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posted by fanblog

2015年04月15日

【キサラギ】出演者・感想・完全ネタバレ

本日の映画紹介。
【キサラギ】

キサラギ.jpg
【出演者】
家元:小栗旬
オダ・ユージ:ユースケ・サンタマリア
スネーク:小出恵介
安男:塚地武雅
いちご娘。:香川照之
如月ミキ:酒井香奈子

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【感想】
1室で行われる喜劇?
事件の推理?
5人の実力派がそろい繰り出されるやりとり。
それだけでひとつの映画をつくるのか〜
本当に凄いと思いました。

ストーリーはともかく、
5人の役者のやりとりだけの映像。
セリフも多い中で、間もしっかりはかられて・・・

こんな形の映画ってある意味感心してしまいます。
日本映画史には、
違う意味で大きな印象を与えた作品ですね。

変わった作品が見たいかたにはオススメです。
ジャンルはコメディでしょう!
でも普通のコメディではない・・・


【あらすじ】(ネタバレあり)
とあるビルの屋上の部屋。
家元は如月ミキの一周忌追悼会の準備をしていた。
パーティーのような準備。
集まるのはネットで知り合ったファン。
企画したのはオダ・ユージ。

初めに来たのは安男。
もちろん安男も喪服では来なかった。
手土産にアップルパイを持ってきたはずが、
近くのコンビニ忘れたようで取りにいく。

次にきたのはチャラ男スネーク。
しっかり喪服を着ていた。
その次がオダ・ユージ。
ハンドルネームはたまたまで後悔しているようです。
もちろん喪服を着ていた。

「始めちゃいましょうか?」
家元が言うと、オダ・ユージは
「その格好で?」
そして礼節を大切にしようと説教する。
パーティー風の装飾を外して着替えに行く家元。

部屋に残された2人。
そこに入ってきたいちご娘。
物静かないちご娘。を2人は大家さんと誤解する。
そしてアップルパイを取りにいった安男が帰ってくる。
オダ・ユージさんが先ほど言った礼節。
スネークが同じように説教する。
それを聞いたいちご娘。
奥の部屋に隠れて着替え始めた。
その時着替えて戻る家元。
安男を許して追悼会が始まる。
その時着替え終わったいちご娘。が登場。

正式に揃った追悼会のメンバー5人。
さっそく挨拶する家元。
そしてそれぞれの自己紹介。
追悼会が進もうとしたとき、
安男は言った。
「1人だけこの格好では盛り上がれません。」
「着替えてきます。」
そう言って紳士服へ向かった・・・

安男がいなくなり4人。
家元は自分のコレクションを見せた。
そして直筆の手紙も・・・
テンションがあがる4人。
「コピーくれ。」
とスネーク。生写真を交換しようと・・・
いちご娘。はサイン。キスマーク付き。
イチゴ娘。のキスマークだった。

その次はマネージャーの悪口。
盛り上がっている3人にオダは言う。
「見てみたかったですか?」
「ミキちゃんのヘアヌード写真?」
「噂になっていたでしょう。」
「如月ミキはなぜ自殺を?」
「新聞には書いてありました。」
「そんな理由で納得できますか?」
「死に方だってそうです。」
「なぜあの死に方だったのですか?」

3人はその話は辞めようと言い出す。
しかしオダは続けた。
「私だってこの話題は辛い。」
「でも知らないほうが辛い。」
「自殺じゃないとしたら?」
「それでも意味ないですか?」
「自殺なんてしていない。」
「殺されたんです。」

そして自分が調べた情報を伝えようとしたとき、
安男が帰ってきた。
1人テンションが高いまま・・・
4人は進めた。

2月4日夜。
タレント如月ミキさん本名山田ミキさんは、
仕事が思うように行かないことに悩み、
自宅アパートで発作的に自殺を決意。
所属事務所マネージャーの留守番電話に、
「やっぱりダメみたい。私もう疲れた。」
「いろいろありがとう。じゃあね。」
と遺言を残したあと、
部屋中に油を撒きライターにて着火。
一酸化炭素中毒及び全身火傷により死亡。

帰ってきてアップルパイを食べた安男。
アップルパイは腐っていた。
おなかを下し、トイレに向かう安男。

ここでオダが話し出した。
「彼女の部屋は全焼。」
「のみならず上の部屋も燃やしてしまった。」
「彼女がそんなことすると思いますか?」
「せめて人様に迷惑をかけないようにと、
 考えるのが如月ミキだと思いませんか?」
「何者かが彼女を殺し、油を撒いて放火した。」
「そう考えたほうが自然じゃありませんか?」

家元は聞く
「遺言はどうですか?
 犯人の心当たりでもないと空想に過ぎません。」

それに対してオダは言った。
「皆さん知らないでしょうね。」
「悪質なストーカー被害にあっていたことを・・・」
「事件の数日前にミキちゃんの部屋に、
 何者かが忍び込んだ形跡があります。」
「写真集が犯行の引き金かもしれない。」

家元は返す。
「なかなか面白い話ですね。
 オダさんそれは誰から得た情報ですか?」

オダの情報元はマネージャーだった。
4人はマネージャーが太っていることから、
デブッチャーと呼んだ。

「警察にそういった記録は一切ありません。」
「警察に如月ミキの、
 ストーカーに関する資料は一切ありません。」
そう言いきった家元。
家元は警察庁情報資料管理課勤務だった。
ちなみに父は警視総監。
家元も事件当初は調べていたのだった。

しかしオダは続けた。
「資料を破棄したからです。」
「マネージャーが何度も警察に相談した。」
「警察はそれに取り合わずに、事件がおこった。」
「なので被害資料を全て破棄した。」
「警察も共犯だ。」

その時帰ろうとするいちご娘。
いちご娘。を捕まえたオダ。
「今から証拠を見せますよ。」
報告していない情報をネットで流していたいちご娘。
オダはその書き込みからいちご娘。を追い詰める。
物的証拠、それはいちご娘。のしているカチューシャ。
唯一如月ミキの部屋から盗まれたもの。

そしていちご娘。は話し始めた。
「俺は見守っていただけだよ。」
「進入するつもりはなかった。」
「ミキちゃんは窓を開けっ放しで出かけた。」
「閉めてあげないと思った。」
「部屋を見たら布団が荒れていたから直した。」
「そして食器が溜まっていたので洗った。」
「脱ぎっぱなしの下着があったのでたたんだ。」
「何か記念にと思ってカチューシャを持って帰った。」

しかし事件当日は無銭飲食で捕まっていた。
アリバイあり。

いちご娘。は開き直り話し始めた。
「ミキちゃんを見守ってたら、
 チャラチャラした男が来て、
 ミキちゃんが抱きついて中に入れた。」
いちご娘。の言う容姿。
家元は見覚えがあった。
スネークの出した生写真。
その男の正体はスネークだった・・・

スネークはアリバイを話した。
雑貨屋をやっていた。
キャラクターグッズが好きだったミキちゃん。
それを届けたときにゴキブリが現れて、
ゴキブリ退治で部屋に入ったと・・・
そして部屋にある洗剤の詰め替えを手伝った。
抱きついたように見えたのは、
キャラクターグッズに抱きついただけ。

事件当日は地震がありスネークは、
店の小物が棚から落ちたので直していたと・・・

スネークはミキの部屋で聞いた話を話した。
ミキには幼馴染で初恋の相手がいたと・・・
「ジョにーデップに似てるんです。」
「そう照れながら言っていたんです。」
その情報はオダも知っていた。

そこで3人は気付いた。
オダが詳しすぎると・・・
オダは自分の本性を明かした。
デブッチャーだった。
ミキが死んでから、ご飯が食べてなくなり、
55kg落ちたと・・・
そして復讐のためにこの追悼式を企画した。

家元は落ち込んでいた。
ミキちゃんと個人的接点がないと・・・
オダは言う。
「もう1人いますよ。」
その時トイレに行っていた安男が戻ってくる。
家元は言う。
「あなただけが見方だ〜」
「私達だけだったんです。」
「ミキちゃんと個人的接点がないの。」

その時急に話し始めた安男。
「オダさん真犯人なんていないです。」
「警察の言うとおり自殺なんですから。」
「毎日電話で相談に乗ってました。」
「プチ整形するときも俺は反対したんです。」
安男はミキの幼馴染の恋人だった・・・
オダは言う。
「どこがジョニーデップなんだ。」

安男は続けた、
「オダさん。」
「もし真犯人がいるとしたらあなたですよね?」
「分かりますよね?」
そして急にナイフを持って暴れだす安男。
「写真集。勝手に販売を決定したでしょう。」
「あいつ泣いてた。」
「何度も断ったのに、
 マネージャーが勝手に決めてしまったって。」
「みんなに迷惑がかかってしまうから。」
「やっくん許して。って」

そしてターゲットになったオダ。
家元は言う。
「あなた自分のせいでミキちゃんが死んだこと、
      認めたくないだけじゃないですか?」
スネークは言う。
「安男さんやりなよ。」
「こいつの罪は法では裁けない。」
「家元さん目をつぶるだろう。」
オダは言う。
「愛してたんだ。」
「あの子を何としてもスターにしてやりたかった。」
「それがいけないことですか?」
「ヘアヌードでもして話題を作らないと・・・」
「このまま消えちまって良かったって言うのか?」

家元は言った。
「良かったですよ。」
スネークは言う。
「しなれるよりマシだ。」
いちご娘。は言う。
「売れずに引退して田舎の主婦になって。」
家元は言う。
「そんなミキちゃんを、
 遠くで応援していたかったです。」
「いつまでも。」

オダは言った。
「俺を殺してくれ。」
そしてナイフを持ち自殺をしようとするオダ。
いちご娘。はオダを殴る。
「あんたに死ぬ権利はないよ。」
家元は言った。
「ミキちゃんに悪いと思うなら、
 その気持ち一生背負ってください。」

安男は言う。
「俺も同罪です。」
「無理やりでも福島に帰していれば・・・」
家元は言う。
「僕たちも同罪かもしれません。」
「僕たちファンのために、
 ムリしてミキちゃん頑張らせていたから。」
「彼女の気持ちも知らないで、
 頑張ってください頑張ってくださいって。」
「こっちの思い一方的に押し付けちゃって。」
「僕たちも彼女を追い込んだ一人だ。」

いちご娘。は安男に聞いた。
「最後の日は?去年の今日も話した?」
安男は言った。
「ミキっぺの部屋にゴキブリが出まして。」
「殺虫剤もなくて。」
「ママレモンをかけると苦しんで死ぬよって。」
「台所洗剤を持ってゴキブリを追い回して。」
「キャッチホンで誰かから、
 電話がかかってきたからかけなおすねって。」
前日のゴキブリ。
スネークは退治できていなかった・・・

オダは言った。
「それ俺だ。スケジュールの確認で。」
それでゴキブリ殺せたのかな?
と家元が気付いた。
そんな短時間で人の気持ちは変わるのかな?
「オダさんに遺言を残して、
 安男さんには言わなかったんでしょう?」
オダも言う。
「そのことについては私も疑問が。」
「ミキは私には敬語を使ってました。」
やっぱりダメみたい。
私もう疲れた。
いろいろありがとう。
じゃあね。
「そんな言葉使い今まではなかったです。」
「私に対して言ったような気がしなくて。」

そこで家元は気付いた。
「安男さんに言ったんじゃないかな?」
「遺言じゃないかもしれない。」
ゴキブリ退治に疲れたのだ・・・
ママレモンとサラダ油を間違えたのかも?

そこでスネークに聞く。
詰め替えたビンの違いを・・・
スネークは言う。
「全然違うよ。」
「サラダ油はがミルク飲んでるやつで、
 ママレモンはとうもろこし食べているやつ。」
ただのキャップの違いでしかなかった・・・

そこでいちご娘。は気がついた。
アロマキャンドル・・・
そのアロマキャンドルが地震で倒れたのだ。
家元は言う。
「オダさん。」
「あんたのせいで死んだわけではないですよ。」
「如月ミキの死の真相は、
 とっても不運なる偶然の積み重ねと、
 天性のおっちょこちょいから来る事故死。」

スネークが言った。
「余計なことした俺のせいじゃない?」
安男は言った。
「それを言ったらママレモンで殺せって、
 無責任なアドバイスをした俺のせいでもあります。」
オダは言った。
「ゴキブリが出るような部屋に、
 住ましていた私のせいともいえる。」
いちご娘。が言う。
「もとを正せば僕の責任なんだ。」
「僕がしっかりしていれば、
 そもそも芸能界に入ることはなかった。」
「あの子の運命を変えてしまったのは・・・」
「あの子の人生を狂わせたのは僕なんだ。」
「僕が甲斐性ないばっかりに・・・」
いちご娘。はミキの父親だった・・・
ストーカーではなかった。
本当に見守っていたのだった。

家元は気がついた。
「ここにいるの僕以外全員身内じゃん。」
「この件に関しても、
 僕だけまったく関わってません。」

オダは曲げなかった。
「ミキは自殺だよ。」
「ミキの死体が発見された場所だよ。」
そしていちご娘。が部屋の間取りを書いた。
ミキの死体が見つかったのは物置。
あえて逃げられないように自分を追い込んだ。
安男は思い出した。
「あの部屋に段ボール箱がありました。」
「手紙がたくさん・・・」
ひとつの仮説が立った。
家元が送ったファンレター。年間200通。
それをミキは大事にしていた。
「家元さんの手紙に励まされるんです。」
「命より大切な宝物。」

安男は気がついた。
スネークが部屋で見て聞いた光景。
「いつも支えてくれる人に焼いている。」
そう言って焼いていたクッキー。
安男の誕生日は全然違う。記念日でもない。
家元の誕生日は・・・
「明日です。」

安男は言う。
「あいつを本当に支えていたのは、
 俺なんかじゃありません。」
「家元さんあなたではありませんか。」
いちご娘。は言った。
「アイドルだったんだ。」
「正真正銘に。」
オダは言った。
「仕事頑張るつもりだったのか?」
いちご娘。はオダに言う。
「写真集のタイトル聞いていないんですか?」
「ミキの母親から16年ぶりに電話があって。」
「今度写真集を出すからパパに見て欲しいって。」
「タイトルは・・・」
「SHOW ME」
「こんなに立派に育ちました。」

みんなは言った。
「やる気満々じゃん。」

いちご娘。は言う。
「わが子ながら虚像のようだ。」
家元も言う。
「アイドルは虚像。まさにそのものですね。」
「ミキちゃんに最高の夢見せてもらいました。」

その時用意していた、プラネタリウムの機械が・・・
5人はカーテンを閉め電気を消した。
部屋の天上には天体が・・・

そして5人で話した。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
幸せだったのかな?ミキちゃんは?
幸せだったに決まってますよ。
こんなにみんなに愛されてたんですから。
幸せだった。幸せだった。
何て日だ今日は。
不思議だな。
我々が導き出した結論は推論かもしれないが、
だが今日と言う日に5人が揃わなければ、
決してたどり着くことが出来なかった結論だ。
本当に不思議なことですね。
物事に偶然はない。全て必然だよ。
天体と同じでね。
僕たちが、今ここにいることに意味があるんですね。
見えない力に引き寄せられたってことですか。
天国の如月ミキがそうさせたのかもしれないな。
きっとそうだ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

カーテンを開けたオダ。
「綺麗な夕焼けだ。」
解散しようとしたとき・・・
家元は言った。
ハンディーカムで撮影したミキのステージ。
「みんなで一緒に見ませんか?」

一年後・・・
再度集まった5人。
ハンディーカムビデをに映っていた司会者。
5人の前に現れて言う。
「ばかばかしい。」
「私は2年間徹底的に調べた。」
「そして出た結論がある。」
「彼女は殺されたんだよ。」
「みんなは知っているか?」
「彼女の死んだ2月4日。」
「何があったのか・・・」

(終わり)

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【プール】出演者・感想・完全ネタバレ

本日の映画紹介。
【プール】

プール.jpg
【出演者】
京子:小林聡美
市尾:加瀬亮
さよ:伽奈
ビー:シッテイチャイ・コンピラ
菊子:もたいまさこ

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【感想】
出たー!大森監督作品。
なんか記憶に残るんですよね〜
凄い静かでのどかな映画。
何を伝えたいのかは、
見る人によって変わる映画です。

一貫して同じ雰囲気を保つ。
そんな監督のこの作品。
率直に「メガネ」のほうが良かった。
この作品も近いんですけどね・・・

この作品は途中の曲は良かった。
設定がタイでなくても良かった・・・
あの雰囲気であれば場所を明かさなくても・・・
「メガネ」が良かっただけに少し残念。


【あらすじ】(ネタバレあり)
ある日のタイの空港に付いたさよ。
さよは卒業旅行で初の海外旅行。
さよを京子に言われ迎えに来た市尾。
そんな市尾に菊子から電話が入る。
菊子のもとに向かった2人。
そして菊子を乗せて三人で京子のもとへ。

京子はさよの母親。
タイでゲストハウスを営んでいる。
久しぶりに京子に会ったさよ。
京子は10歳の子ビーを紹介した。
京子は夕食を用意していたが、
さよは疲れて寝てしまう。

目を覚ましたさよ。
朝になっていた。
京子と2人で料理し朝食を食べた。
「昨日の人たちは?」
京子は答えた。
「近くで仕事しているわよ。」
さよは続けて聞く。
「あの子は?」
京子は答えた。
「ビー?小学校。」

そして静かに読書をして、
買い物して・・・

ビーが帰ってきた。
「この子もここに住んでいるの?」
京子は答えた。
「一応ここに住んでいるんだけど、
 学校が終わったら手伝ってくれてるの。」
「ビー楽しみにしてたのよ。」
「前からさよの話していたから。」
それを聞いたさよは、
「私はこんな子いること知らなかった。」
さよは母と4年ぶりでうまく話せなかった。

そのことを市尾に話すさよ。
市尾はタイ伝統の手作りの熱気球を作っていた。
ビーに教えられて作ったそうだ。
市尾はビーに言う。
「今日飛ばそうか?」
ビーは言った。
「みんな揃ってからにしよう。」

その日の夕方。
京子はプールの側で1人歌っていた。
(※1.歌詞は最後に書きます。)

次の日の朝散歩していたさよ。
菊子が動物にエサを与えていた。
菊子は言った。
「もらってたり拾ってきたり。」
「ビーもよ。」
「あの子も私が連れてきたの。」
「今は京子さんが育てているけど。」
「気持ちのいい朝。」
「何だか私、死ぬ気がしなくて・・・」

さよはその足でゲストハウスへ行く。
そして京子に聞いた。
「もしかして菊子さん病気なの?」
京子は言った。
「凄く元気だから病気だって忘れちゃう。」
「余命半年って言われて、もう3年も元気にしてる。」
「菊子さんが居たいところにいて、
 好きなことができてくれていればいい。」
「誰だっていつかは必ず死ぬんだから。」
「どこにいても。誰といても。」

部屋に戻るさよ。
さよの部屋の前には花束が置いてあった。
その日の午後、さよは菊子と町に出た。
運転は市尾。
市尾は役場へ向かう。
ビーの母親を探していたのだった。
さよに市尾は聞いた。
「旅はどうですか?」
さよは答えた。
「携帯ないのが不思議です。」
「こんな風に空を見るのは久しぶりです。」

ゲストハウスに戻ったさよ。
プールの横で歌を口ずさむビー。
さよはビーに話かけた。
「ビー。花ありがとう。」
そしてビーの口ずさんでいた歌。
一緒に歌う。
そこに通りかかった京子。
ギターを引き出して3人で歌いだした。
市尾もやってきた。
(※2.歌詞は最後に書きます)

次の日の朝。
菊子はビーと動物にエサを与えていた。
さよはゲストハウスでタイ語を勉強していた。
そのさよを市尾は買い物に誘った。
市尾はさよに言った。
「京子さんと似ている。」
「お箸の使い方が上手。」
さよは市尾に聞いた。
「母親が疎ましいと思ったことありますか?」
市尾は言った。
「こうして離れたら気付きます。」
「あの時言っていたのは、こういうことなのかなって。」
さよは言った。
「母とはずっと離れていたから。」
「昔から母は興味があることができると、
 すぐにどこかに飛んで言ってしまうんです。」
「いっそいない方が楽なのかなって。」
市雄は返した。
「誰でもできることじゃないですよ。」
「やりたいことをすぐやるなんて。」
「それが京子さんのいいところ。」

その頃菊子は犬を拾っていた。
それを見た京子は言った。
「この子の世話ビーにしてもらいましょう。」

その夜市尾の家で鍋を食べた。
ビーはさよに聞く。
「何曜日生まれ?」
生まれの曜日がわからないさよ。
京子が答える。
「ビーと一緒よ。」
月曜日生まれだった。
その時市尾の携帯が鳴った。
ビーの親と会えるという内容の電話。
市尾はビーを連れて役場へ向かう。
残された京子とさよ。
2人で鍋を食べた・・・

さよは聞いた。
「寂しいでしょ?」
「ここにはいなくなるってことだから。」
京子は答えた。
「ビー自信がそうしたいほうを選べばいいから。」
「自分がやりたいほうを選べばいいよ。」
「それは大人も子供も一緒だと思う。」
さよは言った。
「お母さんのやりたいことは、
 私やおばあちゃんを置いて、
  ここで暮らすことだったの。」
「私をおばあちゃんに預けて、
 あの子と暮らすことだったの?」
京子は言った。
「そうね。その時そう思ったからそうした。」
「自分で決めたことだもん。」
「その時その時で自分の選んだ道を進んだ。」
さよは言った。
「そんな理由で私のことほうっておいたの?」
「私の気持ち考えたことある?」
「不良になっててもおかしくないのよ?」
京子は笑っていった。
「なるわけない。」
「私はあなたを知っているから。」
「分かっていたから、ここに来たのよ。」
「人と人はいつも一緒に暮らすことが、
      いいことかわからないし。」
さよは言った。
「いいことか分からなくても、
 私は一緒に暮らしたかったの。」
京子は言った。
「そうか・・・」

一方市尾とビーは役場にいた。
ビーの母親と名乗る女性。
ビーは違うよと言う。
「おうちに帰っていい?」
市尾はビーを連れて帰った。

翌日さよは市尾と話した。
「ビーに辛い思いさせてしまいました。」
そう言って反省している市尾。
さよは言います。
「わからないけど、
 たぶんビーは大丈夫じゃないかな?」
市尾は言った。
「やっぱり似てますよ。」
「良く食べるところ。」

その夜5人で熱気球を空に飛ばした。
各自願いを込めながら・・・
飛んでいく気球をみてさよは言う。
「あれ最後はどうなるんですか?」
それに菊子が答えた。
「高く高く上がって燃え尽きるのよ。」
「そしてなくなる。」
ビーは言った。
「魂みたい。」

次の日の朝。さよがさえる朝。
京子はさよにストールを渡した。
京子の手作りのストール。
菊子とビーに「ありがとう」と伝えた。
市尾の車で空港へ向かった。
その車内でさよは言う。
「あっ、今菊子さんがいた。」
「っているわけないよね。」
京子は言った。
「そうでもないかもよ。」
「菊子さんって、
 気持ちが一人歩きするタイプだから。」

修行僧たちが歩く道を進む車。

(終わり)

〜〜※1.タイヨウ〜〜
だんだん長くなっていく
壁に伸びる影
だんだん薄くなっていく
僕たちの影
窓の外
なんて美しい色
何だか足の先のほうから
なくなっていくみたいだ

だんだん細くなっていく
僕たちの日
だんだん遅くなっていく
僕たちの時間
なんだろう
この美しい音
なんだか頭の上のほうから
聞こえてくるみたいだ

〜〜※2.君の好きな花〜〜
君の好きな花
薄紅の
摘んでみようか
やめようか
風に吹かれ
飛んできた
遠い町まで
飛んできた

君の好きな歌
歌おうか
丸い笑顔が
見たいから
僕の好きな歌
君の歌
遠い町まで
届くかな

星の降る夜は
君の顔
星をつなげて
書いてみる
笑っているかな
怒っているかな
僕の好きな顔
僕の顔

愛しているよ
愛しているよ
愛しているよ
愛しているよ
君の好きな花
薄紅色の
風に吹かれて
ゆれている

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【こちら葛飾区亀有公園前派出所(実写)】出演者・感想・完全ネタバレ

本日の映画紹介。
【こちら葛飾区亀有公園前派出所(実写)】

こちら葛飾区亀有公園前派出所.jpg
【出演者】
両津勘吉:香取慎吾
沢村桃子:深田恭子
横田泰三:平田満
島崎光男:谷原章介
秋本・カトリーヌ・麗子:香里奈
中川圭一:速水もこみち
大原大次郎:伊武雅刀
両津銀次:ラサール石井
両津よね:柴田理恵
上野(ご隠居):なぎら健壱
熊田(クマさん):つまみ枝豆
田端(ハチ公):福井博章
トン吉:畠山紫音
チン平:高橋晃
カン太:吉田翔
黒木警視正:沢村一樹
城山警察庁長官:夏八木勲

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【感想】
私が小さい頃からある漫画。
その漫画の実写化。
はっきり言って興味がなかった・・・

でも見て泣いた・・・
いいストーリーですね〜
本当にいいストーリー!

見たことない人は、だまされたと思って見て欲しい。
「踊る大捜査線」にも負けてないです!

いたってシンプルなストーリーだからできる話。
両津という人間の認知度が高いからできる。
知らない人が見たらどう感じるんでしょう?


【あらすじ】(ネタバレあり)
「なあ割れる橋って知ってるか?」
「隅田川に勝鬨橋ってのがあって割れるんだ。」
「真ん中からパカーって!」

「嘘つき勘吉。」
「この嘘死ぬまで絶対忘れないから。」
そんな昔の思い出を思い出していた両津。


そんな両津の前に1人の子供が・・・
最近浅草に引っ越してきた少女。
その少女に話す両津。
「なあ割れる橋って知ってるか?」
「隅田川に勝鬨橋ってのがあって割れるんだ。」
「真ん中からパカーって!」
その時、少女を迎えに来た母。
それは両津の幼い頃の同級生沢村桃子。
劇団をやっていた父と母の後を継ぎ、
今は座長として浅草にやってきた。
今は未婚の母として子供を育てていた。

旅をしながら各地を点々とする劇団。
両津が幼い頃の1ヶ月だけの同級生だった。
桃子は両津のことを覚えていた。
勝鬨橋の話も・・・

転校を繰り返す沢村の娘ユイ。
ユイは友達と仲良くなれないでいた。
そんなユイに両津は言う。
「友達母ちゃんの芝居に呼んだらどうだ?」
ユイは返す。
「友達の作り方わかんないし。」
「私といても面白くないと思うし。」
両津は言った。
「わしは面白いと思うぞ。」
同じことを幼いときの桃子にも言っていた。
それを覚えていた桃子だった。

次の日勇気を出したユイ。
同級生を芝居に誘ってみた。
そして同級生を連れて芝居を見に来る。
その芝居には大原部長にふんした両津も出ていた。
地元の住人も大爆笑。
コメディの女ねずみ小僧の芝居。

芝居を見終わった同級生たち。
その中の1人は警察庁長官の孫アヤカ。
そのアヤカには常にSPが付いていた。
ユイはアヤカと公園で話しをしていた。
SPの存在で自由が利かないアヤカ。
そんなアヤカとユイはSPから逃げようとした。

数時間後に警察は誘拐事件として動き出す。
警察庁長官の孫ということで極秘で進んでいた。
そんな時捜査本部に電話が入る。
2億円用意しろと・・・

両津と中川も周辺の捜索をしていた。
その時桃子から連絡が入った。
「ユイがいない。」と・・・
桃子のもとに行った両津。
その時両津に大原から電話が入る。
「桃子を連れて署に来い」と・・・

誘拐現場の公園にいた怪しい人物は、
桃子の前から突然いなくなったユイの父。
突然いなくなったユイの父、島崎。
桃子は失踪届けを出していたのだ。

そしてアヤカは保護された・・・
あの公園で興味本位で服を交換した2人。
犯人はアヤカと間違いユイを連れ去ったのだ。
捜査本部は長官の孫が無事と知り、
一気に捜査の縮小しようと判断した。

その時両津は馴染みの記者に電話する。
「誘拐事件が発生して・・・」
あわてた捜査本部は両津から携帯を取り上げる。
すると中川が・・・
「今から全局買い占められるかな?」
「誘拐事件を全面的に放送してもらおうと思って。」
警察本部はあわてて、
縮小を取りやめ捜査の続行を決定した。

麗子は桃子と話していた。
「両ちゃんて一つだけいいとこがあるんです。」
「気持ちに嘘がない。」
「好きな人のためには本気で突っ走れるんです。」
「しかも両ちゃん惚れっぽくて・・・」
「結果的にみんなのことが好きになるんです。」
「あいつはもの凄くいい警官になれるんだ。」
「部長の受けよりですけどね・・・」

一方両津と中川は走り回っていた。
横田が言っていた、
「公園で悲鳴が聞こえた。」
を手がかりに・・・

夜が明けたころ、両津のもとにトン吉が来る。
横田がつける交通安全の腕章を持って。
それで気付いた両津。
毎朝交通安全のため、交差点に立つ横田。
その横田は今日はいなかった。
「わしが知る限り、
 おっさんがここに立たなかった日はない。」

唯一の証言者の横田。
しかも横田の証言で公園の捜査が強化された。
そのタイミングで亀有からユイを連れ出した。
それが可能なのは横田だけ。
すぐに両津は横田の履歴を調べた。
横田は過去に補導履歴があった。
逮捕したのは若き日の長官。
しかも、その逮捕は誤認逮捕だった・・・
それが理由で風評被害にあった横田。

そんな横田は島崎と一緒に犯行を決行した。
島崎はどん底の頃に横田に救われた。
お金がなく、食べ物を盗もうとした島崎。
その島崎に500円渡したのが横田だった。
「一度くらい人の役に立ちたい。」
そういった島崎に対して横田は
「たった500円で誘拐まで手伝って・・・」
「割りにあわねえよ。」
その横田の言葉をさえぎるように島崎は言う。
「おっさんの人生のほうが割りにあわねえよ。」

そして横田からの連絡が捜査本部に入る。
両津はその電話に向かいいう。
「その子はアヤカじゃない。」
「島崎と桃子の間にできた子なんだ。」
いまさら後戻りできない横田。
子供を間違った島崎とも仲間割れする。
「お前のせいで、いざってときに・・・」

お金の受け渡し場所は隅田川。
勝鬨橋周辺を指示された。
中川にヘリを出してもらった両津。
捜査本部に勝鬨橋の封鎖をお願いするが、
勝鬨橋は国の許可が下りない。

再度横田の連絡。
金の受け渡しを両津に変更しろと・・・
そして両津に直接横田から電話が来る。
「隅田川を下れ。」
「両さんなら分かる。」
そう言って電話は切られた。

そして両津は横田の乗る船を見つけた。
爆弾を搭載した船を・・・
そして一人で来るように要求する横田。
1人で船に降りた両津に、横田は言う。
「すまなかったね両さん。」
「最後にどうしても会いたかったからね。」
「無線も切ってくれるか?」
無線を切った両津。
全捜査官も桃子も現場に向かった。

「何でこんなことをしたんだ。おっさん。」
「誤認逮捕されたってやつか?」
そう聞いた両津に横田は言う。
「間違って謝りにも来ないやつが長官で、
 被害者の俺は安月給の山追い暮らしだ。」
「逆恨みしたって当然だろ。」
「運がなかったんだ。誰のせいでもねえ。」

35年間諦めて生きてきた横田。
正月に交差点に立っているとき、
長官を乗せた車が横田の横を通り過ぎた。
その日は雨で、水しぶきが横田にかかった。
「やっぱり、一言も謝らなかった。」
そして横田の孫を誘拐することを決心した。
「いろいろボタン掛け違ってしまった。」
「結局何やっているんだかわからなくなった。」

そういう横田に両津は言う。
「向いてねえんだよ。」
「で?どうしたいんだよ、おっさん?」
横田は言う。
「島崎の刑を軽くしてやって欲しい。」
「俺にだまされたってことにして欲しい。」
「ユイちゃん、かっこよく救出してやってくれよ。」
両津は言う。
「おっさん死ぬ気だろ。」
「ユイ連れて逃げたらこの船爆破するつもりだろ。」
「ふざけんじゃねえよ。」
横田は返した。
「俺には悲しむ奴いねえし。」
かぶせるように両津は言う。
「俺は悲しいよ。」
「わしのこと褒めてくれる奴、
 誰もいなくなってしまうんだぞ。」
「どっかいいとこ見つけて、
 おっさんだけが褒めてくれるから。」
しかし横田は爆弾のスイッチを押す・・・
ユイを助けた両津は、
抱きかかえて海に飛び込んだ。

ユイを助けた両津は再び横田の船に・・・

横田のもとに駆け寄った両津。
その時船は爆発した・・・
両津の殉職をみな感じ敬礼する・・・
涙するユイ。
「両さん生きているよね?」
「嘘だよね?」
「嘘つき勘吉なんだもんね?」

その時、海から出てきた両津。
「犯人確保〜」

そして横田に両津は言った。
「トン吉の奴がおっさんに渡しといてくれって。」
そう言って交通安全の腕章を渡す両津。
「名前も書いてないのにさ、
   あいつそれ見ただけで、
 おっさんのだって分かってるんだよ。」
「もう一回あの交差点に戻ってきてくれよな。」

その時警察庁長官が現れる。
横田の前にきた長官。
「申し訳ありませんでした。」
そう言って横田に頭を下げた。
「分別のある大人として、
 別の手段を検討して欲しかったです。」
横田は泣きながら連行されていった。

島崎も連行された・・・
そんな島崎に桃子は近づいた。
そして島崎の頬を叩き、
「もう二度と私達の目の前に現れないで。」
「勘吉くん。ありがとう。」
そしてその場を去ろうとした。
「先輩ここで行かなくてどうするんですか?」
両津は中川に言われて桃子を追った。
そして桃子の手を引っ張り島崎のもとに、
「お前がどんなに大女優でも、
 1人だけだませねえ奴がいるんだ。」
「そいつに嘘つく奴は臆病者って言うんだよ。」
「桃子は臆病者ではないはずだ。」
それを聞き島崎は桃子に言った。
「ずっと戻りたかった。」
島崎の本心を利いた桃子、
「出てくるときは前もって知らせてよ。」
「今度はちゃんと連れて帰ってあげる。」

数日後、両津は長官に呼ばれた。
表彰と金一封を出そうとした長官。
両津は言った。
「辞退します。その代わりお願いが。」

桃子はまた次の地の講演のため、
亀有を出ようとしていた・・・
「俺はいつでもここにいるからな。」
「その気になったらいつでも戻ってこいよ。」
「俺は嘘つきじゃねえぞ。」
桃子をそう言って見送った両津。
そうして亀有を後にした桃子とユイ。
勝鬨橋の横を通り過ぎるとき、
急にサイレンが鳴り始める・・・
勝鬨橋が割れた・・・
真ん中からパカーって!

それを見た桃子は思い出していた、
幼かった日の思い出を・・・
「なあ割れる橋って知ってるか?」
「隅田川に勝鬨橋ってのがあって割れるんだ。」
「真ん中からパカーって!」

「嘘つき勘吉。」
「この嘘死ぬまで絶対忘れないから。」
「大好きなんだから。」

(終わり)

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