2011年07月27日
ジェームズ・キャグニー特集 2
昨日に引き続いて、ジェームズ・キャグニーの特集の続きです(^0^)
私の持っているコレクションを全部、公開してしまいましょう!
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↑ の二枚は、キャグニー主演作の中でもとりわけ有名な商品です。
380円以下の廉価盤商品も大量に販売されていますが、
映像、音質共に、良心的にお勧めできるのは、上記に掲げた二つの盤でしょう(^^)
なんといっても、『汚れた顔の天使』のキャグニー、最高に格好良いです。
冒頭では、盗みを働いた浮浪少年が警察の手を逃れて、次第にギャングの世界でのし上がっていきます。
裏社会でメキメキと力を付けた短躯の成り上がり者が、街の若者たちを手なずけて、子分にしていくのです。
中でも、友人役である教育熱心な神父に代わって、不良少年たちのバスケットボールのコーチをする黒背広のキャグニー、息を呑むような格好良さです。
ペナルティが横行する少年たちの試合の中で、反則は反則であると、小柄ながらも、暴力で応じるキャグニーの新しい教育。
この時代では斬新だったでしょう。
そして、1930年代のアメリカにおいて、このチビのギャングスタほど、腕っ節の強いアメリカの俳優は一人もいなかったのです。
『汚れた顔の天使』、タイトルの意味は本編を最後まで観れば、きっと理解できる筈です。
ついでに、姉妹篇の『彼奴は顔役だ!』もどうぞ!
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↑ に載せた『白熱』は、キャグニーのギャング映画の名作として、忘れがたい一本です(^^)
クライマックスの余りに過激な暴力描写は、当時の世間から轟々たる非難を浴びたようですが、この映画の凄いところはアクションだけではありません!
今回、キャグニーが演じているのは、凄腕のギャングスタでありながら、極度のマザーコンプレックスを抱えた異常人格質の男です(^^)
シナリオ段階では凡庸な展開だった脚本を、主演のキャグニー本人の提案で新しく書き直し、それまでのギャング映画には全く登場しなかった、新しいキャラクターが創造されたのです。
それが、この『白熱』の主人公、その名もエドです。
この主人公の人物造形は、後の1960年代に、ヒッチコックの『サイコ』でアンソニー・パーキンスが演じた犯罪者より20年も早い(^^)
それに、これは単なるサイコ物ではなく、ギャング映画なのです。
そんな多要素を兼ね備えた娯楽映画が白黒とはいえ、1940年代の終わり頃には既に登場していた、という事実は、何を意味しているのでしょう?
まさしく、このイメージを発案したキャグニーは、俳優としての演技やアクションだけでなく、映画の原案や着想においても、天才的だったのです(^0^)
『白熱』には、真夜中のパーキング・イン・シアターや車に仕掛けた自動探知機など、当時の社会世相やSFチックな要素もふんだんに盛り込まれています。
冒頭の列車強盗のシーンから、クライマックスの原子炉炎上まで、息つく間もないアクションの連続です。
観れば観るほど、この時代の映画は、アイディアにすら事欠かない黄金期を迎えていたことが納得できる、そういう一本です(^^)
ジェームズ・キャグニー特集、この後もまだまだ続きます!