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2019年11月07日

【ロングインタビュー】経済学者トマ・ピケティの語る新大著『資本とイデオロギー』論点




 【ロングインタビュー】経済学者トマ・ピケティの語る新大著『資本とイデオロギー』論点


           〜クーリエ・ジャポン 11/6(水) 11:30配信〜

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 フランス人経済学者トマ・ピケティ 1971年フランス・クリシー生まれ 経済的不平等が専門 
        Photo  Eric Fougere VIP Images Corbis Getty Images



 〜『21世紀の資本』等で知られるフランスの経済学者トマ・ピケティの新著『資本とイデオロギー』が出版され、本国で話題に為って居る。1232頁と云う大著だけに、邦訳が出る迄には膨大な時間とエネルギーが掛かるだろう。例え邦訳が出たとしても、読み切れるかどうかは又別問題だ。その論点は何なのか、何故又新著を出したのか・・・フランスメディア「ロプス」によるピケティ本人への平易なロングインタビューを全訳でお届けする〜

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             ピケティの新刊『資本とイデオロギー』


 資本論のシーズン2が遂に始まる・・・2013年『21世紀の資本』で世界的ヒットを飛ばしたトマ・ピケティが、2019年9月新著をフランスで出版した。書名は『資本とイデオロギー』(未邦訳)。今回も1232頁と云う分厚さであり、内容も前作に匹敵する野心作と為って居る。
 長期の視点から徹底分析されるのは「格差が生まれる仕組み」だ。どんな格差も「自然」に出来るものでは無い。だから、その格差がどの様に正当化されるのかが分析されて居る。

 ピケティに言わせれば、どんな社会の仕組みも永久に続く訳では無い。どうすれば格差を縮小出来るのか。どうすれば資本が少数の手に集中し無く為るのか。新しい社会の仕組みをドンドン想像して行くべきだと云う。
 ソロソロ「私有財産は神聖不可侵」と考えるのを辞めるべきだと云うのがピケティの持論だ。新著の後半では、これから進むべき道が幾つか示されて居る。

 例えば労使共同決定を導入すれば「私有財産の社会化」が図れると云う。又、資産に対する課税を実施し、その税収を財源にして25歳に為った若者にマトマッタ額の資本を一律支給する制度も提案して居る。これは「私有財産の時限化」を狙ったものだ。これは左派に刺戟と活力を与えられる「参加型の新しい社会主義」なのかも知れない。ピケティに話を聞いた。






 『21世紀の資本』2つの弱点

 ・・・又しても分厚い本です。何故このタイミングで出されたのですか。

 前著の『21世紀の資本』が出てから、沢山の事を学ばせて頂きました。殆ど何も知ら無かった国にも招かれ、大勢の研究者と出会い、数百の討論会に出席しました。その様な意見交換を経て、私の考えも新しく為ったんです。
 前著の『21世紀の資本』の内容は、大雑把に言うと「20世紀は19世紀の格差を引き継いで始まったが、2度の世界大戦を経て格差が大幅に縮小した」と云うものでした。1980年代以降、格差の再拡大が始まって居る不安要素も指摘しました。

 只、アノ本には二つの弱点があったんです。第一の弱点は、極めて西洋中心の記述だった事です。今回の本では目線を広げました。勿論今回も「貴族・聖職者・労働者の三身分で構成されて居た社会」が、どの様にして「有産者の社会」に移行して行ったかを書いて居ます。
 しかし、今回はその他にも、奴隷制の社会・植民地社会・共産主義体制の社会・ポスト共産主義体制の社会・社会民主主義体制の社会・インドのカースト・ブラジル・中国・ロシアの事例等も調べました。
 前著のもう一つの弱点は、格差を成り立たせるイデオロギーに軽くしか触れて居なかった事です。このブラックボックスを今回開けてみました。そんな事をしたので、どうしても頁数が増えてしまいましてね。

 ・・・前著より新著の方が好いと云う事ですか。

 そうだと思います。私も進歩して居ますからね。1冊しか読ま無いなら、今度の本を読むべきです。

 



 格差正当化「神話」を見破る

 ・・・新著では、時代を追いながら、格差を正当化するイデオロギーがどの様に変遷して行ったかが非常に長く書かれて居ます。  只、この歴史の記述は、一種の回り道であり、ピケティさんが言いたかったのは「今からでも別の社会制度に移行するのは可能だ」と云う事の様に思えました。今とは異なる社会制度を望むのは、世間で思われて居る程絵空事では無い、と云う事なのでしょうか。

 これ迄「格差レジーム」にどんなものがあったか、その歴史を書いて居ます。結論として出て来たのは、支配的イデオロギーが見掛けより脆いと云う事です。
 格差を作るのは政治です。経済やテクノロジーが「自然」に格差を作りだす訳ではありません。だから、どの社会にも「何故格差があるのか」を説明する物語が必要に為って来ます。何故その格差を受け入れるのが妥当なのかを教える物語も必要です。社会の階層化を正当化し、財産権や国境、租税や教育の仕組みを正当化する物語も必要です。そうした事に関する過去のイデオロギーの歴史を知ると、現在のイデオロギーも距離を置いて見られます。

 私達は過去の時代の格差に着いて不公正で専制的だと思い込み勝ちです。一方、現代の格差に着いては、能力主義の結果であり、活力の源泉であり、閉鎖的な処が無いと思い込み勝ちです。私自身はそう云う見解を一言たりとも信じません。
 資産額にゼロを何個も連ねる資産家を、フランスのマクロン大統領は「ザイルパーティーの先頭に立つ人」と称賛して居ます。アメリカのトランプ大統領も「雇用創出を担う人」と褒めて居ます。昔は宗教の言葉が格差を受け入れさせて居ましたが、大統領のこうした言葉は、その意味で「宗教的」なのです。

 フランス革命の失敗

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 フランスの全私有財産の内「上位1%の最富裕層」と「下位50%の貧困層」が保有する割合このグラフは、フランス革命が格差の解消に失敗した事を示す。19世紀は上位1%の最富裕層が全私有財産の半分を保有し、下位50%の貧困層が殆ど、何故にこの様に為ったのか・・・

 



 私有財産と云う「宗教」

 ・・・19世紀は「財産格差」の黄金期だった事が書かれて居ます。

 フランス革命前の身分制社会は、宗教的な原理にハッキリと基づいて居ました。一方、革命後に成立した「有産者の社会」では、従来の宗教に代わって、私有財産が神聖不可侵なものとして尊重されました。
 そこには一種の高所恐怖症の様な恐れがありました。一度財産権を俎上に載せたら、留まる処を知ら無い事態を招くのではないかと云う恐れがあったんです。パンドラの箱を開けるのを恐れる余り、どんな蓄財でも正当化される事に為りました。犯罪的な蓄財も正当化されたのです。
 例えば19世紀に国家が奴隷制を廃止した時、国家は奴隷の所有者にワザワザ損失補償をして居ます。奴隷の方に賠償金を支払うのでは無くてね!

 フランス国王のシャルル10世は、フランスに反旗を翻したハイチに、フランス人元奴隷所有者への賠償金を支払わせました。その結果、ハイチは巨額債務を負い、それが20世紀までハイチ経済に取っての足枷と為ったのです。

 資本主義を乗り越えて行く時 .

 ・・・どうしてそこ迄財産権への拘りがあったのでしょうか。

 19世紀初頭の人々の脳裏には、未だ革命前の王権の恣意放縦(しいほうじゅう)がありました。だから、合理的な国家が私有財産を守ると云う事に、有産者達は王権からの解放を実感して居たんです。それはこれからオープンな世界が出来ると云う約束でもありました。
 そう考える事が完全に間違いだった訳ではありません。因みに今回の本では、格差を正当化するイデオロギーに着いて、どれも悪の権化の様には書いて居ません。どのイデオロギーにも、それ為りの真実はあるのです。
 (つづく)

   Pascal Riché & Eric Aeschimann


 



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