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都市は衰退というより郊外の市街地が発展し多様化している


ここ数か月、新しく始めたことが軌道に乗らず見切りをつけましたので、その後始末や今後の対策でブログどころではありませんでした。

まだまだ暑いですが、8月15日以降若干涼しくなったような感じです。

ところで、関内駅下車の伊勢佐木町の衰退を目にしてから、首都圏郊外の市街地は衰退しているのか興味があり、数か月かけて、神奈川県の南部を中心に見て歩きました。普段行くことがない、町田(位置は神奈川ですが東京都です)、相模大野、海老名、本厚木、大和、湘南台、平塚、静岡(静岡県の県庁所在地)に行ってみました。

結論ですが、住民の所得が落ちた影響で、安売りのチェーン店が主流になっていますが、賑わいは変わっていません。また、複数の路線が交差する郊外の駅周辺が開発され、以前と違って大きな都市に出かけなくても、近所の支店で間に合うようになったのです。つまり都市の衰退ではなく周辺市街地が開発され、人々が買い物する場所が多様化しているということなのです。以前のようにお店だけでなく、カルチャーセンター、クッキングスタジオ、フィットネスクラブなど楽しみながら学べる空間も増えている印象です。パチンコ屋やゲームセンターのように一方的にお金を使うところが以前は目立っていましたが、最近は、学びの要素も目にするようになりました。つまり、一方的に他人が作ったものを与えられる時代から、他人の助けを借りながらでも自分で表現したり作る時代に移行しつつあるのです。

*町田(JR横浜線、小田急):
昭和の時代から賑わいは変わっていません。飲食店、カラオケ店が増えているような気がします。
最近の繁華街は、本以外の中古品を小奇麗な店で売るところも目にすることが多いと思います。バブルの頃までは、お店というと新品のお店ばかりでした。

町田ブックオフ
元ダイソーのあったJR横浜線町田駅付近の本以外の中古品を売るブックオフ



*相模大野(小田急小田原線と江ノ島線の分岐点):
昭和の時代に、北里大学病院にお見舞いなどで下車したことがありましたが、当時は林で、木が多い田舎という印象でした。しかし、最近は建物だらけです。駅周辺も元小田急ミロードやデパートの伊勢丹もあり、いつの間にか都会になっています。

*海老名(小田急小田原線、相鉄):
昭和の時代は、田んぼの風景が記憶に残っていますが、駅周辺は複数の商業ビルが建っており、その中に丸井もありました。昔の面影は全くありません。

*本厚木(小田急小田原線):
西暦2000年ごろ初めて行きましたが、当時は小田急ミロード、パルコが記憶に残っています。また、青山学院のバスが走っていたのも覚えています。パルコの近くに今はイオン(安い商品が多い)ですが、当時は厚木ビブレで、そこには、輸入ブランド品とか食品売り場も高めの商品が多く、バブルの余韻を感じられました。その近所に、今はHACやサイゼリアが入っている建物に、輸入菓子を扱うお店があり、そこもバブルの頃の雰囲気がありました。青山学院が厚木から出て行ってからパルコは閉店し、しばらくそのままになっていました。パルコは最近「アミューあつぎ」になっており、公共部門とお店が入居する形になっています。お店のほうは、ダイソーですとか、本だけでなく衣類その他の中古品を扱うブックオフといった安売りのお店が目立ちます。公共部門は、時間貸しの多目的で使える部屋・アトリエ・クッキングスタジオ・ミュージックルームなどになっています。市民が様々な活動で利用できる空間のようです。最近の傾向として、商業ビルでもお店だけでなく、カルチャースクールやこの「アミューあつぎ」のように、文化的活動に対して空間を時間貸したり、サービスを時間売りする商売が増えている印象があります。
 数年前に行った立川(JR中央線、南武線など)で、今は亡き「第一デパート」や現在改装中の「フロム中武」で、小売り以外のサービスのお店を多く目にしたことも思い出しました。

*大和(小田急江ノ島線、相鉄):
昭和の時代は、駅周辺は道沿いに横に広がる商店街でしたが、今は道沿いの商店街は衰退しても駅ビルが建ち、お店は横から縦(ビル)に移動しただけで全体として変わっていないと思います。

大和駅プロス
大和駅の駅ビル(プロス)


*湘南台(小田急江ノ島線、相鉄、横浜市営地下鉄):
相模鉄道と横浜市営地下鉄が乗り入れるまでは、原っぱもある空き地が目立っていましたが、複数の鉄道路線のターミナル駅になったり、慶応大学、多摩大学、文教大学などの最寄駅になったり、工業団地に行くバスも出ていることから、ホテルも何件かできたり、マンションやお店も増え空き地も見なくなりました。

*平塚駅
今回で来るのは2回目です。茅ヶ崎までは東京圏という感じですが、平塚からいきなり地方都市という印象に変わります。駅の南側はお店は少なく、北側にお店は集中していました(静岡駅も同様でした)。平塚と静岡は似たような傾向があります。ラスカという駅ビルがあるのですが、その隣接した商業ビルに2階分の広いスペースにダイソーがあったり、ワットマンも本館にワンフロア占拠しているというように一等地に安売り店があるのは最近の時流を反映しています。

平塚ラスカ前
平塚駅北口前のダイソーなどが入っているビル(バスの裏)


少し歩くと商店街も2つぐらいあるのですが、大黒屋のような質屋さん、ドラッグストア・居酒屋・飲食店のチェーン店があるのは、他の繁華街と同じですが、個人経営と思われる八百屋さん、金物屋さん、本屋さん、文具店、玩具店、薬局、衣料品店も残っています。私は思わずうれしくなってしまいました。都内でも家が密集して大型店の用地が確保できないところは、昔ながらのお店も結構残っていますが、横浜のように郊外に広い土地があったところは、大型店や量販店が次々に建ち、昔ながらの商店街はいつの間にか淘汰されましたので、感動したのです。

*静岡駅周辺
初めてじっくり歩きました。印象ですが、平塚と傾向が似ています。
ただ違うところは、県庁所在地だけあって、北口に、市役所、県庁、デパート、商店街、駿府城公園、大きな病院、NHKなどがありコンパクトにまとまっています。一方、登呂遺跡に行く南口には繁華街はありませんでした。
駅ビルがあったり、ドラッグストア・飲食店・居酒屋などのチェーン店があるのも他の都市と同じです。
駅の北口ですが、駅から離れた鳥居のある商店街はシャッターが目立ちましたが、呉服町通りを静岡駅方面へ歩くと伊勢丹があったり、パルコ、葵タワーがあったりと賑わいがあります。パルコの中にロフトや無印良品があったりと、東京では見ないコンパクトな組み合わせは時間のない人には便利だと思いました。また、漬物や魚の干物を売る昔ながらの古いお店が残っていたり、個人経営と思われる玩具店、文具店、書店、薬局も残っていたのもうれしかったです。100円ショップは私が気づかなかっただけかもしれませんが、パルコ近くの地下にレモンというお店を見ただけでした。

伊勢丹
呉服町通りの伊勢丹


JR静岡駅から静鉄に行く途中でも、デパートの松坂屋や静鉄の駅ビル新静岡セノバがありました。新静岡セノバはデパート、郊外のロードサイド店、ショッピングセンター、といった各種商業施設を一つにまとめてコンパクトにしたような便利さがありました。
静岡駅北口は、狭い地域にいろいろな機能が詰め込まれていて短時間で用事をこなすには非常に便利な所です。

新静岡セノバ
右側手前から奥に2つ目の建物が新静岡セノバ


新静岡セノバを見て思ったのですが、現在、ダイソーが海外で急速に店舗を増やしていますが、お店は、日本式のレイアウト、商品のパッケージも日本語に英語、その他の言語を同時併記したものを売っています。特にアメリカは進出して3年ぐらいだと思いますが、西海岸に45店舗あり、今年の7月末にはテキサス州にも出店しています。私は、アメリカ、カナダ、オーストラリアに行ったときに、日本のお店をそのまま現地に持ってきても絶対に売れると思っていましたが、ダイソーは、アメリカではダラー・ツリーなど競合も多い中で、1.5ドルショップとして現地に入りこめています。英語圏の都市に新静岡セノバのようなスタイルで、商品パッケージを日本語+英語にしたものを売っても、現地の商品と感性が違うので隙間を埋める形で、十分に入り込めると思いました。日本の文化は売り物になります。

静岡駅
帰りの静岡駅にて


以上、いくつか市街地を回りましたが、人々の所得が落ちて安売店が主流になっているという意味では衰退と言えますが、街のにぎわい自体は変わっていません。買い物の場の選択肢が多様化し、都市はその中の1つになっているのです。

つまり、
・どこに行っても、ダイソー、ユニクロ、吉野家、マツモトキヨシのような
 タイプのお店が目立ち、均一化が進んでいるので、都市が衰退しているように見える
・郊外が開発されて都市と同一化して市場が多様化している
・ネット通販などチャネルも多様化している
・商業施設に文化的サービスも増えて消費も多様化している

この記事には書いていませんが、10年単位の比較から思ったことですが、今後の新規事業は自分を表現したり、何かを創造して自己実現するタイプの事業が伸びそうだという感想を持ちました。



それではまた!












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