http://www.art-meter.com/works/?ID=AW120949
この作品も時間がかかった作品の一つだ。
使用色は三色のみとシンプルな仕上がりだが、
着色までにずいぶんと時間がかかった。
時間がかかった理由は、対象が見えてこないことだ。
どんなイメージが浮かぶか期待しても
全く何も浮かんでこない。
線引きの段階で、その後の工程を
捨ててしまうものは多い。
これも結局その一枚かと思ってほおっておいた。
例えば、配色を考える場合でも、
なかなかイメージが浮上せず、悩むときがある。
身構えてしまうからだ。
配色にしても、構図にしても、身構えると離れる。
ただ見てスーッと入ってくるものでないといけない。
だから、身構えるのではなく、感じる事なんだ。
色には、先人がいろいろなイメージをつけている。
例えば、ピンクと女性を結びつけるものがよくある。
或いは、子供のイメージとか、ソフトな感じの淡うい薄い色、
薄い黄色とか、ひよこ色は幼児のイメージ、
このように、色に具体的なイメージが付いている。
これは、こうしたイメージがあって、
それを色と結びつけたのか、
色とイメージを作り、いつの間にか、
人がそれにそのイメージ洗脳させられたのか、
どっちだろう。ピンクは明らかに男性にとって取り入れにくい。
それでも最近は、ピンクに対しては、
抵抗力が以前ほどでもない。しかし、
私が子供のころは女性をイメージする色
或いは使う色は絶対に使えないし
使っているところを見られたくない。
そこには、他人の目、他人の評価があり、
見事に洗脳に引っかかたわけである。
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