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2021年01月30日

高千穂ノ峯の傳説地 その19

高千穂は日向豊後肥後に跨る
高千穂の域實に肥後、豊後に跨る。
肥後阿蘇郡に亦知保クあり。
蓋し日向臼杵郡の智舗クと相連續して、もと一域をなせしものなるべく、後に國界を定むるに當りて、兩分せられしものならんか。
今も肥後阿蘇郡草部(くさかべ)村に千穂野あり。
智保クの古名を存するものなるべし。
ここに草部~社あり、~八井耳命を祭る。
社記に之を高千穂大明~とありといふ。
其の名蓋し地名によれるものか。
同郡南ク谷の南、上u城郡渉りて亦高千穂の名あり。
蓋し阿蘇の地嘗て高千穂の古傳説を傳へ、今なほ其の古名を存するなり。
而して其の阿蘇の名、亦實に「襲」の舊號を傳ふるものの如し。
「阿」は發語の添辭にして、其の本名蓋し「蘇」なるべきか。
釋日本紀に「襲」字を解して「山襲重の義なり」となす。
蓋し漢字の字義に拘泥せるものにして、信ずべからず。
「ソ」は「背」の義なるべく、人の背をソビラ(背平))と云ひ、山陰をソトモ(背面)といふ。
「ソ」は蓋し山の背に當れるが如き高地の稱なるべし。
されば古語に襲の高千穂といふもの、之を阿蘇の高千穂の義と解して、意亦通ずべきなり。

posted by うさぎ at 07:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 高千穂
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