迫力のある独特の存在感のある俳優だった。
三国はあるとき素っ呆けた役を演じてかなり違和感を覚えた、
彼が晩年に差しかかっていたのでそういう選択もあるのかと心中を察したが、
彼にとってもかなり決めるのに迷いがあったと後に聞いた。
鈴木建設の社長、はまちゃん呼んで「すーさん」である。
ご存じのように三国はこの「すーさん」の役の映画に多く出た。
しかしこの役柄は元々三国が持つ演技の実力や彼の人生観など、総合的な役者としての或るものがバックボーンにあってこそ生きているといつも思わせた。
三国は顔に深い皺があった。
彼の顔の皺は彼の人生が刻んだものだと感じる、或る意味壮絶な、尊厳の或る皺だった。
人間ならではの顔の皺。
ゴリラにも犬にも顔に皺はない。
人間の顔の皺は人間の尊厳の象徴である。
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