2018年08月25日
下山〜長万部岳〜
登山を楽しむ方は、よく理解されていることでしょうが、
山で事故を起こさない遭難しない為、体調を整え天気を調べ、山の情報を収集し、山行に最適な道具を選び、
予定を立て、まさかの為に保険に入り.....などなど、
準備しなければならないことは山ほどあります。山だけに...
しかし、その準備自体も楽しいものです。
私自身も準備を整えて登山へ向かうのですが、多分他の方とちょっとした違いがあるかもしれません。
登山ですから山の頂を目指して登るわけですが、私の目標は山の頂上ではなく、
「山を下る行為とその際に見える景色を楽しむ」ことです。
簡単に表現すると、私の目的は「下山」なのです。
多分、長年スキーをしてきたからなのかもしれません。
スキーの場合、滑りたい斜面を滑るために登るわけですから、目的は滑り降りることです。
登りと違って、高い位置から下を眺める爽快感と滑り降りるスピード感が、
普段体感しない特別なものなので、楽しくやめられないのでしょう。
さらには、スキーの場合、滑りたい斜面が7合目にあるなら、
7合目の斜面の上まで登れば良く、山の頂上まで登らなくても良いので、
余計に頂上を目指すという意識が薄いのかもしれません。
しかし、雪のない季節ですと、特定の目的(例えば私の場合、高山植物の撮影の為とか)が無ければ、
頂上まで登ることになります。
ただ目的が下山ですので、準備段階から意識は下山にあります。
頂上から見渡す広大な景色の中へドロップインする(実際にはただ下るのですが)感覚が楽しいのです。
ほとんど妄想して楽しんでいるのに近いかもしれません。w
そんな楽しみ方をしているので登山時の意識や行動が、ちょっと違ってくるのかもしれません。
一番気にしているのは下山がメインなので、山頂にたどり着いた時点で体力、気力、身体各所など、
全てにおいて疲れ切っていてはいけないということです。
若い頃は何も考えなくてもガシガシ行けましたが、さすがに最近では無理になってきました。
持ち物をできる限り軽量化したりしてますし、登るスピードも他の方に比べると遅いはずです。
最近ふと考えるのですが、山での遭難とか事故は下山時に多いと聞きます。
日帰りでの登山で、山の頂上に立つことを目標にしている場合、
頑張って頂上に立った後、目標を達成したという安堵感や、無理をして体力を使い果たしたことで
緊張感や注意力がなくなることがあるでしょう。
そんな状態であっても日没が迫るとなれば、無理にでも下山することになってしまいます。
注意力低下、体力低下、暗闇が迫る、野営等の道具がないとなれば無謀な登山であったということになります。
子供の頃によく聞かされていた「家に着くまでが遠足」という言葉と一緒で、
安全に家に帰るには、下山の事を意識して登らなければ、本当に帰れなくなるかもしれないということです。
何度も登山をされている経験者なら、当たり前の事でしょうけど、
初めての方は、その辺りの感覚が全くのゼロでしょうから、気をつけなければなりませんね。
それならば「下山」を目的に登山をするという楽しみ方を知っていただければ、
多少なりとも、安全な登山の方法(意識)の一つとして役に立つのでは...いや、ただの変人ですね。w
お互いに安全第一で山を楽しみたいですね。(^ω^)ノ
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