2021年04月28日
声聞のネタバレなし簡単映画レビュー 韓国映画以外遍 D「女は二度生まれる」
フリーの映画写真をどこから手に入れればいいのか分からないので、勝手にイメージを作ってみました。
映画のプロフィール
監督 川島雄三
出演 若尾文子, 藤巻潤, 山茶花究
ジャンル ドラマ
大映映画
アマゾンのリンク
どこの国の映画か
日本 1961年
映画のジャンル
淡々と語る、ある芸者の物語
最後までみたか?
みました。
ビックリしたか?驚いたか?
ビックリはしないが、面白いです。
特筆すべき男優、女優はいたか?どのように?
若尾文子の魅力満開、そういうふうに案内には書いてありますが、若尾文子という女優は芯が強そうでしっかりしていて言いたいことは何でも言う美しい女優です。その癖謙虚さがある。今回は先輩に虐められるというような、年長者にいじめられるというような設定ではなく、芸者さんの芸を持たないで、いわゆる売春を時々やって生活を立てて行くと言う女性。人にどれだけ下に見られても軽んじられても飄々と生きていく、そういう姿を見事に演じています。
「男に便利に甘えられる、美しい女」
あれだけたくさんの映画に出た若尾文子さんの、飄々と映画界を駆け抜けてきたその姿を、切り取ったような素晴らしい映画です。期待して生きているようで、何度も裏切られますが、その度にすっと切り替えをする姿はおそらく監督さんから見ても、本来の若尾文子さんそのものなのでしょうし、魅力なのでしょう。
そういう、女優に対する愛情が感じられ、着せ替え人形のように35枚の美しい着物を纏い、若尾文子絵巻のような映画です。
私事になりますが昔、深夜番組でよく古いドラマの再放送をやっていて、その時に若尾文子がしょっちゅう「団地妻」の役などで出てきて、この人の運命との接し方とか、ものの諦め方とかそういったものが、呼び起こされました。見るものを勇気づけてきたのではないでしょうか?
彼女を愛人にする山村聡も、見事に業の深い、愛人を持つ旦那の悲哀を演じております。
もう一度みたいか?
はい
一緒に見て困る人はいるか?
困る人はいませんが、子供が見ても多分味わいを感じないかもしれません。
印象に残るシーン
この物語に大きな転換点とかそういうものはありませんが、彼女のいる芸者の詰所のようなところで、いつもどんどんとする音、それは靖国神社の太鼓の音(ウィキによれば、朝6時に21回たたかれるとあるが、劇中では、そんな朝早くは見えませんが。)だそうで、その音を聴きながら、 彼女は客を取るのです。 それが非常に象徴的で面白いシーンではありました。
仏教的にはどうか?
何も願わない何も期待しない、もし裏切られても、望みが消えても、さばさばと次の足を踏み出す、そういう人生、非常に仏教的でした。
点数(10点満点)
7点
合掌
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