2020年08月01日
不安定な経済情勢に強い「ゴールドETF」
『ETFとは?』の記事でご紹介したETFの中で、今回はゴールド(金)を扱うゴールドETFについてご紹介をさせていただきます
投資におけるゴールドの位置づけ
投資対象資産の中で一般的なものとして、株式、債券、不動産などが挙げられると思いますが、その中にコモディティという分野があります。
コモディティとは「商品」という意味で、今回ご紹介するゴールド(金)やプラチナなどの貴金属の他に、原油やガソリンなどのエネルギー商品、大豆やトウモロコシなどの農作物などが有名なコモディティ投資先として挙げられます。
これらの商品価格は相場に基づき常に変動しており、その相場変動の中でキャピタルゲインを得ることがコモディティ投資の主な手法になります。
(逆に言えば、株式の配当金や債券の利息、不動産の家賃収入などに相当する物がないためインカムゲインはありません)
コモディティ投資における一般的な性質として挙げられることは、インフレにより商品価格も上がるため「インフレに強い」ということが挙げられます
また、コモディティ投資の中でもゴールド(金)が持つ特徴としては、株や債券のようにどこかの発行体の信用に基づきその価値が約束されるものではなく、実物そのものに普遍的な価値があることから、「世界的な不景気や戦争などの有事の際に値上がりしやすい」ということが挙げられます
(不透明な経済状況の中、発行体の破綻が起きると株や債券はただの紙切れになりますが、ゴールドはそのようなことにはなりません)
このような性質から、リスクを積極的に取りに行く場面(リスクオンといいます)では株式などを用いて運用し、世界的な不景気など、リスク回避をする場面(リスクオフといいます)ではゴールドなどを用いて運用することで、バランスの良い運用をすることが出来ます。
(株式と合わせてゴールドを運用することでリスクヘッジをすることが出来ます)
実際足元ではコロナウィルスの世界的流行に伴う経済不安と、それに対する各国の量的緩和による金融支援(=将来のインフレ圧力)というゴールドの値上がり要素2つを満たすような状況となり、ゴールド価格の高騰が進んでいるような状況です
ゴールド投資の方法とゴールドETFの優位性
では、そのゴールドに投資するためにはどのような方法があるのでしょうか?
それは大きく分けて以下の3つの方法があります。
1.ゴールド現物の購入
2.純金積立
3.ゴールドETFの購入
ゴールド現物の購入は、実際に金の延べ棒(金地金)などを購入して現物保管しておく方法です。
手元に現物があり、資産価値の保証という意味では一番強いでしょうが、最低購入単位が高額(一般的には500gからの受付のため数百万レベル)であること、盗難対策に費用が掛かることなどから、一般的にはあまりお勧めできません
純金積立は、毎月○千円分ずつ購入など、我々庶民でも購入が可能な額の範囲で少しずつ積み立てていく方法でSBI証券や楽天証券などの一部のネット証券で積立を行えば、年会費なども発生せず便利です
この方法の場合、ゴールド現物を購入するデメリットがないだけでなく、ドルコスト平均法による購入平均単価の引き下げ効果が期待できたり、相場の高値掴みを防げたりするなどの利点がある反面、購入金額に対して2〜3%程度と割と馬鹿にならない購入手数料がかかってしまうことがデメリットとして挙げられます
その点ゴールドETFの場合、基本的に純金積立と同じようなメリットの他に、指値の注文が出来るというメリットもあるだけでなく、2019年12月のネット証券のETF取引手数料無料化の流れによりSBI証券、楽天証券、auカブコム証券では、三菱UFJ信託銀行が管理する純金上場信託(現物国内保管型)(コード:1540)を手数料無料で売買が出来るため、非常に価値が高いと思います
(ただし、代わりに信託報酬が税抜年率0.4%かかるため、6〜7年以上売却することなく長期で運用する場合は純金積立の方が有利になる可能性が高いです。)
特に、純金上場信託(現物国内保管型)(コード:1540)は、ゴールド現物との交換も受け付けているため、時と場合に応じてゴールド現物のメリットも享受することが出来るというのが特長として挙げられます
まとめ
今回は、投資対象としてのコモディティ、ゴールドの性質とゴールドへの投資方法などについてご説明しました。
まだ出口の見えない世界経済と異次元の世界的量的緩和に見られる将来的なインフレ圧力などから、今後ゴールドの価値はますます高まることが予想されますが、売買手数料無料のゴールドETFの積立投資などを通じてこの波に乗れるとよいかもしれませんね
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