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2021年09月01日

アッと云う間に2億円が集まった 「戦艦大和」の〔超巨大旋盤〕と〔職人技〕



  アッと云う間に2億円が集まった

 「戦艦大和」の〔超巨大旋盤〕〔職人技〕



 9-1-1.png  9/1(水) 10:00配信 9-1-1


   9-1-2.jpg

 1941年9月 呉海軍工廠で建造中の大和 手前に写るのが46センチ主砲 ひとつの砲塔に3門 計9門の主砲を装備した(大和ミュージアム提供) 9-1-2


 全長263メートル・史上最大の戦艦大和 その象徴と言える口径46センチの主砲を製造した〔旋盤・せんばん〕と呼ばれる工作機械が役目を終え、兵庫県明石市のメーカーに置かれて居る。それを保存展示する為、広島県呉市の市立博物館〔大和ミュージアム〕が寄付を募った処、僅か1カ月で目標額の2倍の約2億円が集まった。

               *   *   *

 「全く予想し無かった展開ですね。北海道から沖縄県迄、本当に全国から寄付を頂きました」  

 大和ミュージアム学芸課の兼光賢課長は笑顔でこう語る。大和ミュージアムは2005年に開館。兼光さんは「開館準備中、旋盤が〔きしろ〕に在る事を知り寄贈を打診したんですが、当時は未だ現役でしたので断られました」と一度断念した事を語る。〔きしろ〕とは、兵庫県明石市に或る大型機械部品の加工会社だ。その後、旋盤は2013年に稼働を停止。昨年〔きしろ〕から博物館に寄贈の申し出が在り話が進んだと云う。 

 ちなみに〔旋盤〕と云うのは筒状の部品の外側を加工する機械で、筒の両端を保持して回転させ、それにバイトと呼ばれる刃物を横から押し当て削って行く。旋盤の重さは約219トン、丸棒を回転させる巨大な〔面盤〕は、マルでトンネルを掘削するシールドマシンの様だ。  
 戦後、破壊を免れたこの旋盤は1953年に神戸製鋼所に払い下げられ、96年に〔きしろ〕に買い取られたと云う経緯が或る。


 9-1-3.jpg

                  稼働中の旋盤 9-1-3


 ■21時間で1億円を突破■  

 博物館への寄贈を受けて、呉市議会では旋盤の海上輸送や展示場建設の費用として1億5,000万円を盛り込んだ予算が可決された。処が、新型コロナ感染症対策の費用が膨らみ旋盤の展示に必要な予算は枯渇。そこで博物館が試みたのが、クラウドファンディングを通じた資金集めだった。目標額は2カ月間で1億円に設定した。

 「8月3日午前9時にスタートして、翌日午前6時には1億円を突破しました。21時間。1日も掛かりませんでした」と、兼光さんは驚きの声を上げる。
 「今、新型コロナの影響で大和ミュージアムは休館中。昨年度は通常の1/4迄入館者が減りました。アフターコロナはこの旋盤を展示の目玉にしたい」と意気込む。流石に〔動態展示〕は無理な様だが、稼働停止迄丁寧なメンテナンスが施され、殆ど故障する事無く、船舶推進用の大型部品等を削り続けてきたと云う。

 ■主砲に生かされた日本刀作りの技術■  

 戦艦大和の主砲はどの様に作られたのだろうか。〔きしろ〕の中島千寿常務は主砲の製造方法に付いてこう語る。

 「長さ約21メートルの主砲の材料は鉄の塊です。鉄には様々な鋼種が在るんですが、ニッケルクロムモリブデン鋼とか、粘り強くて硬い鉄を〔鍛造・たんぞう〕して、先ず長い丸棒が作られました」  

 〔鍛造〕と云うのは材料の鉄を熱して繰り返し叩く事で組成の均一度や強度を高める加工法で、日本刀作り等で培われて来た技術だ。

 「その丸棒の外側を削るのに使ったのが今回の旋盤です。更に砲身ですから、中も繰り貫か無ければ為ら無い。特別なガンボーリングの機械で穴を開けます」
 
 それが〔砲身中ぐり盤〕と呼ばれる全長約65メートルの巨大な装置で、唐津鐵工所(現唐津プレシジョン)が製作した。

 「唐津さんと戦艦大和の話をして居たら『主砲を作ったガンボーリングの機械はうちで製造したんです』と仰って居ました。戦前からの技術が脈々と生き続けて居るんです」  

 砲身を削った際には〔焼入れ〕〔焼戻し〕と呼ばれる〔熱処理〕が行われる。

 「切削(せっさく)加工をすると、どうしても(熱が発生し)品物に歪が出るんです。その歪を取る為に、例えば、熱風炉みたいな所に入れて700度位迄加熱し、焼入れた後、放冷します」  

 砲身は僅かな歪みでも命中精度に大きく影響するからだ。


   9-1-4.jpg

                停止中の大型旋盤 9-1-4


 ■複雑な砲身の構造■  

 戦艦大和の主砲は、大量の火薬で巨大な砲弾を遥か遠方まで飛ばす。砲身は大きな爆発力に耐えられる強度が必要とされる一方、太く作れば重く為り砲塔や船の動きが鈍く為る。その為、砲身の構造には様々な工夫が施され、出来るだけ軽く丈夫に作られて居る。砲身は一見すると、1本のパイプの様に見えるが、実は紙コップを重ねた様な多層構造に為って居ると云う。

 「層を重ねる事で薄くても丈夫に為る訳です。例えば、3層構造で在れば、3本の鍛造材から寸法を変えて筒状に削り、それを組んで行く」

 それ等の筒は単に重ね合わせたものでは無く「間にピアノ線の様なものを幾重にも巻いて強度を高めて居る」それが〔ガンワイヤ〕と呼ばれるもので製造は東京製綱が担当した。ガンワイヤを巻いた砲身は〔焼き嵌(ば)め〕と云う方法で強固に組み上げられた。

 「外側の筒に熱を加えると、膨張して径が太く為る。そこにコイルを巻いた筒(砲身)を挿入し、冷やす事で圧着する」


         9-1-5.jpg

               作業中の大型旋盤 9-1-5


 ■戦艦大和から生まれ育った技術■  

 説明を聞いて居ると、大和の主砲は単に巨大なだけで無く、極めて精密な作りで当時の技術の結晶で在る事が伝わって来る。そんな感想を伝えると中島さんはこう話した。

 「昔はこの機械でこう云うものを作って居たと云うのは非常に魅力が在りますよね。色々勉強してみたく為る処が在ります」  

 戦艦大和の主砲の製造に携わった日本製鋼所・唐津プレシジョン・東京製綱は現在、夫々の業界のトップメーカーと為って居る。大型旋盤の除幕式は来年4月23日に行われる予定だ。



 AERA dot.編集部・米倉昭仁




 〜管理人のひとこと〜

 ものを作る・・・それも、今までに無い新しいものを作ろうと考えるのは、人間の果てしない欲望と探求心以外の何物でも無い。人類は何世代にも渉ってこの様な挑戦を続けた生き物だ。ミラミッドにしろ出雲大社にしろ果てし無い夢の実現に向かって、一歩一歩小さな技術を積み上げて成し遂げた訳だ。
 挑戦しては修正し何度も何度も積み重ねて得た結果が又新たな課題を生み、今度はそれに挑戦する・・・その繰り返しだった。中には人類に取っては不必要で不幸な結果しか生まない〔悪魔〕も存在しただろうが、その悪しきものは二度と作り出さない知恵も無論持って居たのも人類だった。
 戦争・武器・人を殺す・・・その悪魔の象徴足る兵器の〔大和・武蔵〕であるが、当時としては、民族の将来を賭けた一大プロジェクトで在った訳である。実に貴重な〔戦争遺跡・遺品〕だろうこの大型旋盤は、是非とも稼働可能な状態で保管・展示して頂きたい。恐らくそれは可能だと信じます。














 
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