恒例のパワーアップ回。つまり新しいおもちゃ回。
強化ウバウゾーを操るナルシストルーに敗れてからの逆転がアツい。
立ち直るプリキュア・妖精たちのドラマが恒例の見どころである。
プレシャスこと和実ゆい、エナジー妖精コメコメが主役コンビの面目躍如とばかりに輝いた回だった。
プレシャスの「とにかく食べよう」が強すぎる
前回の引きから引き続き、スピリットルーのスペシャルデリシャストーンを抜き取ったナルシストルー。
それを使ってさらに強化されたウバウゾー『ゴッソリウバウゾー』を呼び出す。
なるほど、ゴッソリと来たか。。。「奪う」にいい感じにフィットする言葉選びだ。
ゴッソリウバウゾーは強い。
デカい、カタい、飛び道具が激しい、とこれだけでも大概だが、
スパイシーの壁を迂回する拘束技まで出してくるいやらしさもある。
ゲームならクソボスである。
メインアタッカーのプレシャスが変身解除に追い込まれる。
記憶にある限り変身解除は初だ。(ジェントルー⇒あまねはブンドル団時代だからノーカン)
滅茶苦茶なピンチである。
ナルシストルーはプリキュアたちを見逃す。
時間を与えるから絶望しろとかなんとか。
このムーブ、自分にヘイトを溜めてヒーローを立てるまさにヒールレスラーだ。
理想的な悪役すぎて何言ってるかあんまり聞けていなかった。
で、敗戦後の反省会におけるプレシャスのセリフが表題のそれである。
皿いっぱいのおにぎりを持ってきて「とにかく食べよう!」。これは強い。
このゆいのムーブはおばあちゃんの受け売りではなさそうだ。
自分たちがまず何をすべきか考えてとにかく食べるという結論を出したのだろう。
余談だが、30年ほど前の阪神大震災が起こった直後私の母は米を炊いた。
地震の後ほどなくして停電したはずだが米は炊けていた。
とにかく食べることを考えられる人は強い。
一方エナジー妖精たちは力の無さを嘆いていた。
災害時の子どもたちの気持ちにオーバーラップする。地震の時の自分のようで見ていて辛かった。
デパプリOPが示す「食べるHappyとつくる温もり」が循環する食卓の環
ナルシストルーとの再戦。
ゴッソリウバウゾーは再び寿司のレシピッピ。
同じ脅威が繰り返し襲ってくる。
ナルシストルーが食事に感じていた恐怖の意趣返しだろうか。
デリシャストーンを狙う作戦だがナルシストルーも強い。
ブラペ、マリちゃんも参加しての総力戦になるが優勢は取れない。
力の無さを嘆くコメコメをプレシャスが叱る!
「たとえコメコメでも、大すきなコメコメのことをダメっていうのは許さないよ!」
強烈な自己否定の否定! 自分を蔑んではいけない。
平易な言葉だがピシャっと言い切っていて、心に残る。
これは良い台詞だなあ、と思った。
コメコメがこれまでどれだけ周りを元気づけていたか。
成長途上にあるコメコメがそれに気づく。
自分も誰かに力を与えていた、つまり食卓で「食べる」だけではなく「つくる」側でもあったのだと。
こうして本当の意味での食卓の環にコメコメが加わり、新しい力が生まれる。
デリシャスパーティプリキュア なりきりプリキュア4 [3.パーティキャンドルタクト(ギミックタイプ)]【 ネコポス不可 】【C】 価格:398円 |
(ちなみにこのおもちゃは廉価版だ!)
コメコメが(与える側としても)食卓の環に加わる⇒強くなる
という強化ロジックがとても気持ちいい。
最終回では大人も野郎どももみんな食卓に加わって最強フォームになるであろう。
かくしてゴッソリウバウゾーはオナカイッパイされた。
さらばナルシストルー!!
ナルシストルーの抱える闇を晴らすにはまだ足りない
・・・とはいかず、開き直ってフィナーレの憎しみを焚き付け手を汚せと煽るナルシストルー。
相当ひねくれている。
どうやら彼は食卓の環に入れなかった(入らなかった)過去があるらしいことが回想の映像から匂わされている。
食卓を離れ、裏道のブンドル団に入ったもののそこでも居場所を失った。
(セクレトルーさんいわく「トカゲのしっぽ」)
ナルシストルーとの真の意味での決着は次回以降に持ち越された。
今回のパワーアップはコメコメが食卓の環に加わる話であり、
ナルシストルーをそこに迎えるには至らないわけだ。
敵の課題の解決にも時間をかける丁寧な作風である。
ナルシストルーの闇は「食事、食卓は素晴らしいという価値観に馴染めない人もいる」というやつだ。
彼も「トカゲのしっぽ」なので、ゴーダッツ様のモチベーションとはまた違うことがほのめかされている。
食事憎しではないならゴーダッツ様の目的は何なのか?
今後の展開もまた興味深い。
デリシャスパーティ♡プリキュア
仮面ライダーギーツ:どんどん退場者が出るデザイアグランプリ
先週退場した面接官が失踪扱いになっているなど、喪失感が強調される。
視聴してる私としてはEDも映画連動するなどプリキュアが怒涛の展開で頭がついていかないが、
視聴者の事情も登場人物の事情も構わずデザイアグランプリは容赦なく進んでいく。
パンダとネコがゾンビ化してしまったわけだが、
このペースで言ったら10月終わるころには誰もいなくなってしまうぞ?
ゾンビ化したものの何とか助かる道があるのだろうか?
ゲームシステム的に解決するルートを見つけられたらアツい。
ドンブラザーズ:ソノイの国葬
翌日はエリザベス女王の国葬が行われるというタイミングでソノイの葬式回をお出ししてきた。
白倉PはTwitterでソノイの国葬などとのたまっている。
無法ここに極まれりである。
無法を極めながら棺におさまるソノイや空想の中でおでんを食べるタロウとソノイなど、
作り手と視聴者のエモを蒸留したようなシーンが続く。
そこから超高速の展開で不死のはずの獣人が始末されたり、
ジロウとムラサメの間に交流が生まれたり、
タロウとムラサメのエネルギーが互換したり、
タロウ汁がソノイに注がれて復活したりする。
タロウはオンリーワンと思っていただけに、
エネルギーだけとはいえ互換してしまうのは不穏だ。
そんな解釈が追いつかないぐらいたくさんの要素が潔くお出しされた回だった。
初恋ヒーローでムラサメが封印されるなど、解釈のしようもないのだが、
多分納得させてくるんだろうなという信頼感を持ってしまっていて悔しい。