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2017年02月28日

主語と主部

主語を答えたり述語を答えたりする問題は、
小学校の国語のテストから見慣れていると思いますが、
みなさん、得意ですか?

「私が飼っている猫は世界で最もかわいい。」

この文の主語は何でしょう。

「私が」だと思った人、
「猫は」だと思った人、
どちらも正解です。

でも、
「かわいい」という述語に対する主語は何か、
と訊かれたら、
「猫は」
に限定されます。

なぜなら、
「私が」は「(飼って)いる」という述語に対応しているからです。

主語というと、名詞だけで答えてしまう人もいますが、
中学文法では名詞を含む1文節を「主語」と呼ぶので、
覚えておいてくださいね。

主語を探すのが苦手な人は、
まずその文の中の述語を見つけましょう。
倒置文や省略文でない限り、
述語は文末にありますから、
見つけやすいです。

では、なぜ主語が2つもあるのでしょうか。

まず、文節ごとに関係をみていくと、

私が→主語
飼って→修飾語
いる→述語&修飾語
猫は→主語
世界で→修飾語
最も→修飾語
かわいい→述語

上記のようになります。
「いる」が述語と修飾語を兼ねているところがミソです。

実は、「連文節」といって、
一文の中で「主語にあたる部分」「修飾語に当たる部分」……
というように、
おおまかなかたまりとして関係をとらえる方法もあるんですね。

私が飼っている猫は→主部
世界で最も→修飾部
かわいい→述語

「私が飼っている」という主語・述語は、
「猫」を詳しくするための言葉なので、
かたまりで「主部」。

「世界で」は、
「最も」がどの範囲でなのかを説明する言葉なので、
かたまりで「修飾部」。

「かわいい」はそれ単独なので、「部」ではなく「語」のまま。

つまり、
一文節なら「語」、複数の文節がくっついているなら「部」になるというわけです。

もうひとつ、例を挙げましょう。

「私は妹と学校に通う。」
の「私は」は主語。

「私と妹は学校に通う。」
の「私と妹は」は主部。

わかりましたか?









2017年02月27日

助詞の大切さ

助詞というと、
付属語で活用がないのに、
細かいことを色々覚えなくてはいけないので
苦手だという人がいます。

たしかに、
格助詞の「に」ひとつ取っても、
場所、時間、目的、帰着点、相手、状態、結果、目標、受身、原因・理由、比較の基準、並列
と12種類もあります。

けれども、
こういうのをちゃんと覚えて、
理解できるよう、また、正しく使えるよう、
学習しておかないと、
意思の疎通がうまくいかず、
最悪の場合、人間関係に亀裂が入ります。

たとえば、
お母さんが
「今日の晩御飯、鯛なんだけど、煮つけがいい? 塩焼きがいい?」
と訊いてきたとします。
あなたはテレビなんか見ながら、
「う〜ん、どっちでもいい」
と生返事。
「どっちか決めて」
と要求され、
「じゃあ、塩焼きでいい」
と言ったとたん、お母さん爆発。
「塩焼きいいとは、どういうこと!?」

あなたは、
「煮つけより塩焼きのほうが手間がかからなそうだから、
特にこだわりはないし、塩焼き」
と思って答えたかもしれませんが、
お母さんには
「え〜、鯛、魚か。気分じゃないんだよなぁ。だから、煮つけだろうが塩焼きだろうが、どうでもいいけど、強いて選べっていうなら塩焼きで我慢するか」
と聞こえています。

「塩焼きいい」
と言えば、積極的に自分が食べたくて選んだという感じがするのに対し、
「塩焼きいい」
と言えば、それしかないなら仕方がないからそれで我慢するわというニュアンスになってしまうからです。

「が」と「で」はともに格助詞。
でも、この1字で伝わる内容がガラッと変わってしまうんですね。

もうひとつ、
こんな話を紹介しましょう。

私が教えている中学二年生の女の子が、
こんなことを言いました。
「私、『俺は』って言う男、大嫌い。『俺が』はいいけど、『俺は』は嫌なの!」
周りは意味が分からなくてポカンとしていましたが(笑)、
私は、言葉の感覚が鋭い子だなと思いました。

「俺が」というのは、自分のことを事実として述べているにすぎません。
でも、「俺は」というと、周りの人がどうするかということも類推させ、
見えないプレッシャーを与えることがあるんですよね。

たとえば、
「俺が掃除するわ」
と言えば、単に自分が掃除するという意味ですが、
「俺は掃除するわ」
と言えば、「たとえお前らが掃除しなくてもな」という裏の意味を含んでいるように取れなくもない。

格助詞「が」と副助詞「は」は、ともに主語を作ることのできる助詞です。
その使い分けについては、
それだけで1冊の本が出ているほどに、
たくさんの人に研究されているし、
複雑なものです。

ですから、今はこれ以上の説明はしませんが、
助詞ひとつ間違えると、
大変なことになるということに
気づいてもらえたと思います。

というわけで、
皆さん、助詞を勉強しましょう!!



































2017年02月26日

家庭学習

これを読んでくださっている生徒の皆さん、保護者の皆さん、
学校の授業以外の勉強は、どうしていますか?

小学生は中学受験するかどうかでかなり差がつきますが、
中学生は1日あたり
学年+1時間(一年生なら2時間、二年生なら3時間、三年生なら4時間)
勉強するのが相場だそうですよ。

これは、塾や家庭教師の時間も含めてのことなので、
意外と少ないと思う人もいるかもしれませんね。
逆に、ハードな部活動をしていてテスト前しか勉強できない人は、
「普段はこんなに勉強してない!」と焦ってしまうかも。

私自身は、
テスト前ですらこんなに机の前に座っていた覚えがないので、
皆さん「全然勉強してなぁい♪」とか言いながら、
実はそれなりに勉強してたんだなぁ…...と、
大人になってから知った次第であります(笑)

さて、塾に行くにはそれなりのメリットがあります。
受験用の塾→
@学校の授業ではあまり扱わない応用問題にバンバン取り組める。
A模試などで自分の成績を客観的に知ることが出来る。
B教室がレベル別になっていたりすると、ライバルの姿を見てモチベーションを上げられる。
学校授業用の塾→
@学校の授業で習うところの予習ができる。
A学校の定期テストの過去問コピーが手に入る。

でも、塾に行っていれば成績が上がるというもんでもありません。

受験用の塾に行っていても、
塾の予習や宿題に追われて学校の勉強にまで手が回らないと、
結局良い成績は取れませんし、
学校授業用の塾で過去問を手に入れても、
全く傾向の違う出題者のテストに当たったら役に立たないこともあります。

集団で学ぶのに向いている人と向かない人もいますしね。

家庭教師のメリットは何かというと、
@完全に自分に合わせた授業。学校準拠でも受験対策でも、思いのまま。
A通学時間ゼロ。

ただし、基本的に家庭教師は塾より高いです、費用が。
それに、先生を家に上げるのが嫌という方もいらっしゃいます(場所が狭い、掃除が面倒、先生に出すお茶やお菓子を用意したくない……)

そこで、今日は、
塾や家庭教師のデメリットを排除した、
自宅学習のための教材や、ネットで出来る家庭教師などを
ご紹介します。



↑有名なので、名前は聞いたことあるかもしれませんね。
無料見本があるので、試してみる価値はあります。



↑タブレットで勉強するタイプ。
紙を見ているだけで眠くなる、という人は、こういうのを試してみると良いかも。



↑パソコンで塾のウェブ授業を受けるタイプ。
決まった時間に家にいられるなら、便利ですね。



↑学年を超えた学習ができるのが魅力です。
分からない所を戻ったり、得意なところを進んだり。






↑藤木直人さんが宣伝していて有名になったかも。
こちらもタブレットで勉強するタイプです。



↑オンライン家庭教師。
お試しできます。家庭教師なのに安いのも魅力。



↑これもオンライン家庭教師。
お試しできるし、入会金もありません。



↑オンラインの塾です。
iPadでもできるのがお手軽ですね。



↑1つ上のと同じ会社です。
授業形式ではなく、自分で学習を進めていくタイプ。

他にも良さそうなのを見つけたら、
順次紹介しますね。

2017年02月25日

文のねじれ

生徒の作文や読書感想文などを見ていると、
必ず「文のねじれ」がある文章に出くわします。

「文のねじれ」とは、
主語・述語の関係がおかしな文のことです。

たとえば、
私は、この本を読んで思ったことは、この主人公は私に似ていると思いました。」
みたいな文。

本当は、
「私がこの本を読んで思ったことは、この主人公は私に似ている、ということです。」
あるいは、
「私はこの本を読んで、この主人公は私に似ていると思いました。」
などとすべきところです。

この例文は短いので、
おかしいな、と気づく人も多いと思いますが、
実際はもっと長い文で書かれていて、
読み返しても気づきにくいことがあります。

では、
どうすれば「文のねじれ」を防げるのでしょうか。

それは、「文のねじれ」が起こりにくい文を書くこと。

推敲・校正の段階でしっかり見直すことも大切ですが、
自分の書いた文章は自分フィルターを通して読むため、
おかしいことに気づかないことも多いのです。

ですから、書き始めるときから、
「文のねじれ」がないように書く。
つまり、
一文を短く書くよう意識すれば良いのです。

文章を書き慣れていない人は、
話し言葉のように文を書きます。

たとえば、
「昨日、お母さんと一緒にデパートに行ってさ、前から欲しかった服を買ってもらおうと思って店に行ったんだけど、その前に久しぶりに友達に会っちゃって、一緒にプリクラ撮りに行くことになって、でも私、服を買ってもらいたかったから、どうしようってなって、そしたら友達がついてきてくれることになって、一緒に店に行って服買って、そこからお母さんと別行動したの。」
という文章。

普通に会話として聞いていれば、多分分かるし、よくある感じですよね。
でも、こうして書き言葉として読むと、いまいち分かりにくい。

それは、一文がとんでもなく長いからです。

これを、書き言葉に直すと、こんな感じになります。

「昨日、母とデパートに行きました。前から私が欲しいと思っていた服を買ってもらうためです。ところが、店に着く前に、友達とばったり会ってしまいました。久しぶりに会った友達だったので、一緒にプリクラを撮ることになりました。けれども、そのまま友達と遊びに行ってしまっては、私の欲しい服が買ってもらえません。どうしようかと悩んでいたら、友達が私の買い物につきあってくれることになりました。そこで、私たちは一緒に店に行って服を買い、店で母と別れてからプリクラを撮りに行きました。」

一文が七文になっています。
つまり、
ひとつひとつの文は、短いほうが分かりやすいし、
書いているほうも間違えにくいということ。

作文で、よく「文のねじれ」を指摘される人は、
短い文で書くようにしましょう。













posted by 良岑吏茶 at 22:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 作文

2017年02月24日

連体詞

連体詞がよくわからない、
という声を時々聞きます。

次の文の中から、連体詞を探してみてください。

「ある晴れた日の朝、あのおかしな国からわが国に小さなミサイルがとんできたが、とんだ災難である。」

いくつ見つけられましたか。

正解は、

ある晴れた日の朝、あのおかしな国からわが国に小さなミサイルがとんできたが、とんだ災難である。」

6つでした!

連体詞は全て体言(名詞)を詳しくする語ですから、
それぞれの語がどの名詞を修飾するのか考えてみましょう。

「ある」→日
「あの」→国
「おかしな」→国
「わが」→国
「小さな」→ミサイル
「とんだ」→災難

基本的には、直後の名詞を修飾しているのですが、
「ある晴れた日」のように、
修飾している名詞が、
連体詞から少し離れたところにある例もあるので、
注意は必要です。

「ある」のような連体詞を形の上で分類すると、【る形】。
ある、あらゆる、いわゆる、いかなる、さる、きたる、あくる、とある…などが、このグループに入ります。

「あの」は、【の形】。
この、その、あの、どの、というこそあど言葉や、例の、などがこれにあたります。

「おかしな」「小さな」は、【な形】。
大きな、小さな、いろんな、おかしな…などが、このグループに入ります。

「わが」は、【が形】。
わが…くらいしか思い当たりません。

「とんだ」は【た・だ形】。
とんだ、たいした、だいそれた…くらいでしょうか。

連体詞は、そんなに数が多くないので、
学校や塾によっては、
丸覚えを推奨される場合もありますね。

「連体詞は名詞を修飾する。」

これは絶対なのですが、

「名詞を修飾するのは連体詞とは限らない。」

ことに注意しましょう。

「おかしな国」の「おかしな」は連体詞ですが、
「おかしい国」の「おかしい」は形容詞です。

他にも識別の問題として、
「ある国」→連体詞
「国がある」→動詞
などは、よく狙われます(テストで)








2017年02月23日

言葉の単位

長さの単位といえば、
キロメートル、メートル、センチメートル、ミリメートル、ミクロン...
重さの単位といえば、
トン、キログラム、グラム、ミリグラム...
容積の単位といえば、
リットル、デシリットル、ミリリットル...

というように、
言葉にもその大きさによって単位があります。

一番大きいのは、
【文章】
これは、本1冊でも論文1本でも、
「文章」です。

二番目に大きいのは、
【段落】
文法の問題で段落を訊かれたら、
それは意味段落(大段落)ではなく、
形式段落(小段落)のことを指すのがほとんどです。
形式段落は、書き始めの部分が1マス下がっている所を数えます。

三番目は、
【文】
「答えを文中から探し、一文で抜き出しなさい」なんて、
よくある問題。
一文は、「。(読点)」のすぐ後ろから次の「。」まで。
「―。―。―。」
とあったら、三文です。
読点の数を数えれば、文の数が分かるんです。
ただし、「彼が先に『おはよう。』と言った。」のように、
文の中に会話文があって、
その中にも「。」がある場合、
会話文の中に出てくる「。」は数えません。

四番目は、
【文節】
「ね」や「さ」を入れて切れるところ、
という説明もありますが、
「わぁ、その漫画、読みたかったんだよ。」
みたいな文に「ね」を入れると、
「わぁね、そのね、漫画ね...」となって非常に気持ち悪い。
だから、「1文節=1自立語(+次の自立語が出てくる手前までの付属語全て)」
と覚えておく方が良いかもしれませんね。
上の例だと、「読みたかったんだよ」は長いけど1文節です。
読み(動詞)たかっ(助動詞)た(助動詞)ん(助詞の)だ(助動詞)よ(助詞)

ちなみに、
自立語というのは、その単語だけで使えるもの。
付属語というのは、単独では使えないので自立語にくっつけて使うもの。
品詞でいうと、
動詞・形容詞・形容動詞・名詞・副詞・連体詞・接続詞・感動詞→自立語
助動詞・助詞→付属語
となっています。

五番目は、言葉の単位としては最も小さい
【単語】
品詞ごとにバラバラにします。

下の文はいくつの単語で出来ているでしょうか。
「君の瞳にこの世界はどんなふうにうつっているんだろう。」

君→名詞
の→助詞
瞳→名詞
に→助詞
この→連体詞
世界→名詞
は→助詞
どんな→形容動詞語幹(連体詞とする説もある)
ふう→名詞
に→助詞
うつっ→動詞
て→助詞
いる→動詞
ん→もとは「の」だから助詞
だろ→助動詞
う→助動詞

16単語でした!








2017年02月22日

こそあど言葉

こそあど言葉というのは、
指示語です。

近いものを指すときには「こ」
中くらいの距離、あるいは相手に近いものを指すときには「そ」
遠いものを指すときには「あ」
距離がはかれない(わからない)ものを指すときは「ど」

で表します。

「こそあど言葉」とひとまとめに言いますが、
品詞にすると4種類もあります。

名詞(指示代名詞)
 物事…これ、それ、あれ、どれ
 場所…ここ、そこ、あそこ、どこ
 方角…こっち(こちら)、そっち(そちら)、あっち(あちら)、どっち(どちら)

連体詞
 物事…この、その、あの、どの
 性質・状態…こんな、そんな、あんな、どんな

副詞
 性質・状態…こう、そう、ああ、どう

形容動詞
 性質・状態…こんなだ、そんなだ、あんなだ、どんなだ

小学生は品詞まで覚えなくてもいいと思いますが、
物事、場所、方角、性質・状態のどれを指すのかを知っていると、
指示語の問題(「そのこと」とは何を指しますか、文中の言葉で説明しなさい、などの問題)を
解くカギになります。

中学生以上の人は、全ての品詞を覚えておかないと、
品詞分解の問題(傍線部の語の品詞を答えなさい、などの問題)に
対処できないので、しっかり覚えましょう。







2017年02月21日

動詞の連用形

動詞の連用形とは、
丁寧の助動詞「ます」、過去の助動詞「た」
などに続く形のことです。

「聞く(カ行五段活用)」「読む(マ行五段活用)」「走る(ラ行五段活用)」に
「ます」をつけると、
「聞きます」「読みます」「走ります」
「た」をつけると、
「聞いた(イ音便)」「読んだ(撥音便)」「走った(促音便)」
となります。

音便が出てくるのは、五段活用動詞だけ。
その五段活用でも、「話す」「壊す」など、
音便のないものもあります。

動詞の連用形にくっつく(接続する)のは、
上記の「ます」「た」が頻出ですが、
他にも、こんな語につきます。

希望の助動詞「たい」「たがる」
「聞きたい」「読みたい」「走りたい」
「聞きたがる」「読みたがる」「走りたがる」

様態の助動詞「そうだ」
「聞きそうだ」「読みそうだ」「走りそうだ」

動作の目的を表す格助詞「に」
「聞きに」「読みに」「走りに」
(グラウンドに走りに行く、などと使う)

接続助詞「て」
「聞いて」「読んで」「走って」

逆説の接続助詞「ても(でも)」
「聞いても」「読んでも」「走っても」

確定の逆説・同時を表す接続助詞「ながら」
「聞きながら」「読みながら」「走りながら」

並立・例示を表す接続助詞「たり(だり)」
「聞いたり」「読んだり」「走ったり」

副助詞「は」
「聞きは」「読みは」「走りは」
(いい子だから廊下を走りはしないだろう、などと使う)

副助詞「も」
「聞きも」「読みも」「走りも」
(教科書を読みもしないで満点を取れるわけがない、などと使う)

副助詞「こそ」
「聞きこそ」「読みこそ」「走りこそ」
(もう百歳だから走りこそしないが健脚だ、などと使う)

副助詞「さえ」
「聞きさえ」「読みさえ」「走りさえ」
(ここから向こうまで走りさえすればお菓子がもらえる、などと使う)

副助詞「でも」
「聞きでも」「読みでも」「走りでも」
(こんな赤裸々な日記を親が読みでもしたら大変だ、などと使う)

以上は、動詞の連用形の下にどんな単語がつくか、という話でしたが、
「、(読点)」がつくこともあります。

「顧問のアドバイスを聞き、上達するための本を読み、大会で走り、優勝した。」

このように、読点で文をちょっと中止してまた続けるのを、
「中止法」といいます。

中止法に使う連用形は音便にはなりません。
音便とは、下にくる音の影響で発音しやすく変化したものなので、
「、(読点)」からは影響を受けないからです。












2017年02月20日

形容詞

今日は形容詞の話をします。

形容詞は、動詞・形容動詞とともに
「用言」と呼ばれる品詞で、
物事の性質や状態を表します。

「美しい」「良い」「楽しい」「寒い」「ありがたい」…

など、いいきりの形(基本形・辞書計・終止形)にしたときに、
最後に「い」がつく語です。

活用するのですが、
動詞と違い、活用の種類は1種類しかありません。

「かろ・かっ・く・う・い・い・けれ・〇」
連用形が3つで、命令形はありません。

未然形「かろ」
「〜だろう」という意味の推量の助動詞「う」に続く。
「美しかろう」「良かろう」「楽しかろう」「寒かろう」「ありがたかろう」…

連用形「かっ」
過去の助動詞「た」、並立・例示の接続助詞「たり」に続く。
「美しかった」「良かった」「楽しかった」「寒かった」「ありがたかった」…
「美しかったり」「良かったり」「楽しかったり」「寒かったり」「ありがたかったり」…

連用形「く」
形容詞「ない」、動詞「なる」、接続助詞「て」などに続く。あるいは、「、」に続いて中止法となる。
「美しくない」「良くない」「楽しくない」「寒くない」「ありがたくない」…
「美しくなる」「良くなる」「楽しくなる」「寒くなる」「ありがたくなる」…
「美しくて」「良くて」「楽しくて」「寒くて」「ありがたくて」…
「美しく、」「良く、」「楽しく、」「寒く、」「ありがたく、」…

連用形「う」
これは、もともと「く」が接続する語によってウ音便になったもの。
「ございます」などに続く。
「美しゅうございます」「良うございます」「楽しゅうございます」「寒うございます」「ありがとうございます」…

終止形「い」
基本の形。文末にくる形。
「美しい。」「良い。」「楽しい。」「寒い。」「ありがたい。」…

連体形「い」
「人」「こと」などの名詞や準体言助詞の「の」などに続く。
「美しい人」「良い人」「楽しい人」「寒い人」「ありがたい人」…
「美しいこと」「良いこと」「楽しいこと」「寒いこと」「ありがたいこと」…
「美しいの」「良いの」「楽しいの」「寒いの」「ありがたいの」…

仮定形「けれ」
接続助詞の「ば」に続く。
「美しければ」「良ければ」「楽しければ」「寒ければ」「ありがたければ」…

命令形はありません。

ここまで読んで、
「あれ、『良からぬことを企てる』の『良から』って、なんだ?」
「じゃあ、『良し、君は合格』とかの『良し』は?」
「え、『良き人』とかの『良き』は?」
「待って、『良かれと思ってしたことが裏目に出た』の『良かれ』って?」
と疑問に思った人は、
かなり言葉を知っている人ですね。

実はこれ、古典文法の形容詞の活用なのです。

古典文法の形容詞には活用の種類が2つあり、
「ク活用」は
「く(未然)・から(未然)・く(連用)・かり(連用)・し(終止)・き(連体)・かる(連体)・けれ(已然)・かれ(命令)」
「シク活用」は
「しく(未然)・しから(未然)・しく(連用)・しかり(連用)・し(終止)・しき(連体)・しかる(連体)・しけれ(已然)・しかれ(命令)」
というふうに活用します。

「良い」は古語では「良し」でク活用。
上の例文で説明すると、
「良から」は未然形、「良し」は終止形、「良き」は連体形、「良かれ」は命令形
ということになります。

そう、古典文法の形容詞には命令形もあるのです。

現代文法の形容詞には命令形がないので、
「良い」という状態であるように命令するには、
「良くあれ」とうしろに動詞をくっつけて命令する形にします。

古典文法の形容詞なら、
「良かれ」と一語で命令できたのです。

「良かれと思って…」という言い回しは、古文の名残なんですね。









2017年02月19日

自動詞と他動詞

動詞ネタが続きますが、
今日は自動詞と他動詞の説明をしますね。

「扉が閉まる。」…自動詞
「扉を閉める。」…他動詞

イメージとしては、
勝手に、自動的にそうなる、というのが自動詞なので、
自動扉がウィーンと勝手に閉まるのが、自動詞。
誰か(何か)がそうする、というのが他動詞なので、
風が入ると寒いので誰かが取っ手を握ってぐっと閉めるのが、他動詞。

なのですが、
こう説明すると、
「じゃあ『車が止まる』のは運転手が車を止めているんだから、他動詞ですよね。」
という人がいます。

たしかに、車は誰かが運転しているから動くのですが、
それなら自動ドアだって、誰かが通るから開いたり閉まったりするんですよね。

問題は、そういうことではなくて。
「車が止まる」は「車を止める」という他動詞に対応する自動詞なのですが、
この場合は「車」を擬人化しているから、やっぱり「車」が勝手に「止まった」と
考えて良いのです。

もっと簡単に見分ける方法もあります。

「ボールが飛ぶ。」
「ボールを飛ばす。」

上が自動詞、下が他動詞です。
動詞の前に「が」があれば自動詞、
動詞の前に「を」があれば他動詞。
というように判断することもできます。

ただし、
「僕の投げたボールが大空を飛んだ。」
「僕は褒められたので、得意になってボールを遠くまで飛ばした。」
のように文が長いと、「が」や「を」を探すのが大変です。

ですから、やはり先ほど説明したイメージと組み合わせて考えると良いでしょう。
飛んでいるのはボール…自動詞
僕にボールが飛ばされた…他動詞

全ての動詞に自動詞と他動詞があるわけではありません。
自動詞しかないもの(ある、くる、など)や、
他動詞しかないもの(読む、投げる、など)もあります。

また、一種類の動詞で自動詞にも他動詞にもなるものもあります。
「人が笑う」「人を笑う」など。

まずは、慣れることですね。






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