2021年02月05日
高天原の所在に關する諸説 その2
高天原は大和なりとの説
高天原は古傳之を天上の國なりと説く。
之を本居宣長等一派の國學者の如く、其の文字通りに高く虚空にありと解せんには論なし。
然れども、苟も人事を以て之を觀んには、其處には山あり、河あり、田園あり、市場あり、禽獸、草木生存し、農耕、紡織、冶鑄、建築等の技術も頗る發達して、宛然地球表面上の某處なるべき狀態を示せるなり。
ここに於てか先輩既に其の在所を地上に尋ねて、或は常陸に其の處ありとし、或は之を大和に求め、或は豊前、豊後等の地方に之を擬し、或は遠く海外に之を探らんとす。
之を常陸なりと云ひ、豊前、豊後等にありといふ説の如きは、近時の學者もはや殆ど之を顧るものなければ、今説かず。
之を大和に在りとするの説は、其の地に後世なほ高天原と稱する地あり、天の香久山、高市などと稱する名もありて、其の説頗る據る所なきにあらず。
殊に此の大和説は、「天孫若し海外より渡來し給ひしものとならんには、是れ剽掠却奪の下に、此の皇基を肇めさせ給へることとなりて、我が尊嚴なる國體を冒瀆するの甚だしきものなり」との、一種の尊皇愛國の念より頗る世の歡迎する所となれるものなり。
よりて聊か之を瓣ぜん。
高天原は古傳之を天上の國なりと説く。
之を本居宣長等一派の國學者の如く、其の文字通りに高く虚空にありと解せんには論なし。
然れども、苟も人事を以て之を觀んには、其處には山あり、河あり、田園あり、市場あり、禽獸、草木生存し、農耕、紡織、冶鑄、建築等の技術も頗る發達して、宛然地球表面上の某處なるべき狀態を示せるなり。
ここに於てか先輩既に其の在所を地上に尋ねて、或は常陸に其の處ありとし、或は之を大和に求め、或は豊前、豊後等の地方に之を擬し、或は遠く海外に之を探らんとす。
之を常陸なりと云ひ、豊前、豊後等にありといふ説の如きは、近時の學者もはや殆ど之を顧るものなければ、今説かず。
之を大和に在りとするの説は、其の地に後世なほ高天原と稱する地あり、天の香久山、高市などと稱する名もありて、其の説頗る據る所なきにあらず。
殊に此の大和説は、「天孫若し海外より渡來し給ひしものとならんには、是れ剽掠却奪の下に、此の皇基を肇めさせ給へることとなりて、我が尊嚴なる國體を冒瀆するの甚だしきものなり」との、一種の尊皇愛國の念より頗る世の歡迎する所となれるものなり。
よりて聊か之を瓣ぜん。
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