。」
「まあっ。。。外務省の。。高級官僚だと言うの。。」世の中の人々の地位や名誉とはまたまた遥かに比較にならない
自分が福の神で神様なのに。。。そんな笑〜は驚きつつ。。
単なるTVの見過ぎの人がイタズラ電話で東京地検特捜部です、とからかってる類いかしらと
なにも期待せずに録音テープを聴き始めましたしかし。。。あっ、男性は三太夫という五十歳ぐらいの男性で、
確かに。。本人かどうかはわからないけど、三太夫というハリネズミがアメリカで日本大使館にいた紳士録でサッと検索すると出てきます。2年ぐらい前に任期を終えまた日本に戻ってきた。。。か。。
白骨死体のモンタージュはパッキンキンのドクロの入れ墨で柄は悪いものの、顔はどちらかと言えば甘い感じで、この三太夫という男性も確かに。。。パッキンキンのモンタージュに似ていなくはありません。
電話録音の
三太夫の話しだと、私と少し歳の離れた弟は妾の子どもです。私たちは母親が早く亡くなり本妻の養母の元に引き取られました。
だけど。。。私は事情があって養子に出されまして
三太夫が言うには極道の父親と極妻の養母。三太夫の母親は弟を産んですぐ亡くなりました。三太夫はヤクザが嫌なので必死に勉強しました。極道の父親は三太夫と弟の母親を愛していたので、三太夫が神童と呼ばれるのをいいことに堅気の道に進むのを応援していました。
本妻には三人の男の子がいました。三太夫より歳上の本妻の兄達二人が、太朗、次水だったので父親が、三番目に産まれた妾腹の私を三太夫と名付けました。
三太夫の父親は大きな組の組長だったので愛人がいるのは本妻も建前は当たり前だったのですが、どう考えても若くて綺麗な愛人である三太夫の母親に嫉妬ししかも、長男や次男より明らかに愛人の子どもの三太夫の方が賢いし可愛らしい長男次男に期待できない
本妻には、三太夫の三歳ぐらい歳下に
さらにまた四朗という男の子ができました。
四朗は太朗や次水と違って人は良くて優しいけどやっぱり愛人の子どもには全く敵わない。顔も成績も平凡だし。嫉妬にかられた本妻は、なにか怖ろしい薬を組関係の裏ルートで手に入れて妊娠した愛人。。。三太夫の母親を殺害したという噂がありました。
三太夫は
ヤクザが嫌で、極道の父親も、三太夫が真っ当な道へ進むのを応援しているのを見てさらに本妻は激しい嫉妬にかられます。愛人が死んだのに。。。
目ざわりな愛人の息子たち二人を残して。。
父親が、この子は表街道を歩かせたいと幼い頃から神童と呼ばれた三太夫は自慢の息子でしたが、
ヤクザ育ちをさせたくないのと愛人の子どもとして育って欲しくないのも兼ねて
小学校の頃に子どものいない裕福な大学教授の家に愛人の母親と相談して養子に出されたそうです。ゆくゆく三太夫を養子に出す、この子はヤクザにしたくないから。という父親の意見で愛人の母親は、三太夫の弟を産みましたが、
その時。。。母親は亡くなりました。表向きには産後の肥立ちが悪かったという話しですが。。
どうも。。。本妻が手を下したのではないかと。
それから私と三太夫は本妻のもとに引き取られましたが。。私だけ父親の言っていた様に、真っ当な道へ歩ませたいと。。。
電話の録音が続きましたが、笑〜が、あれっ
と思いました。あ、あれっアレアレ。。あっ、
「ストップ」と笑〜が言うので録音を流していたシモンズが録音を止めます。
「いかがいたしましたでしょうか」「ち、ちょっと電話してくる。。。すぐに戻るから。。。」
笑〜はVIPルームを飛び出して廊下に出ると
スマホを取り出して、純ちゃん。。いやいや直接はダメだ。。あっ、葉月さん、出るかな
連絡をすると葉月が電話に出ました接待がちょうど終わったぐらいなんだそうで、これからタクシーで帰ろうとしていると話していました。
「あ。。。あの、あの、私とラブも葉月さんも同席した緋夏さんの審理があったよね。。。私の従姉妹の刑法の福の神花蓮と司法の福の神歩水と。。。」「ええ。。あの裁判ならもう。。終わって緋夏さんは釈放されてるんじゃないの」
「その。。。緋夏さんなんだけど、緋夏さんの供述に前の旦那さん、吾朗太って言ってたわよね???五郎でもなしに、吾朗太か、変わった名前ね五番目かしら。五男なのかなぁとか、私と葉月さん。。。話してたよね」「あー。。。ああ、うん。なんで吾朗とかじゃなくて吾朗太なんだろう、変わった名前だよねー、って確か言ってたの思い出したんだけど。。。それが」
緋夏さんの裁判の時隣あっていた葉月と笑〜はさりげなく。。。緋夏さんの話だとヒモの様な暴力男らしい吾朗太を、それじゃあ逃げたくもなるよねと話していました。緋夏さんは、吾朗太は、数字の五の下に口、朗らかのロウと書きますと言っていました。
笑〜は、サッとパーフェクト・サーズデイの番組を説明すると、白骨死体の生前のモンタージュ写真を見て連絡してきた男性がいて
その男性の電話録音を聞いていたのだけど、三太夫と名乗るその男性が、弟の名前は吾朗太と申します。五番目に生まれましたから。しかし、数字の五ではなく、五の下は口のご、であり、ロウは明朗活発の方の朗でございます。生きていれば今年四十二歳になっております、厄年ですね。。。
と話していたと言うのです。しかも、兄は養子に出され弟は愛人の母親が亡くなりヤクザの本妻に育てられてグレて手のつけようのないワルになっていて、何度か里親に内緒で接触を試みたものの。。。もう手がつけようもなくなった。。。と。
年齢的にも名前も、話によれば横着な雰囲気も。。もしかして、あの白骨死体は。。
緋夏さんの前の旦那さんの吾朗太ではないか
プルメリアの海に沈んでいたとは。。
ま、まさか。
まさか。。緋夏さんや俊さんが。。吾朗太を
エミコ・デラックスの予言の様に。、
翌朝まるで吉兆のしるしの様な美しい鳳凰の雲が南の空に現れました。メトロポリタンチャンネルの公式ホームページのホームページにエミコ・デラックスの霊視の問い合わせや、
ネットには、鳳凰の雲の写真が、私も見たと次々とアップされています。メトロポリタンチャンネルの電話は、回線がパンクしてしまいます。それもパッキンキンさんに関する情報ではなく、
エミコを出せとか、エミコ先生に個人鑑定をしてくださいという大方は熱烈なラブコール
なかにはインチキではないか、というアンチもいましたが。。。やらせ嫌いの自分の意に反した筋書きに従わない約束で評判の月寒雪之丞が感激している状況や、
霊能力否定派すらエミコには舌を巻いていたし、小夜子夫人やリッキー・バースもあまりに馬鹿馬鹿しいなら途中で帰るとキレる事も一切なかった。。エミコ・デラックス大反響に、メトロポリタンチャンネルは、会長の福の神笑〜にエミコ先生をもう一度番組出演していただきたいという強めの依頼がきました。
時は少しさかのぼり、パーフェクト・サーズデイ収録終了後、笑〜はエミコ・デラックスに扮したベルモを内密理に着替えさせてすぐに社用車のUFOスプラッシュ・シールドで一瞬でプルメリア島の木蓮寺へ送りました。ベルモは僧侶、木蓮幼稚園の先生と木蓮寺で仕事も規則正しい生活もしているのでわざわざ門限も特にないのですが、未成年者をお預かりしていてそんなに遅くなっては。。。幾ら福の神笑〜がいて信頼されているとは言え。。。あまりにも夜遅くなると、若い女子特有の夜遊びでもしとるんかいなと、誤解されるのもだし。。
21時に収録が終わるとすぐに笑〜は、ベルモに今夜は時間が時間だからおかまいなしに申し訳ないわと詫びましたが、ベルモはベルモで、焦る笑〜おかまいなしに冗談まじりに、「和尚達は、アタシがちょっとワルってわけじゃないけど今時の女の子なノリで親に反抗と言うか、いまどきの女の子らしい遊び心があった方が喜ぶかもね。夜遅く帰るとかね」ベルモは、規則正しい生活の今から独身主義と豪語し作務衣とお経が大好きな親としては違った意味での心配をされるタイプです。
笑〜がサッと、貴賓車の瞬間移動のUFOにベルモを乗せてワンタッチで木蓮寺に到着したのはいいのですが。。。木蓮寺についたタイミングで
メトロポリタンチャンネルの幹部からTV界の会長の笑〜に電話がありました。。。
「どうも。。。イタズラじゃないとは思うんですが。。怪しいと言えばあやしいし。どう判断すべきでしょうか。。ご判断願います。笑〜会長が戻りましたら、録音しましたのでご報告いたします。お相手様のご連絡先もありますし」
笑〜は
ベルモに「どうもあのハリネズミさんの関係者らしき人から電話があったというの。イタズラじゃなかったら後からパソコンにも電話内容を送るわね。」と言うと、木蓮寺の森沢家の玄関で木蓮和尚と紫子さんに挨拶をしました。
サッと戻った笑〜は。。。もしかしてヤクザからの電話かしら。パッキンキンのまっきんきんなドクロの入れ墨風情を思い出します。
しかし、それにしては電話をよこしたTV局の幹部はやけに落ち着いたものでした。毎日毎日海千山千の得体の知れない伏魔殿の有名人相手だから幾ら個性の飛んだ人が来ようともいまさら感覚が麻痺しているのかもしれません。
笑〜がメトロポリタンチャンネルに戻りVIPルームに入ると社長のゴールデンレトリバーのシモンズがやってきて、「笑〜会長。。お疲れ様でございました。今日はもう大反響。。いまだに電話が鳴り止みません。。。と、言ってもエミコ先生をまた出演させろというリクエストがほとんどなんですが。。。今日のタレントさん達も凄い手応えでしたね。気難しい人ばっかりでハラハラしてたんですが。。。」
メトロポリタンチャンネルのテレビ局はだいたい幹部やスタッフが犬たちでした。
社長秘書がハーブティーを運んできました。「あら、いい香り」笑〜が美と魅力の福の神なので、社長秘書のパンダそっくりのチワワミックスのパンナが
笑〜を意識してハーブティーのセラピストの勉強をはじめたようです。憧れの美の福の神笑〜会長がパンナのお茶を褒めてにっこりすると
パンナは天にも昇るような気持ちでした。女性というのは、恋愛や結婚の福の神も大好きですが、それ以上にもっと美と魅力の福の神を求めるようです。笑〜の姉さんの
恋愛や結婚の福の神のラブは笑〜にアタシは結婚しなくても生きていけるこの時代の斜陽産業だわ。。。失業するかも。昔みたいに何がなんでも結婚しなきゃとか、独身が惨めだとかそんな時代でもないし。相手のことを好きになる以前に自分を好きになるのが先決だもん。と、自分を斜陽産業、斜陽産業というのでした。。。
そもそも恋愛や結婚の福の神のラブはさほど仕事が好きではありません。仕事運の良い人というのはそちらに恋愛や結婚運をどこか持ってかれるからです。
「どんな時代でも結婚する人はする。恋愛に溺れる人はいるわよ?斜陽産業。。。って。。ラブは幾らでも付き合ってる男性がいるんだから。。結婚すればいいんじゃないの。」と笑〜は言います。
笑〜自身は生まれつき美と魅力の福の神として生まれてきたのでパンナのように笑〜を憧れの眼差しで尊敬する女性達や、笑〜の母親の生命の福の神の心の様に笑〜に嫉妬するものもいました。
それはさておき、笑〜は、「ところで。。。例の件だけど。。。白骨死体のハリネズミの男性の関係者って。。。あの、もしや。。組関係なのかしら。。。」しかし、社長のシモンズは首を横に振りました
「お兄様だそうですよ。」「えっ。。。お兄様って。。そ、そう。こんな偏見もったらいけない事はわかっているんだけど。。。昨日の番組に出演してたタレントさん達が言うように私もあのハリネズミさんは。。。反社会の人じゃないかと思われるの。それかヘヴィメタとかバンドマンとか。。。で、身内と疎遠になったとか家出したとか。。。」笑〜が言うとシモンズは、
「確かに。。疎遠みたいだったんですが。」「家出した人。。。とか」今の時代特に蒸発というか、自発的に失踪する人も多くなった様で。。。知らない間に弟がグレて失踪して。。蓋を開ければ兄弟はごく真面目な平凡な一般市民というのが結構あったりして。いなくなった弟がパッキンキンのまっきんきんな姿になり、刺青まで入れて。。
あげくの果てに白骨死体で見つかるとは。。
もうそんな弟なら知るもんかと縁を切り放置する人も中にはいるだろうに。。笑〜があれこれ想像をめぐらせていると
シモンズ社長は、「それが。。会長様。どうも頭のおかしな男がイタズラしているのかとも思えまして。。。」「とりあえず、電話を録音してあるなら。。。」「それが。。。男がアメリカの日本大使館にいた外務省の官僚だと言うんです。。。やっぱり、どっか心の病院から私は総理大臣だとかスーパーマンだとか。。。そういう人が俺が犯人だとか、その白骨死体は俺の弟だ、とかそういうイタズラかと思われるんですが。。。それがいたってその男性は冷静で。。。」
「まあっ。。。外務省の。。高級官僚だと言うの。。」世の中の人々の地位や名誉とはまたまた遥かに比較にならない
自分が福の神で神様なのに。。。そんな笑〜は驚きつつ。。
単なるTVの見過ぎの人がイタズラ電話で東京地検特捜部です、とからかってる類いかしらと
なにも期待せずに録音テープを聴き始めましたしかし。。。あっ、男性は三太夫という五十歳ぐらいの男性で、
確かに。。本人かどうかはわからないけど、三太夫というハリネズミがアメリカで日本大使館にいた紳士録でサッと検索すると出てきます。2年ぐらい前に任期を終えまた日本に戻ってきた。。。か。。
白骨死体のモンタージュはパッキンキンのドクロの入れ墨で柄は悪いものの、顔はどちらかと言えば甘い感じで、この三太夫という男性も確かに。。。パッキンキンのモンタージュに似ていなくはありません。
電話録音の
三太夫の話しだと、私と少し歳の離れた弟は妾の子どもです。私たちは母親が早く亡くなり本妻の養母の元に引き取られました。
だけど。。。私は事情があって養子に出されまして
三太夫が言うには極道の父親と極妻の養母。三太夫の母親は弟を産んですぐ亡くなりました。三太夫はヤクザが嫌なので必死に勉強しました。極道の父親は三太夫と弟の母親を愛していたので、三太夫が神童と呼ばれるのをいいことに堅気の道に進むのを応援していました。
本妻には三人の男の子がいました。三太夫より歳上の本妻の兄達二人が、太朗、次水だったので父親が、三番目に産まれた妾腹の私を三太夫と名付けました。
三太夫の父親は大きな組の組長だったので愛人がいるのは本妻も建前は当たり前だったのですが、どう考えても若くて綺麗な愛人である三太夫の母親に嫉妬ししかも、長男や次男より明らかに愛人の子どもの三太夫の方が賢いし可愛らしい長男次男に期待できない
本妻には、三太夫の三歳ぐらい歳下に
さらにまた四朗という男の子ができました。
四朗は太朗や次水と違って人は良くて優しいけどやっぱり愛人の子どもには全く敵わない。顔も成績も平凡だし。嫉妬にかられた本妻は、なにか怖ろしい薬を組関係の裏ルートで手に入れて妊娠した愛人。。。三太夫の母親を殺害したという噂がありました。
三太夫は
ヤクザが嫌で、極道の父親も、三太夫が真っ当な道へ進むのを応援しているのを見てさらに本妻は激しい嫉妬にかられます。愛人が死んだのに。。。
目ざわりな愛人の息子たち二人を残して。。
父親が、この子は表街道を歩かせたいと幼い頃から神童と呼ばれた三太夫は自慢の息子でしたが、
ヤクザ育ちをさせたくないのと愛人の子どもとして育って欲しくないのも兼ねて
小学校の頃に子どものいない裕福な大学教授の家に愛人の母親と相談して養子に出されたそうです。ゆくゆく三太夫を養子に出す、この子はヤクザにしたくないから。という父親の意見で愛人の母親は、三太夫の弟を産みましたが、
その時。。。母親は亡くなりました。表向きには産後の肥立ちが悪かったという話しですが。。
どうも。。。本妻が手を下したのではないかと。
それから私と三太夫は本妻のもとに引き取られましたが。。私だけ父親の言っていた様に、真っ当な道へ歩ませたいと。。。
電話の録音が続きましたが、笑〜が、あれっ
と思いました。あ、あれっアレアレ。。あっ、
「ストップ」と笑〜が言うので録音を流していたシモンズが録音を止めます。
「いかがいたしましたでしょうか」「ち、ちょっと電話してくる。。。すぐに戻るから。。。」
笑〜はVIPルームを飛び出して廊下に出ると
スマホを取り出して、純ちゃん。。いやいや直接はダメだ。。あっ、葉月さん、出るかな
連絡をすると葉月が電話に出ました接待がちょうど終わったぐらいなんだそうで、これからタクシーで帰ろうとしていると話していました。
「あ。。。あの、あの、私とラブも葉月さんも同席した緋夏さんの審理があったよね。。。私の従姉妹の刑法の福の神花蓮と司法の福の神歩水と。。。」「ええ。。あの裁判ならもう。。終わって緋夏さんは釈放されてるんじゃないの」
「その。。。緋夏さんなんだけど、緋夏さんの供述に前の旦那さん、吾朗太って言ってたわよね???五郎でもなしに、吾朗太か、変わった名前ね五番目かしら。五男なのかなぁとか、私と葉月さん。。。話してたよね」「あー。。。ああ、うん。なんで吾朗とかじゃなくて吾朗太なんだろう、変わった名前だよねー、って確か言ってたの思い出したんだけど。。。それが」
緋夏さんの裁判の時隣あっていた葉月と笑〜はさりげなく。。。緋夏さんの話だとヒモの様な暴力男らしい吾朗太を、それじゃあ逃げたくもなるよねと話していました。緋夏さんは、吾朗太は、数字の五の下に口、朗らかのロウと書きますと言っていました。
笑〜は、サッとパーフェクト・サーズデイの番組を説明すると、白骨死体の生前のモンタージュ写真を見て連絡してきた男性がいて
その男性の電話録音を聞いていたのだけど、三太夫と名乗るその男性が、弟の名前は吾朗太と申します。五番目に生まれましたから。しかし、数字の五ではなく、五の下は口のご、であり、ロウは明朗活発の方の朗でございます。生きていれば今年四十二歳になっております、厄年ですね。。。
と話していたと言うのです。しかも、兄は養子に出され弟は愛人の母親が亡くなりヤクザの本妻に育てられてグレて手のつけようのないワルになっていて、何度か里親に内緒で接触を試みたものの。。。もう手がつけようもなくなった。。。と。
年齢的にも名前も、話によれば横着な雰囲気も。。もしかして、あの白骨死体は。。
緋夏さんの前の旦那さんの吾朗太ではないか
プルメリアの海に沈んでいたとは。。
ま、まさか。
まさか。。緋夏さんや俊さんが。。吾朗太を
2020年10月11日
マリッジcelebration236パーフェクトサーズデイ・ナイト
「まぁ。。。」
プルメリア島の女性だけのラグジュアリーりぞーと。
アマゾネスサンクチュアリィのスタッフルームで、支配人のカモメのダイヤさんと、ご年配夫人たち清掃スタッフのサラさんとガーベラさんが、ディナーしながらTVを見ていました。
ワイワイガヤガヤ。。幾つになっても女子トーク葉月さんがプルメリア島の近くの美島を買いリゾート開発の為の接待に出かけて今日の宿泊客様からワインやシャンパンをいただいたので、葉月さんが雲の子タクシーで帰るからダイヤさんの迎えはいいから、皆んなで飲んどいて。と。ダイヤさんがシフト終了で、サラさんやガーベラさんを誘ってスタッフルームで一杯やっていました。今夜は、スタッフの晩ごはんは牡蠣がメインです。アマゾネスサンクチュアリィには、十六夜カフェと、十六夜和食とフレンチのお店があり、
和食は明けの明星の双子の柴犬の姉のルシフェル、フレンチは宵の明星の妹のシャレムが、料理長です。
アマゾネスサンクチュアリィのスタッフは、この双子の柴犬の料理長姉妹がいますが施設内のエステ
スパの店長のアフリカ象の久美子と、葉月オーナーの社長秘書の久美子の妹のリノも双子です。
柴犬もアフリカ象も、そっくりの一卵性双生児の双子の姉妹たちはそれほど仲良くないのにも関わらずなぜか、同じ職場で働いていました。
「まあっ、双子だらけだわ。」アマゾネスサンクチュアリィの常連客様のコウノトリのお婆さんメープルさんは、羽根をピンクに染めています。プルメリア島住まいでしたが、独身で悠々自適なので、のんびりと上げ膳据え膳を味わう為に時々わざわざ地元のアマゾネスサンクチュアリィに宿泊していました。
すると、不思議だけど、一卵性双生児の姉のパープルさんも時同じくして。。。妹と約束した訳でもないのに今日はなんにもしたくないの。。。と、泊まりにやってきます。名前通りの文字通りなパープルさんは羽根を紫に染めてやはり独身で優雅な生活をしていました。そっくりな一卵性双生児姉妹は同じ姿が2人いるのが嫌で子どもの頃からピンクと紫に身体を染めましたが、
なんと、それも姉妹で約束したけでもなく同時刻に。。ピンクと紫の違いはありましたが、なにかと一卵性双生児姉妹は行動が似ているようです。
パープルさんとメープルさんのコウノトリの双子のお婆さんは、4年ほど前死にかけた赤ちゃんのベルモとミリオンを一夜守り時を見計らって明け方運命に沿って人が海に来るので、心を鬼にしてあえて母親の葉月に戻さずに拾わせるように海にまた笹舟に乗せて流しましたが。。。
プルメリア島で産まれたミリオン、ベルモ。
この子達は死なせてはいけないし、かと言って、母親に返してはいけない。宿命天意のされるがまま。。。それが本人の魂のあるがままの幸せであり、
かならずしも産みの親元で育つのが本人の望みでもない場合もある。天の指示を仰ぎパープルさんとメープルさんは、お仕事は割り切っていました。ミリオンやベルモの様に生きるはずの子が突然のハプニングにさらされた場合運命を軌道修正する為にさりげなくフォローするのも仕事です。
ベルモは仏門に入る子、と天から指示が出ていたのです。
今やパープルさんとメープルさんは
すっかりアマゾネスサンクチュアリィの宿泊や、ディナーやエステ、お買い物スタッフとも顔なじみの二人は、あたしたちもいいかしらと、特別待遇でアマゾネスサンクチュアリィのスタッフルームに入ってきました。
「まぁ、あんたも」「あんたこそ」はっパープルとメープルは顔を見合わせて。。。同じことを考えていたのね。と、妹のメープルはフレンチ十六夜のシャレムに、姉さんのパープルは和食十六夜のルシフェルに、
皆さんのぶんもお任せでなにか作ってちょうだい。とスタッフの分までオーダーすると、「好きなもの飲んでちょうだい。」と、言いました。スタッフルームに入る時は、御礼にスタッフにごちそうし。それがだいたいのパターンです。
気前がいいしキップもいい。
葉月さんとも仲がいいし、ベルモやミリオンの恩人なので、時々スタッフと一緒に過ごしています。
「まあっ、な、何アレね、姉さんみたいじゃないあの人っ。」テーブルについたメープルさんが、TVを見てギョッとしています。
ブラウン管の向こう側で、フワフワっとしたヴェールが何やら言いました。驚くほど女神の神々しい美声でメープルが姉さんみたい。。。言うのは、姉パープルが羽根を紫に染めていますが、
TVの中の
その、神々しい美声のヴェールは謎めいたラベンダー色をしています。あまりの美しい声に。。。しばし、その場にいたスタッフは。。。日常の象徴のテレビに集中します。どうやら、謎のヴェールの女性が霊能者で今夜は霊能者のテーマの番組らしい。。
パーフェクト・サーズデイ「あっ、これ、あれじゃない。あの人のでしょ。サムさん、月寒雪之丞。。ほらほら、やっぱり」お笑いの象徴月寒雪之丞。。。
出演してるだけでワクワクする貴重なタレントなのでイケメンが出ないと文句を言うパープルさんですら、TVにサムさんが出ているのをみて喜んでいます。「霊能者みたいですよ、TVの紫さん。。。私、観れるんならパーフェクト・サーズデイいつも観てるんです。」サラさんが言いました。
TVの中のエミコ・デラックスというミステリアスな紫の霊能者が次々と。。霊能力を発揮して「今から三分後、十分間だけ。。。闇夜にしますわ。」というと、本当に三分後のちのち月は雲に隠れてハート型に変わったかと思えば、スーッと消えて10分ぐらい経つと
また中継で外を映すとだんだんと美しい月が現れました。
ナチュラルなマジックの様で。。。
うわぁ。
番組のゲストのエピソードに霊視を交えてエミコが次々と答えると。。。霊能力否定派のゲストすらその的確な霊視に驚きっぱなしで番組はどんどん盛り上がっていきます。
そして、番組も佳境。。
パーフェクト・サーズデイのスペシャル番組収録中に起きた白骨死体の若い男性、二十代のハリネズミはかなり特徴的な人だったのが視えるとエミコが言います。
モンタージュが打ち出されると。。。
TVに釘付けになっていた清掃員のガーベラさんは、「な、な、なんなのウチのケンよりどーしようもなく横着そうじゃない」
エミコ・デラックスが観たというモンタージュに思わず叫びました。
ガーベラさんの末息子のケンは、プルメリア島のホストクラブ熱帯夜のホストのトキオです。。。
ガーベラさん達は、
もともと月に住んでる宇宙人ですが、エミコ・デラックスが白骨死体男性のイメージングを行い、隣にいるクリエイターがパソコンでモンタージュを打ち出したのですが、
キンキンキンキラキンのキンキラキンのマッキンキンにドクロの入れ墨。。。「うわーバッカ。馬鹿。。この子顔は可愛いのに。。半グレって奴かしら、」自分がピンクに染まってるのを棚に上げてメープルさんが言います「ヤバイわー、うちのケンのホストの方がマシかも。」ガーベラさんはなんだかんだで馬鹿息子と批判するケンを可愛がっていがっている様子
この男性に
お心当たりのある方は、メトロポリタンチャンネルもしくはプルメリア警察署へ。。。
「って言っても。。。悪いけど、本当に悪くて申し訳ないんだけど。身内と疎遠になっちゃってるタイプなんじゃないかしら。」と今度はワインをすすめ出したダイヤさんが控えめに言うので、そこは毒舌にパープルさんが、「反社でしょ。。親も正直言って死んでくれて良かったって口じゃないかねぇ。あたしたちはコウノトリだけどさー。稀にいるんだよ。クレーマー親が。。自分の子どもを気に入らないとなんでこんなろくでもないガキを連れてきたんだってさ。」パープルさんとメープルさんは、コウノトリとして魂で結びついた親子を天意通りに結びつけるだけです。親子の魂が決めていたご縁を結ぶ役であり、ただ天意に従っているだけ。「産まなきゃよかったってあたしたちに文句を言う親がいるんだよ。グレて手がつけようがない子どもとか犯罪者とかね。。。そんな事までアタシらは知らないって言うのよ。」妹のメープルさんも言いました。
パープルさんもメープルさんも、親子を繋ぐご縁の管理する仕事に携わって感動もあるけれど
子どもを望んだのは自分だし、親子はお互いに親子として産まれてくる契約を魂が約束して出生するのにも関わらず、コウノトリ姉妹は親子のご縁を言われるままに運んできただ委託されただけの整理するだけの仕事なのに。。。
子どもが
気に入らないとコウノトリを逆恨みしたり、なんで綺麗じゃないのよとブスな子どもはいらないとか自分の顔を棚にあげてクレームされたり。
もちろん大半はそんな事無いんだけど。そのせいか、コウノトリ姉妹は二人とも結婚も出産もしないまま歳をとりました。
パーフェクト・サーズデイのスタジオに一本の電話が入りスタジオはざわめきます。
司会の月寒雪之丞が電話に出て
プルメリア島の近くにお住まいの仮名Sさんという方からです。
予想通り。。。カワウソ漁師のスギさんからの電話です。。
スギさんは、十五、六年前にプルメリア島の漁があったので明け方船を点検しに行ったら
浜辺にキンキンの金色のハリネズミの男性がいて、当時入れ墨を入れる事ばかり考えていてどんな入れ墨がいいか悩んでいたので、
そのキンキンのハリネズミが見事なドクロの入れ墨をしていたので感動すらしてかなり印象的だった。
思わず見とれてしまったけど、さすがにヤクザかなんかだと思って関わり合いにならない方がいいぞと思って話しかけずに戻ったけど、
あの時自分が話しかけていたら。。。あの人は自殺したり殺害されたり事故にあったりとにかく、死ぬ事はなかったかもしれないのに。。。という電話内容でした、霊能力肯定派の極悪ランドの北郷ジョージが電話の主に問いかけるように、「でもねー、Sさん、そりゃあ僕だってヤクザは怖いし。。そんなもんモン背負ってる人いたら。。僕はみとれるどころかやっぱりすぐ逃げるなぁ。怖いもん。。何があったか知らないけど、Sさんに責任はないでしょ。」と、極道中の極道役のヤクザもびっくりする様なコワモテの北郷がいうので場がズレた笑いが起きてしまいました。
結局このスギさん、電話をくれたSさんは十数年前この人らしき人を見たぞという通報でじゃあ、そのものその人は実在していたんだとザワザワざわめきました。。
案の定。「ちょっと。。なんか、普通の仕事の人じゃあないよね。多分。電話のSさんがいう様にさ、確かに。。。闇社会の人がなんかあって消されたかもしれないよ。だから、身内とか名乗ってこないかも」
霊能力否定派ではありましたが、極悪ランドのネズミ、リッキー・バースが言いました。北郷ジョージと同じ悪役のプロダクションで、北郷と同級生で悪役顔だったので、一緒に悪役のプロダクションを作り自分も俳優として活躍しています。悪代官といえばこの人、というレッテルが昔はありましたが、しかしながら、今はもう悪役ではない役柄の仕事も結構きています。
「でもさ、これだけ目立ってるなら。。誰か覚えてるでしょ。アタシだって一度見たらこのSさんみたいに覚えてるわ。キンキンにドクロの入れ墨って強烈じゃない。」小夜子夫人がいいます。「関わりとうない人もおるんちゃうかなぁ。。わざわざ親切に電話してくる人ばかりちゃいますがな?」京風みやびが言います。
お名残惜しいままに、お時間となり番組は終了しました。エミコは、御礼を言いますと、明日の朝だいたい7時半ぐらいに南の空に鳳凰の雲が出るからよろしくです。と、言いました。
仏様がささやくのです。仏様はベルモが徳を積むと後押ししてくれます。天体現象が大好きな人はたくさんいるし、ベルモ。。。エミコ・デラックスの信用の為にも、エミコの予言として仏様がベルモにささやきお伝えくださいました。
大反響のうちに終えた収録。エミコは、楽屋へ入ると笑〜に促され誰も見ていないかを確認して。。。サッと着ぐるみを脱ぎました。「あー緊張した。。。」「ありがとう大反響よ。お受け入れできないけどエミコ・デラックスの霊視をして欲しいって電話がひっきりなしにかかってきてるみたいで。」「いやいや。。。アタシはただ仏様の言う通りに。。」
それが凄いのよ、笑〜は感動しましたが、時刻は21時を周り、「あっ、すぐ社用車でお送りします。私も行くから。。」とTV局の貴賓車スプラッシュシールドのUFOに笑〜とベルモは乗り込みました。
配車係は、ギョッとしてなんでこんな小さな子どもが貴賓車に乗るんだろ。とベルモがまさかエミコ・デラックスだとは知らないのでぽかんとするばかりでしたが、福の神笑〜がいたのでなにも言わず見送りました。
スプラッシュシールドは、
一瞬で木蓮寺に到着しました。笑〜が木蓮寺の和尚夫妻にベルモを送り届け挨拶しようとした時です。
笑〜のスマホに電話がありました。笑〜はベルモに断って電話に出ると。。。
えっ。。。
視聴者から
テレビを見てTV局に一本の電話が入りました。どうも、あのパッキンキンさんの関係者のようです。。。白骨死体のパッキンキンさん。。。彼の関係者が見つかった
プルメリア島の女性だけのラグジュアリーりぞーと。
アマゾネスサンクチュアリィのスタッフルームで、支配人のカモメのダイヤさんと、ご年配夫人たち清掃スタッフのサラさんとガーベラさんが、ディナーしながらTVを見ていました。
ワイワイガヤガヤ。。幾つになっても女子トーク葉月さんがプルメリア島の近くの美島を買いリゾート開発の為の接待に出かけて今日の宿泊客様からワインやシャンパンをいただいたので、葉月さんが雲の子タクシーで帰るからダイヤさんの迎えはいいから、皆んなで飲んどいて。と。ダイヤさんがシフト終了で、サラさんやガーベラさんを誘ってスタッフルームで一杯やっていました。今夜は、スタッフの晩ごはんは牡蠣がメインです。アマゾネスサンクチュアリィには、十六夜カフェと、十六夜和食とフレンチのお店があり、
和食は明けの明星の双子の柴犬の姉のルシフェル、フレンチは宵の明星の妹のシャレムが、料理長です。
アマゾネスサンクチュアリィのスタッフは、この双子の柴犬の料理長姉妹がいますが施設内のエステ
スパの店長のアフリカ象の久美子と、葉月オーナーの社長秘書の久美子の妹のリノも双子です。
柴犬もアフリカ象も、そっくりの一卵性双生児の双子の姉妹たちはそれほど仲良くないのにも関わらずなぜか、同じ職場で働いていました。
「まあっ、双子だらけだわ。」アマゾネスサンクチュアリィの常連客様のコウノトリのお婆さんメープルさんは、羽根をピンクに染めています。プルメリア島住まいでしたが、独身で悠々自適なので、のんびりと上げ膳据え膳を味わう為に時々わざわざ地元のアマゾネスサンクチュアリィに宿泊していました。
すると、不思議だけど、一卵性双生児の姉のパープルさんも時同じくして。。。妹と約束した訳でもないのに今日はなんにもしたくないの。。。と、泊まりにやってきます。名前通りの文字通りなパープルさんは羽根を紫に染めてやはり独身で優雅な生活をしていました。そっくりな一卵性双生児姉妹は同じ姿が2人いるのが嫌で子どもの頃からピンクと紫に身体を染めましたが、
なんと、それも姉妹で約束したけでもなく同時刻に。。ピンクと紫の違いはありましたが、なにかと一卵性双生児姉妹は行動が似ているようです。
パープルさんとメープルさんのコウノトリの双子のお婆さんは、4年ほど前死にかけた赤ちゃんのベルモとミリオンを一夜守り時を見計らって明け方運命に沿って人が海に来るので、心を鬼にしてあえて母親の葉月に戻さずに拾わせるように海にまた笹舟に乗せて流しましたが。。。
プルメリア島で産まれたミリオン、ベルモ。
この子達は死なせてはいけないし、かと言って、母親に返してはいけない。宿命天意のされるがまま。。。それが本人の魂のあるがままの幸せであり、
かならずしも産みの親元で育つのが本人の望みでもない場合もある。天の指示を仰ぎパープルさんとメープルさんは、お仕事は割り切っていました。ミリオンやベルモの様に生きるはずの子が突然のハプニングにさらされた場合運命を軌道修正する為にさりげなくフォローするのも仕事です。
ベルモは仏門に入る子、と天から指示が出ていたのです。
今やパープルさんとメープルさんは
すっかりアマゾネスサンクチュアリィの宿泊や、ディナーやエステ、お買い物スタッフとも顔なじみの二人は、あたしたちもいいかしらと、特別待遇でアマゾネスサンクチュアリィのスタッフルームに入ってきました。
「まぁ、あんたも」「あんたこそ」はっパープルとメープルは顔を見合わせて。。。同じことを考えていたのね。と、妹のメープルはフレンチ十六夜のシャレムに、姉さんのパープルは和食十六夜のルシフェルに、
皆さんのぶんもお任せでなにか作ってちょうだい。とスタッフの分までオーダーすると、「好きなもの飲んでちょうだい。」と、言いました。スタッフルームに入る時は、御礼にスタッフにごちそうし。それがだいたいのパターンです。
気前がいいしキップもいい。
葉月さんとも仲がいいし、ベルモやミリオンの恩人なので、時々スタッフと一緒に過ごしています。
「まあっ、な、何アレね、姉さんみたいじゃないあの人っ。」テーブルについたメープルさんが、TVを見てギョッとしています。
ブラウン管の向こう側で、フワフワっとしたヴェールが何やら言いました。驚くほど女神の神々しい美声でメープルが姉さんみたい。。。言うのは、姉パープルが羽根を紫に染めていますが、
TVの中の
その、神々しい美声のヴェールは謎めいたラベンダー色をしています。あまりの美しい声に。。。しばし、その場にいたスタッフは。。。日常の象徴のテレビに集中します。どうやら、謎のヴェールの女性が霊能者で今夜は霊能者のテーマの番組らしい。。
パーフェクト・サーズデイ「あっ、これ、あれじゃない。あの人のでしょ。サムさん、月寒雪之丞。。ほらほら、やっぱり」お笑いの象徴月寒雪之丞。。。
出演してるだけでワクワクする貴重なタレントなのでイケメンが出ないと文句を言うパープルさんですら、TVにサムさんが出ているのをみて喜んでいます。「霊能者みたいですよ、TVの紫さん。。。私、観れるんならパーフェクト・サーズデイいつも観てるんです。」サラさんが言いました。
TVの中のエミコ・デラックスというミステリアスな紫の霊能者が次々と。。霊能力を発揮して「今から三分後、十分間だけ。。。闇夜にしますわ。」というと、本当に三分後のちのち月は雲に隠れてハート型に変わったかと思えば、スーッと消えて10分ぐらい経つと
また中継で外を映すとだんだんと美しい月が現れました。
ナチュラルなマジックの様で。。。
うわぁ。
番組のゲストのエピソードに霊視を交えてエミコが次々と答えると。。。霊能力否定派のゲストすらその的確な霊視に驚きっぱなしで番組はどんどん盛り上がっていきます。
そして、番組も佳境。。
パーフェクト・サーズデイのスペシャル番組収録中に起きた白骨死体の若い男性、二十代のハリネズミはかなり特徴的な人だったのが視えるとエミコが言います。
モンタージュが打ち出されると。。。
TVに釘付けになっていた清掃員のガーベラさんは、「な、な、なんなのウチのケンよりどーしようもなく横着そうじゃない」
エミコ・デラックスが観たというモンタージュに思わず叫びました。
ガーベラさんの末息子のケンは、プルメリア島のホストクラブ熱帯夜のホストのトキオです。。。
ガーベラさん達は、
もともと月に住んでる宇宙人ですが、エミコ・デラックスが白骨死体男性のイメージングを行い、隣にいるクリエイターがパソコンでモンタージュを打ち出したのですが、
キンキンキンキラキンのキンキラキンのマッキンキンにドクロの入れ墨。。。「うわーバッカ。馬鹿。。この子顔は可愛いのに。。半グレって奴かしら、」自分がピンクに染まってるのを棚に上げてメープルさんが言います「ヤバイわー、うちのケンのホストの方がマシかも。」ガーベラさんはなんだかんだで馬鹿息子と批判するケンを可愛がっていがっている様子
この男性に
お心当たりのある方は、メトロポリタンチャンネルもしくはプルメリア警察署へ。。。
「って言っても。。。悪いけど、本当に悪くて申し訳ないんだけど。身内と疎遠になっちゃってるタイプなんじゃないかしら。」と今度はワインをすすめ出したダイヤさんが控えめに言うので、そこは毒舌にパープルさんが、「反社でしょ。。親も正直言って死んでくれて良かったって口じゃないかねぇ。あたしたちはコウノトリだけどさー。稀にいるんだよ。クレーマー親が。。自分の子どもを気に入らないとなんでこんなろくでもないガキを連れてきたんだってさ。」パープルさんとメープルさんは、コウノトリとして魂で結びついた親子を天意通りに結びつけるだけです。親子の魂が決めていたご縁を結ぶ役であり、ただ天意に従っているだけ。「産まなきゃよかったってあたしたちに文句を言う親がいるんだよ。グレて手がつけようがない子どもとか犯罪者とかね。。。そんな事までアタシらは知らないって言うのよ。」妹のメープルさんも言いました。
パープルさんもメープルさんも、親子を繋ぐご縁の管理する仕事に携わって感動もあるけれど
子どもを望んだのは自分だし、親子はお互いに親子として産まれてくる契約を魂が約束して出生するのにも関わらず、コウノトリ姉妹は親子のご縁を言われるままに運んできただ委託されただけの整理するだけの仕事なのに。。。
子どもが
気に入らないとコウノトリを逆恨みしたり、なんで綺麗じゃないのよとブスな子どもはいらないとか自分の顔を棚にあげてクレームされたり。
もちろん大半はそんな事無いんだけど。そのせいか、コウノトリ姉妹は二人とも結婚も出産もしないまま歳をとりました。
パーフェクト・サーズデイのスタジオに一本の電話が入りスタジオはざわめきます。
司会の月寒雪之丞が電話に出て
プルメリア島の近くにお住まいの仮名Sさんという方からです。
予想通り。。。カワウソ漁師のスギさんからの電話です。。
スギさんは、十五、六年前にプルメリア島の漁があったので明け方船を点検しに行ったら
浜辺にキンキンの金色のハリネズミの男性がいて、当時入れ墨を入れる事ばかり考えていてどんな入れ墨がいいか悩んでいたので、
そのキンキンのハリネズミが見事なドクロの入れ墨をしていたので感動すらしてかなり印象的だった。
思わず見とれてしまったけど、さすがにヤクザかなんかだと思って関わり合いにならない方がいいぞと思って話しかけずに戻ったけど、
あの時自分が話しかけていたら。。。あの人は自殺したり殺害されたり事故にあったりとにかく、死ぬ事はなかったかもしれないのに。。。という電話内容でした、霊能力肯定派の極悪ランドの北郷ジョージが電話の主に問いかけるように、「でもねー、Sさん、そりゃあ僕だってヤクザは怖いし。。そんなもんモン背負ってる人いたら。。僕はみとれるどころかやっぱりすぐ逃げるなぁ。怖いもん。。何があったか知らないけど、Sさんに責任はないでしょ。」と、極道中の極道役のヤクザもびっくりする様なコワモテの北郷がいうので場がズレた笑いが起きてしまいました。
結局このスギさん、電話をくれたSさんは十数年前この人らしき人を見たぞという通報でじゃあ、そのものその人は実在していたんだとザワザワざわめきました。。
案の定。「ちょっと。。なんか、普通の仕事の人じゃあないよね。多分。電話のSさんがいう様にさ、確かに。。。闇社会の人がなんかあって消されたかもしれないよ。だから、身内とか名乗ってこないかも」
霊能力否定派ではありましたが、極悪ランドのネズミ、リッキー・バースが言いました。北郷ジョージと同じ悪役のプロダクションで、北郷と同級生で悪役顔だったので、一緒に悪役のプロダクションを作り自分も俳優として活躍しています。悪代官といえばこの人、というレッテルが昔はありましたが、しかしながら、今はもう悪役ではない役柄の仕事も結構きています。
「でもさ、これだけ目立ってるなら。。誰か覚えてるでしょ。アタシだって一度見たらこのSさんみたいに覚えてるわ。キンキンにドクロの入れ墨って強烈じゃない。」小夜子夫人がいいます。「関わりとうない人もおるんちゃうかなぁ。。わざわざ親切に電話してくる人ばかりちゃいますがな?」京風みやびが言います。
お名残惜しいままに、お時間となり番組は終了しました。エミコは、御礼を言いますと、明日の朝だいたい7時半ぐらいに南の空に鳳凰の雲が出るからよろしくです。と、言いました。
仏様がささやくのです。仏様はベルモが徳を積むと後押ししてくれます。天体現象が大好きな人はたくさんいるし、ベルモ。。。エミコ・デラックスの信用の為にも、エミコの予言として仏様がベルモにささやきお伝えくださいました。
大反響のうちに終えた収録。エミコは、楽屋へ入ると笑〜に促され誰も見ていないかを確認して。。。サッと着ぐるみを脱ぎました。「あー緊張した。。。」「ありがとう大反響よ。お受け入れできないけどエミコ・デラックスの霊視をして欲しいって電話がひっきりなしにかかってきてるみたいで。」「いやいや。。。アタシはただ仏様の言う通りに。。」
それが凄いのよ、笑〜は感動しましたが、時刻は21時を周り、「あっ、すぐ社用車でお送りします。私も行くから。。」とTV局の貴賓車スプラッシュシールドのUFOに笑〜とベルモは乗り込みました。
配車係は、ギョッとしてなんでこんな小さな子どもが貴賓車に乗るんだろ。とベルモがまさかエミコ・デラックスだとは知らないのでぽかんとするばかりでしたが、福の神笑〜がいたのでなにも言わず見送りました。
スプラッシュシールドは、
一瞬で木蓮寺に到着しました。笑〜が木蓮寺の和尚夫妻にベルモを送り届け挨拶しようとした時です。
笑〜のスマホに電話がありました。笑〜はベルモに断って電話に出ると。。。
えっ。。。
視聴者から
テレビを見てTV局に一本の電話が入りました。どうも、あのパッキンキンさんの関係者のようです。。。白骨死体のパッキンキンさん。。。彼の関係者が見つかった
2020年10月07日
マリッジcelebration235たたずめば。。過去と未来の周遊路。。。
ギョッ
わー「あら。。。あなたどうなさって。。」
「あ。。。あの茄子ビの化け物が、。。あー」木蓮和尚は、ブラウン管の向こう側のフワッとしたラベンダー色のエミコ・デラックスを見てギョッププぷププぷ
ナスビの化け物っ。。。リビングの女子一同が吹き出してゲラゲラお腹を抱えて笑だしますが、「あー、ビビッたー子どもん時のナスの化け物かと思った」木蓮和尚がゾッとしながら言うので。。母親の濃紫婆さんが、「万緑は。、。暫く茄子が怖くて食べれんかったからのう。。。」木蓮和尚が、小学生の頃に、ナスが食べられない時期がありました。夢か幻か。。。小学生の頃に、朝方オシッコに起きてふと、
境内を見たら。。。紫のナスビの様なものがふわふわと宙をさまよっていて。。当時、学校の怪談で紫鏡というのが流行って、その話を聞いた直後、偶然境内で不審な紫のナスビの化け物を見た事で
気絶してそれから三日間高熱にうなされたのです。。。
その高熱にうなされた時も夢の中でナスビの化け物がふわふわと踊っていて。。先代和尚、木蓮和尚の父親の翡翠仁は、熱がある時にたまたま幻覚を見たんだろう。
と、結論づけましたが。。暫く木蓮和尚は茄子が食べられなくなりました。茄子を食べると熱がでる。。。茄子を食べると呪われる。。。茄子を食べると。。
三日三晩た、助けて。。。あの時に、悪夢の中で踊っていたナスビに目がついている化け物。。。木蓮和尚は、ブラウン管の中のエミコ・デラックスという謎の物体が一瞬、茄子の化け物に見えてたじろぎました。。。
しかし。。。料理好きの木蓮和尚好き嫌いがあるというのは意地でもプライドに関わるし。檀家さんの農家が茄子をよく送ってくるのに。。。触れないんじゃ。。なんか。。。もったいないんだよね。浅漬けを作りたいけど。。でも。。茄子の化け物が。。
よくよく考えたら、野菜でこんな鮮やかな紫色をしている自体。。自然が生み出したにしてはわざとらしすぎる。。しかし、木蓮寺はお酒も肉食も大丈夫だけど、アレルギーでもない限り好き嫌いはしてはいけないという宗派なのですが。。強く翡翠仁、濃紫の両親も万緑少年の茄子びの恐怖を叱りませんでしたが。。。
叱られないならないで。。。逆に意地になるし。どうにか。。しかし。。あの日の早朝境内で見たふわふわ浮いていた茄子の化け物は。、、そのうちだんだんと、母親の濃紫という名前も怖くなり
木蓮和尚の幼なじみで濃紫が名付けた
近所の檀家さんのお嬢さんだった紫子さんが、紫というのも怖くなり。。
だけど、当時からあった木蓮幼稚園の園児のある母親から、子どもの好き嫌いを無くしたい、木蓮寺はアレルギーでもない限り、食べ物の好き嫌いはしないという宗派で賛同するんですが。。。自分がアレルギーでもないのに、茄子が食べられないので、子どもになんでも食べなさいって言いたいんだけど。。という相談でした当時、幼稚園の園長先生をしていた濃紫さんがそうやって相談を受けているのを
たまたまそれを聞いていた木蓮和尚。。万緑少年は、思わず、何かにノリウツラレた様に
「任せてください。茄子なんてあんな美味しいものはありませんから。。。」と口が勝手にすべってしまったのです。とっさに、3日間待ってください。僕が茄子が嫌いな人も食べられる料理をしますから。。。と。
木蓮和尚は、その時、自分は将来的にこの木蓮寺を背負って立つのだから。。。と。だいたい、木蓮寺の宗派は、宗旨宗派を問わず受け入れて、肉食もお酒も結婚も大丈夫。
むしろ、子孫繁栄で結婚や出産を称賛するお寺であり、産んでくださった女性に対して時々ある生理を汚らわしいと考えるのは全くもっておかしいという考え。。。前向きな商売繁盛も自他幸せで豊かで社会も明るく豊かにするならどんどん金持ちになるがいいという、おおらかで優しい仏様に対して、
そこまで仏様が、寛容に構えてくださるのに。
アレルギーでもないのに茄子が怖くなった自分が情け無くなって。。。
これをチャンスに茄子嫌いを克服す。っ。。と決意して。。。アレコレ悩んだ末に
木蓮寺のお守りで使われる夜光貝の身で茄子やトマトやほうれん草でミートグラタンを作る事にしました。パスタより。。。グラタンの方が
万緑は父親の翡翠仁の用事がてらに家族で横浜に行った時に食べたグラタンに感動して茄子は入っていなかったけど、それから、姉妹も大好きなのでプルメリア島では夜光貝がよく採れて、木蓮寺のお守りにも使われるので夜光貝のグラタンは時々作っていました。
万緑少年は、一度食べたものは何がどれだけ入っていてどうしたらいいか、はサッと読み取れる料理センスがあり。もともとお坊さんよりシェフ希望だったのを、姉妹しかいないお寺に産まれてきて泣く泣くというか。。。自分から男ひとりだから。。寺を継ぐ宿命はどうにもならないと思って。。。
まだ、うちは、植物だけ殺生しても良いというのもおかしいし、命を大事にいただきます、という事で病気やアレルギーでもない限り好き嫌いするなという教えだし、お酒も般若湯とかっこつけてコソコソ飲み見栄を張ったり
ごまかすぐらいなら、明日への活力に楽しく前向きにいただきなさい、という教えだし。。。
それは子どもの万緑少年でも賛同しますがゆえ、食に鷹揚だし。。僧侶になってからも趣味として料理はできると踏んでお寺を継ぐ事にしました。あれから、グラタンを木蓮幼稚園の園児が茄子を嫌がる事なく食べられるようになってその追い風で、茄子嫌いを克服するメニューを考えているうちに
木蓮和尚も茄子がなんともなく食べられるようになりましたが紫子夫人が、「そう言えば、万ちゃん、しばらくわたしの顔見てギョッとして逃げていった。。。」近所の幼なじみの紫子夫人は小学校で二学年下で、時々近所や学校、檀家さんの子どもだし、友達同士で木蓮寺の広い境内で遊びに来たりして。。。
「あの時は、わたしすら。、。ギョッとされてたからね。わたしは濃紫。で、紫子はわたしが嫁いできて。。頼まれて初めて檀家さんのお嬢さんの命名をしたんじゃけど。。しばらく、万緑は紫が怖いとか言っててのう。。。」
濃紫婆さんが言うと、木蓮和尚は、テーブルに料理を並べながら。。「もー、終わった、終わった。茄子嫌いが克服できたんじゃから、時効、時効。。」エビフライ、エビフライと、チワワのミーナとココナがキャッキャっとはしゃいでいます。最近、幼稚園の砂場で自分たちが砂まみれになって暴れてエビフライと、生徒たちと衣をつけて揚げるマネをしてベルモに叱られたのでした。
ベルモが寝ている間にケチャップをつけて殺人事件だのオムライスだの、砂まみれになって暴れてエビフライだのベルモにお尻を叩かれても。。。しょせんはイタチゴッコ。。。
木蓮和尚が再びブラウン官に視線を戻すと。。。「エミコ。。。エミコデラックス。。エミコ寺。。。あー、良かった、茄子びの化け物といっしょのエミコって名前をベルモにつけようとしたけど。。。」
タルタルソースも持ってきて
いただきます。と、ベルモがいない森沢家の夕食が始まると、「ムムム。。。あの茄子び、ベルモによう似とらんかのう。。。」と濃紫婆さんが言い出しました。
TVのエミコ・デラックスは、霊能力否定派のタレントにも、「いま持ってるお財布の中の観音様のお守りが守ってくれていますよ。。」などと言って、財布の中に入れてあり誰にも見せていないお守りを言い当てて確かにそのタレントがお財布から観音様のお守りを出してびっくりされたり。。。
「そうかしら。。。確かにベルモの声は可愛いけど。。。この人。。すっごい綺麗な声してないプロの歌手かしら。。それにしても。。凄いわねー」と、紫子さんが言います。「ベルモも霊感が鋭いけど。。霊媒体質だし。。。声が全然違うし、母さん、なにを言ってんだねー。。それに。。凄いって言ってもさ。観音様のお守りって。。このゲスト有名人だからどっかで観音様の信仰してますって言ってるかもしれないしね。。。そしたら観音様のお守りぐらい持ってるんじゃない。言ってなければ凄いけど。。」木蓮和尚が呆れました。
今ごろ、ベルモは、笑〜の会社の雑用係でしょう。。。社会勉強として。霊能者番組ねぇ。
木蓮和尚は、
てっきりチワワの若いしゅうがキャーキャー言ってるので、茄子びの化け物が出てきて子どもの着ぐるみの番組かと思えば。。。霊能者とか、未解決事件とかそういう類の番組かぁ。。。
そういうの好きな人って結構多そう。。。
そして。。。エミコ・デラックスが先日見つかったプルメリア島の白骨死体の男性の特徴を。。と言う話になりました。
お。チワワ達が怖がるから言わんけど、例のこの木蓮寺に最近居候してる。。パッキンキン太郎あやつか。。
木蓮和尚は、パッキンキンさんの姿がなんとなくボーッと影のようにわかるけど、ベルモははっきりとパッキンキンのまっきんきんのドクロの入れ墨が入っている。。と、そこまで明確に言っていました。
はて、このエミコさんというナスビの化け物は、ベルモと一緒のような事言うんじゃろか。。。どーなんじゃろ。。?
とある場所で。。。。ある一人が。。。
えっ。。。ブラウン管に吸い込まれ。。。なにげなく見たパッとつけたTVで。。。
番組の中心になっている
紫の謎のヴェールに包まれた霊能者が、言うには。。。
「う。。。ウソッこ。。。これ、これあの人。。。あの人だわ、。。」
紫のヴェールの声が美しすぎる霊能者の女性が説明し、パソコンで技術者がモンタージュを作成していき。。
パッキンキンキンのマッキンキン、で、こんなドクロの入れ墨があり。。。
あ。。。あの人。。TVを見ているその人物がガタガタ。。。ガクガク。。。恐怖に震えていました。。
わー「あら。。。あなたどうなさって。。」
「あ。。。あの茄子ビの化け物が、。。あー」木蓮和尚は、ブラウン管の向こう側のフワッとしたラベンダー色のエミコ・デラックスを見てギョッププぷププぷ
ナスビの化け物っ。。。リビングの女子一同が吹き出してゲラゲラお腹を抱えて笑だしますが、「あー、ビビッたー子どもん時のナスの化け物かと思った」木蓮和尚がゾッとしながら言うので。。母親の濃紫婆さんが、「万緑は。、。暫く茄子が怖くて食べれんかったからのう。。。」木蓮和尚が、小学生の頃に、ナスが食べられない時期がありました。夢か幻か。。。小学生の頃に、朝方オシッコに起きてふと、
境内を見たら。。。紫のナスビの様なものがふわふわと宙をさまよっていて。。当時、学校の怪談で紫鏡というのが流行って、その話を聞いた直後、偶然境内で不審な紫のナスビの化け物を見た事で
気絶してそれから三日間高熱にうなされたのです。。。
その高熱にうなされた時も夢の中でナスビの化け物がふわふわと踊っていて。。先代和尚、木蓮和尚の父親の翡翠仁は、熱がある時にたまたま幻覚を見たんだろう。
と、結論づけましたが。。暫く木蓮和尚は茄子が食べられなくなりました。茄子を食べると熱がでる。。。茄子を食べると呪われる。。。茄子を食べると。。
三日三晩た、助けて。。。あの時に、悪夢の中で踊っていたナスビに目がついている化け物。。。木蓮和尚は、ブラウン管の中のエミコ・デラックスという謎の物体が一瞬、茄子の化け物に見えてたじろぎました。。。
しかし。。。料理好きの木蓮和尚好き嫌いがあるというのは意地でもプライドに関わるし。檀家さんの農家が茄子をよく送ってくるのに。。。触れないんじゃ。。なんか。。。もったいないんだよね。浅漬けを作りたいけど。。でも。。茄子の化け物が。。
よくよく考えたら、野菜でこんな鮮やかな紫色をしている自体。。自然が生み出したにしてはわざとらしすぎる。。しかし、木蓮寺はお酒も肉食も大丈夫だけど、アレルギーでもない限り好き嫌いはしてはいけないという宗派なのですが。。強く翡翠仁、濃紫の両親も万緑少年の茄子びの恐怖を叱りませんでしたが。。。
叱られないならないで。。。逆に意地になるし。どうにか。。しかし。。あの日の早朝境内で見たふわふわ浮いていた茄子の化け物は。、、そのうちだんだんと、母親の濃紫という名前も怖くなり
木蓮和尚の幼なじみで濃紫が名付けた
近所の檀家さんのお嬢さんだった紫子さんが、紫というのも怖くなり。。
だけど、当時からあった木蓮幼稚園の園児のある母親から、子どもの好き嫌いを無くしたい、木蓮寺はアレルギーでもない限り、食べ物の好き嫌いはしないという宗派で賛同するんですが。。。自分がアレルギーでもないのに、茄子が食べられないので、子どもになんでも食べなさいって言いたいんだけど。。という相談でした当時、幼稚園の園長先生をしていた濃紫さんがそうやって相談を受けているのを
たまたまそれを聞いていた木蓮和尚。。万緑少年は、思わず、何かにノリウツラレた様に
「任せてください。茄子なんてあんな美味しいものはありませんから。。。」と口が勝手にすべってしまったのです。とっさに、3日間待ってください。僕が茄子が嫌いな人も食べられる料理をしますから。。。と。
木蓮和尚は、その時、自分は将来的にこの木蓮寺を背負って立つのだから。。。と。だいたい、木蓮寺の宗派は、宗旨宗派を問わず受け入れて、肉食もお酒も結婚も大丈夫。
むしろ、子孫繁栄で結婚や出産を称賛するお寺であり、産んでくださった女性に対して時々ある生理を汚らわしいと考えるのは全くもっておかしいという考え。。。前向きな商売繁盛も自他幸せで豊かで社会も明るく豊かにするならどんどん金持ちになるがいいという、おおらかで優しい仏様に対して、
そこまで仏様が、寛容に構えてくださるのに。
アレルギーでもないのに茄子が怖くなった自分が情け無くなって。。。
これをチャンスに茄子嫌いを克服す。っ。。と決意して。。。アレコレ悩んだ末に
木蓮寺のお守りで使われる夜光貝の身で茄子やトマトやほうれん草でミートグラタンを作る事にしました。パスタより。。。グラタンの方が
万緑は父親の翡翠仁の用事がてらに家族で横浜に行った時に食べたグラタンに感動して茄子は入っていなかったけど、それから、姉妹も大好きなのでプルメリア島では夜光貝がよく採れて、木蓮寺のお守りにも使われるので夜光貝のグラタンは時々作っていました。
万緑少年は、一度食べたものは何がどれだけ入っていてどうしたらいいか、はサッと読み取れる料理センスがあり。もともとお坊さんよりシェフ希望だったのを、姉妹しかいないお寺に産まれてきて泣く泣くというか。。。自分から男ひとりだから。。寺を継ぐ宿命はどうにもならないと思って。。。
まだ、うちは、植物だけ殺生しても良いというのもおかしいし、命を大事にいただきます、という事で病気やアレルギーでもない限り好き嫌いするなという教えだし、お酒も般若湯とかっこつけてコソコソ飲み見栄を張ったり
ごまかすぐらいなら、明日への活力に楽しく前向きにいただきなさい、という教えだし。。。
それは子どもの万緑少年でも賛同しますがゆえ、食に鷹揚だし。。僧侶になってからも趣味として料理はできると踏んでお寺を継ぐ事にしました。あれから、グラタンを木蓮幼稚園の園児が茄子を嫌がる事なく食べられるようになってその追い風で、茄子嫌いを克服するメニューを考えているうちに
木蓮和尚も茄子がなんともなく食べられるようになりましたが紫子夫人が、「そう言えば、万ちゃん、しばらくわたしの顔見てギョッとして逃げていった。。。」近所の幼なじみの紫子夫人は小学校で二学年下で、時々近所や学校、檀家さんの子どもだし、友達同士で木蓮寺の広い境内で遊びに来たりして。。。
「あの時は、わたしすら。、。ギョッとされてたからね。わたしは濃紫。で、紫子はわたしが嫁いできて。。頼まれて初めて檀家さんのお嬢さんの命名をしたんじゃけど。。しばらく、万緑は紫が怖いとか言っててのう。。。」
濃紫婆さんが言うと、木蓮和尚は、テーブルに料理を並べながら。。「もー、終わった、終わった。茄子嫌いが克服できたんじゃから、時効、時効。。」エビフライ、エビフライと、チワワのミーナとココナがキャッキャっとはしゃいでいます。最近、幼稚園の砂場で自分たちが砂まみれになって暴れてエビフライと、生徒たちと衣をつけて揚げるマネをしてベルモに叱られたのでした。
ベルモが寝ている間にケチャップをつけて殺人事件だのオムライスだの、砂まみれになって暴れてエビフライだのベルモにお尻を叩かれても。。。しょせんはイタチゴッコ。。。
木蓮和尚が再びブラウン官に視線を戻すと。。。「エミコ。。。エミコデラックス。。エミコ寺。。。あー、良かった、茄子びの化け物といっしょのエミコって名前をベルモにつけようとしたけど。。。」
タルタルソースも持ってきて
いただきます。と、ベルモがいない森沢家の夕食が始まると、「ムムム。。。あの茄子び、ベルモによう似とらんかのう。。。」と濃紫婆さんが言い出しました。
TVのエミコ・デラックスは、霊能力否定派のタレントにも、「いま持ってるお財布の中の観音様のお守りが守ってくれていますよ。。」などと言って、財布の中に入れてあり誰にも見せていないお守りを言い当てて確かにそのタレントがお財布から観音様のお守りを出してびっくりされたり。。。
「そうかしら。。。確かにベルモの声は可愛いけど。。。この人。。すっごい綺麗な声してないプロの歌手かしら。。それにしても。。凄いわねー」と、紫子さんが言います。「ベルモも霊感が鋭いけど。。霊媒体質だし。。。声が全然違うし、母さん、なにを言ってんだねー。。それに。。凄いって言ってもさ。観音様のお守りって。。このゲスト有名人だからどっかで観音様の信仰してますって言ってるかもしれないしね。。。そしたら観音様のお守りぐらい持ってるんじゃない。言ってなければ凄いけど。。」木蓮和尚が呆れました。
今ごろ、ベルモは、笑〜の会社の雑用係でしょう。。。社会勉強として。霊能者番組ねぇ。
木蓮和尚は、
てっきりチワワの若いしゅうがキャーキャー言ってるので、茄子びの化け物が出てきて子どもの着ぐるみの番組かと思えば。。。霊能者とか、未解決事件とかそういう類の番組かぁ。。。
そういうの好きな人って結構多そう。。。
そして。。。エミコ・デラックスが先日見つかったプルメリア島の白骨死体の男性の特徴を。。と言う話になりました。
お。チワワ達が怖がるから言わんけど、例のこの木蓮寺に最近居候してる。。パッキンキン太郎あやつか。。
木蓮和尚は、パッキンキンさんの姿がなんとなくボーッと影のようにわかるけど、ベルモははっきりとパッキンキンのまっきんきんのドクロの入れ墨が入っている。。と、そこまで明確に言っていました。
はて、このエミコさんというナスビの化け物は、ベルモと一緒のような事言うんじゃろか。。。どーなんじゃろ。。?
とある場所で。。。。ある一人が。。。
えっ。。。ブラウン管に吸い込まれ。。。なにげなく見たパッとつけたTVで。。。
番組の中心になっている
紫の謎のヴェールに包まれた霊能者が、言うには。。。
「う。。。ウソッこ。。。これ、これあの人。。。あの人だわ、。。」
紫のヴェールの声が美しすぎる霊能者の女性が説明し、パソコンで技術者がモンタージュを作成していき。。
パッキンキンキンのマッキンキン、で、こんなドクロの入れ墨があり。。。
あ。。。あの人。。TVを見ているその人物がガタガタ。。。ガクガク。。。恐怖に震えていました。。
2020年10月02日
マリッジcelebration234エミコは静かに微笑んでいる。。。
エミコ・デラックスは、「ここは特に公共の場ですし、ご質問される方々のプライバシー保護に差し支えなかったりや、これは公表して大丈夫な場合ですと、どこからか、私は美しい薔薇の花の香りに包まれるんです。」
本当は、蓮の香りはご仏縁なのですが、蓮の香りがするというとベルモを知る人が気付く恐れがありまして、蓮の花の香りのエピソードは、そこは薔薇の香りとしてすり替えました。謎やスリルを求める人々の心が目を覚ましてゾクゾクと次にエミコが何をどう言うかウズウズしはじめ。。全身のワクワクした好奇心が震えはじめる。。
エミコ・デラックス。。色々と仕掛けてきそうで。。。
すると。。。うわぁエミコが薔薇の話しをすると、フワッと会場にダマスクローズの艶やかで美しい香りが漂ってきました。フワッとした神秘のヴェールに包まれたエミコは、不思議なことにラベンダー色の薔薇の花びらにすら見えてきます。。。エミコ・デラックスを操る中のベルモは、なんだか気味が悪くなってきました。
なんなのよ〜、薔薇の香りってさ。うすらおかしいわアタシみたいなブウちゃんが。。え
確かにアタシはいま僧侶森沢ベルモではなくて。。。謎の霊能者エミコ・デラックスなんだけど蓮の花はウチの蓮池で見慣れてるからいいけど、蓮が仏様ならば、
薔薇って姫様や女神様じゃないのいかにも。。美の自己顕示欲というかさ。あー、ばかばかしいベルモは、あまり女性を強調するものが好きではありませんでした。里親からピンクの服を着せられそうになって泣いて嫌がってわめいたり、フリフリなんか、アタシが着たらチンチクリンな漫才師じゃん。
それか、甘やかされて太ったチワワのブタワだわ女の子として育てられたベルモですが、決してボーイッシュではないしむしろおっとりしているものの。。ただあまりにもいかにもキラキラとした女性性が高いものには苦手意識を持っていました。キラキラだのラグジュアリーだのついていけない世界観だわ。かと言って。。。
ひときわ華やかな女性達。。。
美の福の神笑〜や人気女優の茶目コや、産みの母親の葉月はセレブリティでみんな、ベルモと仲はいいんだけどね。
しかしながら、いまは、ベルモではなくエミコ、エミコと自己暗示をかけながら。。
スタジオに咲いた華のような
ゲストの女性。。美人女優、モデルさん、美しい人達が、会場に無限に広がっていく薔薇の花に包まれて夢の中のようだわーキャーキャー霊能者の賛成派、否定派敵味方関係なく女性陣はすっかりと薔薇の香りと花びらの様なエミコ・デラックスにうっとり酔いしれています。
まるで。。。催眠術にでもかかったかのようだわ。ダマスクローズの香りも美術家、演出家のヴィーナスの演出なんだけどなぁ。エミコは、遥かに雲の上の別の世界で生きている様な美しい女性達が、エミコを憧れと尊敬と羨望の入り混じった視線でうっとりするのが奇妙でしかたありませんでした。
だってさ。。嫉妬すら通り越して憧れの眼差しを向けられるなんて、それも、一般庶民どころか、雲の上の第一線の女神の様な女性達に。。。奇妙だわ。。クラクラする。。
世の中、知らぬが花ね。薔薇の香りがよけいにエミコの謎めいた神秘的な魅惑に追い風をふかせます。。追い風というか。。勝手に美人だと、謎めいた美女に神風が押しあげるのでしょう。
しかし、エミコ・デラックスは気を取り直して霊能力反対派の九尾小夜子が、
どうしてあなた程の輝かしい美声が歌手でも声優でもないのかしら。。。あなたは普段のプライベートな姿をヴェールに包んでいるようだけど。?残念ながら、プロの声優にも歌手にも、あなたほどの美声はいないわ。。と、小夜子夫人はエミコの霊能力の話より、謎多き神秘のヴェールの向こうのエミコ・デラックスの正体に興味を持っているようでした。。。
エミコは、「私は人前でお喋りをするのはなんとか大丈夫ですけれど、、人前で歌を歌うなんて。。とんでもありませんし、歌を歌う事に興味がありませんの。他人様から声を褒められたりしましても。。私は生まれながらの地声ですから、それがなんら普通でして。特別なものではございませんし。、。。声優さんの。。。も、私は漫画を読んでもTVでアニメを観るのは自分のペースで観れないので。。。特に拝見する事はございません。読む漫画なら続きもここまでとか、自分で好きな時に好きな範囲読めば良いのですし。。。でも、TV局様に招いていただきまして、こんな事を言うのもなんですが。。。TVは置いてかれるようで。。ついていけなくて。。苦手なんです、だからそんな。。。TVアニメの事もよく知らないので、声優さんになるなど想像した事もございません。」
映画館やTVを観るのが決まった時間にあちらさんのペースに合わせなければならないので苦手だという人がいるがベルモがそうでした。
ベルモは、時々木蓮寺便りや、雑誌のエッセイや文章を書く仕事をする場合があり、物を書く立場として、TVを観るとすれば、単に与えられるだけでなくどうしても、感性を豊かにする為にという視点で見て
きになる雰囲気や言い回しや語彙をじっくりとチェックして、書風を整える参考にしたいのもあり、どうもサラサラっと流される様にはTVを観れない。。
TVだとサッサとTVサイドのペースでサクサク過ぎていくので
TVっこの紫子夫人がTVを観て大笑いするのをなんとなくBGMみたいな感じでチラチラと観るぐらいかなぁ。。あとは、ワイドショーに対して突っ込んだりTVに向かって、紫子夫人とそのへんのおじさんおばさんみたいにコメントしたり討論したり。。。アホみたいだけどー
すると、小夜子夫人の天敵の京風みやびが、「まぁ。小夜子夫人、幾らご本人の声が極上の美しさでもご本人はんがプロの道に進みたいという意思がなければ。。人生なんて自分の意思や決断あってのものって基本でっしゃろ?」あまりに素晴らしい声に
エミコ・デラックスをプロの歌手や、声優か声楽関係者だと疑う小夜子夫人に言いました。
すると、司会者の月寒雪之丞が、「エミコ先生のプライベートは謎。。。って約束なんだけど。。でも、声楽とか、歌手とか声のプロって思いたいのはわかるなー。実はねー、僕ね、ホントは、エミコ先生を。。いろいろイジワルく突っ込もうって思ってだんだけど。。」
そう、司会者の月寒雪之丞は、ホントはその毒舌キャラを生かして霊能者のエミコ・デラックスを適度にからかう程度叩こうかと思ったが、
それが。。。エミコが、楽屋挨拶、月寒雪之丞だけには、楽屋挨拶をと笑〜が言うので、本日はよろしくお願い申し上げます。と、楽屋に行って挨拶をしたのですが、その時に。。。あっ。
かなり強い
蓮の美しい香りがして月寒雪之丞の、多分娘さんぐらい歳の離れた女性がニコニコ双子の赤ちゃんを抱っこしているので、お互い挨拶をすると。。。「あの。。。月寒さん、お嬢さんみえますか。」と言うと、「あー、上二人ボウズで下は女の子ですが。。。二太郎一姫。。かなー蓮の美しい香りを信じて、これは前向きでおめでたい決して、望まない子や不倫の子ためらう妊娠ではない、という確信ももちあわせ
「ご結婚されてますね。。すでに。。」「あー、はい、2年以上前に。。かな。。。しかし、婿養子じゃないんだけどウチに住んでますんよ。気をつかうので。息子夫婦と住みたくないですし。。。嫁が可愛い、可愛いと甘やかして。」「えー、それは、旦那様の月寒さんがそれ以上ですねー」エミコが言うと、毒舌キャラの月寒はちょっと焦ったように。。。「ウーん。。そ、そんな事ないんだけど。。」と照れながら言うのでエミコが、「お嬢さん、赤ちゃんができてますね。。」「えっ。。。あー、あー、そ、そうか。。や、やっぱり」月寒雪之丞の娘さんが、どうも妊娠している可能性があるから近々病院に行ってくると今週に入って言っていたばかりで。。。
それならおめでたいけど、ぬか喜びならと心配していたらしく、「双子の男の子と女の子ですね、健康です。予定日より少し早く産まれますが、安産ですから。」と、エミコが言うと月寒の顔がパーッと明るくなりました。多分、可愛い可愛い末っ子の一人娘に孫が、しかも男女両方とも産まれる予定に感激したのでしょう。
「こんな事を言うのもなんですが、例え霊能力が無くても私はエミコ先生の味方ですから、」と気を良くするとすぐ娘さんに電話して早く病院へ行くように、と言いました。
月寒雪之丞自体は昔は金縛りにあったり、売れていない頃は仕方なく事故物件に住みアヤシイ霊みたいな物を何となく感じたり見た事があり。。かと言って、確実にそれが霊かどうかは判断しかねていたので。。。霊能力については肯定とも否定ともはっきりは。。という立場ではありましたが、やはり自分も全く霊体験らしきものもないわけじゃないし。。どうしようかな、あーでも、いつもの毒舌キャラみたいに、今回は、エミコ先生の霊能力に突っ込んでやれー、
と予定していたんだけど。。確かに娘の体調もなんだか妊娠しているかのようだし、それに期待以上の答え赤ちゃんが双子の男女一瞬でエミコにとろけてしまいました。エコ贔屓ってわけじゃないんだけどさー、
僕も、いちお、霊体験みたいな事なんとなくしてるしー。と、月寒はいいます。大御所の霊能力賛成派の北郷ジョージも
「そうそう。俺もさ。カミさんの身内が結構カンが鋭い人が何人かいて。。。怖いから気をつけなきゃだけどー」極悪ランドの悪役北郷ジョージまでそんな事を言い始めたので
「まぁ。。。極悪役も怖がってるなんて。。」ドワッハッハ柄にもなくと、大笑いされますが、日本の男性はやたらと恐妻家ネタが大好きで。。。実際には本当か嘘かはわからないし。。。
亭主関白だと非難されるしかと言って、よくできた妻を褒めるのは照れくさい。。。とりあえず世間では嫁さんの尻に敷かれていると言っとけばフェミニストに見られるというメリットもある。
「さっきから。。。キャーキャー言って。。またTV。。。」木蓮寺のリビングでは、紫子夫人が濃紫婆さんとチワワのミーナとココナと一緒にTVに向かってキャーキャー言っていました。和尚が晩ごはんのエビフライとカキフライができたからというと、
今夜は
ベルモが、福の神笑〜さんのアルバイトに出かけて、夜はキチンと送迎するからと。。。ベルモ無しの森沢家の晩ごはんでした。
紫子さんは、テーブルを拭きながら、「だって、これ生放送よ。生放送の。。。月寒雪之丞が司会者でしょ。何が起きるかわかんないじゃない。」「そーゆー三面記事まがいのTVを見るから子どもが真似するんじゃし。」木蓮和尚は器用に皿に揚げ物を盛り付けながら。。。しかし、視線を。。何気なく騒がしいブラウン官に。。
オヤッ
「あ、あれ。。」
ラベンダー色のフワフワっとしたモンスターなのか、、フワフワっとしたヴェールのオバケが、エミコ・デラックスだと。。
ギョッま。。。まさか。。まさかのう。。あ、アレは。。。
2020年09月26日
マリッジcelebration233ラベンダーマジック
笑〜は、ヴィーナスに霊能者エミコ・デラックスの為のラベンダー色の着ぐるみをオーダーし、ラベンダー色の着ぐるみにさらにラベンダー色のヴェールをフワッと掛けました。
横着に単純に、
ベルモそのものにヴェールを掛けると、デブだけど、子どもだという事が即バレてしまいます。ベルモは、着ぐるみの中に座って、パソコンを操作して、着ぐるみのリアクションを操作しながら、生の美しい声を出しています。
響く美声に似つかわしい
ダイナマイトボディーのセクシーなアンドロイドにヴェールを掛けてもよかったのですが、それだと、中のベルモが押しつぶされ窮屈なんで、ゆるっとした着ぐるみに、フワッとまたヴェールを掛けました。ラベンダー色が美しく美声が天使のよう。。。
エミコ・デラックスが登場すると、一斉に鳴り止まない万雷の拍手で溢れます。
エミコは、中央へきて、「皆さんこんばんは。エミコ・デラックスです。」ぺこり。とおじぎをしました。よくよく冷静に考えてみると、ラベンダー色のヴェールを被った謎の人物はなんだか得体が知れなくって不気味なのに、それを遥かに上回る美しい声と艶やかなラベンダー色と見事な演出の相乗効果で、吸い込まれる様な魅惑的に映え、エミコ・デラックスのマイナスになるべく違和感はすっかり打ち消されていました。
「エミコ・デラックス先生
うわぁ。すっごい美声ですねー小夜子夫人なんか泣いてるもん。」司会の毒舌の月寒雪之丞すら、美声にうっとりで、ついつい、腫れ物の小夜子夫人を思わずからかって、小夜子夫人は、「な、泣いてなんかないわよーた、ただ。ちょっと、あれはルール違反じゃない。。あんな美声?。。だけどー、それと霊能力がどうのこーのって別問題ですからねっ。」
司会の月寒雪之丞は、
「エミコ・デラックス先生は、プライベートは、秘密という事で。。普段は、霊能者としてお仕事をされているわけではなく、他のお仕事をされていらっしゃるのですが、小さな頃から、不思議な力でたくさんの人を救われたようです。」と、言うと、エミコ・デラックス先生について、簡単なVTRが流れます。
エミコ・デラックス先生は、プライベートは秘密というお約束でTV出演をしていただいておりますので、お話しは少しフェイクを取り混ぜておりますが、だいたいは、ほとんど似たようなニュアンスエピソードです。と、お断りをいれ
福の神
笑〜は、ベルモのエピソードをベルモ本人とわからない様に脚色しました。役者さんが、エミコのエピソードを簡単に演じました。
そんな番組をお茶の間で観ている名古屋の舞たち。。舞は、今日はお休みでも一応お店に顔を出そうかと思っていましたが、パーフェクト・サーズデイに釘付けになっています。旦那の未森も、今日はパーティーが終わったらなんか疲れた昼から飲むのは。。メシが出来たら起こしてくれ、と言って、そもそも付き合いでしかアルコールを飲まないので、疲れたらしく部屋に一眠りしに行っています。
「未森さんもおやすみなんだし、ご飯は爺が来るまで待ってあげましょ。爺がもーすぐ来るって。アタシ自転車で来ちゃって。ハァー」と峰がわざわざハリーの方を見ながら言うので、ハリーが、「自転車置いてきなよ。明日、学校へ行くついでに置いていくから。。」峰たちが住んでいる
舞の実家は、小学校へ行く通り道にあるので、ハリーが自転車を登校がてら置いてくから、爺ちゃんの車で帰りなと言いました。
峰は、旦那の焔が仕事でいない時は、行きは自転車で舞の家にやってきて、ハリーがいると、焔に、疲れたから仕事帰りがてら車で迎えに来いと電話して迎えに来させ、翌日の通学ついでにハリーに自転車を置きにくるのを頼んでいました。
わりと近くの
舞の実家は敷地内同居で、離れに峰夫婦と、母屋に舞の弟の剛と、その嫁さんの静香さんと、中学生の双子の息子達がいますが、
息子夫婦や孫とは生活は完全に別々だし。。
中学生の内孫の雅也と淳史は、難しいお年ごろ野球やサッカーで子どもの頃から部活やら、少年野球やサッカーで殆ど家にいないし。。。友達は多いし、
横着まではいかないものの。。反抗期バリバリの体育会系だし、優等生で人なつこいハリーとは別の人種で取っ付きにくく。。別の次元で生きている様な気がする。。峰は、外では、内孫を、男の子なんだから、これぐらいじゃなくちゃ。
と、周りには自慢するものの、内心はちょっと扱いづらいわねやっぱり剛は嫁さんの尻に敷かれてるから。内孫たちもなんか。。生意気で可愛くないしさ。と、その実そこはかとない虚しさを感じて
少々近所の老人の孫との団欒な和気あいあい話をムカムカしながらも。。。聞いていましたが
ココアは、身近では、唯一の女の子の孫だし。峰に似ているので峰は可愛いのです。長男のハリーも、時々スイーツや料理をおすそ分けくれるものの。。。
いままでは、舞の旦那の未森の実家の大事な跡取り息子として、手厚く教育費を支援され殆ど塾に通わされてココアに比べれば、たまにしか会わないし、どこか一線引いたところがあった。ハリーは、
峰や焔の
誕生日には、手作りケーキをくれるし、当日が塾の日は、わざわざ近いケーキの作れる日に気を遣って。もちろん、峰夫婦が大の甘党と言うのを心得て。
峰が、年寄りくさいからと敬老の日にプレゼントをすると怒るので、焔と峰の結婚記念日をわざわざ聞いて、敬老の日の代わりにも手作りケーキを差し入れてくれるし。
ハリーの話を峰夫婦が聞いてやると、父親の実家には、料理やスイーツ作りが得意で大好きな事は決して言えないらしい。そんな暇が有れば勉強せよと言うらしく。
同じく峰の孫であり
舞の最初の結婚の息子達、ハリーの異父兄のピースやグーも料理人峰の母親の亡くなった富士がかなりの料理好き家で、フランス料理や、スイーツの教室をする事もあり、お陰で峰は食べるのみ全く料理をする事がなかったので
男児の孫たちは、性格は全然似ていないものの
きっと、料理好きは、峰の母親の富士の血統を引いたのでしょう
峰夫婦は、ハリーが自分達には本来の自分の姿で接して、娘婿の実家には、ケーキも料理も差し入れした事がない事に優越感を持っていました。
感謝や思いやりを形や行動にして表すという素直な優しいところがある。本人は、出来る限り多くの人に、自分の料理を食べて欲しくて仕方ないかもしれないけど、それが多くの人を幸せにしていたら、やっぱりいい子に違いない。峰は、いたたまれなくなり、押さえつけられギュウギュウに締め付けられて疲れているハリーの強力な味方をしたのだ。わがままに育って自分が存分に満たされているせいか、峰は突然の気まぐれに親切なところはある。
「あらま助かるー、おや、それにしてもなんだい、ハリーロールキャベツ入りの。。。って。。。」峰は、おやっと思いました、もちろん料理が好きで、創作好きなハリーが、新たな試みのお料理を作ったりするのは、なんら不思議じゃないし。。。
ハリーが、以前塾に通っていた時期に休みになると料理をして、舞の実家に電話して、峰が料理をしないので、焔や峰に料理を持たせてくれる事もあったけど。。。
いままでは、じっくりと煮込んだビーフシチューは、ビーフシチューだけど。。ロールキャベツなんか入れた事なかったのに。。どこかで。。??
えーっと。。。あ、ああ、そうだ。。
峰は、とある事を思い出しました。娘の舞が、小学校高学年の頃。。隣の家に住んでいて、舞の元旦那さんの俊ちゃんが鍵っ子でさ。
そう。時々夕餉にいい香りがしてきた。峰の母親の富士がいる頃は、富士は料理好きだったけど、そのせいか。。峰は料理をしなくなり。。ただ、峰は掃除だけは大好きで、後片付けはやってたんだけど。。。
富士は、料理も好き綺麗なものが好きなので、よく可愛い俊ちゃんが鍵っ子だからと、料理をお裾分けしたら。。
俊ちゃんが、時々一番得意らしい、ロールキャベツ入りのビーフシチューをくれたっけー。。。ああ。。そうだった。。
ハリーは、俊に助けられた時に、ロールキャベツ入りのビーフシチューをごちそうになり、真似してみたんだけど、つい、こないだプルメリア島でお世話になった人に。。と、言いそうになって。。
はっとしました。。。俊さんに助けられた事は秘密にしています。
明らかに、記憶喪失の俊さんが、母親舞の旦那さんである。。あまりにも、異父兄のグーそっくりで。。年齢的にも母親の舞と一緒だし。。。
俊さんは、自分の名前と年齢以外、記憶をなくしているそうで。。。俊さんの事は、一切話に出したらダメだ記憶が無い俊さんは、それでも、なんだかビーフシチューは、懐かしの味がすると、温かなビーフシチューを出してくれて。
本来なら、お世話になり、今後の将来についてアドバイスまでしてくれた俊さんを、ハリーの性格であれば、逐一両親に報告して、御礼をするのですが、
しかし。。ハリーは、俊さんが家庭に現れたら。。。
家庭がバラバラになってしまうかもしれない。俊さんには申し訳ないのだけど、両親に俊さんの事は言いませんでした。俊さんには、自分で改めての謝礼のLINEを送り、
警察署でいろいろ聞かれたけど、俊さんの名前を出すと俊さんが変な誤解されて迷惑かけてしまうので言ってないし、親にも言ってません、本当にありがとうございましたと。。。
ああ助かるよーと俊さんから返事が来た。
俊さん。。。
10代半ばで、そんな若さで駆け落ちして、
そんな情熱は。。。
それはどう考えても、ハリーの父親の未森が叶わない。。未森は、生ぬるいというか、確実に、未森の方が、舞に遠慮して結婚して貰ったというのが、小学生のハリーすら実感するのだ。
しかしながら、そこはまぁ、うまく行ったところで、仮にも母親の方が父親にベッタリで、言う事を聞くタイプや、未森の実家の資産に目をつけて、祖母の天音に媚を売るタイプの母親であれば、
あの口うるさい父方の祖母の天音と同居せねばいけなかっただろうし。ハリーは、跡取り、跡取りといまよりもっと追い詰められた、もしかしたら敷かれたレールや跡取りからさらに逃げられない環境下だったでしょう。
舞は舞で、名前通りのマイペースで。。祖母の峰にはそりゃあ負けるけど。どこか、峰に振り回されるといつも舞は言うけれど。。。舞には、峰に似たようなところはある。十代で駆け落ちして子どもを産んだのも、情熱というか、向こう見ずというか。。
そんなところが、お陰様で、ピース兄ちゃんやグー兄ちゃんの様なハリーの頼り甲斐ある料理人の異父兄が2人もいるのは頼もしいし、大きな幸せの一つでもあるな。。人は誰かとの出会いで、人生が反転したり、悪戯に大きな転機を迎える事がある。。。
ハリーも、あの家出事件から、たくさんの人に助けられて今まで乗っかっていた重石が急に取り除かれた様にイキイキし始めました。
そう、今こうやって、やっとのんびりとTVを観ながら、ささやかな日常生活を送るのがまるで奇跡のように。。。同級生や、妹のココアがよく話題に出すパーフェクト・サーズデイ。。
ハリーは、番組の名前は聞いたことがあるぐらいで、チラッとはあるけど。。まともに真剣に視聴する事がなかった。人気番組の話題にすらまともについていけず寂しい思いをしていました。ハリーが、ビーフシチューを煮込みつつも、TVに吸い込まれていきます。。
そうそうたる有名人や
高度な教育を受けたであろう人々が、。。。
霊能力者についてマトモに討論し激論しています。その姿は異様であっても、でも少しも違和感がなくて。。。。
霊能力かぁ。。。そう言えば、霊能力とは違うけれど、世界の名だたる天才博士達も。。
そこが窺い知れないものの。。
魅力に取り憑かれたというか、ずっと夢中で研究していたけど、いまだ全然よくわかっていない。。。
果てなき限りない
宇宙の研究に汲めども尽きぬ興味を持っていたり、なんだろうな。。謎というのは。。ミステリアスな物には、ついついバカらしくも吸い込まれる。
ブラウン管の向こう側のエミコ・デラックス。。。エミコは、反対派でエミコの美声の虜になっている小夜子夫人に、
「貴方の実家のお母様は、一週間以内に。。。自転車を取られたでしょう。。薄い綺麗なグリーンの。。。電動の、スーパーで買い物をして。。えーと、買い物が短く目的だけさっ、と済ます予定だったみたいだから、つい鍵をかけ忘れてしまったのね。。
あー。。そうそう、お買い物に便利だったから運転免許が無い実家のお母さんに、貴方が買ってあげたものでしょう。。」と、突然言いはじめ、言われた小夜子夫人は、「え、えー」
そう、小夜子夫人は、まさにスタジオ入り前実家の母親からごめん小夜子の買ってくれた電動自転車が盗まれたと電話を受けたばかりで。。エミコが言う通りの、盗まれたのは、薄い綺麗なグリーン。。母親の好きな色で電動自転車。
「早いウチにきちんと警察署から連絡があるから安心してくださいね。犯人は。。電動自転車で高価だから、最初は持って行こうかと考えたけど。。特注で。。って事に気づいたのか、すぐに足がつくし。。で、怖くなって。。ある場所に放置していますね。人目につきやすいところだから。。。戻るって。。自転車は言ってますよ。」と言う。小夜子夫人は、自分が九尾の白狐なのに、まるで狐につままれたように。。。
「あ。。。あの。。ど、どうして、そんな確かに私はその通りの電動自転車を。。母親に買ってあげたし。今さっき、母親から盗まれたって。。電話で謝られたばかりで。。え、えーっと。。えーっと。。確かに。。あれは特注。。」
エミコ・デラックスは、「貴方の後ろにスクリーンみたいに、綺麗なグリーンの電動自転車とあなたに似たお歳を召したお婆さまが、娘の買ってくれた電動自転車が無くなったと言っているの。、。きっとそうね、。あなたのその携帯電話のお母様との通話内容の残像思念なのか、ちょっと説明しにくくて申し訳ないのですが。。。
その自転車に意識を集中すると、無事戻るって。。。」
会場がざわめきに満ちました。反対派の小夜子夫人が。。。エミコ・デラックスの言う通りだと。。
ザワザワ。。。ザワザワ。。
すると、生放送を見ていたらしい小夜子夫人の母親から電話が入りました
「まぁ、こんばんは。お世話になっております。ただ今、TVを拝見させていただきました小夜子の母親でございます。
先生様の言う通りでございます。誠にお恥ずかしい、小夜子はなんでこんな素晴らしい先生に反対するのでしょうか。」と話しはじめたので、司会の月寒雪之丞は、
「おやおや、わざわざお母様が、こんばんは。この度はありがとうございます。
いや、賛成派や反対派は、自由ですよー反対派は反対派で反対派の意見がありますから、私はそれでいいと思います。しかし、エミコ先生が自転車が見つかるですって。。良かったですねー。」と、日頃の毒舌はどこへやらににこやかに話しはじめた。。というか、毒舌はどうも定番したキャラクターの為であって、噂通りにプライベートはかなり礼儀正しい人柄らしい。。
月寒雪之丞氏はアフリカ象ので、人柄というより象柄というべきか。。。
謎の霊能力者、エミコ・デラックスに化けた森沢ベルモ。。。ベルモは、霊だけではなく残像やイマジネーション、人の強い想念などが浮かんでくる事もよくあり、
ただ、このイマジネーションは言っても大丈夫だし、言った方がうまく行くという場合は全体的に金色にキラキラしてきて。。。
仏様の御告げである蓮の美しい香りがどこからかしてくる。。。
別に言っても良いことである場合は、そのままのカラー。。
逆に言えば人が傷つくので言ってはいけない事はグレーのモヤがかかり、さらには、絶対に言ってはならない場合はドス黒い不気味なオーラがかかる。。。
小夜子夫人の場合は、仏様の御印の美しい蓮の花の香りが漂ってきて。。。
母親の自転車のエピソードが、キラキラして浮かんできたのです。公表していい事悪い事、そこのところは特にTVの公の前。。ベルモはきっちりと踏まえていました。
「す、スゲー」教育をしっかりと受けて成長してきたハリーすら。、。ブラウン管の向こう側の教育を受けただけでは、解明する事ができない不思議な出来事にあっけに取られていました。
しかし、このハリーや、スタジオ、視聴者大衆の驚きはほんの序幕にしか過ぎませんでした。。。
すっかりと魅了されたかに思われた小夜子は素直にエミコ・デラックスを褒めるのか、と その場の誰もがゾクゾクしていましたが、
やはりそこは、癖のある小夜子夫人。
「エミコ先生、あなたはそんなに美しい声をして。。。はっきり言って凄いわ。それは、わたくしも感服致しました。でも、そんなプロ顔負けの美声で。。。どうして、声楽の勉強やら歌手やら声優をしないのかしら。。あなたは、普段は別の生活されていらっしゃるみたいですけどー。私が知った限りでは、貴方ほど美しい声楽のプロはいなくてよ。。悔しいけれどね。。、」
ザワザワ。。また会場はざわめき騒然となります。。。
2020年09月23日
マリッジcelebration232ロマンチック・パープル。
「へープルメリア島なんて。。スッゴく平和な島かと思ってたんだけど。。」キャッキャッリビングからにぎやかな声がします。
生放送、パーフェクト・サーズデイ。。あ、ああ、あの番組ね。
名古屋で、小料理屋蝶々の女将で、南風の母親の舞は、久しぶりに休暇を取って、お店を従業員に任すと、以前から約束していた
旦那さんの未森の会社の経営者関係者の表彰式とお昼のホテルのパーティーに付き添い、たったいま、十九時ごろ帰ってきたので、久しぶりにリビングで寛ろごうとすると。。。あらっ。。
近所に住む母親の峰がすでにやってきていて、娘のココアと一緒にTVを観ています。ビーフシチューの豊かな香りが鼻をくすぐります。。
ただいまと同時にあったかごはん。。。舞は。胸が痛く熱くなりました。
料理大好き舞の息子の十一歳の
ハリーが、キッチンでビーフシチューを煮込んでいます。いままでは、ほとんど週に5日以上。。土曜日すら、お受験の為に塾へ行っていたハリー。
シカシ、ハリーは、自分の敷かれているレールに嫌気がさして、塾をエスケープして、家出騒動を起こして神楽町の異父兄さんの喫茶店南風のマスターのグーと、神楽町の近くの憧れの島のプルメリア島へ。。。
ハリーは、プルメリア島への家出騒動から、ひとまわり自分が成長した気がします。父親の未森の会社の跡取りの為に、行きたくない塾へ行かされる日々。。妹のココアが、「お兄ちゃんてさ、別に無理して塾へ行く必要なくないアタシよりずっとずっと賢いし。。行かなくてもできるじゃん。」と言ったのを、未森の母親の天音に聞かれて、「まぁっ、なんて子なんだい舞さんそっくりの勉強嫌いの遊び人だよ。」と天音に言われたココアは、「パパの方のおばあちゃん嫌い」といつも言っているのでした。確かに、天音はハリーを跡取り、跡取りと可愛がってココアは女の子なのでどうでもいい扱い。、
ハリーが無事に戻ってきたあの日は、警察署に、舞と未森の両方ともの両親がそろったあの時、舞の実家の両親の峰と焔に、
未森の両親。。も警察署に駆けつけて。。というか、未森の父親のマサルは、なんにも言わずに、母親の天音が食ってかかったのでした。峰は、娘の旦那の未森に相当に良くして貰ってはいるものの、娘婿の母親の天音が、どうも初婚の東京の姑の志乃にそっくりなのでやっとあのBBAは死んだと思ったのに志乃の亡霊じゃあるまいしと腹が立って
ここぞとばかりに峰が、しゃしゃり出る天音を攻撃したのでした。峰らしくうまいやり方で、さも、孫のハリーを尊重しながら。。キツめに天音に注意します。
峰の旦那さんの焔は、娘婿アチラの実家が警察署に来るに決まってると分かっていたので、アチラの天音の気性もわかっていたので、舞と義実家がこじれる原因になるし、娘婿の未森にも嫌な思いをさせたくないので、
喧嘩好きの峰を引き止めようとしましたが、峰の、「アンタは、自分の可愛い孫が無事で帰ったのに婿の親が顔を出して、ウチが顔を出さないなんて。。情けないったらサッサと行くよ車をお出し」と、尻を叩いて旦那の焔を引きずり出しました。もともと幼なじみの焔は、峰が、資産家の娘で気が強く、庶民の自分ちとは家の身分が違うという名残が潜在的にあったし。小さな頃から周りの中心にならないと気が済まなくって言い出したら断固聞くわけない。。峰の尻に敷かれています。
確かに峰の言う通り、私たちも顔を出すべきなんだけど。ハリーが無事戻ってくれておめでたい席で、実家同士の揉め事なんて焔は心配しました
峰は、警察署に警官達がいるし、知人警官もいる今時理不尽な事を娘婿の実家が言っているので、足元を見てさも、正義感をふりかざして、「ハリーが無事で何よりじゃないですか。ハリーは道具ではありませんよ。ハリーは、命懸けで私たちにSOSを出したんです。ハリーの気持ちも聞いてあげましょうよ。」峰にしては、まともな話をすると、警察官達からも、そうですよー、そうだ、そうだと援護射撃が出て峰はそれも計算づくで、わざと乗り込むのでした。天音は、「しかしね、ウチは代々。。会社を。。。」と言いかけましたが、峰は、「代々と言っても、未森さんで3代目だとお聞きしましたよ。御子息が三代も素晴らしいですが、歴史がある大きな会社ほど、適材適所を考えるのです、そりゃ、お宅さまは優秀な方々が三代も続いた事は、素晴らしいです。でもね、ハリーも確かに優秀ですよ。ただ、ハリーは、会社経営より、それよりもっと適した素質があると思いますし、何より本人の意思が大切なんじゃないでしょうか。」峰流に、相手も相手で褒めといて、相手の非を指摘して、自分の意見を押し通す峰は相手が鼠なら猫になり、猫が相手ならライオンになればいいという考えで。
とにかく、うるさい奴は、言うと面倒だから黙っていた方がいいと言う人の気持ちがわかりません。
言われた天音は、「しかし、ウチはウチの事ですよ。舞さんは嫁いで来られ、ウチの嫁で、ハリーは、私たちの大事な内孫です。ハリーも、ウチの事業を継げばなによりも、将来的に安泰ですわ」天音は向こうっ気を出しましたが、
峰は熱くなったかと思えば今度は涼しい顔で、
「そうでしょうか、世の中何があるかわかりませんし。なによりも、本人の気持ちを尊重しないと。ハリーに限っては絶対無いと信じますけどね、例え裕福で優秀に産まれたとて、自分のやりたくない事を押し付けられて、自殺したり、病気になってしまう人だっているんですからね。」
天音は、「そんなこと、ハリーがあり得ないじゃないですか」とキレたものの、それを旦那のマサルが制して、「で、ハリーは、どうしたんだい。」と尋ねました。なにか横から、天音が口を挟もうとしましたが、しかし、いつも大人しいマサルが、キッとキツイ目で睨み、「大事な話しなんだ、黙りなさい」とピシャッと言ったので、普段から穏やかなマサルが。。。と、天音も息子の未森もボーゼンとしてしまいました。。。
ハリーの父親の未森は、どうしたらいいかわからず。。母親の舞も、ハリーは、大嫌いな未森の実家が贔屓して、女の子がどーしても欲しかったので、ハリーとは距離があり、どう接していいかと正直思っていましたが、、
舞も未森も夫婦して、生きていて無事でハリーが戻ってくれた事だけ良かっただけど、どうしたらいいか、オロオロ身体が動きませんでした。
あの日の出来事は、結果的にハリーの分岐点になりました。父親方の祖父のマサルが、もう私たちの時代じゃないし。薄々どこかで、ハリーにその気がないなら会社は、こちらでどうにかしないとと覚悟していた、と、言いました。私たちは、梨園でも皇族でもないんだよ。そんな大そうな家じゃない。
ハリーは、異父兄の南風のマスターのグーのアドバイス通りに。。
僕はどうしても料理界に進みたいし、それがだめなら三十歳までは自分のやりたい事をさせて欲しい。そっから会社を継ぐ事を考えるから。。。塾も、週に五日はキツイ受験もしたくないだから、僕は家を出たんだと、本音を言いました。
マサルは、峰に、「奥様ありがとうございます。奥様よく言ってくださいました。」
ハリーは、中学受験も辞めて、塾も行かなくても大丈夫なぐらいで行く必要がないので辞めてしまい、
舞は、あの時は、峰が輝いて見えた本音はきっと、気性が激しく思い通りにしないと気が済まない姑の天音を叩く事が目当てなんだろうけど。
峰は同族嫌悪で。自分と同じようなわがままで周りを振り回すものを潰しにかけるのが面白いのだ。
ハリーが、塾を辞めてから、だいたいはハリーが晩ごはんを作るようになったし。今日も、ハリーがビーフシチューを作ったので、峰に電話して、一緒に食べるか、仕事から帰った焔と一緒に持ち帰って食べて欲しいと言ったようだ。峰は、じゃあ、爺さん仕事が終わったら、舞んちに来いと電話したから、
と、峰は勝手に娘の舞の家に焔を呼ぶと言い出します。舞は、呆れながらもハリーの事で両親には恩もあるし。。なにより、ハリー自身が、祖母夫妻を喜んで招き生き生きしている。。ハリーが、一皮むけたような。。。
ハリーが塾や中学受験をしない事に対して
天音は喚いていたが、いつも大人しいマサルが、ハリーの人生に変えられないだろと本気で怒り、これ以上我を通すなら離婚するぞ金はキチンと支払う、と言い出し、さすがの天音も真っ青になりました。
「お帰り、ママ見てみてー。凄いよー。プルメリア島の事件だってー。こないだママと行ったよね。」ココアが、舞に話しかけました。
ブラウン管からは、パーフェクト・サーズデイ。。司会のお笑いの大御所の月寒雪之丞を中心に、肯定派、否定派陣営の怒号が飛び交っています。
よく見ると、先日パーフェクト・サーズデイのスペシャルで、プルメリア島で白骨死体が発見されて。。あっ、そうだ、
あのスペシャルの生放送の時は、
舞は仕事の準備がてらに何気なく、いつもと違う時間帯の放送を、あっ、プルメリア島だわ。。ここへ、行ったわね。と、それに、美しいものを巡るシリーズだったし、舞は、小料理屋蝶々の女将として、インテリアや食器や着物など、美的センスを問うものに興味があるので、
美しいもの巡るシリーズが、スペシャルで日中放送でラッキーと、
観ていたら、急に、あの美術家のヴィーナスが、海中宮殿で白骨死体を発見したのでした。最初舞は、パーフェクト・サーズデイなので、サプライズやお笑いもあるのでドッキリかと思ったのですが、どうやら。。。生放送中の。。放送事故というか。。。
その時の白骨死体の生前を霊視すると言う霊能者が出演するらしい。。
しかしながら、舞は、「えーサムって。。霊視肯定派なの。う。。嘘だー、極悪ランドの北郷ジョージも。。。」毒舌のサムことアフリカ象の月寒雪之丞や、極悪俳優の事務所のリーダーのイノシシの北郷ジョージが。。
霊能力肯定派ですって
しかし、峰は、「別にいいじゃないか。こーゆー人たちこそヤラセはきかないし。」と峰が言ったので、舞はそれよりさらに驚きギョッとしてしまいました。
霊能力なんて、金儲けや慰め話しだろ、と子どもの頃から言っていた峰が。。
しかし、峰は。。不思議な夢を見たり、亡くなった一卵性双生児の姉さんの鷹の霊らしきものも確かに観た。。。
ブラウン管の向こう側で、いい歳をしたそうそうたる一線で活躍する有名著名人が、国会のヤジの様に怒号が飛び交って。。暫くすると。。。
うわぁ例の、噂の霊能者とやらが登場となり、ヴィーナスのイリュージョンがはじまる。。
最後、紫の霧がかかったかと思うと、紫が濃くなり、果ては闇夜に。。すると、舞台の中央が、キラキラ光りはじめ、太陽とも月とも、日食とも月食とも言えない。。。燃えるような輝きが。。
すると。。。
どからか、まるで、天使の様な透明な澄み渡った。。しかし、どこか艶やかで哀しいような。。鈴を鳴らす様に響く美しい声で、まだ姿は見えず。。奥のほうから。
皆さま、はじめまして。
わたしは、エミコ・デラックスです。今日は、皆さまにお会いできて光栄です。
はっ。。。今まで怒号が飛び交っていたかとは信じられないまるで、時が止まったかの様に。。その惚れ惚れする様な、とろける美声に。。
天使が現れたのか、それとも、女神が天女が、
声の主の姿が全く見えないにも関わらず、
スタジオの、あの高飛車の九尾小夜子が、ボー然と、「ちょっ、ちょ、こ、これは、ルール違反じゃないな、なんて。。なんて声。。」
その美声の感動のあまりに目に薄っすら涙を浮かべ。。ライバルの京風雅も、自分が、映画女優というのを忘れた様に圧倒され。。金魚の様にぽかーんと、口を開けて目を見開き、
さぁ、皆さまへ。。どうぞ、とまたあの幻の美しい声がしたかと思えば。。。
中央の輝きかの中心から、白鳥浮かんだと思えば。。。白鳥は、幸せの象徴の白い鳩となり、パーッとスタジオを舞い上がり消えていきました。。。
また、中央が、キラキラしはじめました。
スタジオ騒然。お茶の間も息を呑み多くの人が、美しい声や演出に釘付けです。。。
あっ。。。
再び、
紫の霧がかかったかと思えば、その中から奇妙なラベンダー色のヴェールを被った。。
謎の人物が現れました。
生放送、パーフェクト・サーズデイ。。あ、ああ、あの番組ね。
名古屋で、小料理屋蝶々の女将で、南風の母親の舞は、久しぶりに休暇を取って、お店を従業員に任すと、以前から約束していた
旦那さんの未森の会社の経営者関係者の表彰式とお昼のホテルのパーティーに付き添い、たったいま、十九時ごろ帰ってきたので、久しぶりにリビングで寛ろごうとすると。。。あらっ。。
近所に住む母親の峰がすでにやってきていて、娘のココアと一緒にTVを観ています。ビーフシチューの豊かな香りが鼻をくすぐります。。
ただいまと同時にあったかごはん。。。舞は。胸が痛く熱くなりました。
料理大好き舞の息子の十一歳の
ハリーが、キッチンでビーフシチューを煮込んでいます。いままでは、ほとんど週に5日以上。。土曜日すら、お受験の為に塾へ行っていたハリー。
シカシ、ハリーは、自分の敷かれているレールに嫌気がさして、塾をエスケープして、家出騒動を起こして神楽町の異父兄さんの喫茶店南風のマスターのグーと、神楽町の近くの憧れの島のプルメリア島へ。。。
ハリーは、プルメリア島への家出騒動から、ひとまわり自分が成長した気がします。父親の未森の会社の跡取りの為に、行きたくない塾へ行かされる日々。。妹のココアが、「お兄ちゃんてさ、別に無理して塾へ行く必要なくないアタシよりずっとずっと賢いし。。行かなくてもできるじゃん。」と言ったのを、未森の母親の天音に聞かれて、「まぁっ、なんて子なんだい舞さんそっくりの勉強嫌いの遊び人だよ。」と天音に言われたココアは、「パパの方のおばあちゃん嫌い」といつも言っているのでした。確かに、天音はハリーを跡取り、跡取りと可愛がってココアは女の子なのでどうでもいい扱い。、
ハリーが無事に戻ってきたあの日は、警察署に、舞と未森の両方ともの両親がそろったあの時、舞の実家の両親の峰と焔に、
未森の両親。。も警察署に駆けつけて。。というか、未森の父親のマサルは、なんにも言わずに、母親の天音が食ってかかったのでした。峰は、娘の旦那の未森に相当に良くして貰ってはいるものの、娘婿の母親の天音が、どうも初婚の東京の姑の志乃にそっくりなのでやっとあのBBAは死んだと思ったのに志乃の亡霊じゃあるまいしと腹が立って
ここぞとばかりに峰が、しゃしゃり出る天音を攻撃したのでした。峰らしくうまいやり方で、さも、孫のハリーを尊重しながら。。キツめに天音に注意します。
峰の旦那さんの焔は、娘婿アチラの実家が警察署に来るに決まってると分かっていたので、アチラの天音の気性もわかっていたので、舞と義実家がこじれる原因になるし、娘婿の未森にも嫌な思いをさせたくないので、
喧嘩好きの峰を引き止めようとしましたが、峰の、「アンタは、自分の可愛い孫が無事で帰ったのに婿の親が顔を出して、ウチが顔を出さないなんて。。情けないったらサッサと行くよ車をお出し」と、尻を叩いて旦那の焔を引きずり出しました。もともと幼なじみの焔は、峰が、資産家の娘で気が強く、庶民の自分ちとは家の身分が違うという名残が潜在的にあったし。小さな頃から周りの中心にならないと気が済まなくって言い出したら断固聞くわけない。。峰の尻に敷かれています。
確かに峰の言う通り、私たちも顔を出すべきなんだけど。ハリーが無事戻ってくれておめでたい席で、実家同士の揉め事なんて焔は心配しました
峰は、警察署に警官達がいるし、知人警官もいる今時理不尽な事を娘婿の実家が言っているので、足元を見てさも、正義感をふりかざして、「ハリーが無事で何よりじゃないですか。ハリーは道具ではありませんよ。ハリーは、命懸けで私たちにSOSを出したんです。ハリーの気持ちも聞いてあげましょうよ。」峰にしては、まともな話をすると、警察官達からも、そうですよー、そうだ、そうだと援護射撃が出て峰はそれも計算づくで、わざと乗り込むのでした。天音は、「しかしね、ウチは代々。。会社を。。。」と言いかけましたが、峰は、「代々と言っても、未森さんで3代目だとお聞きしましたよ。御子息が三代も素晴らしいですが、歴史がある大きな会社ほど、適材適所を考えるのです、そりゃ、お宅さまは優秀な方々が三代も続いた事は、素晴らしいです。でもね、ハリーも確かに優秀ですよ。ただ、ハリーは、会社経営より、それよりもっと適した素質があると思いますし、何より本人の意思が大切なんじゃないでしょうか。」峰流に、相手も相手で褒めといて、相手の非を指摘して、自分の意見を押し通す峰は相手が鼠なら猫になり、猫が相手ならライオンになればいいという考えで。
とにかく、うるさい奴は、言うと面倒だから黙っていた方がいいと言う人の気持ちがわかりません。
言われた天音は、「しかし、ウチはウチの事ですよ。舞さんは嫁いで来られ、ウチの嫁で、ハリーは、私たちの大事な内孫です。ハリーも、ウチの事業を継げばなによりも、将来的に安泰ですわ」天音は向こうっ気を出しましたが、
峰は熱くなったかと思えば今度は涼しい顔で、
「そうでしょうか、世の中何があるかわかりませんし。なによりも、本人の気持ちを尊重しないと。ハリーに限っては絶対無いと信じますけどね、例え裕福で優秀に産まれたとて、自分のやりたくない事を押し付けられて、自殺したり、病気になってしまう人だっているんですからね。」
天音は、「そんなこと、ハリーがあり得ないじゃないですか」とキレたものの、それを旦那のマサルが制して、「で、ハリーは、どうしたんだい。」と尋ねました。なにか横から、天音が口を挟もうとしましたが、しかし、いつも大人しいマサルが、キッとキツイ目で睨み、「大事な話しなんだ、黙りなさい」とピシャッと言ったので、普段から穏やかなマサルが。。。と、天音も息子の未森もボーゼンとしてしまいました。。。
ハリーの父親の未森は、どうしたらいいかわからず。。母親の舞も、ハリーは、大嫌いな未森の実家が贔屓して、女の子がどーしても欲しかったので、ハリーとは距離があり、どう接していいかと正直思っていましたが、、
舞も未森も夫婦して、生きていて無事でハリーが戻ってくれた事だけ良かっただけど、どうしたらいいか、オロオロ身体が動きませんでした。
あの日の出来事は、結果的にハリーの分岐点になりました。父親方の祖父のマサルが、もう私たちの時代じゃないし。薄々どこかで、ハリーにその気がないなら会社は、こちらでどうにかしないとと覚悟していた、と、言いました。私たちは、梨園でも皇族でもないんだよ。そんな大そうな家じゃない。
ハリーは、異父兄の南風のマスターのグーのアドバイス通りに。。
僕はどうしても料理界に進みたいし、それがだめなら三十歳までは自分のやりたい事をさせて欲しい。そっから会社を継ぐ事を考えるから。。。塾も、週に五日はキツイ受験もしたくないだから、僕は家を出たんだと、本音を言いました。
マサルは、峰に、「奥様ありがとうございます。奥様よく言ってくださいました。」
ハリーは、中学受験も辞めて、塾も行かなくても大丈夫なぐらいで行く必要がないので辞めてしまい、
舞は、あの時は、峰が輝いて見えた本音はきっと、気性が激しく思い通りにしないと気が済まない姑の天音を叩く事が目当てなんだろうけど。
峰は同族嫌悪で。自分と同じようなわがままで周りを振り回すものを潰しにかけるのが面白いのだ。
ハリーが、塾を辞めてから、だいたいはハリーが晩ごはんを作るようになったし。今日も、ハリーがビーフシチューを作ったので、峰に電話して、一緒に食べるか、仕事から帰った焔と一緒に持ち帰って食べて欲しいと言ったようだ。峰は、じゃあ、爺さん仕事が終わったら、舞んちに来いと電話したから、
と、峰は勝手に娘の舞の家に焔を呼ぶと言い出します。舞は、呆れながらもハリーの事で両親には恩もあるし。。なにより、ハリー自身が、祖母夫妻を喜んで招き生き生きしている。。ハリーが、一皮むけたような。。。
ハリーが塾や中学受験をしない事に対して
天音は喚いていたが、いつも大人しいマサルが、ハリーの人生に変えられないだろと本気で怒り、これ以上我を通すなら離婚するぞ金はキチンと支払う、と言い出し、さすがの天音も真っ青になりました。
「お帰り、ママ見てみてー。凄いよー。プルメリア島の事件だってー。こないだママと行ったよね。」ココアが、舞に話しかけました。
ブラウン管からは、パーフェクト・サーズデイ。。司会のお笑いの大御所の月寒雪之丞を中心に、肯定派、否定派陣営の怒号が飛び交っています。
よく見ると、先日パーフェクト・サーズデイのスペシャルで、プルメリア島で白骨死体が発見されて。。あっ、そうだ、
あのスペシャルの生放送の時は、
舞は仕事の準備がてらに何気なく、いつもと違う時間帯の放送を、あっ、プルメリア島だわ。。ここへ、行ったわね。と、それに、美しいものを巡るシリーズだったし、舞は、小料理屋蝶々の女将として、インテリアや食器や着物など、美的センスを問うものに興味があるので、
美しいもの巡るシリーズが、スペシャルで日中放送でラッキーと、
観ていたら、急に、あの美術家のヴィーナスが、海中宮殿で白骨死体を発見したのでした。最初舞は、パーフェクト・サーズデイなので、サプライズやお笑いもあるのでドッキリかと思ったのですが、どうやら。。。生放送中の。。放送事故というか。。。
その時の白骨死体の生前を霊視すると言う霊能者が出演するらしい。。
しかしながら、舞は、「えーサムって。。霊視肯定派なの。う。。嘘だー、極悪ランドの北郷ジョージも。。。」毒舌のサムことアフリカ象の月寒雪之丞や、極悪俳優の事務所のリーダーのイノシシの北郷ジョージが。。
霊能力肯定派ですって
しかし、峰は、「別にいいじゃないか。こーゆー人たちこそヤラセはきかないし。」と峰が言ったので、舞はそれよりさらに驚きギョッとしてしまいました。
霊能力なんて、金儲けや慰め話しだろ、と子どもの頃から言っていた峰が。。
しかし、峰は。。不思議な夢を見たり、亡くなった一卵性双生児の姉さんの鷹の霊らしきものも確かに観た。。。
ブラウン管の向こう側で、いい歳をしたそうそうたる一線で活躍する有名著名人が、国会のヤジの様に怒号が飛び交って。。暫くすると。。。
うわぁ例の、噂の霊能者とやらが登場となり、ヴィーナスのイリュージョンがはじまる。。
最後、紫の霧がかかったかと思うと、紫が濃くなり、果ては闇夜に。。すると、舞台の中央が、キラキラ光りはじめ、太陽とも月とも、日食とも月食とも言えない。。。燃えるような輝きが。。
すると。。。
どからか、まるで、天使の様な透明な澄み渡った。。しかし、どこか艶やかで哀しいような。。鈴を鳴らす様に響く美しい声で、まだ姿は見えず。。奥のほうから。
皆さま、はじめまして。
わたしは、エミコ・デラックスです。今日は、皆さまにお会いできて光栄です。
はっ。。。今まで怒号が飛び交っていたかとは信じられないまるで、時が止まったかの様に。。その惚れ惚れする様な、とろける美声に。。
天使が現れたのか、それとも、女神が天女が、
声の主の姿が全く見えないにも関わらず、
スタジオの、あの高飛車の九尾小夜子が、ボー然と、「ちょっ、ちょ、こ、これは、ルール違反じゃないな、なんて。。なんて声。。」
その美声の感動のあまりに目に薄っすら涙を浮かべ。。ライバルの京風雅も、自分が、映画女優というのを忘れた様に圧倒され。。金魚の様にぽかーんと、口を開けて目を見開き、
さぁ、皆さまへ。。どうぞ、とまたあの幻の美しい声がしたかと思えば。。。
中央の輝きかの中心から、白鳥浮かんだと思えば。。。白鳥は、幸せの象徴の白い鳩となり、パーッとスタジオを舞い上がり消えていきました。。。
また、中央が、キラキラしはじめました。
スタジオ騒然。お茶の間も息を呑み多くの人が、美しい声や演出に釘付けです。。。
あっ。。。
再び、
紫の霧がかかったかと思えば、その中から奇妙なラベンダー色のヴェールを被った。。
謎の人物が現れました。
2020年09月19日
マリッジcelebration231チャンネル・メトロポリタン。パーフェクトサーズデイ。
生放送か。。。とある穏やかな
木曜日、19時から1時間。。。筆頭TV局のチャンネル・メトロポリタンで、毎週放送の、パーフェクト・サーズデイで、生放送で公開捜査をする事になりました。
パーフェクト・サーズデイは、毎週木曜日人気有名人が、世の中の本当のところをレポートしたり、引退した元超大人気有名人を追いかけてレポートしたり、時には歌番組や旅行番組になったり、有名人が、子どもの頃の将来の夢に書いた職業の専門家に弟子入りしたり、有名人の波乱万丈伝になったり。。。有名人オススメのグルメの紹介だったり。。。番組テーマが、緩くなったり激しくなったり、時には視聴者からの体験心霊番組になったり。。。話題の有名人が出るところと、毎週内容が全く、たまに生放送の中継があり、変化に富んでいるので、超大手のテレビ局、チャンネル・メトロポリタンの番組もあいまって結構、視聴率が良い番組です。見どころは、時に沸き起こるゲストの芸能人や司会の本気で殴り合いになりそうな口論やバトル
笑〜は、魅力と美の福の神で、テレビ局も統括しているのですが、最大大手のテレビ局は、このチャンネル・メトロポリタンと、ダイヤモンド・サクセスで、凌ぎを削っているところ。。。今回は、
チャンネル・メトロポリタンに協力しました。こないだの、プルメリア島で白骨死体を発見したヴィーナスが、プルメリア島での美しい海中宮殿を巡るレポートが、チャンネル・メトロポリタンのパーフェクト・サーズデイスペシャルで、いつもの19時と違う日中の生放送で、緊急ニュース速報に切り替わってしまったので、番組として、その続きを。。と言う事で、白骨死体について番組で取り上げる事にしました。
パーフェクト・サーズデイで時々放送され、シリーズになっていた
ヴィーナスの美しいもの発見の、
あの時は、
海に潜るリポートなので、日中にスペシャル番組として生放送の
プルメリア島の海中の美しさを生でレポートと言う内容が、白骨死体発見の誰もが
予期せぬサプライズで、
白骨死体発見の
緊急ニュース速報の報道になり、反響を呼んだのです。笑〜は、あくまでニュートラルな立場でTV統括福の神として、あれこれテレビ局に時々協力しています。なにも、最大大手のチャンネル・メトロポリタンをエコ贔屓しているわけではありません。
たまたま、チャンネル・メトロポリタンの番組が、白骨死体を発見したので
それについて、笑〜が、ある女性が、霊視したところ、生前の白骨死体の男性が特徴的な若いハリネズミという事らしいので。。。と、霊能者の霊視の公開捜査で、心あたりがある人が、
出てきてくれたら。。。と言う意図でした。
笑〜は、ヴィーナスに、喫茶店南風へ行って、杉さんという常連さんのカワウソの漁師さんに、パーフェクト・サーズデイを観るようにアピールして欲しいと、頼みました。もちろん、番組を見ろだなんて、都合もあるし、観る観ないの自由はアタリマエ強制できるわけないのですが、
スギさんは、南風でベルモが、白骨死体の男性の幽霊が、生前、パッキンキンでマッキンキンの金髪に、ドクロの入れ墨と話していると、割って入って。。。
「俺は、プルメリア港で見たことあるよ、若い頃、自分も入れ墨を入れたくって。。。パッキンキンでマッキンキンにも驚いたけど、背中のドクロにも驚いた。。」だから、覚えていたらしく。あまりの風態に反社会人かもしれないので、
話しかけるのをためらいそのままだったけど、
あの時は。。あの人に声をかけておけば、もしかして、白骨死体なんかにならず。。。
今も生きていたかもしれない。と、スギさんは悔やんでいたらしい。
自殺したのか海で殺されて投げ捨てられたのか。。。もしかして、スギさんと会ってまもなくあの人が亡くなったかもしれないし。
と、スギさんは証言していたので、
今回のパーフェクトサーズデイは、
視聴者が、番組に情報提供するタイプの番組がゆえ。。
エミコ・デラックスが、霊視では、生前の男性は、こんな感じの男性で、と霊視をすれば、
スギさんは、その男性なら、若い頃に見たことがあります。
と言う電話をTV局にするに違いありません。
スギさんは、わざわざ番組を観ろと言わないでも、都合が合えば、ヴィーナスの出る番組は見てくれるらしいし、スギさんの奥さんが、パーフェクト・サーズデイが好きでよく観ていると言う話しでした。スギさんは、ベルモが、見たと言っていたパッキンキンでマッキンキンのドクロの入れ墨のハリネズミの話をして、自分が昔、そんな男を見た
と言う話を、お喋りだから絶対興奮して喋っているにちがいない。類は友を呼ぶ、でスギさんは、お喋りブロッコリーの幼なじみで、時間が合うとわざわざ南風で落ちあって、常連さんとペラペラ喋りに来る。ベルモが南風にいたあの日々も、スギさんは、凄く興奮して。。。白骨死体が、パッキンキンのハリネズミのドクロの入れ墨って霊視に割って入ってきた。。。
都合で
スギさんがTVを見てなくても、奥さんは専業主婦らしいし、TVの内容を必ず旦那に喋るに違いないし。。。夫婦がTVを見ていなくても、こんな話があったと、スギさんの事だから、こんな事があったんだ、と漁師仲間や友人知人に喋っている可能性が高い。
そして。。。パーフェクト・サーズデイ生放送当日。。スタジオは、ヴィーナスの演出で、紫がかった満天の星空に包まれます。。。
わぁーヒュンヒュンヒュン流れ星が流れていきます。星空に降り、雪のように溶けていくまるで宝石の様にキラキラした流れ星に生放送のスタジオの観客席は、宝石箱がひっくり返った様な歓喜のざわめきが起こりました。。
スタジオが、銀河系に包まれたようで。。しかし、紫の銀河系に包まれたかと思えば、しだいに夜が明けて、スタジオが、紫からくるくる、ピンクやオレンジに変わります。
息を呑む美しい美術家
ヴィーナスの演出に、またまた、見惚れる歓喜のどよめきのなか、
司会のエンタティーナーのナレーションの声がします。
今宵は。。。夢の続きを夢の中で。。あなたは目の前の出来事を信じる事ができるのか、
三週間前、パーフェクト・サーズデイスペシャルでヴィーナス先生が、日中生放送で。。。
白骨死体発見の事件を簡単にナレーションすると。。。その時の白骨死体の事件に意見した女性が現れた。。。私は彼女を信じますが、あなたは、いかがだろうか。。。
スタジオが、今度はパァッと明るくなり、
声だけでナレーションしていた
司会のベテランエンタティーナーの、アフリカ象の月寒雪之丞が現れると、またそれだけでウワァとなり、会場から万雷の拍手が沸き起こります。
「うわーさ、寒さんだー。」観客席の最前列に座っているシュナ坊と隣のグリは、それだけでもうじゅうぶん感動していました。福ちゃんは、残念ながら仕事で同行できませんでしたが、
大好きな月寒雪之丞氏の司会と
ヴィーナスが出演するので、それに2人が笑〜の許可を得てついてきたのです。
月寒雪之丞は、サムさんと呼ばれて、お笑いエンタティーナーの中で、現れるだけで、ドッと笑いが湧き上がる。。。それこそ、木蓮寺の僧籍大福の森沢ベルモが、はじめて見た人が
笑いが湧き上がるのとは、また意味が違って、アフリカゾウですが、超大物のコメディアンです。暑い国からやってきたのに反するのと、芸人が寒くすべる。。うわー寒い。。という縁起でもないような、へそ曲がりな意味合いと、熱さでうるタレントがあまり好きではなく。。。わぁ、わざとらシーナと。。毒舌もありわざと寒い名前
月寒雪之丞という芸名にしたのですが。。。それが、素直でストレートというか、プライベートは、かなり礼儀正しく評判が良いのもあっておもしろいのもあり、今やもう、バラエティ番組で司会者の仕事も増えました。
そして、中央の月寒雪之丞氏と、左右、別れて左側と右側に、ゲストの有名タレントや雛壇芸人が座っています。左側が、霊視、霊能力を信じる組で、右側が否定派です。有名俳優、女優、ジャーナリスト、作家、お笑い芸人。。。誰もが名の知れた第一線で活躍する華やかなメンバーです。
左も右も、五分五分の人数で、バランスのとれた、幅広い世代の有名どころのそうそうたる顔ぶれに、月寒雪之丞氏は、「今日はもう、オープニングだけでも。。。圧倒されちゃって。。まるで感動のフィナーレかと思ったぐらいに盛り上がっちゃって、手強いですねー」と、司会をはじめると、否定派の、口やかましい、セレブタレント、鼻につく豊かさと美貌自慢話で時に憎まれ役を買って出て売り出した九尾のシロ狐の、初老の九尾小夜子が、
ハイッと、手を挙げて、「おや、小夜夫人。。。否定派なんだー、」と、否定派グループに座る小夜子をからかう雪之丞氏。。。
普段は、勝負服の様に、紫の衣装を好む小夜子は、今日登場する霊能者がラベンダーのミステリアスなヴェールの女性なので、ドレスコードとして、紫、ラベンダーの衣装禁止を出されて。。。
まるで、
結婚式で、花嫁の為に白衣装を着ないみたいなもの。。。
普段はそんな事ならもう番組に出ないからとわがままを通す小夜子も、さすがの美と魅力の総裁福の神笑〜のお達しであれば、決して文句は言えない。
もちろん、福の神笑〜は、やたら人を攻撃したり理不尽な事を権力を振り回す事は絶対ありませんが、わがままで周りを振り回す小夜子も、福の神の笑〜には、一目置いて、尊敬して言うことを聞きました。
小夜子が、雪之丞氏に「サムさんアータ、ナレーションで肯定派ってどーゆー事よ、」と喧嘩をふっかけたので。。。反対側の肯定派の、小夜子と同世代のホワイトシェパードで、同色の小夜子と犬猿の中の映画女優、
いかにも京都出身の芸名ではんなりした
京風みやびが、「あら、小夜はん、、肯定も否定もご本人の自由どすなぁ〜」と突っかかり、負けん気の強い小夜子がヒートアップし、
霊能力否定派と肯定派がざわざわ、
あーでもないこーでもないと討論しはじめる。
観客席も、ざわめき否定派のタレント達も、まさかの、司会者の月寒雪之丞氏の霊能力肯定派に噛みつきはじめた。。。
てっきりアマノジャクな月寒雪之丞氏は、完全に霊能力否定派で、今晩出てくる霊能者に対して、ボロカスに斬ったり、インチキを暴くとか問い詰めると期待していたのに。
しかし、そんなぎゃあぎゃあ自論を展開して噛みつく霊能者否定組に、シレッとした司会の月寒雪之丞氏は、意気揚々と、
それでは。。。登場していただきましょう
エミコ・デラックス先生。。。司会が再びナレーションすると
わあっ。。。スタジオ一面。。。あたりはまるで紫の霧と謎に包まれていきました。