縁を大切にしましょう。
縁にまつわる成句が沢山あります。
一部を御紹介します。
『縁は異なもの味なもの』
夫婦関係は不思議な巡り合わせによって成立するもので、
それまで全く無縁であった両人がにわかに結び付いたり、
第三者の目から見ると到底気の合いそうもない者どうしが一生を添い遂げたりして、
天の配剤としか言いようのないことだ。――新明解国語辞典――
『袖触り合うも多生の縁』
袖が触れ合うようなちょっとしたことも、前世からの深い因縁によって起こるものだ。――明鏡国語辞典――
『縁なき衆生は度し難し』
仏の広大な慈悲をもっても仏縁のない人は救えない。
人の言葉を聞き入れない者は救いようがない。――大辞林――
『縁と浮世は末を待て』
良縁と好機会とは、時節の来るのを待つべきもので、あせってもだめである。――広辞苑――
『縁に連るれば唐の物』
何かの因縁で思わぬものと関係が生じるの意。――広辞苑――
『縁あれば千里』
縁があれば千里も離れた所の人と会うこともあるし、
結ばれることもあるということ。
『躓く石も縁の端』
世の中で出あうことすべて、
不思議ななんらかの縁で結ばれているということ。
ふとつまずいた石も、
多くの石の中で何かの縁があってつまずいたのであるとの意から。
『一樹の陰一河の流れも他生の縁』
この世の中で起こるいっさいのできごとはどんな小さなことでも、
すべて前世からの因縁によるのだということ。――故事ことわざ辞典――
『因縁生起』
「因」は直接の原因、「縁」は間接の原因の意。
一切の事象は、この因・縁が相合して成る、というのが仏教の基本的な考え方。――新明解国語辞典――
『行きずりの宿世』
道を行ってすれ違うのも前世からの因縁であるということ。――広辞苑――
行きずりの恋もまた縁です。
『類は友を呼ぶ』
似た者同士は自然と寄り集まる。
――広辞苑――
良縁を引き寄せる為には自身の意識レベルを高めることが必要です。
広義に解釈すれば、
“成り行き” も縁です。
天の配剤です。
だから、
流れに身をゆだねる。
我を張らない、我を通そうとして無理をしない。
ばたばた動き回っていると、
かえって期待はずれの結果に終わります。
運を天に任せることが肝要です。
『運は天にあり』
“All must be as God will.”
人生は、
出会いであり、縁であり、シンクロニシティです。
出会いはすべて “学び” となります。
魂の成長の糧となります。
縁にしたがうことが大切ですが、
縁に執着しないこともまた大事です。
袂を分かち、孤高を目指すのも一法です。
『去る者は追わず、来る者は拒まず』(孟子)
(参考図書)
『縁にしたがい』
(著者 松原泰道/松原哲明 潮流出版)
【このカテゴリーの最新記事】