あー。。。だ、だ、ダメだっ。。。
ウググぐぐ
お。。。俺はたしかに木蓮寺でフラフラしてる身で、昼間は木蓮寺の幼稚園のヌクヌク生きてきたうざガキどもが来るので気持ち悪いが、昼間は外へ出てればいいだけだし。。
俺は多分、ガキの頃相当嫌なことがあったというかヌクヌクあほみたいに甘やかされたクソガキを見るとムカつくというのを身体がなんとなく記憶しているような。。
でも。。。け、警察署は。。なんかもうアレルギー反応というか。も、もうダメだ。。覗いてやればなんか思い出すが、もうそれどころの話しじゃないぜ。
反面警察署へ乗り込んで想いに浸ればなんか思い出すかもしれないけど、というチャンスだったけれど、吾朗太は、もう悪霊に取り憑かれたどうしようもない人のように取り乱しや。。。やめよ違うとこいこだ、ダメだ警察署だけは。。。ああ、もうダメ
警察署でタクシーが止まり、お客が降りて、そのタクシーがこっちにやってきた。。。
タクシーが止まると、タクシーの運転席の窓が開けられ
「おいっ。派手なにいちゃん、大丈夫か。。」えっ。。。
タクシーの窓から年配のロシアンブルーの運転手が顔を出して「通り道ついでだから、金はいらないから病院送るから。。」見知らぬタクシードライバーのジワっと優しさが身に染みてきますが、
この人。。俺がみえるんか、というか。。なんか生きてるやつにみえるんか。。たしかに死んだ幽霊を生きてるやつにみえるって体質のやつがいるらしいとはきく。デブには精神統一したら俺がなんとか身を隠す事ができるけど
この人は、俺が生きてるやつにみえる性質なんだろ吾朗太は無条件で自分を心配してくれているドライバーに少し救われた気分になりながら、「気持ちはありがたいけど、俺はもう生きてはいないよ。ありがとう。」柄にもなく御礼を言う。生きてないって言われてびっくりするかと思ったけど、
タクシードライバーは、思いのほかあっさりと
「あっ、そうだったのか、あー、いやいや職業柄たまにそういう人見えたり乗せるけど、アンタもか。。たまに生きてる人と勘違いするぐらい生きてる人の様に見えるからよ。。。あんたハリネズミだろ、さっきさ、警察署に四十代かまぁ。。。50まではいってないかもなぁ。。。だいたいそんなもんのハリネズミの紳士を送り届けたばっかりだからさ。どうも話しだと東京から来た官僚らしいが。。。わざわざプルメリア署に行くとはねなんかあったんかもしれんな。はー、東京なんか息子夫婦や孫が住んでるけどよ。まー、大学からあっち行ってそれきりで。。。わしゃ、住めねぇ。ザワザワしてるし。プルメリアも都心部は大都会だけど、自然も恵まれてここは天国だわなー、東京なんか、同居も断ったぞま、にいちゃん、御成仏してくれよ。」
というので、「ああ、どうも、ちょっと気分良くなったから。。」と、フラフラしながら
珍しくお礼を言って吾朗太は警察署から離れました。
チエッいい暮らしのハリネズミヤローか、チキショウ東京。。。
東京という言葉にどこかゾクっとする郷愁的な感覚が蘇るような気がしたものの、
とりあえず早くこの場から遠ざからねば死んだはずなのに。。。吾朗太は命からがらにして警察署を離れました。
しかし。。。海へ発見されたプルメリア港にたたずんでもなにも思い出せない昼間は適当に海辺と街中をぶらぶら。。あてどなく。。。居場所もなく。。。
孤独は耐え切れないけれど。。人付き合いはわずらわしい。だから、今時はデブがネットがだLINEがだ。。なんだかんだ言ってる奴が主流なのか。
みればどいつもこいつも、ケータイだのスマホだと言ってる電話を持ち歩いている。デブももちろん生意気に持っていて
街中へ行けばどいつもこいつも。。スマホながめてピコピコやってるかなんかやってんな。そら、引きこもりもでてくるわな。俺には無理な世界だぜ。
吾朗太はなんとなく。。。電話は持ってた気がしました。
本人はすっかり忘れているのですがホスト経験もあり、女に携帯を借りさせていましたし。。しかしながら、吾朗太は長時間どこにいてもスマホに向き合いっぱなしの人々を異様に見てゾッとして首を振りました。女を騙して悪さばっかりして喧嘩に明け暮れて退廃した生活を送っていた性質の吾朗太は、
コーンピューターだのスマホだのゲームに熱中するという感覚が妙に気持ち悪いし理解できないのです。あー。。。もう海へでも行くか?それにしても訳がわからん。街を観察していると、霊感の無さそうな奴についてスマホをこっそり覗いてやると、どうもさっきまで会ってニコニコ喋って別れた奴の悪口をボロカスに書いていたり上司の悪口や有名人の悪口をボロカス書いて叩きまくっている奴や。。
自殺サイトらしきものに、もう疲れた嫌になった死にたい。。。みたいに書いている奴もいる。。死ねるだけいいだろうが吾朗太はそういう人にはそう言ってやるが、言われた本人には霊感がないせいなのか吾朗太が見えない聞こえない。。それとももう本人は余裕がなく自分以外のものはなにも見えない状況なのか。。。
吾朗太は、
俺は死のうと思っても死ねねーんだよクソ小僧がどうせ死ぬ身なら本人を一発でもぶん殴ってやりたいけどそう、死のうとしても死ねないしかと言って生きているわけじゃない。そんな死にたいなら俺に命を寄越しな俺なんか、死にたいわけじゃねーのによ気づいたら死んでたんだぜ
そう。。生きているだけでも。贅沢だっ
あー。。そうだ、多分俺は、自殺したわけじゃないだろう。そう思うって事は、よ。死にたいわけじゃなかったんだろうよ。
吾朗太はそんな気がしました。まだまだこれだけじゃ、自分のことがわかり、それを自分がそうだ、俺は確かに◯◯だったと生前自分であった事を自分で確信できて、
さらに自分がどうして死んだのかわからない限りは吾朗太は上にあがれません。そうだ。。。これだけは言えるわ
俺は自分で死んだわけじゃねーからなそれだけはわかる。。。俺は自殺する奴の気持ちなんかこれっぽっちも微塵も理解できない。幾ら世の中が嫌いだからってコロコロしてヌクヌク遊んでウンコだギャハハという朝から木蓮寺にゴキブリゾロゾロみたいに来るクソガキどもも嫌いだけど病気や痛みでのたうちまわるほど苦しくてってでもない限り自分で自分の命を絶つやつは俺はもっとムカつくし。
そうだよー、俺なんて、死にたいわけじゃなかったのによ。どうしようもない。
怒涛のようにあふれる怒りと悲しみ。。
吾朗太自身魂の叫びを聞いた気がしました。
「良かった、良かったー、すぐタクシー捕まったあ、プルメリア港の近くのエンジェリア・プレミアムまで。。ごめんお酒臭いですか〜、」
ロシアンブルーの年配のタクシー運転手は、またプルメリアリゾートの街中へ引き返すと
それこそまた若い派手なにいちゃん達が2人タクシーに乗ってきたので、
「大丈夫ですよ。酔っ払って吐きそうなお客様すらいるんですから、」と言うと、「す、すみません」と、犬の方の男性がフラフラしながら謝る。どうも酔っ払って気持ち悪いようだ。
「あ、大丈夫なんならビニール袋あるからね。言ってくれたら車停めますから。。」とドライバーが気遣うと、犬は「あ、大丈夫です、お気遣いすみません。僕お酒弱いんで。」と言うともうひとりの元気な方のフェネックが、「俺らホストなんですよー昨日、ちょっとこいつが飲み過ぎちゃって遅くなったなまーね、新人で掃除と鍵閉めの当番で今から寮に戻るところ」とフェネックが言う。どうりで、派手なにいちゃんだ、まぁ、たまーに水商売関係は乗せるけど基本的にもう年齢が年齢だから、定年退職後のアルバイトで午前中から夕方ぐらいまで勤務してなので
水商売関係者は本当にたまに。。どちらかと言えば珍しいほう。
「そっか。。。あ、あー、良かった。ちょっと華やいだ感じだから、お兄さん達。。ちゃんと生きてるから、さっきはもう。。」と思わずドライバーが言ってしまい、
フェネックが、「えー、なんかあったの、ちょっと、ちょっと、」身を乗り出す、フェネックはどうも話のネタや話題の引き出しが欲しいらしい。
どんどん
タクシーは、街中を駆け抜けていきます。
「あ、いやいや、もう私は体質で珍しくはないんだけどね、さっき、お兄さん達と同じ職種らしい幽霊を見たんだよ。年齢もお兄さん達と一緒ぐらいか、少し上ぐらいかなぁ。でも、私は時々生きているように幽霊がみえるだから生きていると思って話しかけてみたんだけどー死んでるからって言われて。可哀想に。。」「うわーこのへんにいるホストの幽霊って。。ウチの店にいたホストなんじゃねー」フェネックが言う「キンキラキンでさありゃ、派手で甘い顔してたし。にーちゃん達と一緒の職種じゃないかな。モテそうだったけど。。にいちゃん達も女の子がホッとかないだろうけど。あの幽霊もなかなかイケるんじゃない。可哀想だね、これからってのにさ。」年配のタクシードライバーだったけどホストには全く偏見がないようでそれはお客様商売だからかもしれないけど。男性の中にはホストを毛嫌いする奴もたくさんいる。。。
「えー、幽霊そういうのっているの。。でも運転手さん怖く無さそうだね。まぁ、いるならいるでさ、害がないなら生きてる人間の方が怖いよね。」犬の方が随分と意味深げに言う。どうも犬は自分の事を僕と言い育ちが良さそう。フェネックはヤンチャしてきた感じだけど。。。よくよく見ると犬の方はなんでホストやってんだろうか、って感じだけど、そこは他人様の事情だし。
フェネックは、「そら言えるわ女は怖いしな先輩とか昔刺されたって人いるし。。でも生命あったし、傷のひとつやふたつ、作らんでホストで成功できるかって平然と言ってる先輩も怖いけどな。
まぁ、女が怖くてホストなんかやってられねーけどさ。女不信にはなるけどさ。俺らのほーが女からしたら怖いかもなー」フェネックが笑う「君ら、生きてるだけでもう勝ち組だよ。
自分として生まれて生きてるから自分らしくいられて
やりたい事できるんだし。君らは君らで。。それぞれが世の中には自分は一人きりだし。生きているうちに自分らしく好きな事やっとくべきだしね。そんなんトライとエラーの繰り返しが当たり前だし。それじゃなきゃ自分に申し訳ないし。」
あー、そうか、だからこのドライバーさんはホストに偏見がないんだな好きな事をやれ、主義。でも、自分は好きな事やってるんだろうか。犬の方はしんみり考えました。
生きてるだけでもう勝ち組ね。。。自分らしくね。。ああ。。そうかもしれないな。死にたくないからプルメリア島へ逃亡してきたんだし。そうだ、自分は自分が大切だからこそ、プルメリア島へ逃げてきたんだそういう事なんだそうか、だからこうやって今ここにいて。決して好きな事をやってるわけじゃないけど、好きな事をやる為に家を出てここまできたんだ。
なんだ、そっか。。自分は自分が大好きって事か。
「ありがとうございます」突然犬の方が号泣しはじめた。
「り、流星さ、酒抜けてねーのか。。まだ」フェネックの方が唖然とする。
ドライバーさんは。。もしかしたら、この流星という犬の若者は、生きる目的を失っていたりなんのために生きているかわからなかったのかもしれないな。ホストやって。。ホストやる人は一時的に金が欲しいだの、女にモテたいだの享楽的な目的やあるいは事業や商売や投資をする為に資金や人脈が欲しいと企業目的の人や、あるいは借金返済の人もいるかもしれないけど、
この子はなにか事情があって。。。って感じだなぁ。
あー。。。えっと、なんだっけか。抗議、コーギじゃない、この子は。ベーグルか。。あ。ベーグルはパンか。なんとかって言ったなぁ。犬の種類忘れちゃったけど。。
「まぁさ、色々あるけどさっきの幽霊の兄ちゃんみたいに色男でこれからって時にいつどうなるかわからんし。何があっても後悔しないようにしないとな。と、木蓮寺の黄色い坊さんが言ってた。」と、ドライバーが言う。「黄色いってあのデブのインベーダーじゃねあの人ホームページでいい説教書くからたまに読んでる。」フェネックが言うと、「あ、御大福様でしょ。あの人いい人だよ。僕の同級生で東京から神楽市に進学した子にホストを見つかった時に木蓮寺でわざわざ一席設けてくれたし。」犬が言うと、フェネックが、「そういや、流星そうやって言ってたなぁ。俺は客が木蓮寺散策した言って言うからその時下調べに木蓮寺のホームページ見た時に偶然おデブさんのエッセイ読んだらいい事書いてあって。それからたまに読んでるな。語彙が豊富だしやっぱさ、ホストも感性使わないと。」「おデブさんって可哀想じゃん。女の子だよ、あの子。まぁ。。確かにふくよかだけどー。」犬が言う。
「俺らみんなあのおデブ様に洗脳されそーだなぁ」フェネックが笑う
目的地が近くなるとドライバーは、
「そうか、流星さんは東京出身か。。私も息子の一人が学生時代から東京へ行ったままあっちでもう世帯も持ってるな。」「だけど、東京よりプルメリア島の方が断然いいですね。都会なのに自然もあるし、夜景も満点の星空もあるし。。」犬はすっかり酔いが覚めて元気になったようです。
「あんたらもう、親に感謝せんとな。世の中には全然モテないとか、にいちゃんらみたいに女の子の方から寄ってきてって天が二物も三物もって外見も活発な性格にも恵まれた男の子もいるが、全然モテない、女の子から嫌われる、友達ができない、仕事ができないって男性もいるんだぜ。さっきの幽霊さんみたいに。。若くして亡くなったりとかも。。。」とドライバーが言うと犬の方は。。。
「親。。。ダメだ。。嫌で逃げたんだよ。東京から帝王大学に受からないのかって殴られてKOや葉瀬田じゃ三流だって馬鹿にされて。」と号泣しはじめたので
て。。。帝王大学以外が。。皆馬鹿だって。。。
そんなわけないじゃん。確かに帝王大学は日本一だよ。。だけどKOも葉瀬田も引けを取らないだろどういう次元の世界だよっ
ドライバーとフェネックはなんの冗談かとぽかーんとしました。は
バックミラーで。。あまりの話しに思わずドライバーとフェネックの目線が合ってしまいました。
寄せては返す波の様に絶え間ない
深い悲しみに包まれながらも。
いつのまにか、眠ってしまったけどもう帰るかさすがに木蓮寺幼稚園とかいうアホアホランドのキチガキどもも帰ったろうし。
まー。。デブんちにも頭大丈夫かって言う婆さん達に甘やかされた様な変な犬が二匹も住み着いてアイツらもキモいけど他のクラスはまだマシだけど。。CHARA CHARAの甘やかされた様な小型犬が圧倒的に多い
デブのクラスは底辺で最低だけどな。
俺は。。。いったい誰なんだろう悲しいほどに美しいプルメリア港の
海を見つめると吾朗太は、また木蓮寺に戻りました。
「あっ」「あれまた運転手さんでしたか」
ロシアンブルーのタクシードライバーは、プルメリア港やプルメリアリゾートを仕事で行き来するとまたプルメリア署の近くを通ると朝プルメリア港からプルメリア署へ送迎したハリネズミの官僚紳士がまたタクシーに乗ってきた。
プルメリアの花束をかかえて、「プルメリア港へ寄ってから、少しだけ時間をくださいね、それから東京に帰りますのでまたプルメリア港へ送ってください。」と言う。「わかりました。綺麗ですね、いい香りがします。奥様かお嬢様に差し上げるんですか、」ドライバーが言うと、ハリネズミの紳士は首を振りました。
「プルメリア港で亡くなった弟に捧げるんです。」
えっ。。。お、弟ま。。。まさか
しかし。。。この知性的な官僚紳士と午前中に見たキンキラキンの入れ墨のある反社会のハリネズミの幽霊。。。
まさかね。違いすぎて。しかしながらドライバーは、
「今朝ね、貴方を警察署に送った後に、この近くで若いハリネズミの幽霊を見ましてあ、こんな事言ったら頭おかしいと思われても仕方ないんですが私は子どもの頃から幽霊が見えまして。でもねキンキンのヤンチャな感じの若者で、あなたの弟さんじゃ。。。ないよなぁ」と何気なくつぶやくと、
後部座席のハリネズミの紳士は号泣しはじめて、「お、弟ですドクロの入れ墨が入ってたでょううっ弟の吾朗太ですっ」
2020年12月17日
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