2017年10月04日
【DVD映画ソフトレビュー】インポッシブル / The Impossible (動画付)
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2012 Telecinco Cinema, S.A.U. and Apaches Entertainment, S.L. ,2012 SUMMIT ENTERTAINMENT, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
BD版のレビューはこちら
■リリース:
発売:松竹
時間:115 min
レーティング:PG13/日本:G
※日本ではGですが、スウェーデンやデンマークのように15歳以上が管理人のお勧めです。
発売日:2013年11月8日
■映像:
コーデック: MPEG-2
解像度: 480i
アスペクト: 2.35:1(シネスコ)
■オーディオ:
English: Dolby Digital 5.1ch 48khz
Japanese: Dolby Digital 2.0ch 48khz
English: Dolby Digital 2.0ch 48khz(オーディオコメンタリー)
■字幕:
日本語、英語、日本語(オーディオコメンタリー)
■ディスク:
DVD Disc
片面2層 (2 DVD-8.5GB)
■リージョン:
Region 2
■最大ビットレート(おおよそ)(MPEG-2上限:10.08Mbps):
7.1Mbps
■平均ビットレート(おおよそ):
5.5Mbps程度
■映画映像マスタ:
素材:Super 35(フィルム)
HDTV (high-speed shots) (2K)
マスタ:Digital Intermediate (2K)
■映画マスタリング(DI(Digital Intermediate)、マスタリング):
Deluxe Spain
■映画音響:
Dolby Digital、DTS
■映画音響スタジオ(Sound Mix)(サウンドトラック除く):
Dolby Laboratories
■制作背景
・制作予算:約45億円/100円換算
・世界興行収入:180億円/100円換算
・撮影:スペイン、タイ
■監督:J・A・バヨナ
■出演者:
・ナオミ・ワッツ / Naomi Ellen Watts
・ユアン・マクレガー / Ewan McGregor
・トム・ホランド / Tom Holland
本DVDは甘い画と音のため、BD版をわざわざ買い直ししました。
BDプレイヤーをお持ちの方なら、BD版をお勧めします。
ずいぶん違いがあります。
【画質】痛い!
■映像マスタ:
素材は、基本的にSuper 35(フィルム)を使っていますので、フィルムグレインはありますが、フィルムらしいまろやかさがあります。
このあたりは、アナログLPのようなものでしょうか?
また、ハイスピード・ショットではHDTVです。
津波のシーンかと思われます。
Deluxe社によるDigital Intermediate (2K)マスタは、フィルムらしい表現です。
好みが分かれると思いますが、甘めのエッジやコントラストとフィルムグレインが特徴です。
DVD用に2Kからダウンコンバートしたマスタが使用されています。
■映像総評:
ハリウッドスター二人(二人ともイギリス人)を主役に置いている作品ですが、スペイン映画です。
BDとは違い、本DVDは120インチの大画面ではピンボケしている感じになります。
※DVDの場合、120インチ画面ではほぼそうなりますが・・・。
そうならないDVDソフトだけが、このブログでの高画質版という評価としています。
なおDVDの高画質版は、あまりありません。
・解像感:
本DVDの映像は質感や解像感は何となく2K風にも見えますが、BDソフトと違い、フィルムの特徴である甘めのエッジやコントラストがぼんやりした表現を強調してしまっています。
動きの少ない芝居部分の解像感は、元が2Kだけあって顔の起伏や表情を比較的クッキリと映し出されます。
BDには及びませんが、傷や流血もそれなりに描きます。
傷の血がなくなり(拭いて)、かさぶたと青あざに変化しているような細かい表現が良く分かります。
DVDらしく、シーンによって、解像感は起伏が激しいです。
・ノイズ感:
フィルムグレインはBDと同じでキメが細かく、顔の毛穴や起伏まで描写出来ていますが精細感を感じるほどではありません。
暗部ノイズやモスキートノイズも散見され、2Kからのダウンコンバート時か、MPEG2エンコーディング時のものかと思います。
・鮮度感:
色合いなどの影響で、モヤついている印象です。
奥行き感はちょっと詰まっていて、暗部はノイズとともに薄い印象です。
そのため、古い感じはありませんが、ビデオっぽさがあるため、実在感を伴うような鮮度までは至ってません。
・階調性:
ハイライトが飛び気味で、ダウンコンバートによるものです。
DVDのような低解像度と転送レートでは、コントラストも低めになるため、どうしても強い日差しを受けての表現は厳しいです。
また暗いシーンの暗部も厳しいです。
本DVDの暗部は、黒浮き気味です。(反対の画質は、つぶれているケースです)
・カラー:
「世界侵略:ロサンゼルス決戦」に似ている画調で、ピークは飛ばしてあり、黄色寄りの色調です。
これは撮影の多くがスペインで行われた影響で、カリフォルニアに似た強い日差しと色調が特徴として表れているためだと思われます。
BDと違い、DeLuxe社らしさはあまり感じません。
【音質】痛い!
■音響マスタ:
Dolby Digital5.1ch音声については、BDと傾向が同じですが、レンジ感、情報量などがかなり削がれている印象です。
日本語音声はDolby Digital 2.0chで、吹き替え派には残念な音声です。
そのまま、TV放送用のマスタにしているような気がします。
■音響総評:
DVDの音声は、BDから結構情報量がなくなっていて、特にダイナミックレンジが狭いため、重低音くらいしか印象に残りません。
津波シーンではBD同様ですが、大音量で移動感を伴う音響がサラウンドを含め、鳴り響きます。
津波の濁流にもまれながらけがをするシーンなどはリアルな音で文字通り「痛い」です。
ただし、BDのような情報量があるわけではなく、結構間引きされていて、切れや芯があるわけではありません。
・ダイナミックレンジ(広さと偏り):
中低域寄りのバランスで、津波のシーンでは重低音がレンジ感だけでなく音量もかなりあります。
・バランス(チャンネルと音域):
Dolby Digital5.1ch音声については、BDと同様に、スペイン制作の映画ですがハリウッド作品とそん色はなく、自然環境音も非常に丁寧に配置してあり、普通のハリウッド作品よりも良い仕上がりです。
・情報量(台詞、SE音、音楽):
日本映画のようにサウンドトラックがうるさく鳴ることもなく、没頭できます。
台詞も自然でイギリス英語が明確に聞こえますが、のどの立体感があるほど精密ではありません。
効果音はサラウンドを含め音数も多く凝っているため、密度感や緻密感は強めでホームシアターにはぴったりのソフトです。
病院でのサラウンド喧噪感はあまり表現されていないため、ここは残念な点です。
・サウンドデザイン(音像感と音場感含む):
元のデザインが、音数が少なめなのがちょっと残念。
音場感をメインに捉えたサウンドデザインです。
フロントスピーカーを超える広い音場感と前後左右にサラウンドする音響は、包囲感に包まれます。
BDと違い音像感はないため、ナローな印象が強く、音声で目を引くようなシーンは津波くらいです。
・サラウンド(移動感含む):
SE音や環境音をマルチチャンネルに配置してあります。
移動感やキレもあり、包囲感を含め優秀なデザイン配置です。
ただし、音量は低めで、サラウンドの音は気が付きにくいと思います。
津波のシーンだけは、サラウンドが大活躍します。
低音はかなり盛大に配置されていますので、サラウンドスピーカーがブーミーにならない解像感ある表現が出来るか、実力が求められます。
背後からの木がきしむ音や、波の音など、なかなか聴きごたえがあります。
★総合クオリティ(1〜85点)(DVDお勧めレベルは75点以上):70点 /85点満点
※内容はレーティングにもありますが観る人を選びますのでご注意下さい。
★映像クオリティ(1〜70点)(DVDお勧めレベルは60点以上):60点 /70点満点
DVD映像の満点は【HD画質】(地デジ平均):70点を超えない基準
解像感(1〜73点) :60点
ノイズ感(1〜65点) :55点
鮮度感(1〜75点) :65点
階調性(1〜73点) :61点
カラー(1〜68点) :56点
★音声クオリティ(1〜100点)(DVDお勧めレベルは85点以上):80点
ダイナミックレンジ
:84点
バランス
(音域) :81点
情報量
(台詞、SE音、音楽) :71点
サウンドデザイン
:80点
サラウンド
:82点
レビュー基準についてはこちら
2012 Telecinco Cinema, S.A.U. and Apaches Entertainment, S.L. ,2012 SUMMIT ENTERTAINMENT, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
2015 VILLAGE ROADHSOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT L.L.C.
1997 Universal City Studios, Inc. All Rights Reserved.
1997 Universal City Studios, Inc. All Rights Reserved.
【セカイモン:eBayの日本語仲介サイト】
【JBL公式通販サイト】
【AVアンプ】
【サウンドバー】
【ハイレゾ ヘッドホン】
2012 Telecinco Cinema, S.A.U. and Apaches Entertainment, S.L. ,2012 SUMMIT ENTERTAINMENT, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
BD版のレビューはこちら
ソフト情報
■リリース:
発売:松竹
時間:115 min
レーティング:PG13/日本:G
※日本ではGですが、スウェーデンやデンマークのように15歳以上が管理人のお勧めです。
発売日:2013年11月8日
■映像:
コーデック: MPEG-2
解像度: 480i
アスペクト: 2.35:1(シネスコ)
■オーディオ:
English: Dolby Digital 5.1ch 48khz
Japanese: Dolby Digital 2.0ch 48khz
English: Dolby Digital 2.0ch 48khz(オーディオコメンタリー)
■字幕:
日本語、英語、日本語(オーディオコメンタリー)
■ディスク:
DVD Disc
片面2層 (2 DVD-8.5GB)
■リージョン:
Region 2
■最大ビットレート(おおよそ)(MPEG-2上限:10.08Mbps):
7.1Mbps
■平均ビットレート(おおよそ):
5.5Mbps程度
■映画映像マスタ:
素材:Super 35(フィルム)
HDTV (high-speed shots) (2K)
マスタ:Digital Intermediate (2K)
■映画マスタリング(DI(Digital Intermediate)、マスタリング):
Deluxe Spain
■映画音響:
Dolby Digital、DTS
■映画音響スタジオ(Sound Mix)(サウンドトラック除く):
Dolby Laboratories
■制作背景
・制作予算:約45億円/100円換算
・世界興行収入:180億円/100円換算
・撮影:スペイン、タイ
『インポッシブル』公式予告編
キャスト情報
■監督:J・A・バヨナ
■出演者:
・ナオミ・ワッツ / Naomi Ellen Watts
・ユアン・マクレガー / Ewan McGregor
・トム・ホランド / Tom Holland
映像クオリティ・レビュー総評
本DVDは甘い画と音のため、BD版をわざわざ買い直ししました。
BDプレイヤーをお持ちの方なら、BD版をお勧めします。
ずいぶん違いがあります。
【画質】痛い!
■映像マスタ:
素材は、基本的にSuper 35(フィルム)を使っていますので、フィルムグレインはありますが、フィルムらしいまろやかさがあります。
このあたりは、アナログLPのようなものでしょうか?
また、ハイスピード・ショットではHDTVです。
津波のシーンかと思われます。
Deluxe社によるDigital Intermediate (2K)マスタは、フィルムらしい表現です。
好みが分かれると思いますが、甘めのエッジやコントラストとフィルムグレインが特徴です。
DVD用に2Kからダウンコンバートしたマスタが使用されています。
■映像総評:
ハリウッドスター二人(二人ともイギリス人)を主役に置いている作品ですが、スペイン映画です。
BDとは違い、本DVDは120インチの大画面ではピンボケしている感じになります。
※DVDの場合、120インチ画面ではほぼそうなりますが・・・。
そうならないDVDソフトだけが、このブログでの高画質版という評価としています。
なおDVDの高画質版は、あまりありません。
・解像感:
本DVDの映像は質感や解像感は何となく2K風にも見えますが、BDソフトと違い、フィルムの特徴である甘めのエッジやコントラストがぼんやりした表現を強調してしまっています。
動きの少ない芝居部分の解像感は、元が2Kだけあって顔の起伏や表情を比較的クッキリと映し出されます。
BDには及びませんが、傷や流血もそれなりに描きます。
傷の血がなくなり(拭いて)、かさぶたと青あざに変化しているような細かい表現が良く分かります。
DVDらしく、シーンによって、解像感は起伏が激しいです。
・ノイズ感:
フィルムグレインはBDと同じでキメが細かく、顔の毛穴や起伏まで描写出来ていますが精細感を感じるほどではありません。
暗部ノイズやモスキートノイズも散見され、2Kからのダウンコンバート時か、MPEG2エンコーディング時のものかと思います。
・鮮度感:
色合いなどの影響で、モヤついている印象です。
奥行き感はちょっと詰まっていて、暗部はノイズとともに薄い印象です。
そのため、古い感じはありませんが、ビデオっぽさがあるため、実在感を伴うような鮮度までは至ってません。
・階調性:
ハイライトが飛び気味で、ダウンコンバートによるものです。
DVDのような低解像度と転送レートでは、コントラストも低めになるため、どうしても強い日差しを受けての表現は厳しいです。
また暗いシーンの暗部も厳しいです。
本DVDの暗部は、黒浮き気味です。(反対の画質は、つぶれているケースです)
・カラー:
「世界侵略:ロサンゼルス決戦」に似ている画調で、ピークは飛ばしてあり、黄色寄りの色調です。
これは撮影の多くがスペインで行われた影響で、カリフォルニアに似た強い日差しと色調が特徴として表れているためだと思われます。
BDと違い、DeLuxe社らしさはあまり感じません。
音声クオリティ・レビュー総評
【音質】痛い!
■音響マスタ:
Dolby Digital5.1ch音声については、BDと傾向が同じですが、レンジ感、情報量などがかなり削がれている印象です。
日本語音声はDolby Digital 2.0chで、吹き替え派には残念な音声です。
そのまま、TV放送用のマスタにしているような気がします。
■音響総評:
DVDの音声は、BDから結構情報量がなくなっていて、特にダイナミックレンジが狭いため、重低音くらいしか印象に残りません。
津波シーンではBD同様ですが、大音量で移動感を伴う音響がサラウンドを含め、鳴り響きます。
津波の濁流にもまれながらけがをするシーンなどはリアルな音で文字通り「痛い」です。
ただし、BDのような情報量があるわけではなく、結構間引きされていて、切れや芯があるわけではありません。
・ダイナミックレンジ(広さと偏り):
中低域寄りのバランスで、津波のシーンでは重低音がレンジ感だけでなく音量もかなりあります。
・バランス(チャンネルと音域):
Dolby Digital5.1ch音声については、BDと同様に、スペイン制作の映画ですがハリウッド作品とそん色はなく、自然環境音も非常に丁寧に配置してあり、普通のハリウッド作品よりも良い仕上がりです。
・情報量(台詞、SE音、音楽):
日本映画のようにサウンドトラックがうるさく鳴ることもなく、没頭できます。
台詞も自然でイギリス英語が明確に聞こえますが、のどの立体感があるほど精密ではありません。
効果音はサラウンドを含め音数も多く凝っているため、密度感や緻密感は強めでホームシアターにはぴったりのソフトです。
病院でのサラウンド喧噪感はあまり表現されていないため、ここは残念な点です。
・サウンドデザイン(音像感と音場感含む):
元のデザインが、音数が少なめなのがちょっと残念。
音場感をメインに捉えたサウンドデザインです。
フロントスピーカーを超える広い音場感と前後左右にサラウンドする音響は、包囲感に包まれます。
BDと違い音像感はないため、ナローな印象が強く、音声で目を引くようなシーンは津波くらいです。
・サラウンド(移動感含む):
SE音や環境音をマルチチャンネルに配置してあります。
移動感やキレもあり、包囲感を含め優秀なデザイン配置です。
ただし、音量は低めで、サラウンドの音は気が付きにくいと思います。
津波のシーンだけは、サラウンドが大活躍します。
低音はかなり盛大に配置されていますので、サラウンドスピーカーがブーミーにならない解像感ある表現が出来るか、実力が求められます。
背後からの木がきしむ音や、波の音など、なかなか聴きごたえがあります。
クオリティ・レビュー詳細
★総合クオリティ(1〜85点)(DVDお勧めレベルは75点以上):70点 /85点満点
※内容はレーティングにもありますが観る人を選びますのでご注意下さい。
★映像クオリティ(1〜70点)(DVDお勧めレベルは60点以上):60点 /70点満点
DVD映像の満点は【HD画質】(地デジ平均):70点を超えない基準
解像感(1〜73点) :60点
ノイズ感(1〜65点) :55点
鮮度感(1〜75点) :65点
階調性(1〜73点) :61点
カラー(1〜68点) :56点
★音声クオリティ(1〜100点)(DVDお勧めレベルは85点以上):80点
ダイナミックレンジ
:84点
バランス
(音域) :81点
情報量
(台詞、SE音、音楽) :71点
サウンドデザイン
:80点
サラウンド
:82点
レビュー基準についてはこちら
商品ソフト紹介
インポッシブル [DVD] | ||||
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