2021年04月21日
声聞のネタバレなし簡単映画レビュー 韓国映画以外遍 C「女系家族」
映画のプロフィール
監督 三隅研次
出演 若尾文子, 高田美和, 鳳八千代、京マチ子、中村鴈治郎
アマゾンのリンク
どこの国の映画か
日本 1963年映画のジャンル
関西の商人、遺産相続もの
最後までみたか?
見ました。素晴らしい。
ビックリしたか?驚いたか?
ネタバレになるからいいませんが、最後の方でビックリします。
特筆すべき男優、女優はいたか?どのように?
歌舞伎役者の中村鴈治郎。人間国宝。今回初めて調べましたが、大映映画では悉く重要な役どころを演じ、その淡々とした演技を味わうだけでも贅沢な映画。
そして、京マチ子。映画の途中で、三越の?ライオンの像がちらっと映されているが、正に京マチ子は美しい鬣のライオンのようであり、戦艦であり、重戦車である。
ところが、その京マチ子がよろっとしてしまうのがまた魅力的なのですが、その相手が田宮二郎。
そして、何よりも大映映画の花形女優若尾文子。これだけ揃えば、最初からワクワクし、また、実際に期待を裏切らないいい映画です。
もう一度みたいか?
見たいです。
ところでこの映画はあの「白い巨塔」の山崎豊子原作で、ドラマにもなり、何度か映画化されているらしいです。またそちらも見てみます。
一緒に見て困る人はいるか?
一部に、妊婦を虐待するシーンがあり、割とリアルである。
印象に残るシーン
上記、妊婦虐待シーンは確かにこの映画において少し嫌なシーンではありますが、その虐待される人の威力の素晴らしさが、この映画の命です。凛として、揺るぎがありません。
仏教的にはどうか?
遺産相続などしたことがないが、することもないだろうが、一人の男が死ぬことによって起こる葛藤、煩悩、慳貪、求不得苦、打算、十二因縁の取の発症、あらゆる皮算用が働き、お金が姉妹の仲を裂くところまで行き、そして、最後に皆、何事もなかったようにサバサバしてしまう。
京マチ子が欲に取りつかれた、猛獣になり、男に惑わされる弱い女になり、そして再び、美しい猛獣に戻り、船場の街並みを悠々と歩いていく。このことに映画監督の思いが全て集約されています。
点数(10点満点)
8点
合掌
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