2018年12月20日
押しまくるナースコールの解決方法
ナースコールを押しまくって困る!
介護施設ではよくあることですが
今日はその対応を事例をもとに考えてみます。
ナースコール押しまくり事例
Aさん:認知症中:日常生活自立度判定C:95歳女性
半年前に謎の血便で入院後から緩やかに体調低下が見られる。
性格はとても穏やかで
いつもニコニコされています。
しゃべれないので意思疎通が難しいですが
言われていることは分かっているようです。
起きていると車椅子を前後させて
食後には
「部屋に連れて行って」
アピールをすごくします。
そして横になると
すぐに
ナースコール連打が始まります。
対策1:呼ぶ理由は何?
初めはトイレかと思いました。Aさんは座位保持困難な状態で
トイレには基本的にお連れできません。
また排泄があった直後でもナースコール連打があります。
寂しさや不安ということも考えましたがご家族は週に回以上来られ
僕たちも結構な頻度でコール対応しています。
結果
理由の特定はできませんでした。
対策2:家族の写真
枕元にいつでも見られるように
家族の写真を起きました。
が、特に効果なしでした。
対策3:別のものを置く
なんとなく押してしまうほど
認知症が進んでいるようにも思えなかったのですが
他の物を置いてみました。
しかし
的確にナースコールを選び
押していることから
やはり
ナースコールをわかって押しているようでした。
そしてこれも効果なしでした。
対策3:来る時間を具体的に告げる
ナースコールがなっていると
ほかの人のナースコールがわからない
という問題がありました。
そのため
「何分後に来るから、押さずに待っていてください」
と説明。
しかし効果なく
押しまくっている。
対策4:事情を説明する
ナースコールを押し続けてしまうと
ほかの人のナースコールがわからなくなってしまう件
お話するが
通じず。効果なし。
対策5:起きている時間を長くする
車椅子前後運動が延々続くため、お尻に褥瘡発生。
褥瘡予防クッションを使っているにもかかわらず。
・・・
とまあ、
いろいろやったのですが
結果変わりませんでした。
ただ、
職員のこんな一言で
事態がかわりました。
「体調が衰弱しているAさんにとって
ナースコールは
他の人たちとつながる
唯一のものなんじゃないの?」
・・・・・
本当はナースコールを押すことに
意味なんかないのかもしれません。
でも、
今Aさんの体調は
緩やかですが
確実に低下しています。
1年後
365日後
Aさんが同じベッドで
寝ているとは到底思えません。
そんなAさんから
ナースコールを取り上げよう
という気持ちにはなれませんでした。
ナースコールは
必ずしも
人を呼ぶために使われる
わけではないのだと思いました。
もちろん施設として
ほかの方の影響も考えて
対策も必要ですが、
機能的な面だけではなく
こうした心に寄り添える職員の意見を
大事にすることは
介護の質を上げるためにも
とっても大切だと
僕は思います。
ナースコールは相変わらず鳴りっぱなしですが
もうちょっとだけ
見守ろうと思います。
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