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posted by fanblog

2018年08月21日

業界内の競争でうまれた「事実上の標準」

普及すればするほど便利になっていく

例えば電池や電球は、

どこのメーカーのもでも

規格さえ合っていれば使用できます。

この場合はJIS(日本工場規格)という

標準が定められているのです。

このような公的な標準化機関が定めた標準を

デジュール・スタンダードと呼びます。



その一方で、かつての家庭用VTRのVHS規格のように

業界内で規格間の競争があり、

ソニーのベータマックス規格

日本ヴィクターのVHS規格

他の企業を巻き込みながら競争を展開し、

1980年代にVHS規格が事実上の基準、

ディファクト・スタンダードになった例もあります。



業界標準が出現するのは、

その標準を使うユーザー数が増えれば増えるほど、

個々のユーザーが得られる便益が高まっていく

ネットワーク外部性が働いているからです。



実際VHS規格が普及してくると、

レンタルビデオ屋に並ぶビデオは

VHS規格のものばかりになり

録画したビデオの交換も

VHS規格でないと不便でした。



ネットワーク部外性も働くので日本の場合には、

100万台売れたら一気に普及すると

経験則のように言われますが、

これをクリティカル・マスと言います。

世帯普及率で2〜3%といったところです。

2018年08月11日

広告以上に説得力のある「お客様の声」

顧客満足は従業員満足にもつながる

1990年代以降の日本経済が低迷する中、

顧客が継続的に製品・サービスを

購入してくれることが重要になりました。

顧客の定着率が向上すれば、

当然、企業の成長率も向上するからです。

そこで注目されたのが顧客満足(CS)です。

もともと顧客満足は1980年代の低迷する

アメリカにおいて注目されたものでした。

当時の商務官庁マルコム・ボルドリッジ氏に

由来して名付けられたMB賞の評価でも、

顧客満足に対する配点は

1000点中300点と

その他の配点より高かったのです。



顧客満足従業員満足(ES)

組織平均の観点から見れば、同じことです。

従業員満足が離職率や欠勤率を低下させると同様に、

顧客満足は顧客をリピータにして

定着率を向上させます。



それだけでなく、面白いことに

顧客が高い満足を得ていると

従業員満足も向上するのです。



さらに、顧客満足が向上すれば

ネットでの評判も向上し、

時には莫大な宣伝広告費の効果を

はるかに凌ぐことになります。

顧客の評価は宣伝のように

企業が捜操作した情報でなく、

客観的な情報として信頼されるからです。

良い事例は徹底マークする

目標とのギャップを埋める活動をする

日本経営品質賞で、ツールとして重視されているものに

ベンチマーキングがあります。

要するに、優良・最高の事例である

ベスト・プラクティスに学べというわけです。

望ましさの基準があいまいな場合には、

準拠集団をきめて、そこと比較するのが

一番わかりやすいのです。



ただし、自社プロセス改善が

目的であることは間違いないのですが、

あまりやり方は決まっていません。



例えばベンチマーキングの対象は、

わかりやすいのは同業他社のベスト・プラクティスですが、

他業界の会社でも構わないし、全社でなく、

一部の分門だけでも構わないのです。

同じ会社内の他部門を対象にするのも良いかもしれません。

同じ会社内のデータであれば収集するのは簡単ですので。



注意しなければならないのは

測定した数字的なデータは比較できるところは

比較して、対象となる会社と自社との数字的ギャップを

埋めるためにプロセスを改善していくというのが、

一番わかりやすい見せ方です。

その意味では、

重要業績評価指数(KPI)的な使い方を

すべきものと言えます。



つまり、ベスト・プラクティスを目標に設定して、

その目標の達成度合いを何らかの数字で示したほうが、

社内的にも社外的にも見えやすいものになります。


世界から高く評価された日本の品質管理

品質管理活動を自主的に行うQCサークル

1920年代末に技師のシューハート氏が考え出した管理図は、

例えば不良品率ような品質特性が

管理限界内に収まっているかどうか調べることで、

工程が管理状態にあるかどうか

統計的にチェックするものでした。



1950年にアメリカの統計学者デミング氏が

日本科学技術連盟の招きで来日し、

統計的品質管理のセミナー、指導を行いました。

この時の講義録の印税を基金として

1951年にデミング賞が創設され、

1952年には日科技連が各工場に

現場の品質管理活動を自主的に行う

QCサークルの設置を呼びかけます。

1980年代にこの日本独特のQCサークル活動が

成果を挙げたことで、

デミング賞とともに日本の品質管理は

世界的に高く評価されるようになりました。

そのころアメリカでは、

不況、失業率増加等の中で、

全社的品質管理(total quality control:TQC)が

輸入されます。

この時アメリカの訳語はTQM(total quality management)で、

日本でも1996年からTQMに名称変更されます。



アメリカでは1987年に、デミング賞を意識した

マルコム・ボルドリッジ賞(MB賞)が創設されます。

工場の現場での品質管理ではなく、

顧客の品質意識を評価の中心に捉えたものだったので、

今度は日本生産性本部が日本版MB賞として

日本経営品質賞を1996年に創設しました。

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