2018年07月21日
普通はつらいよ10「塩原太助の話」
それで、この話をするとわかります。
昔ね、塩原太助という人がいました。
いいですか、塩原に太助という人がいました。
馬子(まご)やってました。
馬子とは、馬に荷物を積んで運ぶ仕事です。
塩原太助の塩原というのは地名です。
その時代、一般庶民に名字はありません。
名前だけです。
潮来(いたこ)の伊太郎というのは恐山のいたこではありません。
茨城県の潮来です。
ある日、お母さんが死んじゃったたのね。
そしたら、お父さんが新しいお母さんを迎えた。
ままはは、ね。
この継母が、太助ちゃんをいじめるんです。
それでも、太助ちゃん、一所懸命親孝行するんだけど、いじめられるの。
小さな家なんだけど、継母は自分のこどもに家を継がせたい、太助ちゃんにあげたくないの。
昔は長男が家をもらうけど、あげたくないの。
それで、浪人を雇ってね、斬り殺してしまおうと考えた。
それでね、斬られそうになっちゃったの。
殺されちゃったらね、もう大変でしょ。
これ以上ここにいたら親に殺されちゃうから、自分は江戸に出る。
かわいがってた「あお」っていう馬がいたのね。
別れようとするんだけど、かわいがってたから、馬もついきちゃうの。
涙ながらにあおと別れて江戸に出てきたんだけど、知り合いもなにもいないから、途方にくれて、隅田川に飛びこんで自殺しようって、いうことなったの。
で、飛び込もうとしたら、炭屋の旦那が助けてくれて、話きいたらあまりにもかわいそうだから、じゃお前家で働きなよ、って。
それでもういい歳なのね、いい歳なんだけど丁稚からはじめるの。
しおばらたすけだから「たーどん」っていうの。
昔は、自分の名前を一文字とって、「どん」がつくの。
はなゑちゃんだたったら「はーどん」だよね。
あとで自分の名前でやってみて。
で、さっき、ただおちゃんがいってたの。
じゃあ牛が働きにきたら「牛どん」ですねって(笑)
まあそれはいいんですけど。
たーどん、よく働くの。
炭切ると、切りカスがでるのね。
そうするともったいないからそのかすを集めといて、お米ねってお粥みたいなの作ってそれをぐるぐるまるめて。
あの、昔の人知ってるけど、たどんってあるの知ってる?
まるい、炭の塊。
今しらないね。
昔はあったのね。
それでね、たーどんが作ったから「たどん」っていうんだよ。
もう少し早く教えてほしかったでしょ。
それでね、その「たどん」を配達いっちゃあ、あげるの。
これ仕出しに使ってくださいとか、どうせ捨てるもんだから、プレゼントしてたの。
そしたらなんとその人は、いい歳してこんどは独立して、ちっちゃいお店を自分でつくったんだけど、働きもんだからたちまちね、江戸で一番の炭問屋になっちゃった。
江戸で一番の炭問屋になったとき、たーどんが、最初にやったことは、いちばん最初に自分を斬り殺そうとしてた母親に、家を建ててあげたの。
すごいでしょ。
ね。
俺は一所懸命働いたんだけど、母親は、俺のことを斬り殺そうとしたんだよ。
あんな鬼みたいな親いないよ。
って、ずーっと言ってたら、普通だよね。
で、ずーっと言っている方もつらいけど、聞かされる方もつらいよね。
でも、たーどんはあの親が鬼みたいな顔をして俺を追い出してくれたから、今の自分がいるんだ、って感謝にかえちゃったの。
江戸一番の炭屋になったら、家建ててあげるくらい大したことじゃないよね。
でもずーっとずっと文句言っている人いるよね。
うちの親は、あーだった、こうだった……
普通だよね。
普通はつらいよね〜(笑)
ここに来てる人って、普通より一歩でも上へ行きたいから――考え方だよ――来てるんだよね。
だって、日本って遊びに行くところいっぱいあるよね。
でも、わざわざここに来たってことは何か上に行きたいんだよね。
魂が1個上に行ったら、全部解決しちゃうんだよ。
魂は、ただ上へ行こう、上へ行こう、ってするのだよ。。
それなのに、ずーっと普通のこと言ってるの。
だから、つらいんだよね。
つらかったら、自分は普通だなと思いな。
ほんとに普通はつらいから。
昔ね、塩原太助という人がいました。
いいですか、塩原に太助という人がいました。
馬子(まご)やってました。
馬子とは、馬に荷物を積んで運ぶ仕事です。
塩原太助の塩原というのは地名です。
その時代、一般庶民に名字はありません。
名前だけです。
潮来(いたこ)の伊太郎というのは恐山のいたこではありません。
茨城県の潮来です。
ある日、お母さんが死んじゃったたのね。
そしたら、お父さんが新しいお母さんを迎えた。
ままはは、ね。
この継母が、太助ちゃんをいじめるんです。
それでも、太助ちゃん、一所懸命親孝行するんだけど、いじめられるの。
小さな家なんだけど、継母は自分のこどもに家を継がせたい、太助ちゃんにあげたくないの。
昔は長男が家をもらうけど、あげたくないの。
それで、浪人を雇ってね、斬り殺してしまおうと考えた。
それでね、斬られそうになっちゃったの。
殺されちゃったらね、もう大変でしょ。
これ以上ここにいたら親に殺されちゃうから、自分は江戸に出る。
かわいがってた「あお」っていう馬がいたのね。
別れようとするんだけど、かわいがってたから、馬もついきちゃうの。
涙ながらにあおと別れて江戸に出てきたんだけど、知り合いもなにもいないから、途方にくれて、隅田川に飛びこんで自殺しようって、いうことなったの。
で、飛び込もうとしたら、炭屋の旦那が助けてくれて、話きいたらあまりにもかわいそうだから、じゃお前家で働きなよ、って。
それでもういい歳なのね、いい歳なんだけど丁稚からはじめるの。
しおばらたすけだから「たーどん」っていうの。
昔は、自分の名前を一文字とって、「どん」がつくの。
はなゑちゃんだたったら「はーどん」だよね。
あとで自分の名前でやってみて。
で、さっき、ただおちゃんがいってたの。
じゃあ牛が働きにきたら「牛どん」ですねって(笑)
まあそれはいいんですけど。
たーどん、よく働くの。
炭切ると、切りカスがでるのね。
そうするともったいないからそのかすを集めといて、お米ねってお粥みたいなの作ってそれをぐるぐるまるめて。
あの、昔の人知ってるけど、たどんってあるの知ってる?
まるい、炭の塊。
今しらないね。
昔はあったのね。
それでね、たーどんが作ったから「たどん」っていうんだよ。
もう少し早く教えてほしかったでしょ。
それでね、その「たどん」を配達いっちゃあ、あげるの。
これ仕出しに使ってくださいとか、どうせ捨てるもんだから、プレゼントしてたの。
そしたらなんとその人は、いい歳してこんどは独立して、ちっちゃいお店を自分でつくったんだけど、働きもんだからたちまちね、江戸で一番の炭問屋になっちゃった。
江戸で一番の炭問屋になったとき、たーどんが、最初にやったことは、いちばん最初に自分を斬り殺そうとしてた母親に、家を建ててあげたの。
すごいでしょ。
ね。
俺は一所懸命働いたんだけど、母親は、俺のことを斬り殺そうとしたんだよ。
あんな鬼みたいな親いないよ。
って、ずーっと言ってたら、普通だよね。
で、ずーっと言っている方もつらいけど、聞かされる方もつらいよね。
でも、たーどんはあの親が鬼みたいな顔をして俺を追い出してくれたから、今の自分がいるんだ、って感謝にかえちゃったの。
江戸一番の炭屋になったら、家建ててあげるくらい大したことじゃないよね。
でもずーっとずっと文句言っている人いるよね。
うちの親は、あーだった、こうだった……
普通だよね。
普通はつらいよね〜(笑)
ここに来てる人って、普通より一歩でも上へ行きたいから――考え方だよ――来てるんだよね。
だって、日本って遊びに行くところいっぱいあるよね。
でも、わざわざここに来たってことは何か上に行きたいんだよね。
魂が1個上に行ったら、全部解決しちゃうんだよ。
魂は、ただ上へ行こう、上へ行こう、ってするのだよ。。
それなのに、ずーっと普通のこと言ってるの。
だから、つらいんだよね。
つらかったら、自分は普通だなと思いな。
ほんとに普通はつらいから。
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