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2024年04月30日

【短編小説】『転入届は2度出される』(リメイク)2 -最終話-

【MMD】Novel Tennyu Todoke SamuneSmall1.png
【MMD】Novel Tennyu Todoke CharacterSmall1.png

【第1話:転入する女神】からの続き

<登場人物>
折原 清玲亜(おりはら せれあ)
 あまりの美しさから”女神”と噂される
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【第2話:依存する女神】



<南区の繫華街>

弟が街中を歩いていると、
また女神の姿を見かけました。

女神は高身長イケメン男子と
歩いていました。


『まさに美男美女カップル…。』
『僕らとは住む世界が違うなぁ…。』


弟は羨望の眼差しで2人を見ていましたが、
2人は穏やかでない空気を醸し出していました。

そして、

清玲亜
「さっき他の女の子を見てたでしょ?!」
「私がいるのにどういうことよ?!」


美男美女カップルは、
ついにケンカを始めました。

清玲亜
「だからこの前、返信に5分以上かかったの?!」
「浮気?私のこと好きじゃないの?!」
「他の子に連絡したんじゃないの?!」


初めは弁解していた彼氏も言葉に詰まり、
言われるがままになりました。

弟は、いつも南区役所で見る女神の
豹変ぶりに衝撃を受けました。


ーー


<翌日、北区役所>

清玲亜
「転入の手続きをお願いします。」



『かしこまりまし………?!!』
(また数週間で引っ越し?)


兄は驚きを隠しながら
女神の転入手続きを済ませました。



<その翌日、北区の繫華街>

兄は街中で女神の姿を見かけました。

女神は高身長イケメン男子と
歩いていました。


『まさに美男美女カップル…。』
『僕らとは住む世界が違うなぁ…。』


兄は羨望の眼差しで2人を見ていましたが、

清玲亜
「なんで私の料理より美味しそうに食べるの?!」
「彼女の料理が1番じゃないって言いたいの?!」


美男美女カップルはケンカを始めました。

清玲亜
「昨日は19時に帰るって言ったのに!」
「何で1分過ぎたの?!」

「浮気?他の女の子と会ってたの?!」
「私のこと好きじゃないの?!」


兄は、いつも北区役所で見る女神の
豹変ぶりに衝撃を受けました。

翌日、南区役所に
女神からの転入届が出されました…。




『兄さん、今日ウチに女神から転入届が…。』


兄はそれを聞いて、
自分と弟が認識する女神が
同一人物だと確信しました。


『彼女、どんな仕事をしているんだろうな。』



『昨日、女神が街中で彼氏とケンカを…。』



『俺も見た。別の彼氏かな?』
『別れてすぐ引っ越し?まさかね…。』



ーー


ある朝、弟は
また女神と彼氏のケンカを見かけました。

相手の彼氏は先日、女神が
「返信に5分以上かかった」と
憤慨していたイケメン男子でした。


(復縁?またケンカ…?)


弟は怪訝な顔で南区役所に出勤しました。



<朝10時、北区役所>

清玲亜
「転入の手続きをお願いします。」


兄が勤める北区役所に
女神からの転入届が出されました。


『…かしこまりました…。』


兄は不審に思いながらも、
受け取るしかありませんでした。

お昼休みになり、
兄は外で昼食を取ろうと街中へ出ました。

すると、
また女神と彼氏のケンカを見かけました。

相手の彼氏は先日、女神が
「私の料理が1番じゃないの?」と
憤慨していたイケメン男子でした。


(復縁?またケンカ…?)


兄は怪訝な顔で昼食を済ませ、
北区役所の業務に戻りました。



<14時、南区役所>

清玲亜
「転入の手続きをお願いします。」



『…かしこまりました…。』


弟は不審に思いながらも、
受け取るしかありませんでした。

女神はいつも通りの
穏やかな表情をしていましたが、
弟は気づきました。

女神の笑顔の口元に、
彼氏を責め立てるときの形相
残っていたことに。



<16時、北区役所>

清玲亜
「転入の手続きをお願いします。」


女神から”この日2度目”の
北区への転入届が出されました。

兄はすぐに
女神の”作り笑顔”に気づきました。

それどころか、もはや彼女は
怒りと嫉妬心を隠し切れていませんでした。

兄は女神の転入届を受け取るときに、
思わずこう尋ねました。


「あなたは一体、どんな仕事をしているんですか…?」



ーー


<南区某所>

清玲亜
「あの男、サイテーなの!」
「5分以内に返信してくれないの!」
「他の女の子の連絡先も消してくれないし!」


北区の彼氏
『そんなサイテー男と別れて、戻って来いよ。』
『今はソイツの家に住んでるんだろ?』


清玲亜
「もう出ていく。」
「北区に転入するわ。」


北区の彼氏
『ヨリを戻そうぜ。』


清玲亜
「やっぱり私にはあなたしかいないわ!」




<後日、北区某所>

清玲亜
「あの男、サイテーなの!」
「私の料理を不味そうに食べるの!」
「帰りも遅いし、あれは絶対に浮気よ!」


南区の彼氏
『そんなサイテー男と別れて、戻って来いよ。』
『今はソイツの家に住んでるんだろ?』


清玲亜
「もう出ていく。」
「南区に転入するわ。」


南区の彼氏
『ヨリを戻そうぜ。』


清玲亜
「やっぱり私にはあなたしかいないわ!」




ーーーーーENDーーーーー



⇒他作品
『いま、人格代わるね。』全3話

『人質のウェディングドレス』(1話完結)

『鳥カゴを打ち破って』全4話


⇒参考書籍













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理琉(ワタル)
自閉傾向の強い広汎性発達障害。鬱病から再起後、低収入セミリタイア生活をしながら好きなスポーツと創作活動に没頭中。バスケ・草野球・ブログ/小説執筆・MMD動画制作・Vroidstudioオリキャラデザインに熱中。左利き。 →YouTubeチャンネル
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