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2017年09月22日

【CDソフトレビュー】宇徳敬子 : 氷

記事一覧TOP > CDリスト > 【CDソフトレビュー】宇徳敬子 : 氷


コピーライトマーク 1996 ZAIN RECORDS, INC.




ソフト情報


■リリース:
 発売:ZAIN RECORDS
 時間:55 min
 発売日:1996年11月11日

■オーディオ:
 CD 2.0ch 44.1kHz 16bit

■ディスク:
 CD Disc
 片面1層 (1 CD-640MB/700MB)

■ジャンル:ポップ / J-POP

■プロデューサー:
・BMF(音楽プロダクション)
・中島正雄:Being代表、日本コロムビア代表などを歴任したギタリスト、プロデューサー
・寺島良一(Director)

■作曲:
・宇徳敬子

■編曲・アレンジ:
・UK Project(レーベル)(UKはKeiko Utokuの略ではなく無関係)
 (宇徳敬子の自主レーベルは2004年設立のUK Sweet)
・明石昌夫:B'zのアレンジ、ベース・サポートメンバー
・古井弘人:DEENのアレンジやキーボーディスト
・池田大輔(大介):宇徳敬子の楽曲では「大輔」。
 B'zやDEENなどのアレンジやキーボーディスト
・DIMENSION:小野塚晃、勝田一樹、増崎孝司の3人によるフュージョンバンド

■レコーディング / ミックス:
・Yoshiaki Kawakami
・野崎智子 & 市川孝之
・BIRDMAN & Steve Peck

■レコーディングスタジオ:
・GARDENIA STUDIO
・BIRDMAN WEST
・STUDIO BIRDMAN & MOD STUDIO BEING

■マスタリング:
-





クオリティ・レビュー総評



90年代のJ-POPブーム(カラオケブーム)の後期にBeingからリリースされた作品で、チャート2位を獲得しています。
音楽事務所のBeingによるヒット曲作りの制作が行われています。
一方で、全作詞・作曲を宇徳敬子本人が行っているため、当時のJ-POPとは毛色が違う作品でBeingらしさはありません。
アレンジにはBeingのヒットメーカーが起用されている王道の作りです。
スタジオミュージシャンは、宇徳敬子作品の当時のコアメンバーとも言えるメンバーが揃っています。
日本を代表するギタリストの1人の増崎孝司、元Heart(ハート)のドラムのデニー・フォンハイザーが特にこのアルバムを通じたサウンドメイクに貢献しています。
全12曲中4曲がシングルヒット曲です。

先にリリースされたシングル曲(A面、B面)を中心に、追加楽曲で構成されています。
そのため、それぞれの楽曲の制作時期やスタジオ、バンドメンバーなどが違い、楽曲ごとの音質の変化にも繋がっています。
このアルバムのサウンドは、増崎孝司(ギター)、デニー・フォンハイザー(ドラム)の音が作っていると言えるほど印象深いです。
音圧の高いバンドサウンドに、線の細めのきれい目なボーカルが乗るスタイルです。



アーティスト紹介


宇徳敬子は、1967年生まれのシンガーソングライターです。
スターダストプロモーションに所属し、Mi-keのボーカルとしてヒット。
またB.B.クィーンズのメンバーでもあります。
メインの2人が強烈なので、メンバーとして気が付いた人は少ないと思いますが。
2017年現在、本作を含め、7作品のアルバムをリリースしています。
1993年にソロデビューし、ソロデビューアルバムは、チャート1位を記録しています。
1998年リリースの3枚目のアルバム以降、事務所やレーベルのBeingで契約問題などがあり、10年以上活動が出来ない状態でした。
2010年頃に個人事務所「ビーロック」を設立し、自主レーベルでの楽曲リリースや年3,4回のライブ活動を再開しています。
また、作曲家として、WANDSなどに楽曲を提供しています。
バックコーラスとして、B'zなど100曲以上の参加があります。






クオリティ・レビュー詳細



・ボーカル:
鮮明できれいな音のボーカル録音です。
ボーカルの口は小さめの表現で、キレイです。
微妙に細身な印象もあります。
高品位な女性ボーカルの音ですが、中心より少し左側に定位します。
録音マイクに対して少し斜めに向いていたのかもしれません。
オーディオマニアでも気に入るボーカル音かと思います。

・楽器:
メロディと反してソフトロック系のバンドサウンドです。
ブリティッシュロック系のサウンドアレンジが入っている印象です。
イギリスのシンガーソングライターの「ダイド」の作品に似て、ボーカルも演奏も前に出てきます。(こちらのほうが先のリリースですが)
音場は、2chスピーカーの内側に定位し、奥行・手前方向に鳴ります。
楽器分離感も良く、各スピーカーに振られた音やコーラスが印象に残ります。
先行リリースシングルなどの影響もあり、楽曲によって音色やバランスにばらつきがあります。
増崎孝司(ギター)、デニー・フォンハイザー(ドラム)の参加楽曲(曲順:2,3,6,10)が特に良く、タイトで乾いたレンジ感の広いサウンドが心地よいです。
シングル曲はレンジ感と解像感が下がり、若干こもった印象です。

・ダイナミックレンジ:
曲順:2,3,6,10は音圧も高く、広いレンジで鳴りますが、CDの限界は感じます。
アルバム用の楽曲もレンジ感は良いです。
ボーカルは楽曲の中に浮き出てくるような表現をします。

・情報量・解像感:
ボーカルはそこそこの解像感で情報量も十分です。
演奏は、ギターとドラムがタイトにギラッと解像感豊かに迫ってきます。

・鮮度:
ブリティッシュサウンド風の楽曲では、ギターアンプなどの音色やエフェクターの関係で少し古い音色を感じさせますが、それは意図したサウンドで、オーディオの音、CDの音としては鮮度感をそぐものではないです。
シングル曲は、90年代J-POPのサウンドという感じがわかります。
オーディオのセッティングがちゃんとしていないと、シングル曲は面白くない音に聴こえると思います。

・バランス(帯域と楽器再現度):
音域バランスは中低域寄りですが、高域も詰まっている印象はありません。
演奏の再現度は高く、楽器の音も生かしたミックスです。

・S/N感:
シングル曲はダイナミックレンジが低くなる影響で、S/N感も少し下がります。
それ以外の楽曲は現代的なクリーンさには及びませんが、キレイな音です。


【評点】
★音声クオリティ        :91点

(CDお勧めレベルは85点以上)
(1〜100点)



 ダイナミックレンジ  :93点
 (広さと偏り)
 情報量        :92点
 鮮度感        :87点
 (音像感と音場感含む)
 バランス       :94点
 (帯域と楽器再現度)
 S/N感         :88点






レビュー基準についてはこちらInternal_Link_15px.png


商品ソフト紹介



by カエレバ



アーティスト情報





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オーディオとホームシアターが三度の飯より好きなアラフィフ管理人です。どちらかと言えばホームシアターのほうがオーディオより好きです。映画ソフトはかなりたくさん観てきましたので、機器だけではなくソフトのクオリティ・レビューも気ままにしていきたいと考えてます。機材検討やソフト購入検討のお役に立てれば幸いです。
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