北海道大分水点??
昨シーズン12月だったか1月だったかの新聞の見出しが気になって記事を読むと、
「日本海へと流れている石狩川、太平洋へと繋がる十勝川、オホーツク海へと注ぐ常呂川、
それぞれの川の源流を辿ると、それぞれが流れる上川町、上士幌町、北見市(留辺蘂町)の交わる
三国山山頂の近くにたどり着く。
日本海、太平洋、オホーツク海と、3つの外海へ流れ出る分水点は日本でここだけ。」
その「北海道大分水点」が国土地理院の電子地図に表記されることになった。
さらに、老朽化した「北海道大分水点」の木柱の代わりに石碑を新設。
という内容だったと思います。
記事を読んだときは「へー」ぐらいでしたが、「北海道大分水点」という名前が気になって
地形図で調べてみたところ、記事の通り、三国山のすぐ近く、
また登山道があって登れる、しかも登山口から距離がそんなにない。
そうなると行きたくなるってもんです。
ただ登山口のある三国峠頂上まで私の住む町から、車で7〜8時間かかるってことがネックで、
すぐにとはいきませんでした。
6月になって前回の今年初登山の時に考えていた「夏至」のある月ですので、
行くなら行動時間を長くとれる今でしょ!
そう考え「北海道大分水点へ行く」という予定の優先順位を最上位へあげました。
6月8日の天気は終日晴れの予報。
登山ですから午前中、可能なら朝早くから登りたいですので、前日の6月7日22時に車で出発。
三国峠までのルートはいくつか考えられますが、高速道路は使わないことにしました。
片道6〜8千円かかりますから、それなら美味しいもの食べたいし。w
今までの経験から夜の空いてる時間で走りやすい道路を選び、南側から行くことにしました。
室蘭、苫小牧、鵡川町を経由し国道237号線を走り、日高町から国道274号線、
日勝峠を越えて然別湖脇を抜けて国道273号線へ。
車で8時間かかると予想していましたが、ぴったり8時間後の朝6時に三国峠展望台に到着。
ここでトイレを済ませて小休止。
そのあと、トンネルを通って反対側にある駐車場へ移動、ここが目的の駐車場になります。
ここへ車を停めて、登る準備をします。
登山口はわかりずらいですが、今抜けてきたトンネルの左脇へ入ったところ。
↓駐車場から見るとこんな感じ。
準備を整え、トンネルへ向かって歩きます。
トンネルの左脇へ...
トンネルの左脇へ進むと、ちょっと広い場所があります。
奥には沢があり水が流れていますが、左へ行くと登山口看板があります。
写真を見てわかりますように、この日ではまだ登山道に雪が残っております。
このくらいなら登山靴でもゆっくり気をつけていけば問題ありません。
6時45分登り開始。
事前に得た情報通り、この登山道は沢伝いにあるので、ほぼ沢登り状態になります。
この時期だからか水量も結構あり、沢登り経験がある方は問題ないでしょうけど、
初めての方は躊躇するでしょうね。
私の場合は沢登りも兼ねるなんて、なんとお得な! なんて考えちゃいます。w
登山道はちゃんと確認しながら歩かないと、戻るはめになることもあります。
ありがたいことに各所にピンクテープが結んでありましたので、
ちょくちょく確認しながら登れば問題ないです。
調子よく登っていましたが、途中から予想通り残雪地帯が現れます。
使わなければラッキーなんて思っていましたが、用心のために持ってきたアイゼン、役に立ちました。
冬用のごっついアイゼンですので、履いている登山靴を痛めるかなーとか思いましたが、
安全第一ってのと、アイゼンを付けているのといないのでは圧倒的に違いがあります。
今度はもうちょっと軽いものを用意したいです。
沢の上に締まった雪が被さっていますが、雪の下を水が流れている場所は、
踏み抜くと危険ですので、できるだけ遠く斜面側の雪の上を歩きます。
途中雪がなくなったり、また現れたりと繰り返すので、アイゼンをとったり嵌めたり繰り返します。
面倒ですがどんどん傾斜がきつくなる中、雪上で足を滑らせ転んだりしたら、滑落ですからね。
できるだけ安全に慎重に登ります。
途中から沢が二俣に分かれますが、右側にピンクテープ。
水の流れていない右側の沢の方向へ向かって登っていきます。
どんどん傾斜がきつくなりますが、前方がひらけてきます。
7時45分、1時間ほどで尾根に出ました。
そこから左方向、尾根伝いに登ること15分ほどで「北海道大分水点」到着です。
振り返ると「三国山」。
すぐそこって感じに存在します。
到着後ちょっと一息入れて写真なんかを撮り、「三国山」山頂で「北海道大分水点」を眺めながら
念願の珈琲を淹れようと、カメラをザックにしまい移動の準備をし始めた時、
なんとも言い難い違和感、というか今思うと「音」が聞こえてきました。
私がいる場所は光が差して暖かく風もない穏やかな状態なのですが、遠くから風の音が聞こえていたのです。
表現は難しいのですが「サー」という音。
あたりを見回すと北の方向から黒い雲が向かってくるのがわかりました。
そこからの決断と行動は自分でも驚くくらいの速さでした。w
ザックからウィンドブレーカーとザックカバー、トレッキングポールを取り出し、
出していた荷物はパタパタっとザックにしまいこみ、
ウィンドブレーカーを着てザックカバーをセットし、すぐに下山開始。
歩きだした途端、強い風と横殴りの雨がきました。
できるだけ素早くと思いながらも急斜面を下りるのですから、慎重におりましたので当然全身ずぶ濡れです。
下山に約1時間。
登山口に戻った時には雨は降っていませんでした、というか山の上に雲がかかっているという状態ですね。
またしても珈琲を淹れることができませんでした。
「絶対またくる」と心に誓い車に乗り込みました。
峠をおりていくと強い日差しと暑いくらいの気温。
さっきまでの天気が嘘のように晴れています。
おそるべし山の天気です。
目的を果たせなかったので、観光で楽しんでやろうと思い、
途中にある「タウシュベツ川橋梁」を見ていこうと、展望台へ寄りました。
遠い...
それが感想です。w
これまたモヤモヤが残ってしまいましたので、そんな気持ちを洗い流そうと、
然別湖畔にあるホテルの温泉へ。
然別湖畔温泉ホテル風水
昭和を感じさせるホテルなんですが、綺麗で温泉もホテル感を満喫できます。
脱衣所の暖かい暗めの照明、綺麗にセットされたアメニティーグッズ、
他の温泉にはない色っぽさを感じます。
日帰り入浴1000円でタオルがもらえます。
然別湖を観ながら入れる露天風呂もあり、今度は宿泊してみたいと思わせるホテルでした。
その後はテレテレと元来た道をドライブして帰りました。
車での移動が時間の大半を占めましたので、それはそれで旅な感じがして楽しめましたよ。
そうそう、日高、十勝と、鹿が多いので車の運転には十分注意してくださいね。
飛び出してきますよ。
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2021年06月29日
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