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2017年07月31日

魚の記憶    その4

06-魚の記憶.jpg
http://www.art-meter.com/works/?ID=AW120532

絵は、非日常的なものだから、
生活用品ではない。
だから、購入対象者はたいてい
富裕層の人たちになる。
金額に関係なくこれが欲しい
というお客でないかぎり一万円を超える絵を
買おうとは思わないだろう。
私だってよっぽどの理由でなければ買えない。
日々の生活のために食費を気にしたり
買いたいものを我慢したりしている人は、
まず、絵を買おうという発想は無いと思う。
だから、せいぜいコピーしたものであったり、
画集であったりする。
自分で実際に絵を描いてみるとわかると思うが
コピーなどのペラペラの紙とかでなくて、
例え画用紙であっても実物を手にした時
コピーなどは全然違う質感を感じるはずだ。
本物はそれだけ重みを感じるはずである。
ある時間作家はその絵に取り組み、対話をし、
様々な思いがそこに込められている。
そのオーラが作品から伝わってくる。
ジワーッと、それが自分の好きな絵なら
なおさら強いオーラを受け取っていると思う。
この世界に一枚だけの、この絵を持っている。
例え、着色に多少のムラがあったり、
線が僅かに震えていたりすることを発見しても、
そこが妙に好きになるものである。
作家がその時描いていた場の状況を
思い浮かべたりもできる。
絵を買おうと思わない人のほとんどが
以前に購入した経験がないからだ。
一度でも買おうという行為をするとき、
やはり、神経を研ぎ澄まし、
自分の本当に欲しいものを
真剣に決めると思います。
大きな買い物をするときも同じですね。
でも絵は完全に趣味であるので、
そういう点では、どうしても欲しいものではないと
買えないですね。

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