2013年12月02日
プレゼンが苦手な人って居ますよね。その原因の一つに、「人前に立つと喋る内容を忘れる!」ってのがあります。プレゼンの”喋り”の部分は特に重要なので、割りと致命傷ですよね。そんなとき役に立つのがカンペです。カンペとはカンニングペーパーの事で、とにかく忘れちゃうなら最初から書き留めておこうって発想です。単純にイイことのようですが、カンペによっては良くないプレゼンになってしまいますよ。
何故カンペが必要なのか?
カンペを使う人って結構いますよね。本来は、学生などがテストに答えが書かれた紙をこっそり持ち込んで100点取っちゃう!みたいな使われ方です。まぁ、もちろん不正行為なわけですが…。また、テレビ番組などでは、キャスターやタレントに視聴者に伝わらないように指示を出すためにカンペと呼ばれるものが使われています。こっちは不正行為ではないですが、”視聴者に伝わらないよう”という何か隠す目的があるんですね。プレゼンで使う場合も、”聴衆に伝わらないよう”が原則ですかね。
プレゼンでカンペを使う理由の大半は「喋ることを覚えきれないから」だと思います。10分程度のプレゼンならまだしも、30分とか1時間とかになってくると、今何を喋っていて次に何を喋るのかなんて分からなくなってくるものです。覚えきれないという点を考えると、自分で覚えることを減らしたい➾カンペに書く内容を充実させる➾完璧なカンペが完成(原稿並み)ってことになりそうですが、”プレゼンをする”ということは”プレゼンを読む”ことと同じではありません。まぁつまり、原稿の様に喋ることが一字一句書かれたカンペというのは良くないということです。原稿が読みたいのであれば、ニュースキャスターやナレーターをオススメします。最も、プレゼンよりもっと難しい技術だと思いますが(笑) プレゼンは、聴いてくれている人に向かって話すという状況が無くてはいけません。原稿をただ読むだけでは、人に向かってではなく、原稿に向かって話すという状況が生まれてしまうわけです。また、「ちょっとした質問があってプレゼンの流れを変えたほうがいい」などと言った緊急事態に対応できないのも良くない点です。
しかし、私は単にカンペは使うべきではないと言いたいわけではありません。カンペの書き方次第で、カンペは非常に優秀な助っ人になります。
カンペの種類
単にカンペと言っても、いろいろな使い方・見方があります。ちょっと再確認。
・紙
カンニングペーパーというだけあって、やはり紙がカンペの王道です。例えば、A4の用紙にプレゼンの内容を印刷しておいて、プレゼン中にPCの横とかに置いておけばなかなか使い物になります。紙の良いところは、すぐにボールペンなどを使って加筆修正ができるところです。プレゼンの直前で言うことが変わっても、さっと直せるし、重要な点に◯印でも入れておけば目につく優れものです。
・スマートフォン、タブレット
最近は、iPhoneなどのスマートフォンや、iPad, Nexusなどのタブレット端末が普及してきました。紙と同じようにPCの横にちょこっと置いておくことも出来ますし、スマートフォンならパワポのリモコンとして使うことも出来るので便利です。また、タブレットなら机の上に立てておけばより見やすいカンペになるでしょう。紙とは違い、バックライトがあるので暗いところでも使えるのがいいところでしょうか。
・頭
頭。すなわち記憶のことです。もはやカンペというにふさわしくありませんが、一応比較のために。カンペは使わないけど、一字一句頭のなかで記憶してプレゼンに臨む人がいます。すなわち暗記派の人たちのことですね。超人的な記憶能力の持ち主であれば話は別ですが、基本的にはこの方法はやらないで下さい。一字一句の記憶は、プレゼン中に必ず”思い出す”という動作が発生します。プレゼン中は、聴いてくれている沢山の人があなたを見ています。そんな時に、数秒「えーーーーと…」とか「つまりですねぇーーーー…」とかやってたら一気に聴きにくいプレゼンへと早変わりします。もちろん、この一字一句記憶というのはおすすめ出来ません。
使いやすいカンペの作り方
さて、では本題の使いやすいカンペの作り方をご紹介します。用意するものは、何でもいいです。A4用紙でもメモ帳でもiPadでも構いません。私が思うに使うものはそこまで重要ではありません。「暗いところでやるならiPadがいいなー」とか、「資料に紛れ込ませたいから紙にしよう」程度の理由で選んで下さい。ただ、あまりに小さく書いたことが全然見えないようなものはやめましょう。
まずカンペの作り方として”情報量を少なくする”という前提を掲げておきます。カンペなのに情報量を少なくするなんてと思う方も居るかもしれませんが、ここで重要なのは”読みやすさ”です。カンペは基本的にまじまじと見るものではありません。プレゼン中にチラっとみる程度に控える必要があります(ちなみに私は、パワポ操作のためにEnterキーを押しに行くときにカンペを見ます)。なので、遠くからでもよく見え、かつわかりやすい必要があるんですね。無駄に言い回しとかスライドの番号などを入れてはいけません。では何を書くかという事ですが、基本的には”伝えたいこと”を単語か一言で書きます。逆に言えばこれ以外書かないで下さい。
書き方に関しては、箇条書きでもバラバラに書いてもいいと思ってます。この伝えたいことをカンペにすることで、プレゼン中に喋るべきことを思い出すトリガーになります。あとは、思い出した範囲で喋ればいいわけです。どうしても一字一句覚えないと無理と思っている人は、そのカンペを見ながらリハーサル(練習)をしてみましょう。回数を重ねれば重ねるほど、その伝えたいことと喋る内容の結びつきが強くなっていきます。
紙に印刷する場合や書く場合は、文字を大きくかつ一枚にまとめましょう。また、タブレットなどで見る場合も同様に、拡大するなりフォントサイズを変えるなりしてチラッと見た時にすぐにわかるようにしておきましょう。これで、聴衆に違和感を与えずにカンペを有効活用することが出来ます。
発表者ビューとは
最後に、パワポの「発表者ビュー」機能について少し触れておきます。この発表者ビューを使うと、プレゼン中に次のスライドが見られたり、今何ページ目なのかをすぐに確認する事ができます。また、パワポのノートも同時に見ることが出来ます。
便利な機能なので、次回ご紹介したいと思います。
【次の記事はコチラ】パワポプレゼンに役立つ便利な助っ人、発表者ビューを完全攻略!
まとめ
・ただセリフを書いた原稿カンペは作らない
原稿のような喋る一字一句が書かれたカンペは、プレゼンをするのではなく、プレゼンを読むことになってしまいます。確かに、言いたい通りに喋れるかもしれませんが、聴衆にとっては良いイメージを与えません。
・情報量は少なく、見やすいカンペを作る
カンペだけど情報量は少なく。すると、見やすいカンペが出来上がります。カンペには、伝えたいことを単語か一言で書く。それがキーワードとなって、喋りたい内容を思い出させてくれます。
【プレゼンテーションの最新記事】
トラックバック
この記事へのトラックバックURL※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
https://fanblogs.jp/tb/2105352
この記事へのコメント