2018年06月01日
キューバと米国 郵便物の直接配送実施で合意
Cubadebate、2018年6月1日、PL
キューバと米国はきょう(6月1日)、両国間における郵便物の配送を、恒常的かつ直行便で実施することに合意した。
このキューバ郵便局による発表は、今回の決定が、2016年3月に発表されたとおり、両国間の直接配送のためのパイロット・テストを1年以上実施したあと採用された、ということを示している。
キューバ郵便企業グループと米国郵便サービスとによると、現在の形式におけるサービスの運用は、2018年4月16日に始められ、パイロット・テスト実施中に双方が特定した技術上、運用上、安全上の要件を考慮している。
このサービスの運用により、キューバと米国間における郵便物、郵便小包、宅配便の発送が、両国の郵便オフィスを通じて実現する。
キューバ郵便局の公式サイトwww.correos.cuでは、このサービスについて必要とされるあらゆる情報、料金、規則を提供している。同局の通信部局のプレスリリースが伝えている。
また、問い合わせ番号を用いて発送物の追跡もおこなうことができ、ダウンロードの可能性も含み、アンドロイド端末で上記ウェブサイトを閲覧可能である。
Ya es directo y permanente el correo postal entre Cuba y EE.UU
http://www.cubadebate.cu/noticias/2018/06/01/ya-es-directo-y-permanente-el-correo-postal-entre-cuba-y-ee-uu/#.WxEczTTRDIU
2018年05月28日
サンクティ・スピリトゥスでの自殺率増加 キューバ全国平均を上回る
2017年、サンクティ・スピリトゥスの20歳から39歳までの女性の主な自殺手段は、向精神薬の摂取だった
Escambray、2018年5月28日、Enrique Ojito記者
世界で健康の問題とみなされている自殺は、サンクティ・スピリトゥスで発生率が増加しており、それはキューバ全国平均を上回っている。
エレーナは一度も命の危険から遠く離れたことはなかった。アパートの窓を開けるとそこから予期せぬ霧雨が入りこんだ。そのとき居間にいた母親はテレビで冒険を楽しんでいた。そのとき彼女の娘は永遠に逃げ出そうとしていた。これまでにも、向精神薬を過剰摂取し集中治療室に運ばれた。列車もあった。汽笛が何度も鳴り、彼女はあやわというところで線路から引っ張り出された。22年間の人生を捨て去りたかった。荒れた結婚生活から逃げ出したかった。飛び降りるために肘掛け椅子に上り、それから窓にあがった。そして雨降る暗闇のなかに消えた。
自殺(未遂含む)はサンクティ・スピリトゥスやキューバだけの問題ではない。世界保健機構(WHO)は、世界で40秒に一人、自殺で命を失っていると推定しており、1年間に自殺で死ぬ人の数は、同期間に戦争や殺人で死ぬ人の数を上回ってさえいる。
キューバ内外の専門家が主張するとおり、この問題はこんにちだけの現象ではない。人類の歴史において自殺は、さまざまな文化的見地から取り扱われ、その見方は時とともに大きく変遷してきた。
ヴァイキング時代からガリア時代における古代では、病や老いのために自殺することは正当なことだった。日本人は贖罪や敗北の際にその行為に訴えた。ギリシャ・ラテン世界でそのような行為に及んだ著名人たちのリストはソクラテス、マルコ・アントニオなど、広範になる。キューバでは、はじめ、原住民が、そのあとキューバに連行されたアフリカ人たちが、スペイン人征服者たちに対して生じた無力さと苦しみから縊死に訴えた。これはテレシータ・ガルシア・ペレス女医の著書「心理学的検死 自殺か他殺か」による。
ウィリアム・シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」の悲劇的結末を過小評価することなく、文学を検討すると、小説「若きウェルテルの悩み」がある。これは1774年に出版されゲーテを一躍有名にしただけではなく、ヨーロッパで主人公をまねた若者の自殺の流行を引き起こした。
WHO(世界保健機構)にとって自殺は、(この言葉は英国の作家で医師でもあったトマス・ブラウンが1642年に発表したその著書「Religio Medici」で使った造語で、ラテン語のsui(それ自身)とcaedere(殺す)に由来している)、「自殺行為による死」であり、同機構はこれを「どの程度の致命的な意図や知識があったかにかかわらず、個人が自分自身に傷を生じるあらゆる行為」として概念化している。
臨床的、心理学的 - 精神医学的、疫学的、社会学的...視点からの分析対象である自殺という行為は、世界的現象として、先進工業国にも、発展途上国にも影響を与えており、英国と米国の学者たちに共同での研究を促したほどであった。この学者たちは、「より幸せな国々」における自殺による死亡率の高さを逆説的なものとしてみなした。つまり、幸福という概念を、本質的に、人びとが望むことをなし、望むものを買うための十分なお金があることとして理解したのだった。
この還元主義的な見解とは関係なく、自殺による人命の損失は、キューバと同じことが日本やスイスでも起きており、米国では10万人に1人という高い割合で起きていることが明らかになっている。
ジュネーブに本部がある国連人権理事会の制度である「普遍的・定期的レビュー」に対する、キューバによる最新の報告発表が示したとおり、人類が礎石として得た完璧なプロジェクトである「キューバ革命」への反対意見を醸造するために、マスメディアは、この悲惨な現実を政治目的で操作してきた。
生存する権利を保障するための政府の努力(昨年報告された乳幼児死亡率4.0という数字がそのことを証明している)にもかかわらず、キューバでは、2013年から2017年までに、8954人が自殺しており、この間、自殺は世界的傾向と同様に、10大死因のひとつになっている。「キューバと健康の統計年鑑」が発表している。
特に、サンクティ・スピリトゥスでは、2013年から2017年までに、自殺による死者が389人を記録し、このうち昨年(2017年)の自殺者が90人いる。この90人という数は、昨年の交通事故による死者数の3倍に及び、ここ5年間で最大の値を示している。この5年間におけるサンクティ・スピリトゥスでの自殺による毎年の死亡率は、全国平均をつねに上回り、県内での10大死因のひとつになっている。統計年鑑と、県保健局の資料による。
数百年前から今日まで、さまざまな研究者は、自殺行動の示すものについて掘り下げてきた。すでに1820年には、フランスの精神科医ジャン・ピエール・ファレットが自殺は精神障害の結果であると表明し、また1838年には、何らかの情動の危機による後遺症に関係していると主張した。社会学者エミミール・デュルケームは、1897年に、自著「自殺」のなかで、本人の個人的動機と社会的現実との相互作用の結果であると論じた。
サンクティ・スピリトゥスでは、すべての自殺が「自殺行動に関する県技術諮問委員会」の分析対象となっているが、それによると、2017年の事例では、人間関係や家族関係の摩擦と大きく関連していた。
自殺を試みたが運よく生き残った命を救うために、同委員会は、各市の精神保健局と協力しながら、昨年は468件に上った自殺未遂行為についても調査した。この数字は、社会的イメージにおいてそれを認めることが汚名を引き起こすため、現実から乖離しがちである。
これらのうちの半数以上が、家庭崩壊、無理解、コミュニケーションにおける問題に基づく、家族との摩擦に起因していた。恋人間や人間関係の摩擦もその要因となっており、主に20歳から39歳までの女性に著しくみられた。
一方で心配なのは、2017年に県内最高の自殺率を記録したカバイグアン市で自殺を企図した人の三分の一以上が青少年であり、家庭内のコミュニケーション欠如にもっとも関係していたことである。この所見は、同地の精神保健局長オルランド・リオス・ターニョによるものだが、「キューバ衛生疫学誌」に掲載された、特別な分析に値するであろう、サンクティ・スピリトゥスの同年齢層における自殺行為と関係した原因・要因についての調査に見られる証拠と一致している。
サンクティ・スピリトゥスでは2017年に60歳以上の自殺が最多だったことを受けて、「こわれやすく、必要な状態にある老人のみに特化して、精神疾患、特に高い自殺の恐れがある疾患への適切なフォローアップを含む、対策をおこなっている。」、と県保健局の精神保健コーディネーターであるレダナイ・アキーノ・ペレスは話した。
このような衰弱について、海外移住により単身世帯の数が徐々に増加傾向にある状況を検討したオルランド・リオスは警鐘をならす。特に子どもたちの海外移住によって、キューバに残る少なからずの人たちがうつ状態になっているという現実がある。
専門家たちは自殺行動におけるうつ病性障害の影響を肯定しており、それは心理的機能や人格(低い自尊心、絶望)といった要因や、精神疾患の症状や、家族環境(両親の離婚、子どもたちへのプレッシャー)に関係している。
それらのなかには、社会人口学的理由や、生物学的理由(末期の病気、身体の変形や切断)、社会的理由..人びとの受け入れや支援の欠如、学校に関わる問題、対人関係の損失、アルコール依存症...などが含まれている。
さまざまな国内の研究は、他の原因との相互作用による不利な経済状況の発生に言及している。キューバの特別期間というもっとも劇的な数年間において自殺率が示した上昇に裏づけされた判断である。
それより前、1989年にキューバ政府は、世界の指標である「自殺行動予防の国家プログラム」を実行したが、聞き取り調査に基づく他の健康分野と同レベルではおこなわれなかった。
このプログラムは、自殺の恐れのある個人の特定において、「プライマリ・ケア」に主導権を与えている。この仕事について筆者は、カバイグアンの第二ポリクリニックのファミリードクター診療所第20番で確認したが、同地区のこの種類の他の施設においても完璧だった。
プログラムを机上から具現化するために、全国レベルから各市レベルに至るまで諮問技術委員会が存在し、「死に至る可能性のあるすべての障害に反対しないことは罪である」という確言を忘れることなく、自殺行動のあらわれ、検出された症例のフォローアップ、精神保健チームの活動、および訓練の体系的な評価を担当している。
WHOは、予防は保健システムの境界を越えて行われ、そのアプローチは多角的でなければならず、死と対決するためには、その原因をしっかり見据えることを主張している。あわせて、自殺がもたらす被害である、人間の損失、家族のトラウマ、経済的費用について警鐘を鳴らしている。
これらの費用から、エレーナが2ヶ月間の入院の間にカミーロ・シエンフエゴス県総合病院で受けた3つの手術の一部が賄われた。あの夜、暗闇に身を投げた彼女は奇跡的に助かった。専門家の技術だけがわが友人の新たな表情に新鮮さを与えてくれた。
サンクティ・スピリトゥスでの自殺者数
提供:統計年鑑(ONEI)と県保健局
En duelo con la muerte
http://www.escambray.cu/2018/sancti-spiritus-en-duelo-con-la-muerte-grafico/
2018年05月26日
犠牲者全員の身元確認終了 キューバ・ハバナの飛行機墜落事故
法医学協会専門家による身元確認完了の発表
Cubadebate、2018年5月26日
5月18日の飛行機事故の犠牲者の身元確認をおこなっていたキューバ法医学協会はきょう(5月26日)の午後8時、身元確認が残っていた犠牲者9人の遺族に対して確認が完了したことを伝えた。
これで事故現場で即死した110人の犠牲者全員の身元確認のための包括的な科学検証が終了した。また生存者3人のうちの2人が今週、キューバ医師団の懸命の努力も実らず、カリスト・ガルシア病院で死亡した。
身元確認終了を知らされた遺族たちは、この作業を実施したキューバ法医学協会と政府当局に対して感謝を表明した。
身元が確認された遺体は葬儀のため、明日早朝に遺族とともにそれぞれ帰郷する。
Identificadas ya todas las víctimas del accidente aéreo
http://www.cubadebate.cu/noticias/2018/05/26/identificadas-ya-todas-las-victimas-del-accidente-aereo/#.WwphPTTRDIU
2018年05月25日
「モンカダのジャーナリスト」 マルタ・ロハスの生誕90歳を祝う キューバ・ジャーナリズム界
左より、フローラ・フォン、マルタ・ロハス、トゥバル・パエース
Cubadebate、2018年5月25日
キューバジャーナリスト連合(UPEC)はきょう(5月25日)ハバナ市内の同連合本部で、傑出した知識人マルタ・ロハスの生誕90周年を祝った。
この会には、UPECの全国本部や文化人労働者同盟のメンバー、プラスチック・アーティストをはじめ、ジャーナリストであり作家、研究者でもあったロハスのあらゆる同僚、友人たちが出席した。ロハスは活力と行動意欲に満ちた90歳を迎えた。
ラジオ・レベルデの若き記者クラウディア・ディアスは、自身の学位論文を執筆していた時期の経験と逸話を語った。彼女はそのときマルタ・ロハスの歴史を語るための一冊の本を成したのだった。
彼女はそのページを埋めたもののいくつかを回想した。それらは6章にわたって、甘いミステリー(これは本の題名にもなった)に満ちたひとつの人生に密着することを意図した。
パブロ・デ・ラ・トリエンテ出版社のエステル・ペレス・ロレンソ局長は、マルタが同社が出版した1冊目の本の著者であったことに言及し、そのときから現在までに彼女の名義で発表されたすべての書物の題名をあげていった。
「モンカダのジャーナリスト」マルタの親愛なる同僚トゥバル・パエースは、彼女たちにとって1959年のキューバ革命勝利が意味したものと、キューバ出版界や新メディアや行動形式に革命がもたらした変革について語った。
パエースはとりわけ、逆境にそのつど立ち向かうためのマルタのユーモア感覚と、多くのスクープをものにするために適した時間と場所に存在する能力について言及し、ベトナム戦争特派員としての彼女の仕事を強調した。
ロランド・ペレス・ベタンコウトはマルタについて、90歳になってもまだ、処女作を書いていた25歳のころの情熱と運動量を持って書いている新しい小説について語ってくる、と話した。
このようにして参加者一人ひとりが、いまだ若きジャーナリストとの自身の体験を語った。マルタは最後に、UPECと、長いあいだ自身の軌跡に同伴してくれたすべての友人たちに感謝の意を表明した。
Periodistas cubanos rinden homenaje a Marta Rojas en su 90 cumpleaños
http://www.cubadebate.cu/noticias/2018/05/25/periodistas-cubanos-rinden-homenaje-a-marta-rojas-en-su-90-cumpleanos/#.Wwk0pzTRDIU
もう一人の生存者が死亡 キューバ・ハバナの飛行機事故
エミレイ・サンチェス・ラ・オー
Radio Habana Cuba、2018年5月25日、Carlos Bandinez Machin記者
5月18日にハバナで起きた飛行機事故の生存者の一人、エミレイ・サンチェス・ラ・オーさんが今週金曜日(5月25日)の未明に死亡した。40歳だった。
公共保健省の関係者によると、彼女は死の間際に危篤状態にあり、全身の40%を超える範囲の激しい火傷による、合併症を伴う高い危険性のため、厳しい状況にあった。
ハバナのカリスト・ガルシア病院で死の瞬間まで6日間、治療を受けたが、多分野の医療チームの努力にかかわらず、その重態は覆せなかった、と関係者は語った。
一方、もう一人の生存者、マイレン・ディアス・アルマゲルさんは、合併症の可能性がある重態だが、安定性に向かう回復が見込まれている。
現在の臨床状況に対応した必要な処置を適切に運用するため、患者の回復のシステム評価が続けられ、そのために必要な機材が投入される。
Falleció otra de las sobrevientes del avión accidentado en La Habana
http://www.radiohc.cu/noticias/nacionales/163040-fallecio-otra-de-las-sobrevientes-del-avion-accidentado-en-la-habana
2018年05月23日
犠牲者113人のうち66人の身元判明 キューバ・ハバナの飛行機墜落事故
Radio Habana Cuba、2018年5月23日、PL
先週金曜日(5月18日)にハバナで起きた飛行機事故の犠牲者の身元確認をおこなっている法医学協会が記者会見し、今週火曜日(5月22日)段階で66人の身元が判明した、と報告した。
同協会は遺族に対して、精神科医、心理学者、一般医、看護師、ソーシャルワーカーらによる包括的なケアを24時間提供している、と専門家は述べた。
キューバ航空がメキシコのダモー社から貸与されていた飛行機ボーイング737-200機に搭乗していた外国人11人のうち10人の身元が判明した。
同機はハバナのホセ・マルティ国際空港を離陸直後、付近に墜落した。113人が搭乗しており、うち102人がキューバ人、乗務員6人はメキシコ人、旅行者2人がアルゼンチン人、1人がメキシコ人、2人がキューバ居住のサハラウイ。
駐キューバのアルゼンチン大使エルネスト・プフィルテルはテレビ局のインタビューで、同国の犠牲者たちの身元確認のための資料を法医学協会に届けており、現在は帰国手続きの過程にある、と述べた。
今回の飛行機墜落事故では、3人の女性が生存していたが、そのうちの一人は重い負傷のため、月曜日(5月21日)に死亡した。
Asciende a 66 la identificación de víctimas del accidente aéreo en Cuba
http://www.radiohc.cu/noticias/nacionales/162936-asciende-a-66-la-identificacion-de-victimas-del-accidente-aereo-en-cuba
ダモー航空(グローバル・エア)の調査開始 メキシコ通信運輸省 キューバ・ハバナでの飛行機事故
グローバル・エアー
Radio Habana Cuba、2018年5月23日、Bárbara Gómez記者
メキシコの通信運輸省は、先週金曜日にハバナで起きた飛行機事故のため、ダモー航空(グローバル・エアの社名)の活動を停止させ、調査を開始した。
同省の声明によると、不幸な飛行機事故のため、オペレーション状況が正常におこなわれているかどうか検査する大規模な調査の開始を同社に通知した。
また同社に対して、調査中は一時的に活動を停止するよう通知した。
キューバで事故を起こしたボーイング737機の直近の点検は、2017年11月21日から24日にかけておこなわれており、その検査は、同社がメンテナンス・サービスの適用を実行していた、と結論づけていた。
Investigan a aerolínea propietaria de avión siniestrado en Cuba
http://www.radiohc.cu/noticias/nacionales/162926-investigan-a-aerolinea-propietaria-de-avion-siniestrado-en-cuba
テロリスト ルイス・ポサダ・カリーレス死亡
ルイス・ポサダ・カリーレス
Cubadebate、2018年5月23日
テロリストのルイス・クレメンテ・ファウスティーノ・ポサダ・カリーレスは、ただキューバ革命を終らせるという目的のみで、母国キューバを去った。テロ行為に手を染めることにその人生を捧げ、1976年には旅客機を爆破し、搭乗していた人びとを殺害するなど、多くの無実の犠牲者を生み出した。
カリーレスは今週水曜日(5月23日)未明、死亡した。この旅客機爆破や、キューバ革命指導者フィデル・カストロ暗殺未遂など、自ら犯した多くのテロ犯罪についていっさい償うことはなかった。
カリーレスは、全米キューバ系アメリカ人財団(CANF)と関わりを持っていた。これは1981年に米国フロリダで設立された極右組織である。1961年からCIAのエージェントとして働き、1967年にはアルゼンチン、チリ、エル・サルバドール、グアテマラ、ベネズエラ各国の独裁軍事政権のシークレット・サービスに安全保障アドバイザーとして派遣された。
1970年代には、キューバの一般市民に対する軍事行動を実行するため、米州学校(ジョージア州フォートベニングにある施設)で米陸軍に訓練を受け、爆破やテロリズム、暗殺に関する指導を受けた。
1976年10月6日に起きたクバーナ航空の航空機455機テロ爆破の首謀者だった。1997年にハバナで起きた連続ホテル爆破事件の一連のテロ行為を組織した。米国陸軍のメンバーであり、ベネズエラでは警察官だった。
ラモン・メディーナ、イグナシオ・メディーナ、フアン・ホセ・リバス、フリオ・セサル・ドゥマス、バンビ、フランコ・ロドリゲス・メナなどの仮名を用い、自身の反キューバの計画は手放すことなく、CIAの「下手人」として、米大陸で優遇されながら渡り歩いた。
このテロリストの履歴と活動のさらなる詳細:
1、ルイス・ボサダ・カリーレスは1928年キューバのシエンフエゴスに生まれた。ベネズエラ国籍をとり、米陸軍に加わる訓練を受ける。
2、米国政府によって機密解除された文書によると、ポサダ・カリーレスは1960年から1974年にかけて、中央情報局(CIA)の諜報員として働き、この間、ベネズエラ、グアテマラ、エルサルバドール、チリ、アルゼンチンのシークレット・サービスに安全保障アドバイザーとして派遣された。
3、ベネズエラでは、情報予防サービス局(DISIP)で活動し、さまざまな拷問を指示。
4、独裁者フルヘンシオ・バティスタの在米支持者で構成された全米キューバ系アメリカ人財団(CANF)から資金を得る。
5、1961年、プラヤ・ヒロンからのキューバへの軍事侵略の準備活動に加わり、その上陸を支援するオペレーション40の一員となる。
6、1971年、チリの同志サルバドール・アジェンデを公式訪問していたキューバ革命指導者フィデル・カストロを暗殺未遂。
7、1976年、アジェンデ政権時代のチリ外相だったオルランド・レテリエルの暗殺に関与。
同じく1976年、10月6日に起きたクバーナ航空機爆破事件をベネズエラから組織し実行。スポーツ選手の若者たちを含む73人の乗客を殺害。
この事件によりベネズエラで投獄されるが、1985年8月18日、夜警の交代時に脱獄し、ホンジュラス、グアテマラ、エルサルバドールに移動。そこから自身のテロ犯罪活動を拡大し続け、ニカラグアでは反革命活動を支援。
8、ポサダ・カリーレスは1997年、ハバナでのおびただしいホテル連続爆破事件を組織。翌年ニューヨークタイムズによるインタビューにおいて自身の犯罪を認める。
9、2000年、パナマでのイベロアメリカ会議に出席したフィデル・カストロ暗殺を再び企図するが失敗し、他の3人の共犯者たち(ガスパル・エルヘニオ・ヒメネス、ペドロ・レモン、ギジェルモ・ノボ)とともに逮捕される。しかし2004年にパナマのミレーヤ・モスコソ大統領によって赦免された。
10、2005年、米国に不法入国。これにより投獄されるが、2年後に保釈金を払い、釈放される。2011年、キャスリーン・カルドーン判事は、カリーレスを「年老いた病人」であることを理由に移民法犯罪から免罪。それ以降、米国政府の庇護のもと、同国おもにマイアミに居住した。
本サイトにおけるルイス・ポサダ・カリーレス関連の全記事:
http://www.cubadebate.cu/etiqueta/luis-posada-carriles/
テロリスト、ポサダ・カリーレスの歴史がわかる動画:
Muere el terrorista Luis Posada Carriles
http://www.cubadebate.cu/noticias/2018/05/23/muere-el-terrorista-luis-posada-carriles/
2018年05月22日
アレハンドロ・フェルナンデス キューバでの休暇を終える 「わが魂はハバナにあり」
アレハンドロ・フェルナンデス
Cubadebate、2018年5月22日
メキシコの歌手、アレハンドロ・フェルナンデスはハバナでの休暇を終え、キューバ国民から受けた多くの愛情に感謝を示した。メキシコのグアダラハラ出身で現在47歳のこの著名なミュージシャンは、キューバの首都ハバナで数日を過ごし、旧市街、海岸通り、モロ要塞などの訪問先で感銘を受けた。
アレハンドロにとって、今回のキューバ滞在は夢がかなった瞬間であり、「素晴らしい体験」となった。キューバ滞在時の写真を、その印象を記したメッセージとともに、SNSで公開している。
「ついに夢だったキューバ滞在を実現した。何よりすごいのはその人びと、料理、応対、、すばらしい体験だった。去らねばならないが魂はそこに置いてきた!あんなに厚い愛情を見せてくれたキューバ国民全員に感謝を。恋してしまう。」、とメキシコの国民歌謡ランチェラの著名な歌手ビセンテ・フェルナンデスの息子であるアレハンドロは記した。
アレハンドロ・フェルナンデス
Alejandro Fernández se despide de Cuba: “Mi alma ahí se quedó”
http://www.cubadebate.cu/noticias/2018/05/22/alejandro-fernandez-se-despide-de-cuba-mi-alma-ahi-se-quedo/#.WwbcIe_RDIU
2018年05月21日
今年の観光客数が200万人を突破 キューバ
ハバナを散策する外国人観光客グループ
Cubadebate、2018年5月21日
今年のキューバへの海外からの観光客数が5月18日、200万人を突破した。キューバが提供する観光商品や安全性に対する世界各地のツアーオペレーターや旅行代理店、航空会社、旅行者たちの信頼と認知の表れといえる。これは参加者が史上最多を記録して先ごろ終了した観光フェア「FITCUBA2018」でも再確認された。
ハリケーン・イルマによる被害や、米国政府による経済封鎖の強化、および米国人のキューバ渡航を制限しようとするキャンペーンや処置などにもかかわらず、今回の結果は達成された、とキューバ観光省はプレスリリースで発表した。
訪問者の国別ではカナダとヨーロッパ各国が変わらずトップを占めており、そのほかロシア、メキシコ、アルゼンチン、中国、ブラジルが増加を示している。
Llegó Cuba a 2 millones de turistas en lo que va de año
http://www.cubadebate.cu/noticias/2018/05/21/llego-cuba-a-2-millones-de-turistas-en-lo-que-va-de-ano/#.WwkBWzTRDIU