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分かりやすい高校数学:確率(6)階乗!

前回 ⇒ 確率(5)確率の合成


確率の六回目ですー.更新遅れ気味なのを取り戻すべく,さくさくいってみよー.

前回,数え上げを計算するのに重要なことは二点あると言いました.今回はその一つ目,階乗についてです!

階乗とはなにか!それは,このびっくりマークを使って表現されます!たとえばー

3! =          3×2×1
5! =      5×4×3×2×1
8! = 8×7×6×5×4×3×2×1

と言うように,nという自然数があったとき,n!は1からnまでの数を掛け合わせた数値になります!

以上!!!(ぉい




これで終わったら解説にならんですね.さてさて,これは何に使うのでしょうか?

実は,並べ方の総数を計算するのに役に立つんです.

たとえば,「1から5までの数字が書かれた5個のボールがある時,そのボールの並べ方の総数は何通りか?」というような問題が出たら,5!です.って簡単に答えられます.すげー.




◆ 付け足しメモ ◆

・・・まー高校の授業なんかでは,5! = 5×4×3×2×1もきちんと計算して,「120です」って答えないといけないですけどね.そんな夢のない話はおいておいて(笑).






さて,ではなぜ,1から5までの数字が書かれたボールの並べ方の総数が5! になるのかについて考えてみましょう.


今,ボールは5個あるわけですが,その中の一つを選んで,先頭においてみます.この時,先頭のボールの選び方は5通りですね.次に,二つ目のボールを選ぶ方法は何通りあるでしょうか?これは図のようになります.



この時注目してほしいのは,先頭として選んだボールが何であっても,二番目のボールの選び方は必ず4通りになっているということです.二番目のボールを選ぶ際に,先頭に選んだボール以外から一つ選ぶということは,どんな場合でも変わらないからなんですね.

これを計算式で表すと,二番目のボールの選び方は,

5 (ボール全部) - 1 (先頭のボール) = 4通り (先頭のボール以外のボールの数)

と表現できます.よって,先頭と二番目のボール,二個分までの並べ方は,

5 (先頭のボールの選び方) × 4 (二つ目のボールの選び方) = 20通り

となります.このことは,先ほどの図からも分かりますね.



この考え方は,三つ目のボールを選ぶ時も変わりません.先頭と二番目のボールの選び方にかかわらず,常に残った3個のボールの中から選ぶことになります.よって,先頭,二番目,三番目までのボールの並べ方は,


5 (先頭のボールの選び方) × 4 (二番目のボールの選び方) × 3 (三番目のボールの選び方) = 60通り

となります.

これを最後まで,つまり五番目まで続けると・・・・


5 × 4 × 3 × 2 (四番目のボールの選び方) × 1 (五番目のボールの選び方)


となります.そう,これは5! と同じですね


もし,問題文が「1から1000までの数字が書かれたボールの並べ方」について聞いている場合,1000×999×998×・・・・×2×1という計算式を書かなくてはいけなくなりますが,階乗という表現を使えば,1000! で表せます.これが階乗という考え方が導入されている理由です.





さて,ここで思い出してほしいのですが,先頭と二番目のボール,二個分までの並べ方は,5 (先頭のボールの選び方) × 4 (二つ目のボールの選び方) = 20通りあると言いました.ここで,5×4というこの式は,

5 × 4 = 5×4×3×2×1 (5!) ÷ 3×2×1 (3!)

とも書くことができます.これは,

5!(ボール全体の並べ方) ÷ 3!(先頭と二番目の二個分のボールの並べ方を考えるときに,使わなくて余ってしまったボールの並べ方)


って考えたりできませんか?!? 





・・・・・・・・・・・・・・え?・・・できないですか,無理やりすぎですか.そうですね(笑)

かなり強引な展開をしましたが,なんと実はこの考え方は正しいのです.たとえば,先頭,二番目,三番目までのボールの並べ方は5×4×3でした.このとき,5個のボールのうち3個使ったのですから,余っているボールは2個です.先ほどの式を使うと,

5! (ボール全部) ÷ 2! (並べ方に使わなかった,余ったボール)

となります.そう,これは5×4×3と同じです!!!!


急な展開についてこれてない人もいるでしょう.突然でてきたこの計算方法がなぜ正しい解になるのか.それこそが,最初に言った,重要な二点のうちの二つ目なんですね.

それはまた次回!




全十回って前に言ったけど,もっと伸ばしたほうがよさそうな気がしてきました・・・予定は未定ってこのことなんだね...



確率は,最終的には統計学などを使いこなせるようになるための基礎とも言えるわけですが,統計や検定部分は,高校数学ではあまり扱われていません.つまり,本来の使い方まで至らずに終わってしまっているわけですね.そこまでの道のりを知っているかどうか,つまり何の役にたつものなのかを知ることは,モチベーションにも関わってきます.

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次回 ⇒ 確率(7)順列

分かりやすい高校数学:確率(5)確率の合成

前回 ⇒ 確率(4)数え上げの条件

さて,5回目ー!!結構やってきましたね.予定では確率を全十回でやるつもりなので,半分到達ってことですね.今回は,確率の合成についてです.いくつかの事象を組み合わせた時の確率は?ってのを考えます.

これを考えるとき,何と何を組み合わせるのかによって計算の仕方がちがいます.大別すると以下の二つです.

@同じ試行結果の中の事象同士を組み合わせる
A別の試行結果の事象を組み合わせる


@は,例えば一つのサイコロを振ったときに,「1が出る」,「2が出る」という二つの事象を組み合わせた確率は?というものです.これは,これまでの話の中でもやってきてますね.

これに対しAは,例えば「サイコロを二回振った時に,一回目の試行の結果は「1が出る」事象となり,二回目の試行は「2が出る」事象となる確率は?というものです.これは@とは違うことに注意してください.@もAも,「1が出る」「2が出る」という二つの事象を組み合わせていますが,それぞれを発生させた「試行」が異なっています.発生元となっている「試行」が同じなのか,違うのかで計算が違うんですね.

◆ 付け足しメモ ◆

ちなみに,二つのサイコロを二回振るのではなく,同時に振ったとしてもAと同じ考え方になります.一回目のサイコロを振ってから,二回目のサイコロを振るまでの時間が0になっただけで,それぞれの「試行」が変わっているわけではないからです

もちろん,「二つのサイコロを振る」という,一回の試行を考えることもできます.しかし,この試行から生まれる事象は複雑になり,「同様に確からしい」部分を見つけるのが大変になります.つまり,直方体サイコロを振ってみたのと同じような状況になってしまい,数え上げによる確率計算が大変になるんですね.なので,通常はそれぞれの試行に分けて考えます.まー平たく言えば,別々に考えた方が楽ちんだから別々に考えます!って感じです.

また当然ながら,サイコロとコインを投げてみて,サイコロで「1が出る」という事象と,コインで「表が出る」という事象とを組み合わせる場合はAの方法で考えます.「試行」が異なっているからですね.



さてさて,ではそれぞれの計算方法を考えてみましょう.まずは@からですね.

といっても,@はすでにやってきてしまっている感じです.目的の事象である「1か2が出る事象」,「1が出る」事象と「2が出る」事象を組み合わせたもの(足し合わせたもの)と考えて,目的の事象の数 ÷ 発生しうる事象の数 の計算をすれば良いわけです.よって(1+1)/6 = 2/6 = 1/3ですね!

さてここでちょっと視点を変えて,それぞれの事象の確率だけがわかっている時はどうすればいいかを考えてみましょう.仮に,「1が出る」事象の確率は1/6,「2が出る」事象の確率は1/6だとします.さて,その時の「1か2が出る」事象の確率は?

答えは1/6 + 1/6 = 2/6 = 1/3 となります!これは感覚的にも分かりやすいかなと.先ほど事象で計算したときも二つを足していたわけですから,確率も足しちゃえば良いんです!


同じ試行の事象を合成したいなら,確率を足し合わせるんや!!

なぜか関西弁になりましたが気にしないでくださーい.これで@の場合についてはバッチリですね!

◆ 付け足しメモ ◆

ちなみに,この計算時に使用する確率が,数え上げで計算されたものでなくても問題ありません.数え上げは確率を計算するための一手法でしかないことは注意してください.他にも確率を求める方法はあるわけです.




さーて,今回もっとも重要なところである,Aにいってみよー.とりあえず,「2回サイコロ振って,それぞれのサイコロにおいて「1が出る」「2が出る」が組み合わせで起こる確率」を考えてみます.

単純に二つのサイコロの組み合わせを考えてみると,図のようになります.一つ目のサイコロの目に対し,二つ目のサイコロの目が6種類あるから,全部で6×6=36種類の可能性があることが分かります.そして,その中で「1が出る」「2が出る」という事象が組み合わされて起こるのは,2通りです.よって,2 ÷ 36 = 1/18 と言っていいのでしょうか???



ここで重要なことは,数え上げた全36個の事象が,数え上げの条件を満たしているかどうかが問題になります.つまり,下の図のように,綺麗に36個の領域が等しく分割されているならば,数え上げによる確率の計算ができる!ということです.



この条件を満たすためには,以下の二つの条件が満たされていれば大丈夫です.

1) 合成する二つの試行が持つ事象が,数え上げの条件を満たしている.
2) 合成する二つの試行が独立である.

1)の条件は,直感的に分かりやすいですよね.二つの試行を組み合わせた時に条件を満たしたいなら,一つ一つの試行が条件満たせてれば良いじゃない!!!ってことです.物を作ることに例えて言えば,二つの物を組み合わせて綺麗な物を作りたいなら,もともと綺麗な二つを組み合わせれば良いよね!って感じです.こらそこ,逆に分かりにくいってゆーな(笑)

でもここで一つの疑問が浮かぶ人もいるのではないでしょうか?もしこれを,人間の共同作業に例えた場合に,優秀な人と優秀な人が一緒に頑張っても,二人の仲が悪かったら優秀な結果にならないかもしれないじゃん!!!!

何で人間に例えるんだ,って声もあるかと思いますが,実際にこの問題は確率で起こりえるんですね.もちろん,確率の仲が悪いわけではありませんが,お互いがお互いの条件を邪魔してしまうことがあるんです.その邪魔が起こっていないよってことを確認するのが,2) 合成する二つの試行が独立である.の条件なんですね.

じゃあ,独立であるってどういうことなのでしょうか?実は,試行の中には,ほかの試行の結果に影響されて,確率が変わってしまうものがあるんです.そんなものあるのか?って思うかも知れませんが,自然の中では頻繁に存在します.

たとえば,ある地域の明日の最高気温と明後日の最高気温です.明後日の気温は,明日の気温に影響されます.明日の最高気温が30℃だったときに,明後日の最高気温が-5℃にことはまずないですよね.でも,明日の最高気温が0℃だったら,明後日の最高気温は-5℃でもおかしくはないです.この場合,(30℃・-5℃)という組み合わせは出にくく,(0℃・-5℃)という組み合わせは出やすいことになります.このように,組み合わせ方によって出やすさ,つまり確率が変わってきてしまっているわけです.これは,数え上げにおいてとても邪魔になります.こういった性質を持たないことを「独立である」というのです.

独立でない場合をサイコロに例えると,下の図のようになります.つまり,一個目のサイコロの目によって,二個目のサイコロの出方が変わってしまうわけですね.



通常,問題設定の中で,独立であるかないかは明確に書かれていますが,書いてなくてもサイコロの試行は独立と見なして大丈夫です.実際感覚的に,二つの間に関係はないと思えるでしょう?

◆ 付け足しメモ ◆

実際に二つの試行が独立であるかを判断するのは簡単ではないです.きちんと独立であるかを調べるならば,多量の試行を行って統計的な検定を実施する必要があります.高校数学ではここまでやることはなく,サイコロを振る試行やコインを投げて裏表を見る試行などは,それぞれ独立だよ〜という暗黙の了解に従って考えています.

また,独立でない場合の確率はどう計算するのか,ということに関しては,簡単に言えば,全部分けて考えます.つまり,一個目のサイコロが1である場合と2である場合,あるいは3,4,5,6である場合それぞれを考えて,確率を計算していくという,とても面倒な作業をするわけです.




さて,これら二つの条件がこの場合満たされているわけですから,求めたい確率は1/18であると言えるわけです.お疲れ様でしたー.



ちなみに,確率が分かっている場合はどうなるでしょうか?つまり,「1が出る」確率が1/6,「2が出る」確率が1/6と分かっている状態から計算する場合です.

確率の場合は,先ほど述べた二つの条件のうちの一つ目は関係ありません.これは数え上げの条件だからです.しかし,二つ目の条件はかかわってきます.確率でも,独立であるかは気にしなくてはいけません.

二つの試行が独立であれば,二つを掛け合わせることで確率の合成ができます.これも,感覚的に分かりやすいですよね.数え上げの時も各事象を掛け合わせて(6×6=36),計算していたわけですから.よって,「1が出る」「2が出る」を組み合わせた確率は1/6 * 1/6 =1/36となります.

別の試行の事象を合成したいなら,確率を掛け合わせるんや!!

関西弁は例によって気にしないでくださーい.

しかしちょっと待って!これだけでは「1回目に1が出て,2回目に2がでる」場合だけなので,「1回目に2が出て,2回目に1がでる」場合を考えていません.この二つを組み合わせるにはどうすればいいのか・・・・?!そう,二つとも同じ試行から出ているものですから,足し合わせればよいのです!!!

よって,「1回目に1が出て,2回目に2がでる」確率1/6 と,「1回目に2が出て,2回目に1がでる」確率1/6を足し合わせて,1/36+1/36=2/36=1/18となります.ちゃんと数え上げの場合と一致しましたねー.

◆ 付け足しメモ ◆

今回は,「サイコロを二回振る」場合を考えたわけですが,これが「サイコロをニ個同時に振る」場合でも計算は変わりません.

二個同時に振ると,どっちがどっちのサイコロか区別つかなくなるから,「1が出る」と「2が出る」という事象の組み合わせは1個しかないのでは?と考える人もいますが,数え上げで重要なのはあくまで,「すべての事象が同様に確からしいこと」です.これは私たちがサイコロの区別がつけられるかどうかに関係はありません.私たちには区別つかなくったって,それぞれのサイコロの「同様に確からしい」6つの事象を組み合わせて考える必要があるわけですから,二つのサイコロは区別がつくものとして考える必要があります.




さて,確率に関しては大半終了しました.あとは数え上げの方法ですね.数え上げには,階乗,順列,組み合わせなどありますが,重要な点は2つくらいです.この2点を理解してしまえば,スムーズに行くと思います!多分!

次回はその2点についてお話しましょー.っでは.

次 ⇒ 確率(6)階乗

ふと思ったこと

もっと簡単に,理論的な部分は少なめでやるべきなのかなーと思ったり.

どうしても理論的に理解できるように書こうとすると,長く難しそうな文章になるんですよね...
長い文章ってだけで抵抗感じる人も少なくないでしょーし.
ながい文章なんて読みたくないっさー,書きたくもないっさー(笑)
感覚的な理解で十分ってところは,サクッと表現したほうがいいのかなー.
書いていくうちに,色々考えるところってでてきますねー.勉強になってる感じ.
まー自分がつたないというだけですけどね.

分かりやすい高校数学:確率(4)数え上げの条件

前回 ⇒ 確率(3)数え上げ

さて,今回は数え上げによる確率計算をしてよいかを判断する上での,条件についてです.

条件を考える上で重要なのは,数え上げによる確率の計算式 目的の事象の数 ÷ 発生しうる事象の数 において,「発生しうる事象の数」は試行全体の大きさを表現しているということです.試行全体に対する目的の事象の割合を計算するのが,確率だからですね.よって,この部分が正確に「試行全体の大きさ」を表現できていないと,数えあげでの確率計算はできません

さて,ではどんな条件がありうるのか!ズバリ言ってしまうと,その条件は三つあります!


@各事象が「同様に確からしい」こと = どの事象の発生する確率も等しいこと

これは前回触れた部分ですね.つまり,それぞれの事象の出現数を全部1とみなして,試行全体(発生しうる事象の数)を計算しているので,すべての事象の確率が等しくないといけません.1.5倍とか3倍とかの発生確率を持つ事象が混ざっていたりしてはいけないわけです.

ですので,「1か2が出る事象」と「3か4か5か6が出る事象」の二つの事象を考えたとき,「1か2が出る事象」の確率は1/2だ!とはできません.この二つの事象の確率は明らかに等しくないからです

これが,「1か2か3が出る事象」と「4か5か6が出る事象」の二つの事象を考えて,「1か2か3が出る事象」の確率は1/2だ!ということはできます.これは,二つの事象の確率が「同様に確からしい」と判断できるからです.



「1か2か3が出る事象」と「4か5か6が出る事象」は「同様に確からしい」ことは,それぞれの目が出ることが「同様に確からしい」ことから分かります.どちらの事象も,ある目が出る事象を三つ分足した事象となっているからです.しかし,常に「同様に確からしい」ことが分かるとは限りません.たとえば前回の話にあったような直方体のサイコロの場合,目の出方が「同様に確からしい」かはわかりません.ひょっとしたら「同様に確からしい」かもしれないのですが,そうであると判断できないなら使ってはいけません





A全ての事象を合わせると,試行全体の事象を全部表せる


前述のように,全部の事象を合わせたときに,試行全体を表現できていないといけません.よって,「1が出る事象」と「2が出る事象」の二つの事象を考えて,「1が出る事象」は1/2だ!とは言えないわけです.「1が出る事象」と「2が出る事象」だけでは,試行全体を表現できていないからですね.



Bそれぞれの事象の間で重なっている部分がない

もし試行全体の大きさを計算するときに,含まれる事象を二重に計算してしまうと,試行全体の正確な大きさではなくなります.たとえば,「1か2か3が出る事象」と「2か3か4が出る事象」と「4か5か6が出る事象」という三つの事象を考えて,「1か2か3が出る事象」の確率は1/3です!とは言えません.

なぜならば,全体を足し合わせたときに,「2が出る事象」「3が出る事象」「4が出る事象」を二回含んでしまっているので,これらを足し合わせても,試行全体の大きさを正確に得られないからなんですね.






さて,ここで新しく用語を導入します,二つの事象が重なっていない,ということを,二つの事象が排他的である,といいます.こういう言葉がさらっと使えるようになるとなんかカッコいい感じがしませんか!しないですよね!そうですね!こういう言葉をさらっと使うのは正直,理系だけです(笑)





ここまで来れば確率はほとんど分かったも同然!(多分ね!).

あと重要なのは,確率の合成部分です.二つのサイコロを振った時の確率はどうなるの?というところですね.ちなみに,一つのサイコロを振った時の確率を足し合わせる話もありますが,今までの説明から大体その答えは見えているかと思います.もちろん,この点も次回,一緒に説明したいと思います.


もう一点重要なのは,数え上げの効率的な方法ですね.サイコロくらいなら簡単に事象を数えられますが,もっと複雑になると大変です.そのためのテクニックについても勉強する必要があります.逆に言えば,高校数学Aで重要なのは,もうその二つくらいしかなかったりします(今の新課程とかでは色々違ったりするかもしれないけど^^).

その辺はもう少し先で!


ようやく,確率らしい話にたどりついてきたところですね.このブログではあまり問題を解くことは試みず,考え方のポイントをおさえていく方法をとりたいと思っています.なので,問題はまた別途探してもらえればと思うのですが,それでは無責任なのでご紹介をば.

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数学Aを中心として確率に関する重要な考え方に加え,80問程度の問題数という,けっこうな分量のある本ですが,とても分かりやすいと思います.確率にそんなに時間かけたくないという人もいると思うのですが,確率って案外点とり問題な気がするんですよね(少なくとも僕はそうでした).他の問題より,基本がおさえられてさえいれば簡単な気がするんですよ.あくまで個人的感想ですが(笑)



続き ⇒ 確率(5)確率の合成

分かりやすい高校数学:確率(3)数え上げ

前回 ⇒ 確率(2)確率の基本

さて,非常に更新も遅れ気味になりながらも第三回目です.今日は確率はどのように数え上げで計算されるのか!ですね.


その前に軽くこれまでのおさらいをしましょう.



まず,確率とは「試行(サイコロを振る)を無限に行ったときに,目的とする事象(1が出る)が発生する割合」です.でも,それを実際に行うことはできません.無限に行うこと自体が不可能だからです.じゃあどうするんか!

結局のところ,無限ってのを「非常に大量な数」って考えてしまうとですね,「非常に大量に試行したとき,目的の事象がどのくらいの割合になるか」が確率となるわけです.


これを図で表してみます.



横の幅は,試行全体を表します.ここでは「無限と考えてもいいくらい非常に大量な数」の試行の結果を並べているものと考えてください.大量にあるので,この中には発生しうるすべての事象が含まれています.当然,目的とする事象である「1が出る」という事象も存在します.上の図では,その「1がでる」事象を水色で,残りの事象を青色で塗りつぶしています.

サイコロを振って1が出る確率とは,「大量にある試行の結果の中で,目的の事象の割合」と考えられるわけですから,上の四角の中で,水色で塗りつぶされた部分の割合であると分かります.

したがって,

(非常に大量な)試行の結果「1が出る」事象となった数 ÷ (非常に大量な)試行数 

と計算できるわけです!


そうすると,じゃあ,どうやって(非常に大量な)試行数を計算するの!?ってなりますよね.やっぱりこれを実際にやるのは大変です.だからやりません!(笑).実際,その数自体はなくても計算できるんです.


確率の計算では,全体に対する「1が出る」割合が分かれば良く,試行の数は必ずしも必要ではないんです.つまり,試行数が分からずとも確率は計算できるわけです.そしてその方法の一つが数えあげなんですね.



じゃあ実際にどうすればいいのか.これは,「発生しうる事象同士の,発生割合の関係」をみるという方法を取ります.

具体的な例で追ってみましょう.先ほどの図では青い空白の部分は色々な事象が混ざっていましたが,「発生しうる事象」すべてをちゃんと書いてみます.



サイコロを振るという試行で「発生しうる事象」には,「1が出る」〜「6が出る」という六種類があります.そのあとで,これらの「発生割合」(図でいう面積の広さ)の関係を考えてみるわけです.たとえば,「1が出る」事象と「2が出る」事象とで,発生割合の大きさはどちらがどのくらい大きいのか?などです.



これを調べる上で重要なのは,「サイコロは6つの数が書かれていますが,書かれている数字が違うだけで,それぞれの数字でサイコロの形が違うわけではない」点です.

これは下の図を見て説明しましょう.



左側に1と2の目がでたサイコロがあります.この二つはどこが違うのか?といえば,「面に書かれている数字が違うだけ」で,その他の部分に違いがありません.図のように,1の目のサイコロの数字を全部消して,2が上になるように書き換えてしまえば,もともとのサイコロで2が出た時の状態となんら変わりがありません.これによって,1の目が出ることも2の目が出ることも,サイコロの性質からは差がないことが分かります.


◆ 付け足しメモ ◆
もちろん,「数字が違う」という差はあるのですが,サイコロの目の出やすさに影響を与えるものではないため,差がないものとして考えます.そう,ここでは「目の出方(発生割合)に違いがあるか」ということに注目しているからなんですね



もしこれが下の図のように直方体のサイコロであった場合,1の目と2の目は形や大きさが違うため,数字を入れ替えた時に同じにはなりません.



立方体のサイコロでは,1の目と2の目だけではなく,3〜6の目に関しても同様に入れ替えが可能です.よって,「6つの目の出方に大差がない」ことが言えます.このことを,数学的には,「6つの目の出方は同様に確からしいと言います.


◆ 付け足しメモ ◆
ここで,同様に確か「らしい」と言っているのは,やっぱり正確に同じだ!とは言えないからなんです.サイコロに傷がついていたり,あるいはサイコロ表面に印刷した数字に使われてるインクの重さが違うだろ!とか,細かい形状の違いは言い出したらきりがないからなんです.だから,同様に確か「らしい」として,ほぼ同じ確率ですよー,ずれていても0.00001%とかいった,とっても小さな違いですよ〜と表現しているわけです.




さて,「6つの目の出方は同様に確からしい」ことが分かったことにより,それぞれの発生割合はほぼ等しいと見なせるようになります.そして,試行全体はこの六つの事象で表現できることから考えると,図のような状況になります.



つまり,「1が出る」事象の大きさを1と考えたとき,2〜6が出る事象はそれに等しいのですから,同様に1となります.試行全体はこの6つの足し合わせでできているわけですから,全体の大きさは6になります.

もうおわかりですね.「1が出る」事象の割合は,1/6となるわけです.このとき,分母の値(=全体の大きさ)は,発生しうる事象の数となっています.よって,前回説明した,目的の事象の数 ÷ 発生しうる事象の数 という計算によって確率が計算できていることも分かります.

ただし,目的の事象の数 ÷ 発生しうる事象の数 で計算できるのは,発生しうる事象がすべて,「同様に確からしい」場合だけです.たとえば先の図の中にありました,直方体のサイコロの場合,「同様に確からしい」とははっきり分かっていないので,この計算式を使うことはできません.このように,数え上げが使用できるかの条件には,ほかにもいくつかあります.

その条件については次回!

続き ⇒ 確率(4)数え上げの条件
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