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様々な喜怒哀楽の感情が飛び交う絶望的な3日間が今幕を開ける。 このゲームで明かされる「価値ある大人」の答えとは一体・・・・

皆さんこんばんはびっくり
最近、作業中に「眠れるヒーリングミュージック」などを聞いているんですけど毎回いつの間にか
熟睡している状態になってしまうのにも関わらず癒しを求めて聞いてしまい何度も同じ過ちを繰り返している・・・zzzz・・・僕が・・・zzzお送りするNO,movie NO,life!!の・・・zzz・・・お時間・・・zzz・・・です。



さて、寝ている訳にはいきません(笑)今夜は目の覚めるような作品をお送りしたいと思います。
日本では、かなり有名な作品だと思うんですけど、タイトルは深作欣二監督の「バトルロワイヤル」
でございます。

簡素的に言ってしまえば、中学生達が殺し合いを強いられるという内容なんですね。
でも、この作品の公開前には国会でこの映画に関する質疑がなされ、また西鉄バスジャック事件を初めとする“少年犯罪”が注目された時期でもあり、社会的関心を集めたことで話題を呼び、大ヒット作となった作品でもあるんです。

それでは、ここで勃発する少年犯罪を抑制する為に生み出された「BR法」の基、最後の一人になるまで中学生がお互い殺し合う衝撃作「バトルロワイヤル」のあらすじをご紹介しましょう。

新世紀の初め、ひとつの国が崩壊した。
自信を失くし子供たちを恐れた大人たちは、やがてある法案を可決、施行する。
それが、新世紀教育改革法、通称"BR法“だった。
年に一度、全国の中学校の中から1クラスが選ばれ、コンピュータ管理された脱出不可能な無人島で、制限時間の3日の間に最後のひとりになるまで殺し合いをする法律である。

そして、今回それに選ばれたのは岩城学園中学3年B組の生徒たちだった。
彼らは、修学旅行の帰り道に眠らされ、住民が誰ひとりいない無人島に連れて来られる。
何がなんだか状況が、理解出来ない彼らの前に、元担任・キタノが現れるのだった・・・・

そして、彼は生徒にこう告げる「今日は、皆さんにちょっと殺し合いをしてもらいます」。

この言葉で、さらに焦りと不安を隠せない彼らに、キタノは事務的な態度でこのバトルロワイヤルの
ルールを説明するビデオを流すのだった・・・・。
その最中にクラスの一人の女子生徒が私語をしている事に気づいたキタノは、彼女の頭に向かって
ナイフを投げ殺してしまう。

この狂った行動に周囲の学生はパニック状態に陥ってしまい、この事態を沈めようとキタノと一緒に同行していた兵士が、地面と天上に銃を乱射し彼らを強制的に落ち着かせるのであった・・。
その後、ルールを説明するビデオが、終わると1人ずつ支給される様々な凶器が配られた後
出席番号順に一人また一人校舎を抜け夜の無人島へと姿を消していくのであった。

そして、極限状態に追い込まれた生徒たちは、様々な行動に出る。
昨日までの友人を殺害する者、諦めて愛する人と死を選ぶ者、力を合わせて事態を回避しようとする者。
そんな中、生徒のひとりである七原秋也は、同じ孤児院で育った親友・国信慶時がほのかな想いを寄せていた中川典子を守る為、武器を取ることを決意し、生き残っている仲間を探し出しこの
ゲームから脱出しようと考える。

しかし、彼らの目の前に立ちはだかるのは、恐怖と絶望と悲しみを背負ったかけがえの無い友達の姿であった・・・・。

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この作品を見た僕自身の感想は、このゲームの制限時間である3日間で「人生に必要な感情」などがすべて込められているようにも感じました。
ただ作品の上辺だけで見てしまうと、中学生がお互いに殺し合う映画でしか無いんですが、違う視点で見ると中学生だからこそ成り立つ映画でもあると感じたんです。

思春期の真っ只中というばこの中学時代でもあり、子どもから大人になる為に必要としている感情など、この時期に生まれてくるものなんですよね。
この不安定な感情を持った子ども同士を戦わせる事により、大人になってしまったら気づく事が出来ない純粋な感情やゲームを通して初めて気づく醜い己の欲望などをリアルに、大胆に表現している作品でもあると思うんです。
ゲームの舞台でもあるこの島を一つの世界として考えて、クラスメートはその島でしか生きる事の出来ない存在だとしたら42人がそこで社会というものをお互いに生み出し、ルールを決めているようにも思えたんです。

この中で、皆が同じ考えを持っている事も無く、一人が平和を望むのであれば、もう一方では殺し合いを望んでいる・・・劇中で、仲間と協力して島をだ脱出を考えるものもいれば、女の子同士で灯台に集まり、運命の時が訪れるまで楽しく過ごす者もいれば、ただ単に人殺しがしたい人間も存在する・・・・。

今僕たちが、体感している社会の厳しさを、この島では「殺し合い」という分かりやすいテーマで描写されている部分もあり、今僕たちがいる大人の社会で生きていたら誰もが感じる、「自分の出世の為なら他人を蹴落とす気持ち」や「自分だけが助かればいい・・・」など誰もが常に秘めている感情を、この作品では「自分が殺される前に、友達でも殺す」という絶対的な自分の危険環境という状況に置き換える事により、極端かつ分かりやすい内容で観客に訴えかけているようにも感じました。

この「BR法」を作り出した「大人」という存在は、大人にしか決して分かる事の出来ない社会の厳しさなどをこのバトルロワイヤルという法律を通して、人格形成が不安定な時期でもある中学生に課せたのかもしれません。

そして、登場人物一人一人の感情や背景描写なども上手く描かれていて、物語をより濃い内容にしているのも見所の一つなんです。
その中でも、やはり中学生という事もあってか、「恋愛」というテーマを軸に描写されているシーンが印象的でした。
例えば、常に命の危険にさらされている男子が、同じクラスでも今まで話したことのない女子に会いに行くシーンは、青春映画そのものですよね。
しかし、彼らが置かれている環境は、「生か死」という危険なサバイバルな状況なんです。
でも、自分がいつ死ぬか分からない状態に置かれているからこそ、「会いたい」、「死ぬ前に会って自分の気持ちを伝えたい・・・」という感情が抑えきれず危険を承知で会いに行く決心が出来たんです。
なので、この作品は極限に追い込まれたからこそ気付くことの出来る「様々な感情」の集大成のような映画かもしれませんね。

この映画のなかで、一番迫力のある人物は、やっぱり元担任役のビート武ですね。
劇中の演技でも、今の子ども達に絶望しか感じることの出来ない雰囲気の役づくりや、非現実的な事を事務的な言い方で説明する演技など、作品の冒頭で登場した「新世紀の初め、ひとつの国が崩壊した。」というこの言葉の意味を再度、観客に暗示させているようなリアリティのある演技も見所なんですね。

あと、物語の演出も飽きさせることのない描写ばかりなんです。
この狂った殺し合いのゲームの中にも、要所要所で今の危険な状況を忘れさせてくれるシーンが登場するんですが、その暖かな人間模様を演出している最中でも、容赦なく銃を向けてきたり、襲ってきたり・・・・まるで、1分前に映し出されていたシーンが嘘のように、ゲームという現実世界に無理やり引っ張れてしまう演出がとても魅力的でもあって、その中でも、灯台で仲良く立てこもっていたのに、一人の
女子の中に潜む「恐怖心」のせいで、たちまち惨劇の場面へと変わってしまったり・・・
とにかく凄くテンポが早い作品でもあるんです。

この灯台のシーンも凄く印象的で、最初はみんなで楽しく、見張りをしたりご飯を食べたりしていたんです。
でも、ちょっとした事が原因で、皆が殺し合いをしてしまうんですね。
その瞬間、殺し合いのゲームという事を思い出し、周りの人間を全て疑い、敵意をむき出しにして行くんです。
そして、彼女の心の中にはすでに「恐怖心」という感情に支配されているので、お互いの話し合いも、冷静になる事も許されず、悲惨な結果に陥ってしまうんですよ。

なので、人間という生き物は、心から信頼出来る人間という存在を探すのは本当に難しく、ふとした事が引き金となって積み上げてきた信頼が、全て壊れてしまうという人間の繋がりの弱さも同時に描いている作品でもあるように思えましたね。

多発する少年犯罪を抑制する為、大人達が新しく立案した「RR法」、この狂ったゲームの中で選ばれた純粋無垢な若者達は一体何を感じるのか?
そして、彼等の過酷な運命の結末とは・・・・?
「バトルロワイヤル」。

是非、ご覧下され。

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