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2017年02月27日

助詞の大切さ

助詞というと、
付属語で活用がないのに、
細かいことを色々覚えなくてはいけないので
苦手だという人がいます。

たしかに、
格助詞の「に」ひとつ取っても、
場所、時間、目的、帰着点、相手、状態、結果、目標、受身、原因・理由、比較の基準、並列
と12種類もあります。

けれども、
こういうのをちゃんと覚えて、
理解できるよう、また、正しく使えるよう、
学習しておかないと、
意思の疎通がうまくいかず、
最悪の場合、人間関係に亀裂が入ります。

たとえば、
お母さんが
「今日の晩御飯、鯛なんだけど、煮つけがいい? 塩焼きがいい?」
と訊いてきたとします。
あなたはテレビなんか見ながら、
「う〜ん、どっちでもいい」
と生返事。
「どっちか決めて」
と要求され、
「じゃあ、塩焼きでいい」
と言ったとたん、お母さん爆発。
「塩焼きいいとは、どういうこと!?」

あなたは、
「煮つけより塩焼きのほうが手間がかからなそうだから、
特にこだわりはないし、塩焼き」
と思って答えたかもしれませんが、
お母さんには
「え〜、鯛、魚か。気分じゃないんだよなぁ。だから、煮つけだろうが塩焼きだろうが、どうでもいいけど、強いて選べっていうなら塩焼きで我慢するか」
と聞こえています。

「塩焼きいい」
と言えば、積極的に自分が食べたくて選んだという感じがするのに対し、
「塩焼きいい」
と言えば、それしかないなら仕方がないからそれで我慢するわというニュアンスになってしまうからです。

「が」と「で」はともに格助詞。
でも、この1字で伝わる内容がガラッと変わってしまうんですね。

もうひとつ、
こんな話を紹介しましょう。

私が教えている中学二年生の女の子が、
こんなことを言いました。
「私、『俺は』って言う男、大嫌い。『俺が』はいいけど、『俺は』は嫌なの!」
周りは意味が分からなくてポカンとしていましたが(笑)、
私は、言葉の感覚が鋭い子だなと思いました。

「俺が」というのは、自分のことを事実として述べているにすぎません。
でも、「俺は」というと、周りの人がどうするかということも類推させ、
見えないプレッシャーを与えることがあるんですよね。

たとえば、
「俺が掃除するわ」
と言えば、単に自分が掃除するという意味ですが、
「俺は掃除するわ」
と言えば、「たとえお前らが掃除しなくてもな」という裏の意味を含んでいるように取れなくもない。

格助詞「が」と副助詞「は」は、ともに主語を作ることのできる助詞です。
その使い分けについては、
それだけで1冊の本が出ているほどに、
たくさんの人に研究されているし、
複雑なものです。

ですから、今はこれ以上の説明はしませんが、
助詞ひとつ間違えると、
大変なことになるということに
気づいてもらえたと思います。

というわけで、
皆さん、助詞を勉強しましょう!!



































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