2019年12月12日
裏目に出た「俺の希望通りに接して来い」政策。
母
「お父さんがああやって
怒鳴ったり厳しくしたりするのは
何度跳ね返されても向かってきてほしいからなのよ。」
「泣かされても反対されても、
立ち向かって強くなってほしいから厳しくするのよ。」
僕が小学性の頃から、
怒鳴られる言い訳のように聞かされて
納得いかなかった言葉。
なるほど、あなたたちの希望はわかった。
でもこれは、裏を返せば
「俺の希望通りに接しろ、それ以外は認めない」
と言っているのと同じこと。
これはあくまで父の、親側の子どもに対する要求、
子どもにしてほしいことであって、
子ども側の希望、どう接してほしいかという要求は
完全に無視されている。
第一子で長男の僕はとことん反発し、
接すること自体を諦め無言無反応。
第二子で長女の妹は
父の希望通り毎晩怒鳴り合い、泣かされ、
それでも喧嘩し続けた。
奇しくも、父が要求した通りの接し方をした妹。
その理由はもちろん本人しかわからないが、
「接し方指定」された父への対処が下手で
仲が悪くなっていく兄を横で見て、
こうすれば上手く渡れるんだと学んだ可能性はある。
あるいは、
怒りや反発心を抑えて抱え込む兄と違い、
妹は親だろうと言い返すくらい勝ち気で、
真っ向勝負する性格なのかも知れない。
いずれにしても、真っ向から反発することも、
父への上手い接し方を学んで上手く渡っていくことも、
どちらも父の思い通りにコントロールされた結果。
「こう接して来い」という親の意向に逆らうか、
やむを得ず順応したかだけの違いで、
そうするしか自分の心を守れなかったから、
生き残る道がなかったから仕方なくやったという、
受動的に生まれた対応方法。
親は子どもにしてほしいことを指定できて、
子どもが親にしてほしいことは無視される。
妹は希望通り毎晩ぶつかっていって、
打たれ強くたくましくなったかも知れないし、
希望通りに接してきた娘に
親本人も満足していることだろう。
そして希望通りにぶつかって来ない息子は
思い通りに動かない上に反発ばかりするから、
後に「居候」発言が飛び出すような
「家族帝国」メンバー外のような扱いになる。
ただそれは、親に言わせれば
「お前が言うことを聞かないからだ」と
悪者扱いを正当化する理由がある。
結局は親の心の問題で
ベンチ入りしたり外されたりするようなもの。
自分への接し方を指定し、子どもにばかり求め、
なのに子どもの願いは封殺するなんて、
子どもへの依存もいいところだ。
職場や知人関係のように
対等であることが予めわかっている間柄では、
おそらくこんなことはしないんだろう。
明らかに自分たちより力や立場が下(と思い込んでいる)の
子どもだったら、思い通りにする権利があると、
自分の依存心を変換し正当化しているように見える。
「王子、王女様扱いしろ」と言っているのと
本質的に変わりはない。
「敢えて厳しくするから意図を汲め」
そんな親本意のわかりにくい要求と、
その意図を汲みたくなかった結果が僕だ。
怒鳴られたり厳しくされて、
これは強くなってほしいからなんだと
気づく子どもがどれだけいるだろう。
気づいたとしても、
意図を汲んでその通りに動く子どもが
その中の何割いるだろう。
従うばかりでなく、逆らう可能性は
考えていなかったんだろうか。
しかも長男に対しては明らかに逆効果と
彼らも気づいていたはずなのに、
なぜスタンスを変えなかったんだろうか。
自分たちは親で、上の立場だから変える必要はない、
息子が喧嘩を吹っ掛けてきて毎晩言い合いになるまで
変えないというスタンスだったんだろうか。
とっくの昔に、長男に諦められていることに
彼らは気づかなかったんだろうか。
少なくとも僕の育った家庭では、
家族間の深い溝と不要な確執を生んだという点で、
「俺の希望通りに接して来い」政策は
完全に裏目に出たと言わざるを得ない。
「お父さんがああやって
怒鳴ったり厳しくしたりするのは
何度跳ね返されても向かってきてほしいからなのよ。」
「泣かされても反対されても、
立ち向かって強くなってほしいから厳しくするのよ。」
僕が小学性の頃から、
怒鳴られる言い訳のように聞かされて
納得いかなかった言葉。
なるほど、あなたたちの希望はわかった。
でもこれは、裏を返せば
「俺の希望通りに接しろ、それ以外は認めない」
と言っているのと同じこと。
これはあくまで父の、親側の子どもに対する要求、
子どもにしてほしいことであって、
子ども側の希望、どう接してほしいかという要求は
完全に無視されている。
第一子で長男の僕はとことん反発し、
接すること自体を諦め無言無反応。
第二子で長女の妹は
父の希望通り毎晩怒鳴り合い、泣かされ、
それでも喧嘩し続けた。
奇しくも、父が要求した通りの接し方をした妹。
その理由はもちろん本人しかわからないが、
「接し方指定」された父への対処が下手で
仲が悪くなっていく兄を横で見て、
こうすれば上手く渡れるんだと学んだ可能性はある。
あるいは、
怒りや反発心を抑えて抱え込む兄と違い、
妹は親だろうと言い返すくらい勝ち気で、
真っ向勝負する性格なのかも知れない。
いずれにしても、真っ向から反発することも、
父への上手い接し方を学んで上手く渡っていくことも、
どちらも父の思い通りにコントロールされた結果。
「こう接して来い」という親の意向に逆らうか、
やむを得ず順応したかだけの違いで、
そうするしか自分の心を守れなかったから、
生き残る道がなかったから仕方なくやったという、
受動的に生まれた対応方法。
親は子どもにしてほしいことを指定できて、
子どもが親にしてほしいことは無視される。
妹は希望通り毎晩ぶつかっていって、
打たれ強くたくましくなったかも知れないし、
希望通りに接してきた娘に
親本人も満足していることだろう。
そして希望通りにぶつかって来ない息子は
思い通りに動かない上に反発ばかりするから、
後に「居候」発言が飛び出すような
「家族帝国」メンバー外のような扱いになる。
ただそれは、親に言わせれば
「お前が言うことを聞かないからだ」と
悪者扱いを正当化する理由がある。
結局は親の心の問題で
ベンチ入りしたり外されたりするようなもの。
”常に自分の都合が優先する親”
「常に自分の都合が優先する親」は、すべてを
「自分が何を得ることができるか」によって
見る傾向があります。
どのため、子供のニーズと自分のニーズが衝突すると、
子供は「厄介者」「問題を起こす者」、
または「脅威」と映るのです。
そして子供は、注目されたり認められたり
周囲をコントロールしたいという
親の渇望を満たすために使われてしまいます。
『不幸にする親』第二章 より
自分への接し方を指定し、子どもにばかり求め、
なのに子どもの願いは封殺するなんて、
子どもへの依存もいいところだ。
職場や知人関係のように
対等であることが予めわかっている間柄では、
おそらくこんなことはしないんだろう。
明らかに自分たちより力や立場が下(と思い込んでいる)の
子どもだったら、思い通りにする権利があると、
自分の依存心を変換し正当化しているように見える。
「王子、王女様扱いしろ」と言っているのと
本質的に変わりはない。
「敢えて厳しくするから意図を汲め」
そんな親本意のわかりにくい要求と、
その意図を汲みたくなかった結果が僕だ。
怒鳴られたり厳しくされて、
これは強くなってほしいからなんだと
気づく子どもがどれだけいるだろう。
気づいたとしても、
意図を汲んでその通りに動く子どもが
その中の何割いるだろう。
従うばかりでなく、逆らう可能性は
考えていなかったんだろうか。
しかも長男に対しては明らかに逆効果と
彼らも気づいていたはずなのに、
なぜスタンスを変えなかったんだろうか。
自分たちは親で、上の立場だから変える必要はない、
息子が喧嘩を吹っ掛けてきて毎晩言い合いになるまで
変えないというスタンスだったんだろうか。
とっくの昔に、長男に諦められていることに
彼らは気づかなかったんだろうか。
少なくとも僕の育った家庭では、
家族間の深い溝と不要な確執を生んだという点で、
「俺の希望通りに接して来い」政策は
完全に裏目に出たと言わざるを得ない。
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