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2020年05月11日

コロナで顕著に為った日本政府と国民の感覚のズレ! 自動車政策を見ればアジアの各国ヒドかった





 コロナで顕著に為った 日本政府と国民の感覚のズレ! 

 自動車政策を見れば アジアの各国酷かった


              〜WEB CARTOP  2020/05/11 19:02〜


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 インドの現状では都市部で在っても電気自動車の普及は難しい

 世界的に猛威を奮う新型コロナウイルス。日本国内でもシビアな状況が続いて居り、政府や自治体が様々な対策を進めて居る。その中、報道の中では「政府や自治体と一般市民との間で、新型コロナウイルスに対する認識が異為るのでは無いか」等と云う意見が有る。
 これは新型コロナウイルス以外の話題で在ってもそうだ。しかし、これは何も日本に限った事では無さそうである。

 今年2月、インドの首都デリー近郊で行われる「AUTO EXPO 2020(通称デリーオートエキスポ)」取材の為デリーを訪れた。その時現地で聞いた話では「インド政府は一気にBEV・純電気自動車の普及を進めようとして居る」との事。インド政府は2017年に2030年迄に販売される自動車の全てをBEVにすると発表した。
 しかし、インドを訪れた外国人の多くは、首都デリーの市内を見てもそれが可成り厳しい事を短時間で実感する事に為る。

 カオスと呼ぶに、マサに相応しい喧騒に包まれた街中を見渡すと、BEVの充電に廻す程電力供給に余裕が有るとは到底思え無い風景が広がって居る。多くの建物の屋上には、工業用自家発電機が置いてあり、ショー会場にさえも大型の自家発電施設あり、とてもでは無いが電力供給事情にそれ程余裕が有るとは思え無い。
 その中でインド政府の「2030年迄に全てをBEVに・・・」と云うのは、余りに無謀と考える人が大半である。余談だが、携帯電話の電波状況も不安定で、4Gが直ぐに3Gに為る等と云うのはザラである。

 只事情通氏に聞くと「政府は可成り真面目に考えて居り、自動車業界から考え直してはどうかと度々アプローチしても、譲ろうとし無いそうです」との事。別の事情通氏は「インドのエリート官僚は、上流階級の人が多いでしょうから、大国意識が可成り強いと云えます。それだけに一般大衆レベル迄に至る、自国に付いての現状認識が出来ず。認めようとし無いのかも知れない。ミスマッチの様な事が起きて居るのではないか」と語って呉れた。

 BEVと云えば、世界的にもその普及率が著しく高い中国。ジャブジャブと補助金漬けにし、ナンバー発給規制地域で在っても、お構い無しにナンバープレートがアッと云う間に発給される等、可成り手厚いインセンティブもその普及に一役買って来た。しかし、昨年秋に補助金交付額が引き締められると、急激にBEVの販売が頭打ちと為った。
 筆者が北京や上海・広州等の街角で見賭けるBEVは路線バス、タクシー、ライドシェア車両が圧倒的に多く、更に日本ではライトバン等と呼ばれる商用車、詰り働くBEVばかりと為って居る。一般乗用車では、ポルシェ・カイエンやレンジローバー、テスラ等の超高級PHEVやBEVが結構目立って居た。
 事情通氏に依ると「中央政府の若手エリート官僚は『所詮補助金有りきでBEVを普及させる事自体無理が在った』と内々に語って呉れました」と話して呉れた。中国でも、一般大衆レベルと支配階級の間では、思い描く地図は大きく異なる様である。

 タイでは生活環境の違いが公共交通機関の発展にも影響

 次は所変わってタイのお話。首都バンコク市内の移動手段として日本人観光客でもお馴染みなのが、BTSと呼ばれる高架鉄道とMRTと呼ばれる地下鉄。日本では、例えば東京では交通系ICカードのSUICA・スイカ1枚を持って入れば、東京メトロや都営地下鉄・都営を初め各事業者が運行する路線バス等で幅広く運賃の支払いが出来るが、バンコクでは夫々専用のICカードが用意されて居り、東京等の様に相互利用する事が出来無い。

 その中で、筆者が確認した限りでは、間も無く(ヒョッとしたら既に運用開始と為って居るかも知れないが)BTSやMRTだけで無く、路線バス等幅広く使う事が出来るICカードの運用が要約スタートするとの事である。
 又、バンコク中央駅を建て替えるのでは無く、全く新しい場所に新バンコク中央駅を建設して居るのだが(2021年開業予定)、ソコから歩くには少々距離の有る場所に高速バスターミナルが在る。前出の事情通いわく「日本人の発想為らば、ICカードを事業者の枠を越えて使える様にして利便性を高めるとか、駅とバスターミナルを徒歩圏内に近付けて利便性を高めるでしょう。新バンコク中央駅近くの高速バスターミナル付近にも十分な土地が在るのですが、そもそも近付け様と云う発想が無い様です」

 「此処バンコクでは例えば、最寄り駅からショッピングモール迄微妙に離れて居て不便等と云うケースは数多く在ります。バイクタクシー等、新たなビジネスが発生するので良いのでは無いかとの話も在りますが、タイのエリート官僚は上流家庭で育った人が多いので、子供の頃から全てクルマで移動して居ます。ですので駅とバスターミナルを徒歩移動出来る様に建設すると便利に為る等、公共交通機関の利便性の向上等は考え持つか無い様なのです」と語って呉れた。

 政治家やお役人等と一般大衆の感覚にズレが有るのは、何も日本に限った話では無い。ASEANやインド等、アジア地域は日本より遥かに露骨な格差社会と為って居る事もあり、状況は日本を超えたレベルの様に見える。日本も格差社会は広がる一方と為って居るので、今後更に一般大衆感覚は政治家やお役人には届か無く為って行くのでは無かろうか。

                  以上



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