ヘルパーとして初めて関わった利用者のことは、
今も覚えています。元警備員の方で人工透析をされていました。
高齢で歩けなくなり車椅子が必要でした。
奥様も高齢のため病院までの付き添いが困難になったため
サービスを受けることになったそうでした。
研修中何度も車椅子に触れていました、
実際に仕事として触れる初めての日でした。
初日触れた車椅子のハンドルの感触を今も覚えています。
訪問介護は、文字通りそのお宅に訪問するわけです。
介助の大小に関わらず少なくとも玄関の扉よりも内側に入る、
つまり、そのお宅にお邪魔するわけです。
他の人はともかく、私自身そのことだけでも緊張するわけです。
家のたたずまいはそれぞれなので
玄関口が広い家もあれば狭い家もあります。
このお宅は、何とか車椅子がギリギリ通れる狭いところなので
なおのこと緊張します。
車椅子が家具に当たらないように神経を集中させます。
利用者は勿論のことそのご家族の人にも気遣いが必要なのです。
単に技術的なことケア的なことのみでなく
それ以外のことにも時には気を使うこともあるわけです。
一般論ではなくケースバイケースで
コミュニケーションをとる必要があります。
話し好きな人もいれば、話しかけず静かにして欲しい人
それぞれです。
この利用者は必要以外の会話を望まない方でした。
それでも気分の良い時は一言二言話したい
決して会話が嫌いな人ではないということが
訪問の回数を重ねることでわかってきました。
信頼関係は本当に一歩一歩です。
このことは関係性を学ぶ上で大変勉強になりました。
私の他にもその利用者に関わるヘルパーは何人もいましたが
入浴の介助に指名されたのは私だけでした。
ヘルパーも利用者のことを観察しますが、
利用者もヘルパーを観察しています。
相互に信頼関係が築けないと良い介護はできません。
ヘルパーの技術が良いだけではダメです。
利用者がヘルパーに委ねることができる信頼関係がなければ
遅かれ早かれ事故がおこります。
このこととアートと何か関係があるのか?
と疑問をもたれた方、
まだ視野が狭いと思いますね。
ここから良いヒントが得られると良いですね。
(つづく)
次回は8月14日
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