「おばあちゃんは言っていた」の限界。からの生きている言葉への昇華
ついに和実ゆいが自分の言葉でお悩み解決に立ち向かう。
スロースターターの主人公、怒涛の個人回ラッシュ。
守破離の離。今、旅立ちの時。
お互いを想う仲の良い親子であるが、それゆえに料理の手間は負担になり、子は早く親離れしたいと言う。
そこには善意しかないが不幸な別れにつながっている、なんとも切ない話だ。
料理が不得意なことが原因で困っている人のための言葉はおばあちゃんの守備範囲外のようだ。
これまでの必勝法が通用せずゆいは悩む。腹が減るほど悩む。
解決の糸口になったのはセクレトルーさんの言葉だった。
人生の実感がこもった言葉には力がある。
おばあちゃんが託した言葉のバトン、その本質をつかんだ瞬間である。
敵対する者の言葉もちゃんと受け止めて消化する。令和のプリキュアは胃袋が強い。
秒で「そんなことない!」と否定していたころがもはや懐かしい。
今、和実ゆいが生きた言葉を届ける。
さあ、なごみ亭と契約せよ!(夕食サブスク月額3万円)
茶化すのもなんだが、見事にゆいは羽ばたいていった。
自分で考え、生きた言葉で行動した第一歩の回だった。
39話。これを遅いと見るか良い溜めとみるか、意見の分かれるところだろう。
主人公ゆいのジュブナイルとして見ていると前者の感想を持つかもしれない。
私は後者だ。ゆいの活躍は親目線で見ており、親の言葉から卒業していくこのイベントはクライマックスなのだ。
喜びと、少しのさみしさが隠し味に混ざってくるのである。
これをこじらせるとDr.トラウムのごとく時間を止めてしまいたくなる。
超えていってね、というナレーションの声の優しさが素晴らしかった。
卵が割れなくて人気が出る現象
セクレトルーさんは自炊アンチ。どうやら料理が苦手らしい描写があった。
ファンは盛り上がった。かわいいやんけ! と。
不思議なもので、不完全性はかわいさになり人を引き付ける。
かわいいには社会性があるのだろうか…?
ややこしいことは抜きにしてファンアートも人気である。
生活感が素晴らしい。
「てゆーか、自炊マジ必要ないし」 pic.twitter.com/Y3ZLiX4mNN
— ton (@ton39342104) December 14, 2022
仮面ライダーギーツ14話:HENSHIN!は神聖な言葉
ギロリ兄さんが買ったら高そうなピカピカ光るドライバーで変身した。
英寿をデザグラから排除しようとなりふり構わず襲ってくる。
物語的にはどんどん悪いヤツになっていくギロリ兄さんだが、
なんかいろいろ中間管理職的に苦労してるのでヘイトを溜めにくい。
かわいそうなんだが、うまくやってるなーと思う次第。
祢音のボディーガード、ジョンとベンもかつてデザグラに参加していたらしい。
親父さんの企業もスポンサードしていたり、繋がりが気になるところだ。
それはさておき中の人のツイートがかっこいい。
#仮面ライダーギーツ 第14話
— Tom Constantine トム・コンスタンタイン (@TomConstantines) December 11, 2022
を見てくれてサンキュー!
15年前、僕に日本語を学ぶきっかけをくれた作品に出演することができて、しかも、
あの神聖な言葉を言うことができたなんて、
本当に信じられない。
決して忘れない瞬間…
I wore a belt,
said Henshin
in Kamen Rider.
My dream has come true pic.twitter.com/DICVUsdnl8
「神聖な言葉」という表現がいい。
仮面ライダー文化の広がりを感じる
それにしても構えがかっこいい。
ハリウッド版仮面ライダーやってくれませんかね?
暴太郎戦隊ドンブラザーズ40話:悲しみを退治していく
ソノニと目が見えなくなった(急に!?)犬塚のすれ違いシリアスストーリーと、教官殺しの鬼頭はるかがドタバタする自動車教習所回が同時に展開される。
ニチアサで道交法違反のカーチェイスはコンプラ違反になるので、自動車教習所で暴走させることでカーアクションシーンを撮りたかったのだろうと私は睨んでいる。
ふつう思いつかないし、思いついてもこれで本はかくまい。
100歩ゆずって話を作ったにしても、温度差が100℃ぐらいある湿ったシリアスラブストーリーと同時に展開させるのは狂気の業だ。
2つのストーリーを文字通り、物理的に衝突させる手腕はTLで創作をかじった人ほどうなっていた。
ドンブラザーズのOPの歌詞に
「心は輝きながら 悲しみを退治していく」
とあるが、まさにそんな感じだ。
退治される「悲しみ」側の方が獣人とか脳人が絡んでて本筋っぽいのであるが。
フィクションの交通事故は何故か笑ってしまう。
ムラサメが轢かれた瞬間は声を出して笑っていた。
もうすっかりドンブラ脳である。