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D.kamijoi & カンボジアの不明種

アンタエウスとよく似ていて非常に紛らわしいですが、
特徴的にはツノボソに近いようです。
小型個体ではアンタエウスとはかなり違ってくるので
サイズ別に比較すると面白いです。
♂はほとんど採集されないようですが、
分布は中〜南部ベトナムと南ラオスからも得られています。

カンボジアからもよく似た不明種が得られているわけですが、
特徴的にはカミジョウを小型にしたような感じで 不明亜種とされていることもありますが、
カンジョウ・アンタエウス(北ラオス)・ツノボソ(北ベトナム)・不明種の交尾器の比較検討をしてみたところ、
カンボジアの不明種とカミジョウはまったく別物でした。
この4種の中でカミジョウの交尾器は異状に巨大で肉眼でも別物とわかります。
本当なら比較画像を載せたかったのですが、
不明種はすべて放出してしまい 写真も撮り忘れてしまいました(>_<)

Dorcus kamijoi Fujita,2009:2-5,figs.6-10
[Type Locality] near Dalat,S.Vietnam

S.Laos,Attepu


Cambodia,Mts.Boker 飼育品

Figulus aratus

南インドから記載された種類で サイズは8.5mm。
複眼縁は半月状、ケイ節の棘は長く、 前胸中央の窪みは長く、 頭楯は突出しません。

はっきりとした写真もありますが
どこから手に入れたか忘れてしまいましたので掲載は控えます。


Figulus aratus Arrow,1935:119
[Type Locality] S.INDIA:Nilgili Hills,Hattikeri
[sny] Figulus parvulus (Boileau) Didier,1937: XLIX + 257 pp

タイプ Arrow,1950より

Arrow,1938より

Dorcus nepalensis

D.nepalensisについてというよりはHemisodorcus属について思うことを書きます。

記載文はうまく訳せなかったので、
一般的な特徴と基準種のD.nepalensisから考察します。
♂では前胸上縁部が切れ込むこととされています。
Baba,2012(Gekkan-Mushi 492:31-34)では♀の頭部の突起が1本であることから独立属と考える旨が書かれてますが、
D.nepalensisの非常に近縁なD.donckierなどの♀は2本あるし、
Dorcus属に含まれているD.suturalisの♀も頭部の突起は1本ですし頭部の形状も似ています。
♂の前胸が切れ込まない種類もいたりしますし、
Dorcus属の亜属程度と当方は考えます。(Nipponodorcus・Paradorcus・Dureliusは節)
節(Section)は亜属の下位階級で 通常は植物にしか使わないらしいので使用するのはよくないのかもしれませんが、
使用すれば分類がわかりやすいので(^_^;)
もしかしたら節より「Infragenus」の方が正しいのかな?ちゃんと勉強したわけではないのでよくわかりませんが。


Hemisodorcus属の記載文 Thomson,1862より


Dorcus nepalensis (Hope,1831):22 [Lucanus nepalensis]
[Type Locality] Nepal
[sny] Lucanus similis Hope, 1831:22 [Nepal].
Lucanus chevrolatii Chenu, 1840:1-2 [-].
Lucanus rafflesii Hope, 1840:77-78 [Nepal,Bengal,and Assam].
Lucanus parryi Hope1843:94 [Agro Nepalensi].

D.nepalensis&D.similis 記載文 Hope,1831より

D.parryi 記載文 Hope,1843より

Homoderus johnstoni

グラディアトールとの違いが今一わかりにくいです。
♂は頭楯がはっきりとした三又にならないことくらいでこれだという違いがないのですが、
♀は頭部の形状や頭楯が長いなど違いがはっきり出そうな感じです。

1つの♂の比較写真しか見たことがないので確実とはいいがたいですが、
それによると 裏から見たとき ケイ節の裏側の黒い筋がジョンストンは明らかに幅広かったです。

Homoderus bellicosus のシノニム処理はBartolozzi & Werner,2004に従っています。
一応 記載文ではメリー・グラディアトールと比較されていました。


Homoderus johnstoni Waterhouse,1902:460
[Type Locality] Entebbe
[sny] Homoderus bellicosus Boileau,1902:36-38,fig.4 [Haut-Kassaï,Congo].

記載文 Waterhouse,1902より

H.bellicosus 原記載の絵 Boileau,1902より

Figulus concatenatus

タイプ標本の写真ではかなりわかりにくいですが、
新大図鑑の1237っぽい形ですね。
サイズは8mmだそうです。


Figulus concatenatus Arrow,1938:59-60,fig.3
[Type Locality] BORNEO,SARASWAK:Mt.Matang

タイプ Arrow,1938
Some notes on stag-beetles and descriptions of a few new species
: The Annals and Magazine of Natural History (Series 11)2:49-63
より

Figulus decorus

地域柄出回らないのかもしれませんが かなり特徴的な種類です。

複眼縁の形状や頭頂部の形状、前胸がひょうたん型など 
特徴がわかりやすいです。
光沢も強そうですね。


Figulus decorus De Lisle,1968:397-399,figs.7-8
[Type Locality] Bismarck Is.,MUSSAU:Talumalaus

記載文の絵
Lucanidae (Col.) récoltés par l'expédition du Noona Dan aux Iles Bismarck et Salomon
: Entomologiske Meddelelser 36:385-405
より

Lucanus swinhoei continentalis

ヒメミヤマの中国亜種についてです。

ファオーチュンの歯型変異のようにも見えますが 比較してみると結構違います。
まとめると 
体型は細身で長い内歯は元部に付き、耳状突起・ケイ節の形状でも判別可能。
♀は細身で光沢が強い。
ホロタイプは顎先があまり開かないですがサイズによる変異と思われます。

同産地からよく似た不明種かもしれない個体も得られています。


Lucanus swinhoei continentalis Zilioli,1998:145,figs.7-8
[Type Locality] Taiyun-Shan,Fujian
[sny] Lucanus fortunei (nec Saunders) Mizunuma et Nagai,1994:216,fig.112(6-9)

ホロタイプ Huang & Chen,2010
Stag Beetle of China T
: 1-288
より

福建省産

[関連記事] 福建省のヒメミヤマの不明種(?)

Oonotus rex

Oonotusの亜属 Macroonotusに分類される種類です。(基準種)
これ以外の種類は♂♀ほぼ同型ですが、
本種の♂は顎が伸びるので区別に困りません。


Oonotus rex Endrödy-Younga,1993:34
[Type Locality] S.Afr.,Transkei,Port St.Jones

ホロタイプ Bartolozzi & Werner,2004
Illustrated Catalogue of the Lucanidae from Africa and Madagascar
: Taita Publishers, Czech Republic :1-189
より

F.anthracinus・F.sublaevis・F.decipiens の考察 2

Figulus sublaevis (Beauvois,1805):3,fig.3 [Lucanus sublaevis]
[Type Locality] ?
[sny] Figulus ebenus Westwood,1834:120, pl.7 [Madagascar].
Figulus ovis Dejean,1837:194 [Senegal]. [nomen nudum]
Figulus nigrita Westwood,1838:261 [Senegallia].
Figulus monilifer Parry,1862:113 [Nov.Zeal].
Figulus vulneratus Thomson,1862:433 [Madagascar].
Figulus cernensis (Hope i.litt.) Gemminger et Harold,1868:965 [Madagascar]. [nomen nudum]
Figulus sublaevis lettowi Kriesche,1920:113  [Hinterland von Daressalaam, Uhehe Iringa, Langenburg, Unyika].
Figulus sublaevis nossibenus Kriesche,1920:114 [Sechs Stucke von Nossi Be,nw. von Madagaskar].

記載文 Beauvois,1805より

左:Bartolozzi & Werner,2004より
右:Fujita,2010より(F.decipiens)


Figulus anthracinus Klug,1833:173
[Type Locality] Madagascar

記載文 Klug,1833


Figulus decipiens Albers,1884:173-176
[Type Locality] Is. Sao Tomé

記載文 Albers,1884

左・中:Bartolozzi & Werner,2004より
右:Fujita,2010より(F.sublaevis)

F.anthracinus・F.sublaevis・F.decipiens の考察 1

まず F.anthracinus・F.sublaevis・F.decipiensの分類が非常に複雑で厄介です。
F.anthracinusはF.sublaevisのシノニムとする研究者もいるような種類です。

調べてみるとF.sublaevis・F.decipiensの同定がはっきりしないことがわかります。
それぞれが別種であることは明白なのですが、
F.sublaevisの記載文の絵を見ると新大図鑑の同定が正しいように思われますが
分布域に問題が出てきます。
新大図鑑でF.sublaevisとされている種類はBartolozzi L. & Werner K. 2004などでは
F.decipiensとされていて 分布はサオトメ・プリンシペ・トーゴになります。
F.sublaevisの基準産地は不明。

そこで F.anthracinusがF.sublaevisの同種か似た種類であるならば、
新大図鑑のF.sublaevis・F.decipiensの同定は逆となります。

F.sublaevisとF.anthracinusが同種かどうかについては
Peringuey,1908ではザンジバルの個体と比較して異なる種である としています。
Bartolozzi & Monte. 2005でも書かれてますが
こちらは未見です。

なにぶん古くに記載された種類で 
その後に色々な研究者が考察を書いていたりして複雑になってしまっているので
現在の分類とは異なる F.sublaevis=F.decipiens、独立種でF.anthracinus
ということもあり得るのかもしれません。
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プロフィール

tkyk4
主に大図鑑に載っていなかった種類について書いていこうかと思います。 見解の相違や同定間違いなどもあると思いますが、あたたかい目で見守ってください。
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