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2012年05月27日

『6億のハゲ』 第九話

第九話 〜降りかかる火の粉〜


マッチョ小僧とグラサン豚小僧が恭亮に殴りかかって来た!

二人同時に飛び出したものの、予想通りグラサン豚小僧がワンテンポ遅れる。

恭亮はマッチョ小僧の

いかにも素人が打ちそうな大ぶりの右ストレートを左手で右へ払う様に受けかわし、

右手でチョップ気味の裏手刀を延髄に押す様に打ち込んだ。

そしてその反動を利用して加速し、グラサン豚小僧の右脇側に回り込み、

肝臓を狙って思いきり左の掌底をくらわした!

グラサン豚小僧は両手で肝臓辺りを押さえながら、小さな呻き声と共に崩れ落ち、地面を舐める。

一方、マッチョ小僧は右手で撃たれた延髄を押さえながら、片膝をついていた。


恭亮はマッチョ小僧の方に振り向いて、

「まだやる気かい?マッチョ君!」と言った。

「くっそお! おっさん格闘技経験者か?」とマッチョ小僧。

「そうだよ。」

マッチョ小僧は片膝をついた状態のまま、睨めつけてきたが、

恭亮の後ろで未だにもがいているグラサン豚小僧を見ると、自分も痛そうな顔をし、

「悪かったよ。 勘弁してくれ!」と言った。

恭亮は「これに懲りたらこんな事止めろよな!」と言って、その場を後にした。


・・・二人のせいで昼休み時間が残り少なくなってしまった恭亮。

食べるスペースがあるコンビニでランチを済ます事にした。

(あの二人、大丈夫かな?)

サンドイッチを食べながら、先程の戦いを振り返る。

実は恭亮、二人にダメージが残らない様にかなり配慮していた。

マッチョ小僧への手刀は押しつける感じで突き飛ばすのが目的だったし、

グラサン豚小僧への一撃は正拳ではなく、掌底を使ったからだ。

相当な痛がり様だったが、肝臓という急所に的確な打撃を入れた故の苦しみだけのはずだ。

五分も休めば普通に動ける様になってるだろう。

しかし、グラサン豚小僧が涙を流しながら痛がる姿は笑えた。

(ありゃ、チャーシューになっちまってたな。)

自分でも性格悪いなぁ〜と思うが、あの姿は面白過ぎて当分忘れないだろう。   →第十話に続く。




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2012年05月06日

『6億のハゲ』 第八話

第八話 〜オヤジ狩り〜


ここは都心のオフィスビルの狭間、、、。

放心状態だった恭亮は抵抗もせず、人気のないこの広場まで二人組について来てしまった。

「おっさん! オレラ今金無くて困ってるからさぁ、小遣いくんない?」

坊主頭にグラサンをかけてる身長170cm位で中太りの方が言った。

この発言を聞いてやっと自分の置かれた状況を把握した恭亮。 実は段々ワクワクしてきていた。

現役を引退しているとはいえ、空手の鍛錬を怠った事はない恭亮、、、。

生まれて初めてのカツアゲに嬉しさすら感じていた。

小さい頃から群を抜いて背が高かった恭亮は周りから一目置かれていた。

そのせいか同級生から喧嘩をふっかけられた事もなく、

大学になって空手を始めるまでは人を殴った事もなかった。

そんな恭亮に『オヤジ狩り』という名のカツアゲが初めて訪れた。


「あのさぁ、オレもお金に余裕なんてないんだよ! 他あたりなよ。」

と、恭亮。

「なんだぁ? さっきトロ6で何等か当てたじゃねーか!」

と、もう片方の筋肉質な男が言った。 コイツは180cmはあるだろう。

「いや、あれはね、、、。 ちっ!」

恭亮は説明が面倒臭くなって舌打ちをした。

「舌打ちなんてしてんじゃねーよ! 早く金出しな、のっぽのひょろいおっさん!」

とグラサン豚小僧が言った。 コイツはさっきからおっさんおっさん煩い。

「あのなぁ、オレはまだ30ちょいだぜ、お兄さんだろ! コラッ!」

敢えてドスの利いた声で恭亮は言った。 

コレでたじろぐだろう。 

もしかしたら、コレだけでこの災いを回避出来ちゃうかもしれない。残念だが。(苦笑)

「そんな声出したってオレラはビビったりしねーよ! 

こっちは痛い目に合わせてから金とったっていーんだぜ!」

と言いながらマッチョ小僧が指をポキポキと鳴らした。

そう簡単に引いてはくれない様だ、、、。

それにしても、今の時代でも指ポッキンを使う若者がいるんですなぁ。 クスッと笑っちまいそうだ。

「別にこっちもお前らが束でかかって来てもいーんだぜ!

痩せてるからってなめんなよ!」

と恭亮。 この時点で臨戦態勢の構えに入った。

「おっ! やる気だぜこのおっさん!」

グラサン豚小僧、両手を広げて驚いた様子。 オーバーリアクションな奴だ。

「やっちまおうぜ!」

「おう!」

マッチョ小僧がグラサン豚小僧にこたえる。

「ボコボコにしたるよ、おっさん!」

今度はグラサン豚小僧まで指をポキポキと鳴らした。

「お前らには出来ないかもしれない。」

恭亮は大好きな漫画の一度は言ってみたかった台詞を言った。

この台詞を言える日が来るなんて、夢にも思わなかった。 

(今日は色々とある日だ。) 

そう思うも束の間、

奇声を発しながら二人が同時に殴りかかって来た!

「おらぁ〜っ!」                                     →第九話に続く。




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2012年04月15日

『6億のハゲ』 第七話

第七話 〜闇へのイザナイ〜


「ふぅ。」

夕方の仕事を終えた恭亮。

ランチから帰ってきた後はドキドキして仕事が手につかなかった。

もう既に当選番号は出ているはずだが、

この高揚感をしばらく感じてたいと思った恭亮は、自宅で確認する事にした。

それにしても、これ程の高揚感は空手の全国大会以来、久しく経験してない。


恭亮の現役最後の試合は28歳の12月だった。

全国大会の第一試合目、

対戦相手の正拳突きを肝臓にくらって一瞬ガードを下げた隙に、

上段蹴りを左頬にもらってしまい、失神して倒れた恭亮。

痛烈の一本負けを喫し、引退を決意した。 


・・・帰宅準備を済ませた恭亮は、

いつもの様に高額当選したらお金を何にどう使うのかを想像しながら帰路につくのだった。


自宅に着いた恭亮はすぐさまパソコンに電源を入れた。

トロ6抽選結果のページは【お気に入り】に登録してあるので、

数回のクリックで当選番号が分かる、、、。

恭亮は鞄にしまって置いた抽選券を取り出した。

五口までが一枚の抽選券にまとめられている為、合計20枚もの抽選券だ。

これを全てチェックするのは、、、「めんどくせぇ〜っ!」

声に出してしまう位面倒に感じた恭亮は、

明日の昼休みに宝くじ売り場で当選確認をすれば良いと思った。

(あそこなら機械を使えば一瞬で当選してるか否かが調べられるハズ、、、。)


翌日の昼休み、、、。

恭亮は多少息を切らしながら、この見慣れぬ宝くじ売り場にやって来た。

先日購入した宝くじ売り場を敢えて避けたところ、相当歩くハメになってしまった。

汗っかきでもある恭亮。 かなりの汗だくだ。

前に二人並んでいたので、その後ろへと並んだ。

すぐに恭亮の後ろにも大学生位の男性二人が並んだので、良いタイミングで並べた様だ。

数十秒待ったのち、恭亮に順番がまわって来た。

「すみません、コレお願いします。」

恭亮は購入する時と全く同じ台詞を言って、抽選券20枚を差し出した。

すると宝くじのお姉さんは「かしこまりました!」と言い、機械に抽選券を入れてゆく。

「あっ! 一口4等が当たってますね!おめでとうございます!」

「あと、5等が二口当たってますので、4等の当選額の九千四百円と合わせまして、

合計一万千四百円のお渡しとなります。」

恭亮は嬉しいのか悲しいのかも分からないまま、その金額と明細書を受け取った。

その様子を後ろで見ていた二人は何やらコソコソと会話をしている。

どうやら二人は友達同士の様だ。

「どうも。」

そう言ってその二人に場所を譲ろうとしたが、

何故か二人は宝くじの購入を止めたらしく、何も言わずに向こうへ行ってしまった。

大して気にも留めず、続いて恭亮も宝くじ売り場を後にした。 

まだ頭が真っ白だ。 何も考えてずにボーっと歩き続ける。。。

しばらくそのまま歩いていたら、

後ろに気配を感じたので振りかえると、先程後ろに並んでいた二人組が居た。

「おっさん! ちょっとそこの広場まで顔貸してくんない?」             →第八話に続く。




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2012年04月09日

『6億のハゲ』 第六話

第六話 〜祈り〜


当たった!

ついに当たったのだった!

トロ6を買い始めて実に4カ月! 恭亮は歓喜のガッツポーズをした。

当選金額:千円。 五等だ。 たった千円、されども千円。

やはりこのトロ6、買う口を増やせばより当たり易くなるのは間違いない!

(面白くなってきやがったぜ!)


・・・初めて五等を当ててから丸一カ月が過ぎた。

あれからもう一度五等が当たったが、初めて当選した時と比べると、

大した感動もなく、当たった千円は行きつけのラーメン屋にて、

トッピング全部入りのつけ麺代へと早変わりし、その役目を終えてそっと息を引き取った。

恭亮は実験的に、、、いや、博打的に一度百口位買ってみたいと思う様になっていた。


そして数日が過ぎ、今日は給料日である。 

恭亮は決心していた。 手取り18万円のうち、2万円をトロ6に使う事を。。。

早速昼のランチの時間に、会社から一番近い宝くじ売り場へと向かった。

その途中で、同じ会社の人間に見られたら嫌だなぁと思った恭亮は、

会社からかなり離れた宝くじ売り場へと、行き先を変えたのだった。


「すみません、コレお願いします。」

恭亮は毎回必ず買ってる例の番号を一口。

それに加え、全て運任せの【クイックセレクト】をナント九十九口も買った。

売り場のおばちゃん、一瞬驚きの表情を見せたが、すぐに平静を取り戻し、

「全部で二万円となります。」と機械的に言った。

恭亮は『どうか当たります様に!』と必死に祈った後、二万円を支払った。

お金を受け取った売り場のおばちゃんは

「大きく当たります様に!」と言って、チリリ〜ンと小さな金色の鐘を鳴らしてくれた。


二万円、、、。

一カ月で自由に使える金額は3万円位の亮恭にとって、

二万円という金額はとてつもなくデカイ!

もし仮に、百口全てが外れてしまった場合、

残りの1万円だけで一カ月後の給料日まで食い繋げなくてはならない!

トロ6の抽選時間は午後6時45分。

会社に戻って午後の仕事が終わった時には結果が分かる。

(今度こそ大きく当たってくれよ!)                       →第七話に続く。




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2012年04月08日

『6億のハゲ』 第五話

第五話 〜負けられない!〜



同じ番号でトロ6を買い続けてもう3カ月、、、。

未だに一度も当選していないのだった。

一度、後一つ数字が合ってたら5等当選という事があったものの、他はからきしダメだった。

(う〜ん、やっぱり頼りない40桁の数字を一つ選んでしまったから当たらないのかなぁ。

それとも、単に33歳だからと安易に選んだ33がダメなのかなぁ。)

・・・恭亮は当たらない原因を色々考えてみた。

で、一番の有力な原因は毎回一口しか買ってないという事だった。

そりゃあそうだ! トロ6は最下位の五等ですら、当せん確率は約37分の1 なのだから。

約37分の1 の確率。

例えれば、大きな箱に入った36個の白いボールとたった一つの赤いボール、、、。

そこからたった一つの赤いボールを目隠しで掴み取る様なものである。

さらなる上の一等、二等を狙っている恭亮。 やはり一口だと心細いと思う様になったのだった。


トロ6には【クイックセレクト】という購入方法がある。

いちいち自分で番号を選ばずとも、【クイックセレクト】をマークしておけば、

コンピューターが勝手に6個の番号を選んでくれるのだ。

恭亮は二口目の数字は毎回この【クイックセレクト】にお任せする事にした。

ただ、年中金欠の恭亮にとって、購入数を一口増やすだけで大打撃なのであった。

今まで恭亮は一口しか買ってなかった為、一カ月の投資額は1600円で済んでいたが、

これからはその倍の額が必要となる、、、。 今以上の節約の日々を覚悟せねばならない。

だが、恭亮は負けてられない! 33歳の貧乏なんて嫌だ! 負けられないのだ!  →第六話に続く。




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2012年04月01日

『6億のハゲ』 第四話

第四話 〜宝くじの醍醐味〜



昼休みを終え、自分の机に向かう恭亮。

トロ6の抽選券は財布の中で眠っている。

抽選日は明後日の水曜日。すぐだ!

毎週二度も抽選日があるトロ6。

他の宝くじに比べて、沢山待つ必要もない。

ただし、その分妄想出来る期間も少ない。

宝くじの醍醐味は妄想だと信じて止まない恭亮。

仕事を終え、自宅に戻るまでの間、ずっと夢ある妄想が続いていた。


「ふぅ。」

恭亮の自宅は8階建てマンションの401号室だ。

もうこの家に住んで丸十年になる。

メインルームの広さは身長185cmで体格の良い恭亮にとって、窮屈な6畳だ。

トイレとバスルームは別になっていて、その間のスペースは2畳位。 そこにキッチンもある。

恭亮は大好きなカップラーメンにお湯を入れて、財布からトロ6の抽選券を取り出した。

自分で選んだ6つの数字、、、。

コレを信じて水曜日になるのを待つだけ、、、。


お風呂から出た恭亮は若ハゲの気になる個所に最近使用している育毛剤を塗った。

前彼女と別れて以来、若ハゲは進行を続け、額の広さは指4本の広さより大分広い。

おまけにM字部分も相当ヤバイ! 正にやばいよやばいよ〜!、、、である。

育毛剤は気持ち良い、、、。 だがあまり期待は出来ない。

今まで何十種類以上の育毛剤を試してきたが、一度も効果を感じられた事がない。

育毛剤の種類は星の数ほどあるが、恭亮に合う育毛剤に出会う事が出来れば、

恭亮の髪は復活する事が可能なのだろうか、、、。 

いや、疑問を持っちゃいけない! 自分に合う育毛剤に出会えば、髪は復活するのだ!

恭亮は育毛剤のスーッとする成分を生え際に感じながら、

トロ6の1等が当たった時の使い道を妄想しているうちに眠ってしまうのであった。 →第五話に続く。




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2012年03月31日

『6億のハゲ』 第三話

第三話 〜最後の数字〜



トロ6、、、。

もはや日本国民の誰もが知っている宝くじの一つだ。

毎週水曜日と金曜日が抽選日のトロ6、、、。

宝くじでは初めて、

当せん金の繰り越しが行われるキャリーオーバー制を採用した事が大きな特徴だ。

価格は1口200円、全国で発売されている。

1から43までの43個数字の中から選んだ異なる6個の数字と、

抽選数字が一致している個数によって、1等から5等までの当選が決まる仕組みである。

抽選されるのは6個の本数字と、2等の当選を決定する場合だけに使用される、1個のボーナス数字だ。


恭亮は、最初に買うならあの売り場と決めていたが、

トロ6の仕組みを調べた後は、どこの売り場で買っても同じだと思う様になっていた。

今日は月曜日。

恭亮の勤める会社はIT企業のくせに月曜日は朝礼がある。

一番気だるい曜日だ。

朝礼は長い時と30分以上かかる為、午前中の貴重な時間をかなりロスしてしまう。

(全く何でこんなのがあるんだろうか、、、。)

まあ、恭亮の様な平社員は何の権力もない為、文句を言っても始まらない。

意味のナイ朝礼が終わり、いつもの仕事が始まった。


・・・「さてと、、、。」

昼休みになったので、まずは昼御飯を食べに近くの定食屋に向かった。

お目当ての定食屋は、ホッケ定食が安くて美味い。

恭亮は今日もホッケ定食を注文した。

いつものおばちゃんが、いつもの笑顔で注文を受けてくれた。

因みにこのおばちゃん、笑うといつも金歯がキラリと光る。 (笑)

恭亮はホッケをお箸で割きながら、トロ6で選ぶ6個の数字をどうするか考え始めた。

(う〜ん、、。 6個の数字、どうしよっかなぁ〜。)

まずは自分の誕生日である9月5日にちなんで、9と5を選ぶ事にした。

しばらく悩んだ後、丸2年間、燃える様な恋愛をした元彼女の誕生日である12月25日にちなんで、

12と25も選ぶ事にした。 ・・・男とは未練タラタラな生き物である。

(う〜ん、、。 後2つの数字、どうしよっかなぁ〜。)

今のところ、選ぶ6個の数字のうち、二つは一桁。十桁と二十桁の数字がそれぞれ一つずつだ。

(そ〜だな、三十桁の数字も入れとくか、、、。)

と思ったものの、恭亮には気になる三十桁の数字が無かった。

仕方ない、今33歳だから、33を選ぶか、、、。

ついに残る数字は後一つとなった。

四十桁の数字は41、42、43の三つしかないので、何とも頼りない感じがする為避けたい。

悩んでいる間に、ホッケ定食を完食してしまった。

悩みながら食べたせいか、いつもの美味しさを感じる事が出来なかった恭亮は、

考え事しながら食事するもんじゃないなと思った。

いつもの満足感も得られる事の出来なかった亮恭はおばちゃんに支払いを済ませ、店を出た。


太陽が眩しい。

恭亮は太陽を長い間直視するとクシャミが出てしまう体質なので、すぐに太陽から目を逸らした。

目を逸らした先の道を後2、3分歩けば会社から一番近い宝くじ売り場がある。

最後の数字はそこに着くまでに考えるか、、、。

トコトコトコ。

(最後の数字、最後のすーじっ。。。)

頭の中で様々な数字が浮かんでは消えた。

せっかく選ぶのだから、何かしらの理由がある数字を選びたい、、、。

そもそも、1〜43の数字から何かしらの理由を見つけるのは簡単な事である。

簡単過ぎる故に、その中から6つだけを選ぶのが難しいのだ。

これはっ! と思える理由がなかなか見つからないのである。


最後の数字が決まってないのに宝くじ売り場についてしまった恭亮。

トロ6の申込用紙を手に取った。

そして5、9、12、25、33と順番にマークしてゆく、、、。

33をマークし終えた時、咄嗟に閃いた!    

「あっ、そーだ!」 

(最後の数字は最後の数字にしよう。)                         →第四話に続く。




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2012年03月25日

『6億のハゲ』 第二話

第二話 〜睡眠大好き人間〜



恭亮は買い物を終え、ワンルームマンションの一室へと帰って来た。

靴を脱ぐと革のバッグから三和堂のこしあん二袋を取り出し、小さな食品棚にバサッと放った。

(さてと、、、。

何もする事ないし、昼寝でもすっかな。)

恭亮は沢山寝ないとダメな人種だ。

毎日8時間から9時間は寝ないと気が済まない様で、

平日は必ず夜中の12時前に寝る事にしている。

恭亮はゆっくりと、このマンションに引っ越してきてからずっと使い続け、

かなりガタが来ている簡易折りたたみ式ベッドに横たわった。


「そうだっ!」

恭亮はさっき見た宝くじ売り場の光景を咄嗟に思い出し、

パソコンの電源を入れた。   そう、トロ6について調べる為である。

検索内容は、、、そのものずばり、【トロ6】

検索結果の一番最初のページに、亮恭の欲しかった内容のページはなかったが、

[他のキーワード]という一覧に【トロ6確率】というリンクが貼ってあったので、

そこをクリックしてみた。

するとどうだろう。 恭亮の知りたかった情報がすぐに見つかった。

全く便利な世の中である。


恭亮の知りたかった情報、それはトロ6の当選確率だ。

理数系の亮恭は何でも確立で考える癖がある。

この世の中、確立を制した者が勝つんだ。。。


トロ6の1等当せん確率は末表示四捨五入すると約600万分の1。

約100万円の当せん確率は約56.000分の1。

約1万円の当せん確率は約610分の1 。

(なるほど、そうか。

じゃあ例の2等当選者は約56.000分の1の壁を遥かに超えていったつわものだったんだな。)

知りたい情報を得た恭亮はすぐにパソコンの電源を落とし、再びベッドに戻った。

そして布団にうずくまる。

布団の端を鼻の下にまでもってこないと落ち着かない恭亮の変な癖。 どうしてなんだろう?

お気に入りの位置まで布団の端を持って来ると、恭亮は決心したのだった。

(明日、トロ6買ってみよう。)                             →第三話に続く。




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2012年03月24日

『6億のハゲ』 第一話

発毛小説:『6億のハゲ』                         著者:発毛闘士



第一話 〜プロローグ〜



彼の名前は宮倉恭亮(みやくらきょうすけ)。 今年で44歳だ。。。

恭亮は今、とても幸せだ。 愛する妻と子供が居て、仕事も順調そのものだから。

だが、彼の人生、10年前のあの時までは悪い事しかなかった。


あの時までの事と、あれからの事を足して2で割ったら帳尻合うのかなぁ?・・・と

頭の中で考えてみたが、答えは出てこなかった。

恭亮はあの占い師が言ってた事もまんざら嘘でもなかったんだなぁと思いながら、

純イタリア製の高級ソファーでうたた寝を始めたのだった。



・・・話は11年前に遡る。

恭亮は4回目の転職を考え始めていた。

今の仕事はIT企業でのデスクワーク。 毎日パソコンで数字と睨めっこだ。

眼精疲労が溜まりに溜まっている事が自覚出来る。

きっとこの若ハゲも眼精疲労が原因の一つに違いない。(涙)

残業する事は滅多にないが、例え残業した所で一銭も増えない給料。  

そう給料っ!

三十路を越えて数年の恭亮にとって、残念な給料なのだった。

大卒の初任給よりもひょっとして少ないのではないか?という疑問を抱かずにはいられない金額。

給料日が大して嬉しくもない会社はこの会社が初めてだ、、、。

やっぱり、早いとこ転職しないとな、、、。


今のオレに何が出来るだろう?

資格といえば運転免許くらいだしな。。。

ただ、その免許証も運転が下手だと気付いてから運転しなくなってしまったので、

身分証明書と化している始末だ。  故に、ゴールド免許である事を誇れるわけもない。

後は空手三段も一応資格になるのかな? ・・・だめだ! こんなの使えない。


給料日までの残り一週間もあるのに、今月も残金二千円足らず。

一週間って何日だっけ? ああ、七日もあるのか。。。

昼休みのランチを吉丸屋で毎日過ごせば、何とかなるかなぁ? (苦笑)

家にはお餅の買い溜めしたモノが残っているから、取りあえず夕飯には困らないしな。


今の会社に来てからというもの、贅沢は敵となっていた。

毎週土日のどちらかには、

テレビでも評判の【激安スーパー石松】までチャリンコをカっ飛ばし、買い物している。

先週買い溜めしたお餅なんて、国産なのに一キロ250円だったもんね、マジ激安だ。

安過ぎる買い物をした後は、ごく僅かな満足感と多少の孤独が伴う。

良い買い物をしたが、三十路過ぎなのに彼女もいなくて、オレ一人何やってんだろう、、、。

そんな感情が湧いてくる。


そして給料日まで後三日となった日曜日、

恭亮は今日も【激安スーパー石松】に向かうのだった。

【激安スーパー石松】のある商店街はアメ横までとは言わないが、

毎日結構な賑わいをしている。 楽しそうに歩いているカップルも多い。

(何だあのバカップル! めっちゃ彼女可愛いじゃん、早く別れちまいなっ!)

と、不釣り合いなカップルを見て恭亮は思った。

今の恭亮は不細工なカップルだったら普通にスルー出来るが、

俗に言う『美女と野獣カップル』だったりすると、怒りを覚えてしまう、そんな境遇なのだ。

おっといかんいかん、イラついて【激安スーパー石松】を通り過ぎそうになっていた。

今日のお目当ては三和堂のこしあん300グラム(105円)だ。

自称、甘党大魔神の恭亮にとって、今得られる最善のスイーツ、

それが三和堂のこしあん300グラムなのである。

これを買っておけば残り三日を有意義に過ごせるはずなのだ。

入店するや否や、三和堂のこしあん300グラムが置いてある場所へ向かった。


なんと! 

いつもは105円の三和堂のこしあん300グラムがセールで75円になっている!

恭亮は嬉しくて嬉しくて、一個だけ買うはずだった予定を取り止め、

結局三和堂のこしあん300グラムを二個購入した。

三和堂のつぶあん300グラムも同じくセールで75円になっていたが、

こしあん派の恭亮が買った二個はどちらもこしあんの方だった。。。

店から出て、持参した小さな革のバッグに買い物かごから取り出したこしあんを詰め込んだ。

何故そんな事をするかって?

エコに決まっとるやん!

いやいや、ホントはそうじゃなくて、【激安スーパー石松】ではレジ袋が5円なのだ。

5円払うのが勿体ないだけ。。。

でも結局はエコにも繋がっている事になるのかな。 うん、そういう事にしよう。


さて、後はチャリで家に帰るだけ、、、。

「よいしょっと。」

恭亮は合計600グラムの餡子が入ったバッグをぶら下げながら、右足に力を入れた。

毎週見ている商店街。

毎週見ているお団子屋。。

毎週見ているたこ焼き屋。。。

毎週見ている宝くじ売り場。。。。  ん?

≪この売り場でトロ6の2等が当選しました!≫  何っ?

この張り紙は先週訪れた時にはなかったな。 凄いなぁ。 羨ましいなぁ。

恭亮はトロ6の2等って一体幾ら位なんだろうと思い、

横に書いてあった当選金額を覗き込んでみた。

すると、そこに書いてあった金額はナント14,083,600円!

この金額を見て、恭亮の中で何かが芽生えたのであった。           →第二話に続く。




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