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2021年11月18日

立憲民主党 速やかに「女性代表誕生」とは行か無い党事情




 何故立憲民主党は〔自民党〕に為れ無いのか〜

 速やかに「女性代表誕生」とは行か無い党事情




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        文章 安積明子 政治ジャーナリスト  11/18(木) 9:16



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        ポスト枝野は誰になるのか(写真 つのだよしお アフロ)11-18-1


 女性候補を擁立出来るのか?

 10月31日に投開票された衆議院選は、直前の予想で「215議席に陥(おちい)るかも」と言われた自民党が絶対安定多数の261議席を確保し(2021年11月17日現在で262議席)「好調」とされた立憲民主党が獲得したのは96議席で、13議席も減らす結果と為った。
 その責任を取って枝野幸男氏は11月12日に代表を辞任し、30日の臨時党大会で新代表が選出される予定だ。しかしながら今回の立憲民主党の代表選は極めて悩ましい問題だ。

 一つは来年の参議院選に向けて、党を立て直さ無ければ為ら無い責務を背負うからだ。更に女性候補の擁立だ。自民党は9月の総裁選で高市早苗政調会長と野田聖子少子化担当大臣が立候補し、女性の政界進出のシンボルと為った。予てからジェンダー問題に取り組んで来た立憲民主党としては負けては居られ無い。

 そうした中で一早く名前が上がったのは、野田政権で厚労副大臣を務めた西村智奈美衆議院議員だ。その一方で「西村氏では全国的な知名度に欠ける」と懸念する意見も在った。又「西村氏の夫の本多平直元衆議院議員の問題が足を引っ張るのではないか」との危惧も聞かれた。
 本多氏は同党の〔性犯罪刑法改正に関するワーキングチーム〕で性交同意年齢を引き上げる事に付いての発言が問題と為り、7月に離党した上で議員辞職した。最もコノ問題は本多氏の発言自体が原因と云うよりも、リモート参加した学者と予てからトラブルが在った為、発言が曲解されて大きく為ったと云うのが事実と見られる。

 辻元不在と云う痛手
 
 それでも代表選の候補として西村氏の名前が消え無かったのは、本来なら真っ先に候補とされるべき辻元清美氏が衆議院選で落選して代表に為る資格が無い為だ。又知名度で云えば民進党代表を務めた蓮舫氏が抜群だが、その代表の座を1年で放棄した〔前科〕は消えて居ない。この様に〔本命〕を欠いた立憲民主党で、西村氏の出馬の話はドンドン膨らんで行った。

 だが出馬に必要な20名の推薦人はナカナカ集まら無かった。西村氏が所属する〔国のかたち研究会〕は16名でコレには足り無い。ソモソモ立憲民主党内の各グループは、自民党の派閥の様に人事や資金面でのサポートは殆ど無く拘束力が非常に弱い。一人で複数のグループに所属する事もママ在り、派閥の様な票読みの材料とする事は不可能だ。

 尚立憲民主党には西村氏を含めて28名の女性議員が居るが、彼女達が結束して西村氏を擁立する様子は無い。又総裁選で躍進した高市氏の様に、安倍晋三首相の様な有力な後見人が積極的に票を取り纏めて呉れたら〔次〕に繋げる事も可能だが、鳩山由紀夫元首相や菅直人元首相等が、野田元首相や枝野氏・前原誠司元外相等を抜擢した民主党時代は兎も角、立憲民主党にはそうした奇特な有力者は存在しない。
 2017年に旧・立憲民主党が結成されて以来「枝野・福山」体制がズッと続いて居たのが何よりの証拠だろう。

 代表選は泉VS逢坂の闘いに

 「未だ推薦人が確実に確保出来て居る状況では無いが、見えて来た」

 17日に開かれた西村氏の決意表明会見の冒頭での石橋通宏参議院議員の微妙な言い回しは、党内に女性候補擁立に付いての期待と困難が入り混じって居る事を示して居る。立憲民主党には女性候補擁立以上に深刻な〔左右の闘い〕が在るからだ。
 国民民主党出身者で結成する〔新政権研究会〕を率いる泉健太前政調会長と党内最大勢力で在る〔サンクチュアリ〕が中心に為って擁立する逢坂誠二元政調会長は、早速推薦人を確保して記者会見を行った。

 最も〔サンクチュアリ〕は一時、女性候補の擁立を模索し、西村氏の名前が上がった事が在る。しかし泉氏が出馬する以上、泉氏より強い候補を応援する必要が在る。そう云う意味では〔サンクチュアリ〕のメンバーで在る小川淳也衆議院議員も出馬の意向を示したが弾(はじ)かれてしまった。
 小川氏は2020年6月に公開されたドキュメンタリー映画「なぜ君は総理大臣になれないのか」がヒットした為知名度が上がって居た。又10月31日の衆議院選で香川県1区で宿敵の平井卓也前デジタル大臣を破り話題にも為って居る。

 小選挙区で勝ち上がった以上は代表選出馬資格が在ると云う訳だが、小川氏には同選挙区で出馬しようとした日本維新の会の公認候補に対して「貴方が出たら僕が落ちる」と出馬断念をシツコク迫り、橋下徹氏に迄連絡したと云った行動が報じられた。こうした行為は小川氏を確かに有名にしたが、政治家としての信用を高めるものでは無い。

 11月17日に党本部で開かれた説明会には、泉・逢坂・西村の各陣営の他、小川氏や大串博志元首相補佐官の5陣営が出席した。小川氏と大串氏は連携し「2人で20名の推薦人を確保し、小川氏が出馬する」との話も流れたが、この日に会見が開かれ無かったのはそれも困難と云う事だろう。告示日である19日迄後1日を残すばかりだが、この代表選に立憲民主党の命運が懸かって居る事は間違い無い。



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            安積明子 政治ジャーナリスト 11-18-3


 安積明子 兵庫県出身 姫路西高校・慶應義塾大学経済学部卒 国会議員政策担当秘書資格試験に合格後政策担当秘書として勤務 テレビやラジオに出演の他「野党共闘(泣)。」「“小池”にはまって、さあ大変!ー希望の党の凋落と突然の代表辞任」(ワニブックスPLUS新書)を執筆 
「記者会見」の現場で見た永田町の懲りない人々(青林堂)に続き 『新聞記者』という欺瞞ー『国民の代表』発言の意味をあらためて問う」(ワニブックス)が咢堂ブックオブイヤー大賞(メディア部門)を連続受賞 021年に「新聞・テレビではわからない永田町のリアル」(青林堂)と「眞子内親王の危険な選択」(ビジネス社)を刊行 姫路ふるさと大使




 〜管理人のひとこと〜

 色々なニュースを拝聞すると、如何も立民の新代表選挙には〔マスコミが取り上げるべく話題性と政治性・・・何と云っても多くの国民が興味を惹く魅力が不足して居る〕と判断せずには居られ無い。政党としての或る種の〔脆弱性〕を抱えて居るのかも知れ無い。言い換えれば、立民自体の持つ政治上の位置・魅力・存在感の不足に共通する何かが在るのだろう。
 が、何せ人気が無いのである。名前の挙がる人々夫々の知名度・魅力・人間性・・・にパンチが無く人を動かす説得力(大衆的な)に欠けるのだ。広く国民に知られた蓮舫氏や辻本氏が、夫々の理由で土俵に上がれ無いので立憲の〔女性軍団〕として何ら機能しないのも原因だ。これでは、他党に先駆けて〔女性代表〕を生むべく野党の代表には為れ無い。折角の枝野氏の身を切る決断が、今のチャンスに恵まれ無かった様だ。















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