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2016年05月08日

浮世絵について、自由な視点で話します

浮世絵は、
江戸時代中期に起こった木版画による風俗画で、庶民芸術です。
遊郭や演劇の世界が画題の中心で、
版画は大量生産できることから流行も生み出しました。
はじめは、黒一色でしたが、その後、丹絵、紅絵、紅摺絵、錦絵となりました。
浮世絵は、絵師、摺師、彫師、の3つの職人の合作です。
ここでは、絵師として活躍した葛飾北斎について取り上げ、
その中でも富嶽三十六景について彼が主題として選んだ富士山の描写について
ほんのちょっと話してみたいと思います。

18世紀末、
歌麿や写楽の江戸の浮世絵師達が美人画や役者絵で人気を競っていたころ、
葛飾北斎は、主に小説の挿絵などの出版物で活躍しました。
北斎の好奇心は単に庶民的な興味だげに留まらず、
歴史、社会、自然現象などにも及びました。
1日24時間描画に専念し作風や技術も変化にとんでいました。
彼の好奇心と描画への熱心さは16歳の頃、
貸し本屋で独学自習した経験が影響しています。
さて、富嶽三十六景の富士山の描写について、
特に、富士山の色について観察してみます。
作品「凱風快晴」の富士山は赤色で、
凱風快晴.jpg

作品「甲州三坂水面」は黄色、
甲州三坂水面.jpg

そして作品「甲州石班沢」では、霧がかかってほとんど輪郭のみとなっています。
甲州石班沢.jpg

富士山のこれだけの描写にしても、
彼が実際にいろんな場所へ出掛けそこから富士山を見ていたことが分かります。
同じ場所にいても天候や時間によって色合いも変わります。
通常、山を黄色や赤の原色で色付けすることはそんなに多くありません。
しかし、原色を使う事で、富士山の存在感を一層引き立たせています。
こうしたアイデアや技術は、例え天才であっても無から出る事は無く、
経験や知識の集大成がこの富士山に現れているのでしょう。
事実を見据える目と、個性的な技術表現が
40枚以上ある富士山の描画を可能にしています。
この北斎の富士山の色付けにはそうした経験的背景と配慮が窺えます。
次は最もよく知られている作品「神奈川沖浪裏」を観察します。
ç\žå\ˆå・æ2–æμa裏.jpg

この作品には、そそり立つ浪の裏まで描写しています。
富士山に比べたら波はたかだかちっぽけなものです。
それを、画面一杯に描写し、富士山と対等かそれ以上の存在に位置付けています。
しかも、何千分の1秒でシャッターを切った写真のように
波の微妙な動きまで事細かに表現されています。
この動きのある表現と富士山の静の表現は対称的で、
一度見たら忘れる事の出来ないほど印象的な絵です。
大きな山なのに小さく描かれた富士山も、動きのある波の表現で、
波に圧倒されながらも静を主張することで十分にその山としての存在感を出しています。
これこそ彼の創造力の賜物でなのですね。








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