2017年11月14日
【CDソフトレビュー】メタリカ / METALLICA :メタル・マスター / Master of Puppets {2010年リマスターSHM-CD版}(動画付)
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1986 METALLICA
Universal International, A UNIVERSAL MUSIC COMPANY.
■リリース:
発売:ユニバーサル・ミュージック・ジャパン
時間:55 min
発売日:2010年9月22日
録音日:1985年9月〜12月
■オーディオ:
CD 2.0ch 44.1kHz 16bit
■ディスク:
CD Disc
片面1層 (1 CD-640MB/700MB)
■ジャンル:Heavy Metal / スラッシュ・メタル
■プロデューサー:
・フレミング・ラスムッセン/Flemming Rasmussen
・Metallica
■作曲:全曲バンドメンバー
・James Hetfield、Lars Ulrich
・James Hetfield、Lars Ulrich、Kirk Hammett
・James Hetfield、Lars Ulrich、Cliff Burton
・James Hetfield、Lars Ulrich、、Kirk Hammett、Cliff Burton
■編曲・アレンジ:
・James Hetfield(作詞)
■レコーディング / ミックス:
・Michael Wagener(オリジナル・ミックス)
・Mark Wilzcak(オリジナル・ミックスアシスタント)
■レコーディングスタジオ:
・Sweet Silence Studios(オリジナルレコーディング:デンマーク)
・Amigo Studios(オリジナルミックス:カリフォルニア)
■マスタリング:
・George Marino(オリジナル・マスタリング)
※代表作:ボン・ジョヴィ、コールド・プレイなど
■マスタリングスタジオ:
・Sterling Sound(オリジナルマスタリング:ニューヨーク)
※世界で一番有名なマスタリングスタジオ
■リマスタリング:
・George Marino(オリジナル・マスタリング)
※代表作:ボン・ジョヴィ、コールド・プレイなど
メタリカ / Metallicaは、アメリカのヘビー・メタルバンドです。
2017年までにグラミー賞は9回受賞。
また各音楽賞は、66個のノミネートがあり、25個を受賞しています。
2009年にはロックの殿堂入りを果たします。
2014年までの全世界のアルバム売上は、1億2000万枚を記録していて、「モンスターバンド」と形容されています。
ヘビー・メタルのジャンルでは、常にトップの座にいます。
1990年代の北米でのコンサート動員数で1位を記録しています。
メタリカは、ワールドツアーを何年も行いますが、ほぼ全てのライブ映像(開催日につき1曲)を無償で公開しています。
2017年だけで150本近くの映像がYouTubeの公式チャンネルで公開されています。
また、ほぼ全てのツアーの開催日ごとのライブ音源をオンライン(LiveMetallica)で購入することが出来ます。
ここまで公開しているアーティストはほとんどいないと思います。
太っ腹ですね。
アルバムリリースをするたびに、何等かの問題作になることが多いことも有名です。
本作の場合、
ベースがあまり聞こえないこと※と、当時としては長すぎる曲があることで有名な作品。
※ベースが聞こえないのは...And Justice For Allではないかというご指摘がありましたので、削除しました。
2006年にアメリカ議会図書館が「国家保存重要録音登録制度」として本作を登録。
本作は、フレミング・ラスムッセンがプロデュースし、大手レコードレーベルからリリースされた最初のアルバムです。
また日本で初めてリリースされた※メタリカのアルバムです。
※指摘がありましたので、追記します。
本レビューはCDレビューなので、このように記載しましたが、LPなどは1作目も2作目も日本でリリースされていたというご指摘でした。
誤解があるといけませんので、追記として、「メタリカのアルバムの中で、日本で初めてCDリリースされたアルバムです」としたいと思います。
管理人もこの日本版のリリース時に、当時の学生バンド仲間から紹介され、はまりました。
オリジナルメンバーのベーシストであるクリフ・バートンは、このアルバムのワールド・ツアー中に、スウェーデンでツアーバスが転倒し亡くなっています。
メタリカの楽曲に対して、クラッシックやプログレッシブの要素を持ち込んで、単なるメタル楽曲にならずに済んだと言われています。
なお、後任のベーシストは、元フロットサム・アンド・ジェットサムのジェイソン・ニューステッドですが、メタリカに加入出来たことをはしゃぎすぎて、メンバーからいじめにあってしまい、最終的には2001年に脱退しています。
脱退時には、他のメンバーも色々と問題を抱えていてバンド存続も危うい状態にまで陥っています。
その様子はドキュメンタリー映画「Some Kind of Monster (邦題:メタリカ:真実の瞬間)」がリリースされています。
後に、メンバーがそのいじめについては、謝罪し和解しています。
管理人は、ジェイソン・ニューステッドのゴリゴリのベースが好きだったので、脱退時にはとても残念でした。
本アルバムのツアー前半は、オジー・オズボーンのツアーサポート(要は前座)に起用され、地道に人気を獲得して行ったようです。
チャートではメタリカ初のゴールド・ディスクを獲得しています。
日本には、1986年11月に初来日して、5公演を行っています。
本作は、日本独自仕様のSHM-CD版です。
2008年、2009年のSHM-CDとは違い、USアナログ・マスターを基にした米Elektra Records制作デジタル・リマスターのSHM-CD版です。
本作は、メタリカ自身が携わったリマスターではない模様です。
レーベルの米Elektra Recordsが、新しくアナログ・マスターよりリマスターをしたようです。
なお、本作や通常版以外に、音の違いがあるいくつかバージョンがあります。
通常版は、レーベルや契約変更に伴うものやリイッシュ―版がありますが、音は同じです。
管理人は、ほぼ全ての版を所有していますので確認済です。
通常版以外に音の違いがあるものとしては、
北米版では、
・1999年に生産限定で24Karat Gold CD版(DCC Compact Classics社リリース)
(Steve Hoffmanによるリマスター)
※別途レビュー
があります。
日本版では、
・2008年9月12日と2009年6月24日にSHM-CD版
(ユニバーサル・ミュージック・ジャパンのリリース)
(音源は通常版と同じでリマスターなし)
※別途レビュー
・2010年9月22日にUSアナログ・マスターを基にした米Elektra Records制作デジタル・リマスターのSHM-CD版
(オリジナルマスタリングを手掛けたGeorge Marinoによるリマスター???)
(ユニバーサル・ミュージック・ジャパンのリリース)
※ちなみに、この米Elektra Records制作デジタル・リマスターについて、なぜか米国での発売はありません・・・。
※本作
があります。
バンドのオフィシャルサイト「Metallica.com」にあるストアでは、ハイレゾの販売があります。
気になる方は、チェックしてみて下さい。
リマスターではない通常版のハイレゾもありますが、通常版のハイレゾって・・・。
※一応、通常版のハイレゾも所有していますので、別途レビューします・・・。
音質は想像つきますよね・・・。
【CDクオリティ】
本レビューは2008年と2009年リリースのSHM-CD版とは違います。
ややこしいので発売年月日で違いを確認してください。
以前のSHM-CDと同様、日本独自仕様です。
なぜか、本国アメリカではこのリマスター版の発売はありません。
この本作と同時期に他のアルバムのリマスターSHM-CDがリリースされていますが、大体どれも良くなっています。
「Death Magnetic」は2008年発売で時期が近いため、違いがあるのかと半信半疑でしたが、これも違っていました。
この同時期にリリースされたリマスターSHM-CDのレビューは、別途行う予定です。
通常版のオリジナル・マスターテープは、アナログのようです。
かなり昔(1980年代後半)に何かの音楽雑誌の記事や、LD「コンプリート・シーンズ・オブ・メタリカ」で、ドラムを何百テイクも最初に録っておき、それぞれのテイクにギターなどをオーバーダビングしていくような手法を取っているとコメントしていた記憶があります。
現在、LDはまだ持っているのですが、LDプレイヤーがないので確認不能です。
ついでに、このLD、大量のコメントが236分も収録されているので、覚えてないです。
こういった大量のテイクを使い、ミックスも膨大な時間を使って行われているとコメントがあった(と記憶しています)ので、いくつものアナログマスターテープが存在していても不思議ではありません。
大爆音でレコーディングされたのだろうと想像できる猛烈な楽曲。
音質以前に、そういったことが音となって迫ってきます。
本作はSHM-CDとして、生産限定版としてリリースされました。
紙ジャケット仕様です。
前年までのSHM-CDはリマスターは行われていませんので、今回もどの程度の変化なのかと思っていましたが、やはりリマスター版は違いました。
通常版SHM-CDと比べても、本作は、目が覚めるようなハイレゾ風の音です。
交互にCDをとっかえひっかえして聴いたら、さらに良く違いが判ります。
全く別物の新しい音です。
現代的で古さを感じさせない新品の音がします。
オーディオクオリティには、あと一歩足りませんが、はっとするコントラストの効いた楽しい明るい音に変わっています。
音圧は通常版や2008年と2009年のSHM-CDとは違い、現代的に高くなり、コントラストも効いています。
ダイナミックレンジも広めで最新のCDと違いはありません。
ただしこの音圧を上げたせいで、アナログマスターのテープノイズが無音部分で結構聞こえます。
音が鳴れば気になりませんが、無音部分は「サー」としたノイズが出てきます。
気になる人とそうでもない人に分かれる部分ですね。
ノイズの音量は、エアコンを付けている時の音量よりは小さいくらいです。
(例えに出したエアコンは霧ヶ峰の最上位Zシリーズの2013年製造で、風量は弱程度の空調音です。)
よくあるメタルCDのボーカルで、オフマイク気味に遠目に収録されています。
何かのコメントにあったのですが、マスタリングの時点で、かなりエコーを掛けています。
演奏もそうですが。
深いエコー(リバーブも)により、壮大さや重厚さを出したかったようです。
特にメンバーのラーズ・ウルリッヒは、クッキリした音よりエコーの掛かった音を好むようです。
※2017年最新作の「Hardwired... to Self-Destruct(邦題:ハードワイアード…トゥ・セルフディストラクト)」のインタビューでもそうコメントしています。
仕上げのマスタリングの段階で、プロデューサー兼レコーディングとエンジニアのグレッグ・フィデルマンの仕上げた音は、タイトでクッキリしていたので、本作「メタル・マスター」のようにエコーを効かせるよう説得したそうです。
SHM-CDリマスターでは、エコーなどはそのままにクッキリと聴こえるようになっています。
元々とにかくドラムとギターが前面に出た音で、こういった音でCDを出した最初のアーティスト(バンド)ではないでしょうか?
「ザグザグ」「ドカドカ」の音が、繰り返されます。
このドラムの音が癖になった人も多いのではないでしょうか?
リマスターによって、「ドンシャリ」音に、芯や活き活き感が出てきています。
高音圧によって、明るい音色に変化しています。
ギターは活き活きとして、ドラムはスピード感が増しています。
実際、収録時間は変わっていませんが、そう感じます。
低音は元々強めでしたが、「ドスン」「ズシン」という低域まで伸びてタイトさが出てきました。
音域バランスは低域寄りでしたが、SHM-CDリマスターによって中間バランスになり、上下に良く伸びるようになりました。
軍隊の行進を連想させるような低域と、ギラっとした中高域が特徴です。
楽器の再現度は結構良いのですが、ベースは埋もれがちです。
ミックスやマスタリングの段階で、中域をばっさり削った(正確には絞った)せいです。
ここもメンバーのラーズ・ウルリッヒが、むかし何かのインタビューで言っていた記憶があります。
ミックス済の特定音域を絞ったりする関係で、それに引きずられて全ての楽器が影響されます。
確か、1980年台後半頃にアメリカではこのアルバムのドラムの音量が大きすぎるとか、批評されていたりしたのを覚えています。
それくらい、世の中のCDでは前例がないほど、ドラムとギターのボリュームがすごい状態です。
管理人は、この点が大好きな理由ではあるのですが・・・。
SHM-CDリマスターによって、エッジやコントラストの甘さが薄くなり、厚く切れが出てきました。
SHM-CDリマスターとなって分離感まで向上しています。
広い音場を形成するようになり、2chスピーカーを超える音場が3次元的になり、空間密度もギュっとしてきました。
音が満ちている感じです。
コントラストも高いので、楽器それぞれの分解能も良く聴こえます。
(CDお勧めレベルは85点以上)
(1〜100点)
レビュー基準についてはこちら
【2010年SHM-CD版】
【CDその他】
【2017年リマスター版(輸入)】
【2017年リマスター版デラックス(輸入)】
【2017年リマスター版デラックス(SHM-CD)】
【2017年リマスター版限定デラックス・ボックス・セット(SHM-CD)】
1986 Blackened Recordings, under exclusive license to Universal International Music B.V. Universal International, A UNIVERSAL MUSIC COMPANY.
1989 METALLICA.
1986 METALLICA.
1986 METALLICA.
2009 Metallica. BLACKENED RECORDINGS
【ハイレゾ音源を探すなら】
【ハイレゾ音源をレコード会社直営で探すなら】
【eBay:日本発送可能な安い輸入盤を探すなら】
【セカイモン:eBayの日本語仲介サイト】
【JBL公式通販サイト】
【ハイレゾ ネットワーク】
【USB-DAC】
【CDソフトレビュー】 メタリカ / METALLICA メタル・マスター / Master of Puppets {2010年リマスターSHM-CD版} posted with カエレバ |
Universal International, A UNIVERSAL MUSIC COMPANY.
ソフト情報
■リリース:
発売:ユニバーサル・ミュージック・ジャパン
時間:55 min
発売日:2010年9月22日
録音日:1985年9月〜12月
■オーディオ:
CD 2.0ch 44.1kHz 16bit
■ディスク:
CD Disc
片面1層 (1 CD-640MB/700MB)
■ジャンル:Heavy Metal / スラッシュ・メタル
■プロデューサー:
・フレミング・ラスムッセン/Flemming Rasmussen
・Metallica
■作曲:全曲バンドメンバー
・James Hetfield、Lars Ulrich
・James Hetfield、Lars Ulrich、Kirk Hammett
・James Hetfield、Lars Ulrich、Cliff Burton
・James Hetfield、Lars Ulrich、、Kirk Hammett、Cliff Burton
■編曲・アレンジ:
・James Hetfield(作詞)
■レコーディング / ミックス:
・Michael Wagener(オリジナル・ミックス)
・Mark Wilzcak(オリジナル・ミックスアシスタント)
■レコーディングスタジオ:
・Sweet Silence Studios(オリジナルレコーディング:デンマーク)
・Amigo Studios(オリジナルミックス:カリフォルニア)
■マスタリング:
・George Marino(オリジナル・マスタリング)
※代表作:ボン・ジョヴィ、コールド・プレイなど
■マスタリングスタジオ:
・Sterling Sound(オリジナルマスタリング:ニューヨーク)
※世界で一番有名なマスタリングスタジオ
■リマスタリング:
・George Marino(オリジナル・マスタリング)
※代表作:ボン・ジョヴィ、コールド・プレイなど
公式動画
1曲目:Battery (MetOnTour - Atlanta, GA - 2017)
アーティスト情報
メタリカ / Metallicaは、アメリカのヘビー・メタルバンドです。
2017年までにグラミー賞は9回受賞。
また各音楽賞は、66個のノミネートがあり、25個を受賞しています。
2009年にはロックの殿堂入りを果たします。
2014年までの全世界のアルバム売上は、1億2000万枚を記録していて、「モンスターバンド」と形容されています。
ヘビー・メタルのジャンルでは、常にトップの座にいます。
1990年代の北米でのコンサート動員数で1位を記録しています。
メタリカは、ワールドツアーを何年も行いますが、ほぼ全てのライブ映像(開催日につき1曲)を無償で公開しています。
2017年だけで150本近くの映像がYouTubeの公式チャンネルで公開されています。
また、ほぼ全てのツアーの開催日ごとのライブ音源をオンライン(LiveMetallica)で購入することが出来ます。
ここまで公開しているアーティストはほとんどいないと思います。
太っ腹ですね。
アルバムリリースをするたびに、何等かの問題作になることが多いことも有名です。
本作の場合、
※ベースが聞こえないのは...And Justice For Allではないかというご指摘がありましたので、削除しました。
2006年にアメリカ議会図書館が「国家保存重要録音登録制度」として本作を登録。
本作は、フレミング・ラスムッセンがプロデュースし、大手レコードレーベルからリリースされた最初のアルバムです。
また日本で初めてリリースされた※メタリカのアルバムです。
※指摘がありましたので、追記します。
本レビューはCDレビューなので、このように記載しましたが、LPなどは1作目も2作目も日本でリリースされていたというご指摘でした。
誤解があるといけませんので、追記として、「メタリカのアルバムの中で、日本で初めてCDリリースされたアルバムです」としたいと思います。
管理人もこの日本版のリリース時に、当時の学生バンド仲間から紹介され、はまりました。
オリジナルメンバーのベーシストであるクリフ・バートンは、このアルバムのワールド・ツアー中に、スウェーデンでツアーバスが転倒し亡くなっています。
メタリカの楽曲に対して、クラッシックやプログレッシブの要素を持ち込んで、単なるメタル楽曲にならずに済んだと言われています。
なお、後任のベーシストは、元フロットサム・アンド・ジェットサムのジェイソン・ニューステッドですが、メタリカに加入出来たことをはしゃぎすぎて、メンバーからいじめにあってしまい、最終的には2001年に脱退しています。
脱退時には、他のメンバーも色々と問題を抱えていてバンド存続も危うい状態にまで陥っています。
その様子はドキュメンタリー映画「Some Kind of Monster (邦題:メタリカ:真実の瞬間)」がリリースされています。
後に、メンバーがそのいじめについては、謝罪し和解しています。
管理人は、ジェイソン・ニューステッドのゴリゴリのベースが好きだったので、脱退時にはとても残念でした。
本アルバムのツアー前半は、オジー・オズボーンのツアーサポート(要は前座)に起用され、地道に人気を獲得して行ったようです。
チャートではメタリカ初のゴールド・ディスクを獲得しています。
日本には、1986年11月に初来日して、5公演を行っています。
The Metallica Official Website
METALLICA | メタリカ - UNIVERSAL MUSIC JAPAN公式サイト
メタリカ ストア
メタリカ TV TouTube Officila Channel
メタリカ Soundcloud
メタリカ Pinterest
メタリカ Facebook
メタリカ Twitter
メタリカ Instagram
メタリカ Spotify
メタリカ iTunes
メタリカ Snapchat
公式動画
6曲目:Leper Messiah (MetOnTour - Shanghai, China - 2013)
クオリティ・レビュー総評
本作は、日本独自仕様のSHM-CD版です。
2008年、2009年のSHM-CDとは違い、USアナログ・マスターを基にした米Elektra Records制作デジタル・リマスターのSHM-CD版です。
本作は、メタリカ自身が携わったリマスターではない模様です。
レーベルの米Elektra Recordsが、新しくアナログ・マスターよりリマスターをしたようです。
なお、本作や通常版以外に、音の違いがあるいくつかバージョンがあります。
通常版は、レーベルや契約変更に伴うものやリイッシュ―版がありますが、音は同じです。
管理人は、ほぼ全ての版を所有していますので確認済です。
通常版以外に音の違いがあるものとしては、
北米版では、
・1999年に生産限定で24Karat Gold CD版(DCC Compact Classics社リリース)
(Steve Hoffmanによるリマスター)
※別途レビュー
があります。
日本版では、
・2008年9月12日と2009年6月24日にSHM-CD版
(ユニバーサル・ミュージック・ジャパンのリリース)
(音源は通常版と同じでリマスターなし)
※別途レビュー
・2010年9月22日にUSアナログ・マスターを基にした米Elektra Records制作デジタル・リマスターのSHM-CD版
(オリジナルマスタリングを手掛けたGeorge Marinoによるリマスター???)
(ユニバーサル・ミュージック・ジャパンのリリース)
※ちなみに、この米Elektra Records制作デジタル・リマスターについて、なぜか米国での発売はありません・・・。
※本作
があります。
バンドのオフィシャルサイト「Metallica.com」にあるストアでは、ハイレゾの販売があります。
気になる方は、チェックしてみて下さい。
リマスターではない通常版のハイレゾもありますが、通常版のハイレゾって・・・。
※一応、通常版のハイレゾも所有していますので、別途レビューします・・・。
音質は想像つきますよね・・・。
公式動画
3曲目:The Thing That Should Not Be (Live - Sydney, Australia - 2010)
【CDクオリティ】
【オリジナルマスターからのリマスターSHM-CD】ものすごく音が向上
本レビューは2008年と2009年リリースのSHM-CD版とは違います。
ややこしいので発売年月日で違いを確認してください。
以前のSHM-CDと同様、日本独自仕様です。
なぜか、本国アメリカではこのリマスター版の発売はありません。
この本作と同時期に他のアルバムのリマスターSHM-CDがリリースされていますが、大体どれも良くなっています。
「Death Magnetic」は2008年発売で時期が近いため、違いがあるのかと半信半疑でしたが、これも違っていました。
この同時期にリリースされたリマスターSHM-CDのレビューは、別途行う予定です。
通常版のオリジナル・マスターテープは、アナログのようです。
かなり昔(1980年代後半)に何かの音楽雑誌の記事や、LD「コンプリート・シーンズ・オブ・メタリカ」で、ドラムを何百テイクも最初に録っておき、それぞれのテイクにギターなどをオーバーダビングしていくような手法を取っているとコメントしていた記憶があります。
現在、LDはまだ持っているのですが、LDプレイヤーがないので確認不能です。
ついでに、このLD、大量のコメントが236分も収録されているので、覚えてないです。
こういった大量のテイクを使い、ミックスも膨大な時間を使って行われているとコメントがあった(と記憶しています)ので、いくつものアナログマスターテープが存在していても不思議ではありません。
大爆音でレコーディングされたのだろうと想像できる猛烈な楽曲。
音質以前に、そういったことが音となって迫ってきます。
本作はSHM-CDとして、生産限定版としてリリースされました。
紙ジャケット仕様です。
前年までのSHM-CDはリマスターは行われていませんので、今回もどの程度の変化なのかと思っていましたが、やはりリマスター版は違いました。
通常版SHM-CDと比べても、本作は、目が覚めるようなハイレゾ風の音です。
交互にCDをとっかえひっかえして聴いたら、さらに良く違いが判ります。
全く別物の新しい音です。
現代的で古さを感じさせない新品の音がします。
オーディオクオリティには、あと一歩足りませんが、はっとするコントラストの効いた楽しい明るい音に変わっています。
クオリティ・レビュー詳細
ダイナミックレンジ
音圧は通常版や2008年と2009年のSHM-CDとは違い、現代的に高くなり、コントラストも効いています。
ダイナミックレンジも広めで最新のCDと違いはありません。
ただしこの音圧を上げたせいで、アナログマスターのテープノイズが無音部分で結構聞こえます。
音が鳴れば気になりませんが、無音部分は「サー」としたノイズが出てきます。
気になる人とそうでもない人に分かれる部分ですね。
ノイズの音量は、エアコンを付けている時の音量よりは小さいくらいです。
(例えに出したエアコンは霧ヶ峰の最上位Zシリーズの2013年製造で、風量は弱程度の空調音です。)
ボーカル情報量・解像感
よくあるメタルCDのボーカルで、オフマイク気味に遠目に収録されています。
何かのコメントにあったのですが、マスタリングの時点で、かなりエコーを掛けています。
演奏もそうですが。
深いエコー(リバーブも)により、壮大さや重厚さを出したかったようです。
特にメンバーのラーズ・ウルリッヒは、クッキリした音よりエコーの掛かった音を好むようです。
※2017年最新作の「Hardwired... to Self-Destruct(邦題:ハードワイアード…トゥ・セルフディストラクト)」のインタビューでもそうコメントしています。
仕上げのマスタリングの段階で、プロデューサー兼レコーディングとエンジニアのグレッグ・フィデルマンの仕上げた音は、タイトでクッキリしていたので、本作「メタル・マスター」のようにエコーを効かせるよう説得したそうです。
SHM-CDリマスターでは、エコーなどはそのままにクッキリと聴こえるようになっています。
演奏情報量・解像感
元々とにかくドラムとギターが前面に出た音で、こういった音でCDを出した最初のアーティスト(バンド)ではないでしょうか?
「ザグザグ」「ドカドカ」の音が、繰り返されます。
このドラムの音が癖になった人も多いのではないでしょうか?
リマスターによって、「ドンシャリ」音に、芯や活き活き感が出てきています。
高音圧によって、明るい音色に変化しています。
ギターは活き活きとして、ドラムはスピード感が増しています。
実際、収録時間は変わっていませんが、そう感じます。
低音は元々強めでしたが、「ドスン」「ズシン」という低域まで伸びてタイトさが出てきました。
バランス(帯域と楽器再現度)
音域バランスは低域寄りでしたが、SHM-CDリマスターによって中間バランスになり、上下に良く伸びるようになりました。
軍隊の行進を連想させるような低域と、ギラっとした中高域が特徴です。
楽器の再現度は結構良いのですが、ベースは埋もれがちです。
ミックスやマスタリングの段階で、中域をばっさり削った(正確には絞った)せいです。
ここもメンバーのラーズ・ウルリッヒが、むかし何かのインタビューで言っていた記憶があります。
ミックス済の特定音域を絞ったりする関係で、それに引きずられて全ての楽器が影響されます。
確か、1980年台後半頃にアメリカではこのアルバムのドラムの音量が大きすぎるとか、批評されていたりしたのを覚えています。
それくらい、世の中のCDでは前例がないほど、ドラムとギターのボリュームがすごい状態です。
管理人は、この点が大好きな理由ではあるのですが・・・。
SHM-CDリマスターによって、エッジやコントラストの甘さが薄くなり、厚く切れが出てきました。
分離感
SHM-CDリマスターとなって分離感まで向上しています。
広い音場を形成するようになり、2chスピーカーを超える音場が3次元的になり、空間密度もギュっとしてきました。
音が満ちている感じです。
コントラストも高いので、楽器それぞれの分解能も良く聴こえます。
★総合クオリティ :82点
(CDお勧めレベルは85点以上)
(1〜100点)
ダイナミックレンジ :86点
(広さと偏り)
ボーカル情報量・解像感 :78点
(定位や鮮度)
演奏情報量・解像感 :84点
(MIXや密度)
バランス :80点
(帯域と楽器再現)
分離感 :82点
(音場と立体感)
レビュー基準についてはこちら
商品ソフト紹介
【2010年SHM-CD版】
メタル・マスター(紙ジャケット仕様) | ||||
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【CDその他】
タワーレコードで調べる eBEST(イーベスト)で調べる ECカレントで調べる |
【2017年リマスター版(輸入)】
MASTER OF PUPPETS (REMASTERED) [CD] | ||||
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【2017年リマスター版デラックス(輸入)】
MASTER OF PUPPETS (REMASTERED EXPANDED EDITION) [3CD] | ||||
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【2017年リマスター版デラックス(SHM-CD)】
メタル・マスター(リマスター・デラックス) | ||||
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【2017年リマスター版限定デラックス・ボックス・セット(SHM-CD)】
メタル・マスター(リマスター・デラックス・ボックス・セット)(限定盤) | ||||
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1989 METALLICA.
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【ハイレゾ音源を探すなら】
【ハイレゾ音源をレコード会社直営で探すなら】
【eBay:日本発送可能な安い輸入盤を探すなら】
【セカイモン:eBayの日本語仲介サイト】
【JBL公式通販サイト】
【ハイレゾ ネットワーク】
【USB-DAC】
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