アフィリエイト広告を利用しています

広告

この広告は30日以上更新がないブログに表示されております。
新規記事の投稿を行うことで、非表示にすることが可能です。
posted by fanblog

2017年03月20日

丁寧語

敬語は大きく分けて3種類あります。

尊敬語、謙譲語、丁寧語ですね。

丁寧語は、
話し手・書き手が聞き手・読み手に丁寧に話すときに使うもので、
最も日常的に使用頻度が高く、
それゆえ、身近な敬語と言えるでしょう。

古文の地の文で「侍り」と出てきて、
「これは誰から誰に対する敬語か」と訊かれたら、
「書き手から読者」と答える、アレです。

現代語で丁寧語を探す場合、
助動詞「です」「ます」
動詞「ございます」「おります」
美化語「お〜」「ご〜」

の6つを覚えておけば、
ほぼ完璧です。

丁寧語に限りませんが、
敬語は正しく使えると、
自分の品位が上がるので、
是非マスターしたいですね。


posted by 良岑吏茶 at 23:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 敬語

2017年03月11日

よろしかったでしょうか

「テレビで、『よろしかったでしょうか、は文法的に間違いだ』と言っていたけど、よろしいでしょうか、より丁寧だと思う」というコメントをいただきましたので、今日はその話をします。

これは敬語の話になるのですが、
まずみなさんは、
どんな場面で敬語を使いますか。

「小さい頃に偉い人に使うんだよ、と言われたような気もするけど、自分の周りにはそんな天皇陛下みたいに偉い人、いないし」…という人だって、毎日どこかで敬語を耳にしているし、使っていますよね。

たとえば、
知らない人に話しかけるとき。
自分の前を歩いている人が何かを落としたら、
「すみませんが、今、何か落とされましたよ。」
などと丁寧語で話しかけますよね。
相手が仲の良い知り合いかよほど幼い子どもでない限り、
「ねぇ、今何か落としたよ」
など軽い言い方はしないと思います。

それから、
公の場で話すとき。
スピーチの場が学校の教室で、
相手は同級生で敬う必要がないという状況でも、
話すときは「です・ます調」、丁寧語になるでしょう。

あとは、
店などでお客さん相手に話すとき。
「いらっしゃいませ」に始まり、
「またご来店ください」まで、
高級な店ほど丁寧な言葉で応対されます。

敬語を使わない間柄というのは、
身内や親しい人ですが、
敬語を使わなければならない間柄というのは、
自分と距離を置かなければならない人です。

「敬語」というのは、そもそも相手との距離を置く言葉なのです。

一緒に食事をしようと誘うときの言葉を、
至近距離から順に並べてみると、
「メシ食いに行こうぜ」

「ご飯食べに行こうよ」

「一緒にご飯を食べに行きましょう」

「一緒にご飯を食べに行きませんか」

「一緒にお食事でも(など)いかがですか」

「これから食事をしに参りますが、ご一緒にいかがでしょうか」

もちろん、いろいろな言い方があるので、
これが全てではありませんが、
基本的に敬語の度合いが強くなればなるほど、
長く、まどろっこしい表現になります。

誘い方も、
「~しよう」と自分の意見を押し付けるのではなく、
相手の都合に合わせた「〜はどうですか」と尋ねる方法に変わります。

それは、相手との距離を取っているからです。

そこで、
問題の「よろしかったでしょうか」ですが、
実はこの「た」の訳し方に問題があります。
これは「過去のた」ではありません。
文法的には「過去のた」と説明されますが、
この「た」には、
@過去
A完了
B存続
C確認
D命令・勧誘
と、なんと5種類の意味があり、
「よろしかった」の「た」は、Cの確認の「た」なのです。

ちなみに、

@は、
「今朝は遅刻し。」「昨日は寒かっ。」など、
動作や状態が過去のものであることを表します。

Aは、
「今、電車が到着し。」「やっと仕事が終わっ。」など、
直前までその動作や状態が続いていたことを表します。

Bは、
「壁にかけ絵。」「よく晴れ日。」など、
今その動作・状態が続いているということを表します。

Cは、
「明日は祝日だっよね。」「それも私の仕事だっかな。」など、
すでに決まっている事実を確認するときに使います。

Dは、
「ほら、さっさと歩い、歩い!」「怖くないから、さあ、行っ、行っ!」など、
相手に命令したり促したりするときに使います。

それで、
Cの確認ですが、
最近の若い人に限らず、
日本人は昔から、
自分でズバッとものごとを断定するのを嫌います。
「明日は祝日だったよね。」なんて、
カレンダーを見りゃ分かる、って話ですが、
相手に「うん、そうだよ。」と肯定して欲しいから、
つい確認してしまう。
そうすることで、相手との「距離を取っている」のです。

だから、レストランなどで使われる
「ご注文は、こちらでよろしかったでしょうか。」
というのも、
「私が今あなたから承ったご注文のお料理は、こちらだと思うのですが、これで合っているかどうか確信が持てないので、正しいかどうかの判断は、あなたに委ねたいと思います。ご確認ください。」という気持ちの表れから使っているので、実はかなり日本人的な表現で、一概に間違いとは言えないのです。

「よろしいですか。」が正しくて、「よろしかったですか。」が間違っている、という意見は、
実は、「た」の使い方を言及しているのではなく、
無意識に別のことを主張しているものと思われます。

一昔前に比べ、
日本は大変クレーマーの多い国になってしまいました。

「観客を神に見立て、神前でするかのように身を引き締めて芸に臨み、舞台で最高の芸を観客に見せる」という心構えから「お客様は神様です」と表現したものを、
「客は神なんだから、店はどんなわがままも聞き入れなきゃだめなんだ」と解釈して傍若無人にふるまう人たちが現れ、まるで「言ったもん勝ち」とでも言うように、とりあえず文句を言う、という人が増えたのです。

店側も、小さなことで客が離れていっては困るから、
クレーマーの言い分を聞き入れてしまう。

本来、「売る人」と「買う人」は、対等な立場のはずです。
けれども、今、「お金を持っている人が偉い人」になり、
「売る人」と「買う人」の力関係が崩れてきてしまったんですね。

レストランのバイトが「よろしかったでしょうか」と必要以上にへりくだるのは、
ある意味、クレーマー対策とも言えます。
より丁寧な言葉で接待し、クレームを言われないようにしよう、
ということです。

その態度に対して、
「そこまで卑下するなよ、自信なさそうにするなよ、客はそんなに偉い人じゃないんだからさ。」
と思っている人が、
「よろしかった、なんて言い方は間違っている!」と主張していると思うのです。

“21世紀型学力育成”大学受験ディアロ、無料体験!







posted by 良岑吏茶 at 06:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 敬語
ファン
検索
<< 2017年09月 >>
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
最新記事
写真ギャラリー
最新コメント
動詞の連体形 by 良岑吏茶 (07/29)
動詞の連体形 by エゼル (07/28)
コメントが…… by 良岑吏茶 (06/21)
コメントが…… by 良岑吏茶 (06/20)
コメントが…… by 清みず (06/19)
タグクラウド
カテゴリーアーカイブ
プロフィール
良岑吏茶さんの画像
良岑吏茶
日本語検定1級合格。文法と百人一首が得意。
プロフィール
×

この広告は30日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。